参加者のルノーが10台でスタッフのが2台だから
横4台で3列だなと並べたら1台余るのでおかしいなと思ってたら
自分の分を数えてますかと聞かれて初めて自分を勘定に入れてないことに気づき (笑)
苦笑いしながらのルノー車13台の記念撮影
今回のYRSツーデースクールには25名の方が参加してくれました。うち7名が初めてユイレーシングスクールを受講される方で、5名が初めてサーキットを走られる方でした。
駐車場で行うYRSツーデースクール1日目は8時に集合
参加者全員の自己紹介の後で40分ほどの座学を行います
クルマが動いている時に何が起きているかを説明します
操作とクルマの挙動の因果関係を説明します
やってはいけない操作やらなければならない操作やったほうがいい操作を説明します
イーブンスロットルとイーブンブレーキングの概念も説明します
換気のために窓は全開なので風が強くても晴れで助かりました
座学の次はデモランです
土手にそって並べた参加者のクルマのそばから
まずスラロームのデモランを見学します
最初に悪い例を示して次にクルマが走りやすい操作をして比べてもらいます
走りやすい操作をするとクルマが失速しません
パイロンを縫うように走ることができます
なぜそうしたほがいいのかの説明もします
自身のクルマに乗り込んでもらって移動します
次のデモランはブレーキングです
できるだけ短い距離で速度を落とす練習をします
最初にABSが働くような雑なブレーキングを見てもらい
続いてスレッショルドブレーキングを見てもらいます
車速を短時間短距離で落とすには
前輪のグリップを最大限に利用する必要があることを確認してもらいます
するとクルマはつんのめらずに車速を落とします
再度移動してフィギュアエイトのデモランを見てもらいます
ふたつ並んだ半径20mの円を速く走る時に必要な操作を確認してもらいます
クルマはふたつの操作が重なることを嫌います
メリハリをつけて円と円を直線的に結ぶとクルマの性能を引き出せることを説明します
どうすると直線的に走れるか説明します
最初に人間が速いと思うだろう操作で周回して見せます
次にクルマが速く走れるような状態を作って周回します
YRSツーデースクールに限らず
ユイレーシングスクールのドライビングスクールはどれも
座学で説明した理論と運転のコツを練習で生かせるようにミーティングを繰り返します
風が強いので富士山に積もった雪が舞っているのが遠目に見えます
1日目午前中の駐車場全景
手前からスラロームで次がブレーキングのコース
奥に見えるのがフィギュアエイトのコース
FSWの駐車場で食べ物を外に置いておくのは危険です
過去何人もの犠牲者が出ています
コンビニの袋を狙っていて
500㏄のペットボトルが入っていても袋ごと持って行ってしまいます
SFWのカラスは太っています
昼休みにコースを変更して午後はオーバル走行の練習をします
最初は半径22m直線60mのYRSオーバルFSWを使います
まずオーバル走行が初めての方のクルマを借りてデモランを行います
オーナーは助手席から見学します
最初にイーブンスロットルで周回します
ストレートが50Kmならコーナーもずっと50Kmで走ります
半径22mのコーナーだとどんなクルマでも60Kmでコーナリングできます
次にトレイルブレーキングをつかってより高い速度からターンインします
イーブンスロットルの練習は速度を指定して徐々にペースを上げながら走ります
速度が上がると操作開始の位置と操作量を変える必要があることを説明します
トレイルブレーキングを使うと速い人はYRSオーバルFSWを1周16秒で回ります
8秒に1回コーナリングができるので操作の良し悪しの仕分けが進みます
ステアリングを切ってタイヤのグリップを横方向に使い始める時
タイヤのグリップを縦方向に使っていてはクルマは曲がりません
小さなYRSオーバルFSWでイーブンスロットルとトレイルブレーキングに慣れたら
半径は同じ22mですが直線が130mのYRSオーバルFSWロングで練習します
コース幅は14mあるので3速まで使って
アウトインアウトのラインとインベタのラインと
どちらでもコーナリング速度を落としすぎない練習をします
インベタのラインは突然コーナーが始めるのでアウトインアウトより
長めにブレーキを引き摺ります
スラローム、ブレーキング、フィギュアエイト、オーバル走行で反復練習をしながら、ミーティングでドライビングポジションの話とか視線の持って行き方の説明を行い、クルマと一体になってクルマが動きやすい状況を作り出せるようになります。
YRSツーデースクール2日目の朝はFSWショートコースパドックに7時半集合
すぐにコースを歩きます
ショートコースのストレートは5%の下りでかなりの傾斜
そこで加速し減速するクルマのタイヤのグリップがどう変化するか説明しながら歩きます
FSWショートコースの1コーナーは下りから曲がりながら上りに転じる難コーナー
ピッチングを起こすクルマのグリップの変化に対応するために
やらなければならないことを説明します
奥に見える左コーナーがヘアピンで8%の上り勾配です
ヘアピンを立ち上がってインフィールドに
速く走るためには傾斜が変わり奥へ行くほど曲率が小さくなる右コーナーが重要ですが
攻めすぎるとアンダーステアを出してタイムロス
最悪の場合はスピンやコースアウトにつながるので注意が必要です
コースを歩くと走っている時は見落としているコースの特性がわかります
何よりも足の裏で路面を確認し歩いているうちにコースの全体像が把握できます
写真奥の道路様のものが昔使われていた富士スピードウエイ名物の30度バンクです
コースを歩いた後は2日目の進行の説明と走行の注意点の説明をします
新型ウイルスの拡散に備えてFSWが教室から机を撤去していました
この日も窓は全開でアルコール消毒液も準備しました
コース歩行とミーティングの次はリードフォローです
参加者を3グループに分けて走行します
FSWショートコースを走ったことのない方のクルマを借りてオーナーは助手席から見学
リードフォローでは徐々にペースを上げます
後続のクルマの参加者に
前のクルマのリアウインドを通してその前を見るように
前のクルマのストップランプが点く前にブレーキをかけるようにアドバイスします
リードフォローのあとは参加者自身に走ってもらいます
リードフォロー直後のセッションは追越禁止
各自自分の目で確認しながら自分のペースを作ってもらいます
ユイレーシングスクールでは8分未満の短いセッションを繰り返します
今回は1回目のセッションで1コーナーのブレーキングが十分でなかった人が多く
急遽1コーナーのブレーキングに特化したデモランを
サーキットが初めての方を助手席に乗せて
どんなブレーキングがクルマの姿勢をフラットにするかを見てもらいます
ピットロードの参加者にはスタッフがアクセルオフのタイミングと
最も重要な大きな踏力で短いブレーキングとイーブンブレーキングの説明をします
今回のYRSツーデースクールにはルノー仲間が10名参加
ルノー車が元気よく走り回っているのを見るのは嬉しいことです
カングーが来てくれるともっと嬉しい
1日目も2日目も風は強かったものの終日富士山が見える快晴
日向はポカポカなのでスタッフは外で昼食です
午前中のフリーセッションが終わるとラップタイム表を配ります
速さはクルマによってもドライバーの経験によっても異なります
速いのが偉いのではなく遅いのが恥ずかしいのではなく
クルマの扱い方を知らないまま速さを求めるのは幼稚だと伝えます
速さはあくまでもきちんと操作ができたかどうかの結果だと伝えます
ラップタイムは平均速度の裏返しです
ストレートの速さはクルマの性能で決まります
ならば人間にできることが何かを考えてもらいます
FSWショートコースの走行は速度はそれほど高くないのですが
その割に運動エネルギーの大きさと向きの変化が大きいコースです
ユイレーシングスクールでは不必要な交錯を避けるため走行上のルールを設けています
走り出すとドライバー同士のコミュニケーションもとれません
安全に追い越すための場所とルールも説明します
1周880mのコースは短いセッションでも10周以上できます
セッションごとにテーマを持って走ってもらいます
安全を確保できている限りはできるだけ速く走ることを勧めます
2日目になると参加者はみんな顔見知り
同じ座学を聴いて同じデモランを見て同じアドバイスを聴いて
共通認識としてクルマの性能を引き出すためにやることがわかっているので
お互いを信頼し全員でクルマの運転を楽しみます
ユイレーシングスクールではクルマの運転で目指してほしいところを繰り返し伝えます
クルマの運転というものはクルマに動いてもらうという作業なので
人間の独りよがりではクルマにそっぽを向かれる可能性があります
自分が移動しながらもれなくクルマの状態を把握し
目的のために必要な操作を遅滞なく過不足なく行うことができれば
安全も速さも得られますと伝えます
2日間ホントにたくさん走り回りました
スロットルペダルを床まで踏んだことのない方がストレートをベタ踏みで走っていました
ブレーキを蹴とばしていた方がクルマをフラットにしてターンインしていました
フィギュアエイトでアンダーステアを消せなかった方が
クルマを横に流さず1コーナーへターンインしていました
午前1回と午後2回計測結果を配りました
YRSツーデースクール2日目にFSWショートコースを走った24名の方全員が
午前中のタイムを上回って走行を終えました
次回は参加されたルノー仲間を紹介します。
※今年2回目のYRSツーデースクールは10月17、18日(土日)に開催します。ルノー仲間の参加をお待ちしています。