フェイスブックで以下のような一文に出会った。書かれたのは植松電気の植松 努さん。あの『下町ロケット』のモデルになった人だという話もある。
ロケットをめぐる植松さんの広範囲な活動はそれぞれに検索していただくとして、ここでは、ロケットとクルマを結びつけるのは無理があるけれど、植松さんの考え方を、クルマの運転の上達を目指す人に伝えたくて全文を紹介させてもらうことにします。
『僕の筋肉の絶対量はたいして多くはないと思います。運動能力も低いです。でも、僕は、力仕事は、けっこう得意です。なぜなら、小さい頃から、力仕事をさせられてきたからです。
それは、つらい経験でした。でも、その過程で、力が無い僕は、体の上手な使い方を考えたのだと思います。
相手の重さと、重心と、モーメントを考えます。そして、自分の重さと、速度や力の方向を考えます。そして、相手の重さと自分の重さを、くっつけたり、離したりして、相手を動かします。
小さい頃からの力仕事をさせられた経験で、僕に身に付いたのは、根性や筋力ではなく、論理的に考える力だった気がします。
なにせ、父さん1人の会社ですから、力仕事も、まかされっぱなしです。1人です。だからこそ、ああだこうだ言われないですみました。自分で考えて試せたのがよかったのだと思います。
若い人の中には、いい体格をしていて、運動能力も高いのに、重たいものを動かすのがとても下手な人達がいます。見ていてすぐにわかりますが、俗に言う、「腰が入っていない」状態です。それは、実際には、自分の重心と質量を、相手を動かすために有効に使えていない、という状態です。これは、筋力や根性が足りないのではなく、体の使い方を知らないだけです。与えられた体の使い方しか知らないから、ちがう体の使い方ができないのです。
残念ながら、つらいことや、苦しいことに、耐えることが強さだと思い込んでる人がたくさんいます。だから、子ども達に、過度に苦しい思いをさせる教育者もいます。
「理由なんて考えなくていい!黙って指示されたとおりにやればいいんだ!」でも、こういうことをすると、つらいことに耐える力は身に付きません。自分の感情や心を押し殺してがまんするだけです。それでは限界は低いです。また、命令されないと、指示されないと、何もできない人になるだけです。
僕は、人の限界を高め、能力を発揮させるために大事なのは、つらい経験や苦しい経験ではなく、論理的に考える能力のような気がします。
だから、物理が嫌い、という人が多いのが残念です。物理は、もののことわりです。とても大事な学問だと思います。』
ドライビングスクールでも、『自分で天井を作るのは損です。オーバースピードでターンインした時に何が起きるか試してみて下さい。クルマは物理の法則に従って動きます。オーバースピードでターンインしてもクルマのバランスを崩さない方法はあります。まずそれをイメージして、その通りに操作してみて下さい。高い速度でクルマを曲げてみなければわからないこともあるのですから』と伝えます。
レベルはとんでもなく違うし遠くおよばないことは百も承知だけれど、物事を理詰めで考える機会を創り、人が物理的に考える手伝いをし、人本来の力を信じてやまない植松さんの生き方にに近づけるように、長く長くドライビングスクールを続ける覚悟を改めました。
他にも含蓄に富んだ文章に出会える植松さんのフェイスブック。興味のある方はどうぞ。
写真は植松電気のホームページから拝借しました
文章の引用も植松さんに許可をいただいています
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NさんのルーテシアRSⅡと一緒に
Nさんが初めてユイレーシングスクールに来てくれたのは2015年2月に開催したツーデースクール。その年のYRSオーバルスクールに2回、12月のYRSツーデースクールにも来てくれた。
・Nさんが初めて参加した2015年2月開催YRSツーデースクール
・初めてサーキットを走ったNさんのYRSツーデースクール体験記
翌2016年3月のYRSツーデースクールにも顔を出してくれたものの、その後は音沙汰がなかったのだが、この日曜日に開催したYRSオーバルスクールFSWロンガーの申し込みフォームを整理しているとNさんの名前が。
そして申込みフォームのコメント欄には『昨年、車乗り換えて1年ぶりの参加になります。久しぶりに思い切りアクセル踏み込み運転楽しみたいと思います。宜しくお願いします』。
ん? 乗り換えたのかな? でも車名はルーテシア!
当日真っ白のルーテシアRSトロフィーでやってきたNさんは、開口一番『初めて同じクルマを乗り継いじゃいましたョ』と笑顔、笑顔。
個人的にもこの大きさの速いクルマが大好きだから、Nさんの気持ちはよくわかる。
20馬力の差がこんなにあるとは思っていなかったとNさん
Nさんは暑さにも負けず、30m直線が伸びて160m。より高い速度からのターンインが可能になったYRSオーバルFSWロンガーを1日中走りまわっていました。終わってみれば走行距離100キロ超。運転好きにはたまらない練習になったはずです。
しばらくぶりのNさんはすごく上手くなっていた
操作と操作の間にクルマをフラットにすることができるから
ターンインの速度を上げてもアンダーステアが顔を出す気配もない
減速のためのブレーキングに続き加重を抜かないためのブレーキングを引きずり
ヨーモーメントをホイールベースの間に収めながらターンイン
今年は8月19、20日の土日にYRSツーデースクールを開催します。暑い時期での開催ですが、運転のメカニズムを知りたい方、理にかなった操作を練習してみたい方の参加をお待ちしています。
・YRSツーデースクール開催案内&申込フォームへのリンク
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現実のクルマの使用目的が『A地点からB地点までできる限り速やかに効率良く移動すること』だとすれば、我が国の交通事情を考えると動力性能があり余るほど高い必要はないけれど、交通の流れを安全にリードしあらゆる状況で高い走行安定性を示すクルマが個人的な選択の対象になる。
しかしたまにだけど、時の流れを気にしないでいい立場にななったらどんなクルマを選ぶのだろうかと想像することがないでもない。何度か代車で借り出したカングーもその対象の1台だ。
初めてカングーに乗った時、日本車にはまず見られないサスペンションの味付けに感激したことは忘れられない。そして、カングーのある景色が、なんかほのぼのとするなといつも思う。もっとも、まだそんな景色に自分が溶け込む歳だとは思っていないのも事実だけど。
デザインのせいかカングーのある風景は温かみがあるというか・・・
カングーが持ち込む色もいい
荷物を運ぶだけじゃないし
だいいち、ディーラーのショールームが華やかだもの
で、突然ですが
カングーで一番気に入っているのがここ
このくびれ
面と面をつなぐ線の存在感も
ひとつの連続した面でもいいはずなのに“へこんでいる”。
なぜへこんでいるのか? なぜへこまさなければいけないのか? と考えるのは無意味。
ここの逆Rがあるからこそのカングー。 色っぽいじゃありませんか?
だからと言うわけではないし
多少強引な展開ではあるけれど
カングーにインスパイアされたと言えなくもなく
スマホのケースにも く・び・れ
もちろんこんな持ち方はしないけど
持った時のこの安心感はゆずれない
本稿とは直接関係ないけど
ロック画面にはカングーではないけれどルーテシアRS
ホーム画面にもルーテシアRS
話を戻して、
くびれ と形容しても異論はないでしょ
バックドアの面はルーフに続く水平面で始まり
直径の小さな円筒を縦に四等分したような曲面を経て
巨大な半径の凸面を形成しながらくだり
次にリアウインドウ下端あたりでいつの間にか凹面へと逆転し
くぼましたナンバープレートリセスの中間にピークを持ってくる
だけど
くびれた部分に被いをかぶせればバックドアがひとつの大きな凸断面に帰するという
なんという面の使い方
色っぽいと表現する以外の言葉がない
逆Rと言えばボンネットにも
天井のライトひとつがこんな風に
面の置き方が景色を変える
まさにデザインの妙
カングーにそそられる !
今回はルノープレスのバックナンバーをめくっていて見つけた京都のパン屋さんを訪問。
2015年12月発行ルノープレスのメモラブルドライブにテクノパン
京滋バイパス下りを久御山淀(くみやまよど)で降りて側道を300mほど走り、北川顔(きたかわづら)の信号をを左折。200mぐらいで右手に赤い帯に大きな窓の建物が現われる。バイパスを降りてからものの4分。そこが今回お邪魔したテクノパン。
久御山ジャンクションから西にひとつ目の出口が久御山淀
ルノープレスの記事でテクノパンのフェイスブックがあることを知って覗いてみると、美味しそうなパンがこれでもかこれでもかと。食べてみたいね、と思いながら電話してみた。記事にはオーナーの佐々木さんがカングーに乗っていると書いてあったけど、まだ乗っているのか確認したくもあったから。
無事(?)2台目のカングーに乗っていることがわかったし、仕込みが終わる頃ならと比較的時間がとれるという定休日前日にうかがった。
お店のドアを開けると好い匂い。所狭しと並んだパン、パン、パン。12時だと言うのにまだ大車輪で仕込み中の佐々木さんの許可を得て写真を撮りまくる。
「こんなのがあるんだ!」 「これ美味しそう」 どれもこれも美味しそうで興奮状態。自分の備忘録にとシャッターを押す。
店内にはイギリスで修行した時の思い出のユニオンジャックとカングーが
写真を撮っている間にも次から次へとお客さん。仕込みが終わった佐々木さんに話を聞いていると青いトゥィンゴが駐車場に。
絵になりそうだ、と表に出てパチリ
パンを買い終えたところで話を聞くと・・・。
佐々木さん、「実はDr.Tさん、僕が勧めたのでスマートフォー2から乗り換えたんですよ」
トゥィンゴは往診用だという
Dr.Tさんは「○○キロまでの蹴りだしはトゥィンゴ最高」「ヒラヒラ動くしルノーはいいよ」
ゴルフGTIをお持ちのDr.Tさんは「デュアルクラッチはルーテシアRSのほうがいいね」
テクノパンのオーナー佐々木さん。YMOに魅せられて東京でテクノバンドをやっていたそうだ。担当はもちろんドラムス。店名の由来だ。当時はドラムを積むために背の高いシビックシャトルに乗っていたとか。
が、遠い先を見据えて『もうひとつの好きな物=パン作り』にまい進することを決心。それからが実に合理的。京都に戻り4軒のベーカリーで修行。最後の仕上げにイギリスにも1年。初めに開いたお店で作ったパンを手づくり市などのマーケットに出店して評価を得た後、今のお店をオープン。
ひとりでこれだけのパンを作るとなると大変じゃないですか、と水を向けると、「好きなことですからね。それに何にも束縛されないでやれるので、苦痛には感じませんね」。だからなのか、パンに表情があるわけではないけれど、どのパンも輝いているように見える、と言ったら持ち上げすぎか。でも、佐々木さんの言葉に確固たる自信のようなものを感じるもの事実。
佐々木さんと一緒にお店をきりもりする妹さんに撮ってもらった
店内にはテクノパンオリジナルのトートバッグやマグカップが
イートインスペースもある
本当はルノープレスを真似てカングーと佐々木さんを撮りたかったのだけど
営業中なので無理は言えずそれはまた
ルーテシアRSが代役をつとめるの図
さぁ、佐々木さんが丹精こめた作品をご覧下さい。
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週末は朝7時オープン。平日でも9時オープンのテクノパン。サンドイッチこそパンだけ作って後は先任者にまかせるけど、あとは全て佐々木さんがひとりで作るそうな。想像できないけど大変な作業には違いない。
佐々木さん お忙しい中をありがとうございました。
佐々木さんの愛情一杯のパン。あなたもおひとついかがですか?
【 追伸 】
このブログをアップするまでに買ってきたテリヤキバーガー、カレーパン、カツサンドハーフサイズ、チキンカツサンド、みそカツサンドを食べた。どれも美味。お腹がひとつしかないのが恨めしい。チキンカツサンドはひとつでお腹一杯。また仕入れに行くつもりだ。
◎ テクノパン
613-0915 京都市伏見区淀際目町241-6
電話:075-631-5599
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