晴天なれど、とんでもなく寒くて風の強い日曜日。2回目のメガーヌRSウルティムをフィーチャーしたYRSドライビングワークショップFSWを開催。今さらながらにウルティムの動力性能の高さを実感。参加者が振り回しても音を上げないタフさは驚きだった。

YRSドライビングワークショップFSWはFSW駐車場P2で開催

参加者自身のクルマでスレッショールドブレーキングの練習をした後
参加者はメガーヌRSウルティムに乗り換えてフルブレーキングに挑戦!!

100キロ+からのブレーキング
こんなノーズダイブを何十回と繰り返したけど
何事もなかったように

14m幅のオーバルコースの直線部分に
20m間隔で置いたコーンの間でスラローム
テーマはできるだけ速く駆け抜ける

参加者全員にスポーツモードのMT2速固定で走ってもらった
後ろから見ているとフロントが回り込んだ瞬間
リアが明確に外側に移動するのがわかる
旋回中心がホイールベース内に収まっている証拠
4コントロールならではの動き
ユイレーシングスクールでは3月22/23日(土日)に開催するYRSツーデースクールFSWの2日目。FSWショートコースを終日走るセッションの間にメガーヌRSウルティムに試乗する機会を設ける予定です。ご自身のドライビングポテンシャルの向上にはうってつけの2日間です。メガーヌRSウルティムのような走りを実現されたい方はぜひご参加を。
・YRSツーデースクールFSW開催案内と申込みフォームへのリンクはこちらから
4コントロール装備のメガーヌRSウルティムをフィーチャーした2月のYRSドライビングワークショップFSW。カリキュラムはいつも通り午前中にスラロームと2種類のブレーキング練習。午後は設置したコーンのレイアウトを変更してオーバルコースを走ってもらった。
午前中参加者にはまず自身のクルマで、座学で解説しデモランで披露し最短距離でクルマを止める方法とスラロームをできる限り速く駆け抜ける方法を練習してもらった。次にそれなりにコツが飲み込めたところでウルティムに試乗してもらったのだけど、初めてのクルマなのに全員がけっこうブイブイいわせて走っていた。
ユイレーシングスクールのスラローム練習は20m間隔で置いたコーンの間を縫って走るのだが、いつものスクールではコーンを蹴っ飛ばす人が何人かいる。本人は蹴るつもりはないのだろうけど切り返しで初期アンダーステアを出してしまうと、内輪差が大きくなって後輪でコーンをはねてしまう。その点がウルティムの試乗でも心配だったのだけど・・・。
参加者はウルティムの動力性能に酔ったのか(!)、スポーツモードのマニュアルシフト2速で果敢にスラロームを攻めていた。それを真後ろから見ていてたいそう驚いた。あの速度だとコーンを踏むなと思っていると、これがひっかけもしないない。
前輪操舵車の場合は、極点に言うと、後輪付近にヨーモーメントの中心があって前輪がコーンから離れたところで右に左に半円運動するようなイメージ、つまりフロントが左右に振り子のように動く。当然前輪と後輪の軌跡は異なる。後輪は全員より内側を通るから、アンダーを出してフロントがまっすぐに行くと必然的に後輪は円運動の中心付近を通る。これがコーンを蹴飛ばす理由。
ところが、初めて真後ろから見るウルティムの場合は、実際にそうと確認できるわけはないけど前輪が右に動くと同時に後輪が左に動く感じ。その写真も動画もないのが残念だけど、ホイールベースの中心にある支点がスラロームを駆け抜けているイメージ。おそらく上空から見たらホイールベースの分だけ離れてはいるが前輪と後輪が同じ軌跡を描いているように見えるはずだ。
ブレーキングでもオーバル走行でもウルティムは高い運動特性を見せたけど、今回の目玉はスラローム。参加者が自身のクルマであの速度でスラロームをやったら間違いなくコーンを蹴っ飛ばすであろうシーンで、ウルティムは何事もなかったようにスラロームを駆け抜けた。ここは4コントロールの勝ち。自動車技術が人間の能力を補佐した? 否、上回った! と言うべきか。
前輪操舵車と4輪操舵車のタイヤの軌跡については 『第831回 4コントロールを検証する』 で説明しています。なぜ内輪差が生じるのか、内輪差を少なくするためにはどうすればいいのか、イラストから想像できます。

参加者全員がウルティムの4コントロールを体験
ここはスラロームのスタート地点

かなりの速度でスラロームを駆け抜ける参加者
ステアと同時に一瞬アウト側フロントが沈むが
アンダーステアには陥らない

幅14mのオーバルコースのストレートの真ん中に
20m間隔で10本置いたコーンを右に左に駆け抜ける

前輪操舵車の場合
写真の状況では
まず間違いなく後輪がコーンを蹴飛ばしている

ユイレーシングスクールとしては
ウルティムで実現できたスラロームの走りを
今度は自身のクルマででもできるように
なってくれればと思っている