トム ヨシダブログ


第774回 YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール

ユイレーシングスクールでは毎年1度春に鈴鹿サーキットレーシングコースでドライビングスクールを開催していますが、なんと今年はF1日本GPの1週間後、F1マシンが駆け抜けた余韻が冷めやらぬであろう1周5.807kmのコースを走ることができます。コース上のブラックマークを目の当たりにすることができるかも知れません。

ユイレーシングスクールでは広大な駐車場の他、筑波サーキットコース1000や富士スピードウエイショートコースでのドライビングスクールを開催していますが、小さな速度域の低いコースでの反復練習で身につけたドライビングスキルを、5速全開のコーナーのある世界有数のサーキットに応用するという課題を克服するのがYRS鈴鹿サーキットドライビングスクールの目的です。合言葉は『1日でレーシングコースをマスターする』です。
何度でも繰り返しますが、運動エネルギーは速度の二乗に比例して増減しますから、コース1000を走りるのと鈴鹿サーキットレーシングコースを走るのとではクルマの動きを察知する感覚、クルマを動かす操作、なによりも走り方の構築など全てを異なる次元で集約する必要があります。そこで実際に鈴鹿サーキットレーシングコースを走って、ご自身のドライビングポテンシャルでアジャストできるか確認してもらおうという訳です。

ですが、決して難しいことはなくクルマを動かす基本は同じなので手順を踏んでペースアップしていけば十分な速度域に達することができます。それをお手伝いするために、事前に次の教本を申し込んだ方に送って予習をしてもらい、鈴鹿サーキットに無理を言ってインターバルを挟んで1時間のセッションを2回走行するプログラムにしてもらっています。

※事前にお送りする教本
・鈴鹿サーキットの走り方(7,300字の永久保存版です)
・ドライビングポジションの取り方(9,900字の永久保存版です)
・タイヤのグリップの探り方(9,900時の永久保存版です)
・ブレーキをマスターする(3,200字の永久保存版です)
・スピンを回避する

高速コーナーが多い割りにコース幅の狭い鈴鹿サーキットレーシングコースを走るYRS鈴鹿サーキットドライビングスクールでは、参加者に運転をとことん楽しんでほしいのと安全を確保するために、安全と運転について共通の認識を持つユイレーシングスクール卒業生を対象としています。ユイレーシングスクールの各種プログラム、エンジンドライビングレッスン、ルノー・ジャポンドライビングレッスン、アルピーヌドライビングレッスン、ポルシェクラブ東京銀座ドライビングレッスンのいずれかに参加された経験を持つ方ならばどなたでもお申込みいただけます。
YRS鈴鹿サーキットドライビングスクールに興味がおありでまだユイレーシングスクールに参加したことがない方は、3月31日(日)に富士スピードウエイでYRSトライオーバルスクールFSWがあります。ぜひそちらを受講してみて下さい。YRS鈴鹿サーキットドライビングスクールを充実したものにするためのコツをアドバイスしたいと思います。

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鈴鹿サーキットレーシングコース オリジナルレイアウト

 

・3月31日(日)開催 YRSトライオーバルスクールFSW 開催案内&申込みフォームへのリンク
・4月15日(月)開催 YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール 開催案内&申込みフォームへのリンク

【YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール関連ブログ】
・トム・ヨシダ ブログ 第721回 YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール その2
・トム・ヨシダ ブログ 第720回 YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール
・トム・ヨシダ ブログ 第651回 鈴鹿サーキット
・トム・ヨシダ ブログ 第580回 続・YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール 2021
・トム・ヨシダ ブログ 第578回 YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール
・トム・ヨシダ ブログ 第470回 YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール
・トム・ヨシダ ブログ 第382回 Megane RS de Suzuka Racing Course
・トム・ヨシダ ブログ 第381回 YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール



第773回 奇遇とはこのことか !

ある日、とあるホームセンターで買い物を済ませクルマに戻り出口に向かい歩道の手前まで移動。一旦停止をしたとたん、右の塀の陰から黒いデカールが印象的な黄色いクルマが現れそのまま進んで左の塀の陰に消えていった。黄色いクルマが目に入ったとたん反射的に短くホーンを鳴らしてしまったのには自分でも驚いた。 なんでだろ?
ついで助手席のスタッフTと思わず顔を見合わせた。ふたりとも口を開けていた。「こんなことあるんだねぁ」、「あるみたいね」。
なにしろメガーヌRSウルティムが世界で1,976台しか生産されない超希少車種だし日本にもそんなには入っていないだろうからめったに見ることはないよね、と話していたばかり。

左折すると渋滞中の車列が。その先の方によく目立つウルティムが。「気が付いてくれたかな」、「どうでしょう」。
しばらくのろのろと動くと、そのウルティムがウインカーを点けてスーパーマーケットの駐車場に。これは行くしかない。こちらも駐車場に乗り入れお目当てのウルティムが停まっている付近に直行。不躾なのは承知で歩いてウルティムに近づき、降りてきたオーナーに自己紹介。

お互い破顔一笑。「こんなことがあるんですねぇ」、「ありますね」、「気づかれていました」、「気づいていましたよ」。

ルノー・ジャポンのブログを書いていまして、さしつかえなけれぜひ写真を載せたいのでお願いできませんかの申し出に快諾していただき。

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メガーヌRSウルティムとオーナーのHさんご夫婦

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Hさんの奥さんがボクの写真もとおっしゃるので
ボク、スタッフT、Hさんで

 

思わぬ奇遇に興奮していたのだろう連絡先をお聞きするのを忘れた。Hさん、このブログを読まれていて、ユイレーシングスクールにお誘いしたいのでもしできることならばHさんの連絡先を yrs1999@ymail.ne.jp にお送りいただけないでしょうか。お待ちしています。



第772回 77回目のYRS+エンジンドライビングレッスン

2003年。『所有欲から使用欲への転換』と題したユイレーシングスクールの企画書から生まれたエンジンドライビングレッスン。年間開催数の増減はあったものの20年目に突入。先週の木曜日にとんでもなく寒い筑波サーキットで77回目のエンジンドライビングレッスンを開催した。

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エンジンドライビングレッスンは
村上エンジン編集長の話から始まります

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「なぜクルマは楽しいのか・・・」
「なぜ運転を習うのか・・・」
まだの方は一度編集長の話を聞きにおいで下さい

 

今回のエンジンドライビングレッスンは23歳から66歳まで平均年齢53歳の26名が参加。いつもはリピーターがほとんどを占めるのだけど、今回は嬉しいことに9名がエンジンドライビングレッスンに初めて参加。そのうちの3名はサーキット走行は未経験。

エンジンドライビングレッスンはユイレーシングスクールが2000年から5年間、当時の社団法人日本オートスポーツセンターの委託を受けて開催していた筑波サーキット公式ドライビングスクールが原型。午前中に筑波サーキットジムカーナ場に作ったオーバルコースでクルマを動かす基礎となるイーブンスロットルとトレイルブレーキングの練習。午後からはコース1000を走ります。

ちなみに筑波サーキット公式ドライビングスクールは4年間(2000年はコース2000でのドライビングスクールを委託されていた)で74回!開催。中でも2002年には年間23回という多さ。ユイレーシングスクールもよくやったなぁと。この間の参加者は延べ1,815人。サーキットを既に走っていてブラッシュアップに来られた方もいるけれど、かなりの数の人がこのカリキュラムで安全にサーキットデビューできたのではないかと自負している。

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1日中走り回って最後は老いも若きもみんな笑顔
クルマが人間能力拡大器である所以です

 

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今回のエンジンドライビングレッスンに参加してくれた仲間
アルピーヌA110が3台とメガーヌRSトロフィーが1台

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エンジンドライビングレッスン初参加のHさん
サーキット走行の経験もゼロなのになかなかの走り
峠でも走っているんですかと聞くとコクリ

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RX-8で長年エンジンドライビングレッスンに通っていたTさん
とっくのとうに魅力的な色のA110を手に入れていたのに
ようやくお披露目

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エンジンドライビングレッスンは初めてのKさん
免許返納の時期を先延ばしするために
運転の上達を目指してA110を購入したと
Kさん応援していますよ
 
とブログを書いている間にKさんが
YRSツーデースクールFSWに申し込んでくれた(喜)

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エンジンドライビングレッスンにも
ユイレーシングスクールの各種ドライビングスクールにも
顔を出してくれているNさん

 

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26名の記録
速いか遅いかが問題ではなく
クルマの性能を引き出す努力をしたかが重要です

 

次回エンジンドライビングレッスンは5月23日(木)。今年最後のエンジンドライビングレッスンはは10月3日(木)です。
ユイレーシングスクールは3月31日(日)にFSWでトライオーバルスクール、4月27、28日にYRSツーデースクールを開催します。



第771回 FSWのルノー仲間

2月初めのYRSオーバルスクールFSWで初めてユイレーシングスクールに来てくれたKさんが、職場の先輩を誘って2月末のYRSドライビングワークショップFSWに来てくれた。

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練習の合間にSさんとKさん

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2月に2回来てくれたKさん

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A110のよく動く足を堪能していたSさん

 

YRSドライビングワークショップは運転の基本から応用まで1日で習得できるように、ドライビングポジションの確認、限界ブレーキの練習、スラローム走行、オーバル走行を行います。次回のYRSドライビングワークショップは6月15日(土)に開催します。



第770回 TC1Kのルノー仲間

小雨そぼ降るとんでもなく寒い先週の木曜日。筑波サーキットコース1000(TC1K)を終日使って今年1回目のYRS筑波サーキットドライビングスクールを開催。
冠水こそしていないものの路面は完全にウエットで凍りそうなほど冷たくタイヤは温まらない中、コーナー毎に区切った練習をした参加者は滑る路面を大いに楽しんでいました。

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写真左から
メガーヌRS(MT)乗りのEさん
メガーヌRSのワタクシ
顔出しNGの
ルーテシアRSのTさんと同じくルーテシアRSのライバルのSさん
A110の軽快さに目覚めつつあるWさん
撮影しているスタッフYの20万キロ走破のルーテシア3RS

 

YRS筑波サーキットドライビングスクールの特長は1つひとつのコーナーを区切って反復練習を行いコーナー毎の習熟度を上げるカリキュラムです。特定のコーナーに対する走り方をリアルタイムでアドバイスするので、操作に対する理解度が飛躍的に高まります。

ちなみに、ユイレーシングスクールは2000年から2004年まで当時の社団法人日本オートスポーツセンターの委託を受け、公式筑波サーキットドライビングスクールを開催していた由緒あるスクールです。当時のカリキュラムは現在のエンジンドライビングレッスンが受け継ぎ、ユイレーシングスクールはサーキットを走るつもりのない方も視野にいれたYRS筑波サーキットドライビングスクールを開催しています。

次回YRS筑波サーキットドライビングスクールは7月18日(木)に開催します。



第769回 荷重移動をコントロールする

3速の最大トルク発生回転あたりでイーブンスロットルを保ちつつコーナリング。立ち上がりでステアリングを戻す量と正確に反比例するだけスロットルを開けて4速に。そのまま加速すると速度超過になるから4速に上げてからはスロットル一定。もちろん上り坂になれば開けるし下り坂ならば閉じる。
次のコーナーが迫る。イニシャルブレ ーキングで減速Gを立ち上げてから踏力を抜く。パッドとローターが離れない範囲の最小限の踏力を維持。前後荷重が均等になるのを確認してから右足をブレーキペダルに置いたままターンイン。最初はごく微舵角。直進方向に進んでいた運動エネルギーがステアと連動しているのを確認してから切り足す。ブレーキは、まだパッドの摺動抵抗を感じながら引き摺り続ける。ターンインの瞬間にわずかに肩で感じた遠心力がややあって腰で感じられるほどにクルマがロールする。

ヤッタ!   直線を走っている時に合致していたクルマの向きと運動エネルギーの方向を、クルマを曲げてもなお、ほぼ一致させ続けることができた。

クルマの運転でこれほど楽しいことはない。本来ならば人間が御しきれない大きな力を高い感性と繊細な操作で自在に操る。

それが何だ、と言われればそれまでだけれど、周りはみんながクルマの動きなど意に介せずにクルマ任せで走っているのを見るにつけ、もったいないと心から思う。ユイレーシングスクールのスタッフと比べてもボクが最も奥までブレーキを引き摺る。なぜ奥まで引き摺るのか。なぜって、クルマは一度も失速することなくブレーキングからターンイン、コーナリングから加速へと流れ続ける。その筋道をつけているのが自分自身だと認識できることが楽しい。

まぁ、人から見ればそんなたわいのないことを楽しむのが富士スピードウエイから須走の定宿、扇屋さんに行くまでのワインディングロードの往復。基本的に須走に向かって登り、FSWに向かって下りだけど、どちらもそれなりの楽しみがある。

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YRSツーデースクールFSWの時に
扇屋さんに泊まる参加者に配る地図
 
東ゲートを出て須走に向かうと
将来小山スマートインターができるあたりにラウンドアバウトができたから
若干実情とは異なるけど
富士霊園から先のワインディングロードはそのまま

 

今のクルマは良くできているしタイヤもしっかり路面をつかむから、なにげなく運転してもクルマの動きはほとんどが運転手の手柄になる。運転手は自身の操作に疑問を持たない。

しかしクルマは動き出した瞬間にエネルギーを蓄え始める。速度が上がるほどにそれは巨大な力になる。それは人間ひとりでは絶対に手に負えないシロモノ。それを味方につけるための努力が、イコール運転を楽しむことと言っても言い過ぎではないだろう。それを味方につければ安全にクルマを走らせられるし、速く走ろうと思えばそれも可能だ。それを味方につけるためには荷重移動のコントロールが極めて重要になる。

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ターンイン時に左右前輪に荷重がかかっていないと
ステアした瞬間に直進しようとしていた運動エネルギーが
アウト側前輪に集中しイン側前輪はロールによってリフトする
 
ターンイン時にイン側前輪の荷重が抜けていなければ
フロントのロールが抑えられると同時に
リアのロールも抑制されるから
結果としてクルマは向きを変えやすい

 

ユイレーシングスクールでは次のドライビングスクールを開催します。ロールコントロール、荷重移動のコントロールを実際に体験してみませんか。
・2月22日(木) YRS筑波サーキットドライビングスクール 開催案内
・2月24日(土) YRSドライビングワークショップFSW 開催案内
・3月31日(日) YRSトライオーバルスクールFSW 開催案内



第768回 Tさんの場合

先日のYRSオーバルスクールFSWで初めてユイレーシングスクールを体験されたTさんが感想を寄せてくれた。

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一緒に来られたご主人とTさん

 

■■初めてのドライビングレッスン■■
メガーヌRSに乗り始めて約2年、殆ど夫の運転での移動と、近所への買い物で使う程度だった車生活でした。ある時、母と箱根の温泉旅行に運転して行ったら、メガーヌRSの乗りやすさと、バランスの良さを実感。それからもう少し車の運転を楽しみたくなり、夫指導のもと、箱根ターンパイクで何度か走りに行っていました。
でも、コーナーでクルマのコントロールがうまくできず、乗っている人に安心して乗ってもらえない感じがして、運転が上手くなりたいなあ・・、何が悪いのかどうすればいいのかわからない、これは一度正しい運転を教えてもらうしかない、ユイレーシングスクールに行きたい!と思っていました。
そんな中、同じメガーヌRSに乗るKさんに、ドライビングスクールを受けてみると話をしたら一緒に行きたい!!とのことで、早速2人で参加しました。
当日、座学の時に、スクールに参加した目的は?と聞かれて、皆さん、コーナリングでのボトムスピードを上げたいとか、新しく購入した車の特長を理解したいとか、もう何度もスクールに通われているベテランばかり、レベルの高いお話されていて、私は、運転上手くなりたいんですーなんて、ど下手であることを宣言している私・・まずい、ここは別世界・・と感じつつ、練習開始。
普段狭い世田谷の住宅街を時速20㎞ぐらいで走る程度で、【アクセルベタ踏み】をしたことないし、そもそも小心者の私。
ミニオーバル内を35㎞で走りましょう!!と言われても、それすら怖い・・そしてどんどんスピードが上がってきて…皆さんに引き離され、周回遅れになりながら、練習開始。同じ初参加のKさんは、軽快に走っていて、自分のダメさを感じながらのスタートでした。
見かねて、グループを離脱し、恐怖心を徐々に外しての練習、トムさんの横で個人指導も頂き、シートポジション、目線の改善、コースで反復練習をしながら、運転とスピード、ブレーキポイント、イーブンスロットル・・と徐々に慣れていきました。
だんだん、アクセル、ブレーキを強く踏むこともできるようになり、終わるころには運転にも慣れ、コツもちょっと掴み、楽しくなってきて一回目のスクールを、最後まで事故なく走ることが出来ました。
練習中は孤独に一人で悶々と走るのですが、トムさんはじめスタッフの方のカーラジオからのお声がけがタイムリーにいい感じに厳しくて、緊張感をもって練習し続けることが出来ました。(とてもよく見て下さっていて、心の中まで見てるのか??って感じました)
翌朝、2人とも肩がパンパンに凝っていて、徐々に脇腹、背中、右腕と痛くなり、運転はハードなスポーツだということと、シートポジションが悪いことを痛感しました。
またスクールに参加して、反復練習に励みたいです。トムさん、スタッフの皆さん そして、迷惑をかけてしまった皆さん ありがとうございました。またよろしくお願いします。

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午前中は手探りのようでしたが
午後には軽快なエキゾーストノートを響かせて

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一緒に申し込まれたKさんとご主人と



第767回 Wさんの場合

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ユイレーシングスクール初参加は
2017年3月のYRSツーデースクールFSW
それ以来
いつもご夫婦で来てくれるWさん
 
ご主人は顔出しNGだから例によって
 
ルノー乗りになったWさんには早速感想文を

 

昨年12月に中古でトゥインゴGTを購入しました。
実はトゥインゴGTにはかなり前から興味があり、中古車サイトをいろいろと物色していたのですがなかなかいい出会いに恵まれていませんでした。11月にルノー沼津の三島アプルーブドカーセンターで認定中古車が出てきて妻と二人で実車を確認して、1日悩んで購入を決意しました。オプションがてんこ盛りで購入後もほとんど手を入れる必要が無さそうだったのと、前のオーナーが大事に扱っていたことが感じられたのが購入の決め手でした。(ディーラーの担当者も非常に良い方でした。)

トゥインゴGTに興味を持った理由は、以下となります。
・5ナンバーサイズでコンパクトなこと
・RRレイアウトという駆動方式
・ルノースポールによるチューニング
・MT車が選べる
・フランス車(ルノー車)ってどんな乗り味なんだろう?
ある意味、今後二度と出てこない変態車に心引かれてしまいました(笑)

現在の愛車はトゥインゴGT以外に下記の2台に乗っています。
・718ケイマン
・NCロードスター
後輪駆動のMT車という共通点以外はレイアウトも車の乗り味も全く違う3台となります。

乗り比べると
718ケイマン
 ・非常にソリッドで、ステアリングからのインフォメーションもわかりやすい。
 ・足回りは堅いが、しなやかさも持っている。
 ・自身の直後にあるエンジンからの振動、音もその気にさせる。
 ・シフトレバーも節度やコクっとしたフィーリングで気持ち良い。
 ・ブレーキのタッチ、効き、耐フェード性はこれまで乗った車の中で最高。
 ・意外と低速トルクが無いため、他の車であれば2速でいけるところが1速まで落とさないと前に進まない。
 ・雨の日の挙動(スクール参加時やサーキット走行時)は正直怖い。電子制御を入れてもスピンしやすい。

NCロードスター
 ・車体は緩いが、挙動はわかりやすい。
 ・軽量な車体とエンジンパワーのバランスが取れている。
 ・MTでもイージーなドライブができる。
 ・オープンドライブは一度味わうとやみつきになる。
 ・雨の日に電子制御を切っても安心して操作できる挙動(スクール参加時やサーキット走行時)。

購入後は町乗りメインで使っていたので、トゥインゴGTの実力を知るためにオーバルスクールに参加させて頂きました。

スクールで自分の腕なりに車を操作して反応を確認し、以下の感想を持ちました。
・挙動はかなりクイック(前が軽い事と、ホイールベースが短いためだと思います)。
・目線は高いがコーナリング中に車が転倒するような気配は感じなかった(当たり前ですが)。
・パワーは無いですが、後ろが重く、後ろから押される感覚は新鮮。
・絶対的なスピードが遅いため、私のような未熟者でも手の内感を持って操作ができる。
・シフトレバーの感触が緩い、横Gがかかっているとシフトが入りづらい事がある。
・ブレーキのタッチがこれまで乗ったどの車とも違う(遊びのストロークが長い)ため違和感があったが、連続して乗ることが感覚は掴めた。効きに関しては問題ない。
小さい車をMTで操って乗るのは、もの凄く楽しい事を再確認しました。以前乗っていたマーチ12SRを思い出しました。

これまでの愛車歴
マーチ12SR
ランサーエボリューションX
BRZ
ゴルフGTIクラブスポーツトラックエディション → YRSに参加し始めた
E90 M3セダン
F87 M2クーペ
NCロードスター
718ケイマン
トゥインゴGT

以上です。



第766回 ルノー仲間が増えました

2024年最初のスクールはYRSオーバルスクールFSW。メガーヌ4RSに乗る女性2人が初めてユイレーシングスクールを受講してくれました。効果は絶大。楽しそうに走っていました。

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この日のルノー達
 
左からスタッフYとワタクシ
初参加のKさん
ルノーを手に入れたWさん
初参加のTさん
常連のOさん
スタッフF



第765回 25年目のユイレーシングスクール その2

<長文です>

第764回 25年目のユイレーシングスクール から続く。

1999年11月中旬にアメリカから一時帰国。同年12月8日に埼玉県にある桶川スポーツランドで初めてのユイレーシングスクールを開催。インターネットだけの募集だったけれど、確か定員いっぱいの16名が参加してくれた。

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ユイレーシングスクールを開校した目的は運転を
理論的に理解してもらい合理的に練習してもらう環境を用意すること
免許取立ての時期にそんなスクールがあればもちろん受講していただろう
そんな運転の正解を伝えるドライビングスクールをやりたかった
運転は一生モノだから一度は運転を教わったほうがいいと思う
だから自分の経験を全て公開するつもりのスクール
 
写真は2000年2月12日に開催した第2回YRSドライビングスクール桶川
スポーツランド桶川の事務所で
ビークルダイナミックスを説明したイラストを配っての座学

 

軽免許も普通免許も公安委員会の試験場で取ったからいわゆる自動車学校には行っていない。運転というものを一切教えてもらったことがなかった。だから自分の運転はまさに我流だった。要するに自分の運転方法が正しいのか確かめる術がなかった。

クルマを運転するからにはうまくなりたいと思っていた。うまくなれば危険な目にあう確率も低くあるだろうし、何よりも楽しいだろうし、鼻が高いだろうしレースに出ればそこそこの成績を修められるはずだと思っていた。だから日常的に運転がうまくなる方法を探していた。

アメリカに渡りSCCAのレースに参加した時、自分の運転のうまさ加減を知ることができた。デビュー1年目でカリフォルニア地区1位、南太平洋地域2位、全米で28人中6位になることができた。それはそれで満足だったが上には上がいた。自分ひとりの努力では限界があることを知った。

ジムラッセルレーシングスクールの実体を知り、こういうスクールを10代後半か20代前半に体験していれば全米1位も夢ではなかったかなと。日本にもこういうドライビングスクールがあればいいのにと思った。

80年代後半。当時の日本にも運転をキチンと習いたい人がいるのに違いないと思い、ジムラッセルレーシングスクール・カリフォルニア校に交渉して日本語クラスを創ってもらった。もちろんインストラクターはボク。延べ243名の方が日本からフォーミュラカーで行われる3日間コースを受講しに来てくれた。費用が高かったにも関わらずこれだけの参加をみたことは、日本にも運転が上手くなりたい、運転を習いたい人が確実にいることを確信した。

ツインリンクもてぎの北米代表としてCARTインディーカーとNASCARストックカーの招聘に携わり成功裏に終わった。オープン前、関係者向けに輸入したミヂェットやNASCARストックカーの乗り方講習もやった。次にツインリンクもてぎでドライビングスクールを開校したいと申し出たのだけど、「トムさんはレーシングドライバーでないしホンダの契約ドライバーではないから」と断られた。レーシングドライバーが教え上手だとは思っていなかったが。結局ツインリンクもてぎを辞し、『こういうスクールが自分の若い頃にあればなぁ』的なドライビングスクールを始めることにした。

やるからにはジムラッセルレーシングスクールのように理論と実践をリンクさせたドライビングスクールにしたいと思った。ちなみに当時のジムラッセルレーシングスクールには年間で初級クラス約2,000人、上級クラス約1,600人の参加者があったけどレースに参加する人はごく少数で、ほとんどの人が運転を理解すること、運転の上達を目指して参加していた。ジムラッセルレーシングスクールのカリキュラムはそれに応えていた。

ユイレーシングスクールのWebサイトを立ち上げ全84頁の教科書を公開した。メールマガジンの配信を始めた。教材用のイラストを起こした。運転が上手くなってくれることと運転を楽しんでもらうことをスクールの第一義とし、次のような方針を決めた。

・スクールの始まりには必ず座学を行う。クルマの動き方を理論的に説明して、実際の操作でやってはいけないこととやらなければならないこと、やったほうがいいことを明確に伝える。
・実技は人間の操作がクルマをどう動かすかわかりやすく、かつ反復練習を繰り返せるコース設定とし、できるだけ距離を走ってもらう。
・スクールを通して運転に興味を持ってもらえるようにアドバイスをする。
・将来的にサーキットを走るつもりのない人にも受講しやすく、日常の運転にフォードバックできるようなカリキュラムにする。
・ワンボックスやSUVなどどんなクルマでも参加できること、サーキットを走る際に改造することが必ずしも必要でないことを十分に告知する。
・受講中にはインストラクターのアドバイスで上達するが、その後も自身の解析によって上達し続けられるようなたたき台を提供する。
・サーキットを走ろうとする人には速さを追いかけるのではなくクルマの性能を発揮させる操作を優先するようにアドバイスする。

 

結果、
・一度受講した人が再度受講してくれた。年間21回開催していた筑波サーキット公式スクールに8回参加してくれた人もいる。それ以降リピート率は90%を下らない。
・筑波サーキット公式スクールのある日。朝の座学で受講者に過去サーキットでも公道でもスピンした人に手を上げてもらった。参加32名中30名が経験者だった。しかしその日。誰ひとりスピンすることなく、ほぼ全員がタイムアップを果たした。
・過去24年間。1,000回近いドライビングスクールとスクールレースを開催し延べ18,000人近くが受講した。しかしスクール中のクルマの損傷事故は5指に満たない。
・ドライビングスクールの卒業生で各地のレースに参加した人がレースで優勝したりシリーズチャンピオンになった。
・スズキジムニーや三菱スペースギアでの参加があった。
・現在までの最高齢受講者は78歳。最年少は13歳だった。
・受講した人が娘や息子を連れて参加してくれた。ご夫婦での参加もあった。
・受講した人が知り合いに受講を勧めてくれるようになった。
・ユイレーシングスクールの実績を元に雑誌エンジンがドライビングレッスンの運営を任せてくれた。昨年までに計76回のドライビングレッスンを開催。今年エンジン・ドライビングレッスンは22年目を迎え3回の開催を予定している。
・評判を聞いたアイディングやポルシェクラブ千葉などいくつかのカークラブからワンメイクドライビングスクールの依頼があった。現在はポルシェクラブ東京銀座のドライビングレッスンを年3回開催している。
・ルノー・ジャポン/アルピーヌ・ジャポンのドライビングレッスンを担当させてもらいルノー/アルピーヌユーザーに直接クルマの楽しさをお話しすることができた。

この20年あまりで時代は変わった。いろいろな意味で。向こう数年でまた変化があるかも知れない。開校前に立てた方針がそぐわないことが起きるかも知れないが、スクールを続けることでまだまだ成長している自分を感じることができている。だからスタッフより速く走れるうちは今の路線のまま続けたいと思っている。

 

2月3日(土)。24年間ブレずにドライビングスクールを開催してきたユイレーシングスクールが25年目の活動に入ります。舞台は富士スピードウエイの広大な駐車場。安全に配慮した環境で運転の基本を理論的に解説し合理的に練習するYRSオーバルスクールFSWを開催します。この機会にぜひ運転の正解を探してみませんか。詳しくは以下の頁にあります。
・2月3日(土)開催 YRSオーバルスクールFSW開催案内&申込みフォームへのリンク