トム ヨシダブログ


第801回 ホントに暑かったTDS

801-2
筑波サーキットコース1000
 
この日の午後3時
 
フラッグ台の日陰の温度計が
37.5℃を指す
路面温度は? 室内温度は?

801-3
ふつうはこんな日に走らないよねだけど
 
1時間20分の計測走行時間で
最多周回数は99周
前日77歳になったOさんも71周を走破!

801-1
この日のルノー仲間は
先日のYRSオーバルスクールFSWに続いて
メガーヌRSトロフィー(MT)を駆るEさんだけ
 
ルノー仲間の参加をお待ちしています

 



第800回 続・これまた楽しみ

799-6
今朝799回目のブログをアップしたら
ルノー車に詳しい方からメールが届いた
ハイブリッド車を一口でハイブリッドとくくるのはNGみたいだ
メディアを対象に燃費競争もしたらしい
ベストは33.33㎞/ℓだって
どうやって達成したか興味シンシン
 
以下届いたメール

E-TECHはEVやハイブリッドに珍しいギアをモーター側に2速・エンジン側に4速備えていて、そのギアはレーシングユニットのようなドグギアです。しかもクラッチはなく、ダイレクトに変速します。シフトチェンジはSMGという小型のサブモーターが変速タイミングを絶妙に調整するため、クラッチやシンクロメッシュが無いにもかかわらず、変速ショックは皆無だったと思います。

ルノー・フルハイブリッドの説明頁

実際、松山まで850kmの燃費チャレンジに参加した媒体の半分は30km/L以上を記録しました。

ルーテシア・フルハイブリッド燃費チャレンジの結果



第799回 これまた楽し ルノー・フルハイブリッド

先日、点検とエンジンオイル交換のためにウルティムをルノー栗東に預けたら、代車にハイブリッドのルーテシアを貸してくれた。

799-0
グリ シスト メタリックと呼ぶそうだけど
落ち着いた大人の色

 

ハイブリッド車は、以前アルカナの報道関係者向け発表会を手伝った時にクローズドコースで乗ったことがあるだけで、公道で乗るのは初めて。どんなふるまいを見せるのか興味があった。新鮮味を感じたかったから事前情報を何も持たずに乗ってみた=乗ることになった。

・メーターパネルの中央に”EV”のマークがある。モーターだけで駆動している間は点灯するようだ。何度か発進を繰り返すうちに、ゼロスタートの時は必ず”EV”が点灯していることに気が付いた。物を動かし始める時に最大摩擦力が働くと言うから、おそらくゼロスタート時には常にトルク特性に優れた電気モーターにゆだねているのだろう。ちなみに”EV”が点灯している間は瞬間燃費計の値はゼロを指している。
・何度やってもゼロスタートは”EV”なのだけど、その後の加速のしかたによって”EV”が消灯してブルブルというレシプロエンジンのかすかな鼓動が聞こえ始める。もっとも、おだやかに加速を続ければ”EV”が点灯したまま=モーター駆動のまま50キロ/時前後の流れに乗ることもできる。
・急発進をしてみると、もちろん発進は”EV”点灯だけどかなり早い時期に”EV”が消灯。消えるタイミングはどのくらいの発進加速を期待するかによるけど、早めに”EV”が消えた時に瞬間燃費計に目をやると、ウルティムをすばやく加速させた時と同じくらいの数値を示す。
・どちらのモードにしろ走行中にスロットルを閉じるとかなりの減速Gを感じる。回生ブレーキによるものだと思うけど、Gの立ち上がり方は内燃機関のそれとは異なる。具体的には閉じると同時にある程度の減速Gを感じるのだけどその大きさは、昨今のスロットルペダルを閉じても燃費向上のために吸気バルブが遅れて閉じる内燃機関のそれより大きい。
・回生ブレーキが働くと青い”Charge”のグラフが下に伸び充電しているのが見てとれる。試しにスパッとスロットルを閉じたりクルマにばれないように閉じたりしてみたけど、”Charge”が点灯するタイミングやグラフの伸び方がまちまちだった。
・回生ブレーキが働いているのを確認してフットブレーキを使ってみると、ブレーキペダルを踏む強さにもよるけど、回生ブレーキによる減速GにフットブレーキによるGがプラスされる、つまり減速Gが大きくなるような感じはなかった。逆に思い切りフットブレーキをかけた時は回生ブレーキから油圧ブレーキが解放されるのか、明らかに通常のフットブレーキによる減速Gの立ち上がりが感じられた。
・定速で走っている時に”EV”モードからエンジンモードに頻繁に行き来することがあった。いわゆるイーブンスロットルの状態を維持しようとしていてもだ。当日は雨が降っていて路面に水たまりができていた。道路には微妙な凹凸もあるだろうし。ひょっとするとフルハイブリッドのシステムは走行抵抗の増減まで読み取っているのかと想像したりして。
・回生ブレーキにしろ走行モードの変更にしろすごく繊細な制御によって介入しているのだろうから、ここで述べたことはあくまでも短時間の試乗で感じたことでシステムを正しく表しているとは限りません。

さて。ハイブリッド車が目指すのは少ない燃料で遠くまで走ること=有限資源を節約することにあるのだけれど、ルーテシア フルハイブリッドの瞬間燃費計を見ながら3日間使ってみて、走り方を工夫すれば間違いなくカタログ燃費に匹敵する燃費を達成できる気がしてきた。上回ることができるかは別にして。

個人的にはまだまだ速い爆発的なクルマに乗っていたいのだけど、一方でハイブリッド車に乗る楽しさも発見した。ハイブリッド車だからと言ってクルマ任せに走るのではなく、人間主導でクルマに備わる新機軸を使い倒す楽しさを見つけないともったいないなと。なにしろ運転している間は他のことはできないわけで、クルマさんとの対話をする=クルマさんと真剣に駆け引きをする時間は十分にあるのだから。

12年ほど前にMT車に乗れない息子が日本に来た時のために7速なんちゃってパドルシフトのフィットCVTを購入した。当時、CVTにパドルシフトを組み合わせるなんて想像もできなかったから、7速も必要なんですかね、とディーラーのエンジニアに振ってみた。すると7速にした理由はお茶を濁されたけど、印象的だったのが「それぞれのギヤ比は276通りの中から選んでるんですよ」と。え~っ、ならばもっとクロースレシオにすることもできるのですか、と聞くと、「物理的には可能です」ときっぱり。それなら、ファミリーカーでもその気になればエンジンのおいしいところをもれなく使えるマシンが作れることになる。

この日。クルマ作りが自分の知識や経験や想像力では追いつかない領域に入っているのを遅まきながらに痛感した。同時にどんな時代になっても自分を信じて、自分の感性を頼りに自分が主役をはってクルマの運転を楽しむぞ、と覚悟を新たにしたものだ。

 

799-3
メーターパネルには独特の
”EV”や”Charge”の文字が
左の青色のドットラインが
電池残量を示す

799-4
ハイブリッドとは直接関係ないけど
このルノーのダイアル式コントローラーが大好き
目線を落とさなくても調節できるし
設計者の良心を感じる

799-1
小雨に煙る琵琶湖東岸にたたずむ
 
フロントバンパーの刺し色がいいね

799-2
改めて見ると
いかに複雑な面で構成されているかわかる

799-5
リアハッチの右隅に控えめなE-TECHの文字が



第798回 GPSLaps

Kさんは2003年9月の筑波サーキット公式ドライビングスクールで初めてユイレーシングスクールを体験してくれた。その後本職が忙しくなる2019年までYRSエンデューロやYRSスプリント、YRSオーバルレースなどをメインに延べ80回近く走りに来てくれた。

そのKさんが開発したのがラップタイムと加減速/横Gと速度に加えて走行ラインが記録できるアプリのGPSLaps。サーキット走行をする人の間で高い評価を得ている。ユイレーシングスクールに来る人の中でも装着率は高い。

先日のYRSオーバルスクールでスタッフFがGPSLapsとGPSレシーバーを持ってきたので、トレイルブレーキングとイーブンスロットルがキチンとできているか検証することになった。そこでFのルーテシアⅢRSでFと、GRヤリスに乗っているスタッフMとラップタイム勝負をしてみた。
結果は。もちろんどちらもボクの勝ち。ただし彼らの名誉のために付け加えると、ボクのデータを見てから再度走ったら、ふたりとも遜色ない速さを見せていた。速度と加速度を照らし合わせると、クルマがどこでどう失速しているかどうかが検証できるので、その部分を意識して操作をするとクルマが前に進むようになる。下の画像はルーテシアⅢRSで半径22m直線130mのYRSオーバルFSWロングを4周したうちのベストラップ。

798-1
ルーテシアⅢRSでのベストラップで上段の赤線は速度
スタート後100m付近がYRSオーバルロングの下のコーナーで
330m付近が上のコーナー
下段の加減速度を表す青線の同じ区間でイーブンスロットル
コーナーのボトムスピードを維持している
緑線は横Gでどちらのコーナーでも瞬間的に1Gを記録している

798-2
画像右が下のコーナーで進入が下りで脱出が上り
走行ラインを見るとクルマの動きがわかる
緑色の部分が加速で黄色が定速で赤色が減速
2本のストレートの真ん中あたりで
瞬間的に黄色になっているのは3速へのシフトアップ
トレイルブレーキング区間の色が赤ではない

 

時間が許せば7月18日のYRS筑波サーキットドライビングスクールで、将来的に開催したい参加者の走行データを解析してアドバイスするスクールのベースラインを作るためにGPSLapsを使ってみようと思う。

7月18日(木)開催 YRS筑波サーキットドライビングスクール開催案内へのリンク



第797回 YRS筑波サーキットドライビングスクール

602-4
1周1,039mの筑波サーキットコース1000
限られた敷地にできるだけ長いコースをと
回り込んだコーナーを多くして
コーナーの曲率の割にはコース幅が広く
走行ラインの自由度が高く
練習にはうってつけ
 
ブログ 第601回 筑波サーキットコース1000の走り方

 

 

ユイレーシングスクールは筑波サーキットコース1000を終日使ったドライビングスクールを開催しています。朝一番の1コーナーだけを使って行うイーブンスロットルとトレイルブレーキングの練習が特長です。先行きサーキットを走るつもりのない方もサーキット走行のベテランもクルマの動きを理解する絶好の機会です。

7月18日(木)開催 YRS筑波サーキットドライビングスクール開催案内へのリンク



第796回 人車一体

クルマと一体になって、と言えばいいのか。

クルマの一部になってと言うべきか。クルマの動きに同化すると感覚が研ぎ澄まされる気がする。   でも、それは事実。

左右の踵をしっかり床につけて、フットレストには左足を置くだけにして突っ張らず。スロットルペダルとブレーキペダルを同じ位置で踏み換えられる位置を探して右足の踵を置く。両方の踵を自分の1番遠い支点にするつもりで、両膝を開いて下っ腹に力を入れて、シートにできるだけ深く腰掛けお尻の後ろの空間をつぶし腰椎をシートバックに潜らせる。視線は目の高さの無限大に向けて物を点では見ないようにして、景色の中に自分が入って行くようにクルマを進める。

ドライビングポジションが決まるとクルマの動きを寸分の狂いなく感じられるから、目的に応じて過不足のない操作が可能になる。

実は、シートに座った時から運転は始まっている。


鈴鹿サーキットレーシングコース


奥比叡ドライブウエイ


YRSストリート@富士スピードウエイ駐車場


筑波サーキットコース1000


筑波サーキットコース1000

ユイレーシングスクールでは7月18日(木)に筑波サーキットコース1000でドライビングスクールを開催します。運転のたたき台になる理論を理解し、理論と実践を一致させるためにコーナーを区切って重要な操作を集中的に練習します。クルマの運転は上手くなればなるほど楽しくなります。
ユイレーシングスクールは所有欲から使用欲への転換のお手伝いをしたいと思っています。ルノー乗りの方、愛車を思う存分走らせてみませんか。お待ちしています。

・7月18日(木)開催 YRSドライビングスクール筑波 開催案内のページへのリンク



第795回 ドライビングポジションと情報収集

クルマの運転は情報処理のようなもの、と言ってもさしつかえないだろう。

まずクルマを動かす目的があって、それに沿って走らせるために五感で情報収集をしてクルマの状況を把握。ほぼ同時に理論的見地から最適と思われる操作を行う。クルマが動いた瞬間に再度情報収集を行い、クルマの動きが理想値から外れていれば修正のための操作を繰り出す、合致していれば次への探りを入れる。その繰り返し。

だから、クルマを思い通りに動かすのには正確な情報収集が重要だ。正確な情報収集にはクルマの動きに翻弄されずにクルマと一体になり、クルマと同じ速度で同じ量だけ人間もロールする必要がある。それを実現するのが正しいドライビングポジションだ。

6月27日(木)。ユイレーシングスクールでは車載映像にある富士スピードウエイショートコースを終日使ったスクールを開催します。今からでも申し込むことができます。ご自身のドライビングポジションの確認に走りにきませんか。

・6月27日(木)開催 YRSドライビングスクールFSW 開催案内と申込みフォームへのリンク



第794回 YRSドライビングワークショップFSW

ユイレーシングスクールは富士スピードウエイの駐車場で開催するカリキュラムでは、70歳以上の方の参加費を割引きにしているのだけど、今回は2名の方が利用してくれた。いくつになっても運転を楽しみ極みを目指してほしいから嬉しい限り。

今年2回目のYRSドライビングワークショップFSW。午前中にブレーキングとスラロームの練習。午後は2種類のオーバルコースを走り、クルマの運転にやってはいけないこととやったほうがいいことの仕分けを重ねます。

794-1
デモランに先立ち目指すテーマの説明
良い例と悪い例を見てもらうのだが
これが効果てきめん
イメージ作りの大切さ

794-2
2月のYRSドライビングワークショップFSWに続いて参加してくれたSさん
A110を豪快に走らせていました

794-3
半径22m直線60mのYRSオーバルFSWを
時計回り反時計回りと交互に走ります

794-4
YRSオーバルFSWで基本操作を練習した後は
半径22m直線130mのYRSオーバルFSWロングで
3速全開からの減速とターンインの練習をします

794-5
走行中もFMラジオでリアルタイムアドバイスを送ります
オーバルコースでもロードコースでも
周回路は直線よりコーナーの方が遅く
いかにコーンリングを組み立てるかが鍵
クルマを安定させて走ることができれば
日常の運転も楽しくなります

794-6
2月初めのYRSオーバルスクールFSWと
2月末のYRSドライビングワークショップFSWに
メガーヌRSトロフィーで参加してくれたKさん
YRS3回目の今回はクルマが魅力的なA110に替わっていた

794-7
FFからMRに
フルスロットルにするのはこの日が初めてだとか

794-8
A110の良く動く足を堪能していたようです

794-9
次回のFSW駐車場を使ったスクールは
7月6日(土)開催のYRSオーバルスクールFSWです
クルマの動かし方を理解するのにうってつけです



第793回 遠い昔の思い出 4

カリフォルニア州にあるベンチュラレースウエイをミヂェットで走ります

※試乗時はドライスリックトラックだったのでミヂェット本来の速さは実現できませんでした

当時、日本オフロードレース協会の事務局を担当してた関係で、今から48年前の1976年に初めてアメリカに取材に行った。
目的はメキシコの統治地区だったカリフォルニア半島のバハカリフォルニアで行われたBAJAインターナショナルオフロードレースに日本人として初めて出場した池沼純一選手の戦いぶりを記事にすることだったけど、滞在中の経験がその後の自分の人生を大きく変えることになる。

メーカーの広報を通じて手配し現地の日本車を何台かロサンゼルス周辺で試乗した。どのクルマも国内仕様よりパワフルだった。パワーがないとアメリカでは売れないのか、日本国内向けにはパワーがなくてもいいのかね、と思ったものだ。

土曜の夜にはガーデナにあったスコットパークにダートトラックレースを見に行った。少しばかりトイレがビール臭かったけど、ストレートでもカウンターステアを当てたまま轟音を上げてハーフマイルダートトラックを駆け抜ける30台あまりのスプリントカーに頭を強烈に小突かれた。全てが新鮮だった記憶がある。

オフロードレースにしてもダートトラックレースにしても、その実体は日本にいては推し量ることができない。その規模といい迫力といい日本のモータースポーツとは大きな開きがある。本気度と言うか伝わってくる本物度がまるで日本と違う。アメリカの、なんというか活発さというか、ダイナミックさは1974年にしばらく滞在したイギリスでは感じられなかった。使い古された表現だけど、アメリカがまぶしかった。到着した日にハリウッドで食べて虜になったアービーズのローストビーフサンドイッチもアメリカにいればいつでも食べられるのにな。そんな思いを抱いた初めてのアメリカだった。

792-1
CG誌 1994年2月号

792-2
オープンホイールのダートトラックレーシングは基本USACが統括しているが
同様のルールの元で派生したシリーズもある
その主なカテゴリーを列記すると以下のようになる
 
クォーターミヂェット(5歳から参加可能)
ハーフミヂェット(主にバイクのエンジン流用)
スリークォーターミヂェット(1,000㏄のバイクのエンジン流用)
ミヂェット(320馬力:CG誌面のマシン)
スプリントカー(V8の600馬力エンジン搭載)
アウトロー(V8の800馬力エンジン搭載で巨大なウイングを背負う)

 

アメリカのモータースポーツは統括団体(我が国だとJAFにあたる)だけでも7つあってレースカテゴリーに至っては星の数ほどありそうなので、少しばかり古い話になるけど、とりあえずレース場の数を当たってみようと1998年にその年にレースを開催したレース場の数を調べてみたことがある。

792-3
レース場の総数は1,320ヶ所で内訳は多い順に
オーバルコース1,029ヶ所/ドラッグストリップ242ヶ所/ロードコースがたったの49ヶ所
オーバルコースがアメリカンモータースポーツの根幹をなすことがわかる
 
オーバルコースのうち772ヶ所がダートトラックで257ヶ所がペイブドトラック
そのうち1周1マイル(1.6キロ)以上のオーバルコースは40ヶ所しかなく
ダートにしろペイブドにしろ
クォーターナイルからハーフマイルのダートオーバルトラックが主流だ

792-4
日本のモータースポーツはダートトラックレーシングと縁がないように見えるけど
実は日本にもクォーターマイルダートトラック(400m)と
クォーターミヂェット用の180mペイブドオーバルがあった
今の人は知らないかも知れないけれど
 
日本発アメリカングラスルーツモータースポーツの舞台として
冒頭のビデオで走っているベンチュラレースウエイを完全にコピーした
ダートオーバルトラックが確かにあった
そのインフィールドにクォーターミヂェット用のオーバルがあった

 

当初インディーカーやNASCARストックカーの招聘を見据えていたツインリンクもてぎの立ち上げに携わっていた関係で、小林初代社長に1周2.4キロのスーパースピードウエイだけではアメリカンモータースポーツを標榜するのは片手落ちなのではないか、トップカテゴリーに加えてアメリカのグラスルーツモータースポーツも導入しませんかと訴えて、日本初の本場アメリカのダートトラックのレベルに匹敵するクォーターマイルオーバルが実現した。

792-5
ミヂェットの醍醐味をふつうのクルマの運転と比較するのは難しい
ブレーキをかけてもスロットルを空けてもテールがルーズ(ブレイク)して
カウンターステアを駆使してマシンを前に前に進めるセッティングだから
言うなれば物理学に逆らう運転になる
 
スクールで運転は物理学です
理にかなった操作が大切ですとくどいほどに言うのだけれど
ことミヂェットは物理学に反するというか
あるいは超越した運転が求められる醍醐味がある

792-6
ミヂェットにはダートトラック用とぺイブメント用の2種類があるが
主流はダートトラック
 
鋼管スペースフレームのシャシーに前後ソリッドアクスルを吊るサスペンション
前輪ブレーキは左のみ
ミヂェットの後輪は右側のほうが直径が大きく
試乗車の場合左側タイヤとの外形差は17.5センチもあった
 
だからアクセルを踏むと左向きに進み
ブレーキをかけても左向きに進む

792-7
サタデーナイトレースで知り合ったロン・ブランデルから多くのことを教わった
なぜダートトラックでほこりが立たないのとか
ダートトラックの創り方とか
ミヂェットのセッティングの仕方とか
 
この取材から数年して試乗したミヂェットを日本に送りロンにも訪日してもらい
ツインリンクもてぎの関係者の前でデモラン兼試乗会を開催した
 
車重514Kgに285馬力のマシンで
鈴鹿サーキットの2輪用ダートオーバルや
ツインリンクもてぎのできたてホヤホヤのダートトラックを走ったのが懐かしい

※ CG誌面の写真は過去に幸田サーキットドライビングスクールに参加してくれたFさんの蔵書を撮らせていただいた。



第792回 ローンチコントロール

ルノー・ジャポンのブログを更新するたびにユイレーシングスクールのウエブサイトとメールマガジン、それとFBとXで告知しているのだけど、先日なんと5年前のXのポストが「いいね」されたと通知が来た。そんなこともあるんだと見返して見ると富士スピードウエイのストレートを使ったメガーヌRSのローンチコントロールを扱った回だった。

懐かしいので2019年9月22日の第415回 Megane RS Launch control on FSW’s streightで使った動画だけを抽出してみた。
※メガーヌRSが1コーナーに向かって沈んでいく様はなかなかのものです。できれば大きな画面で見てみて下さい。

で、確かあの日の横位置と車載映像もあったよな、とログを見直したら同じ年の4月22日に第367回 メガーヌRS加速をアップしていたのでこちらも。

※今回映像を引用したオリジナルのブログは、
・2019年4月22日に第367回 メガーヌRS加速
・2019年9月22日の第415回 Megane RS Launch control on FSW’s streight

※この走行は富士スピードウエイの協力のもと、次の条件で行っています。
・加速と減速は直線部分のみで行う
・加速は遅くとも200m看板手前で終了しコース際まで余裕を残して停止する
・機材操作のため2人乗車で行う

※これらの映像はぶっつけ本番で十分に安全に配慮した1回だけの試走で撮影したものです。従ってメガーヌRS本来の性能を表したものでないことをお断りしておきます。