トム ヨシダブログ


第674回 Hさんの場合

先日のYRSドライビングワークショップに初めてユイレーシングスクールを体験するHさんがトゥインゴGTで参加してくれた。写真の掲載はNGだけどと、お願いした感想文はしたためて送ってくれた。Hさんありがとうございます。また遊びに来て下さい。

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走行準備中
 
YRSドライビングワークショップのカリキュラムは
午前中にブレーキングとスラローム
午後にオーバル走行
 
この時点では駐車場が冠水するほどの豪雨が降るとは
誰も思っていなかった

 

日頃の運転の見直しと向上を考えていたところ、ドライビングワークショップFSWに興味を持ち、参加させていただきました。
サーキットの走行経験もなく、参加しても良いのだろうかと戸惑いもありましたが、終わってみれば実り多い時間でした。しかし、やはり自身が遅いため、他の受講者の皆さまにはご迷惑をおかけしたと思います。
それぞれのセッションの反復練習ですが、そもそも自分自身が毎回コンスタントな操作ができずに歯がゆく、鍛錬あるのみと実感しました。
受講してから1週間ほど経ちましたが、日常の運転の中でも受講内容を反芻するようにしています。例えば、信号停車時、ブレーキの踏力をリニアに可変させるなどして、今まで意識していなかった操作が自在にできるようにしていければと思います。
また、4輪に均等に荷重していて、スリップアングルも等しく、スライドしていても安定している状況をクローズドの環境で体験できたことにより、運転時の心持ちにゆとりができたことを実感しています。突然の降雨によりウェット環境が体験できたことも安心感につながっています。
今回の受講を糧として安全運転に心がけていければと思います。ありがとうございました。

 

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ユイレーシングスクールは運転の質の向上には反復練習が大切だと考える
それも操作とクルマの挙動の因果関係をわかりやすいように
できるだけ単純な操作を繰り返して練習する
 
走行時間を削りたくないから
ミーティングは教室に戻らず現場で!



第673回 数字から見えてくるモノ

公益財団法人交通事故総合分析センター発行の交通統計に載っている交通事故件数で最も古いのは昭和23年、1948年の21,341件。その年の交通事故死者数は3,848人とある。この年の死亡事故件数の記載はまだない。

交通事故件数、死亡交通事故件数、交通事故死者数、車両保有台数、人口、運転免許保有者数の数字がそろったのは昭和41年、1966年。今から56年前。この年、日本の道路には原付1種を含む2輪車から大型特殊自動車までありとあらゆる車両が1千8百万台走っていた。道路の総延長は98万9千キロ。乱暴な計算ではあるが全ての車両を1列に並べると549m間隔になる。
この年、42万6千件の交通事故が発生しうち13,257件が死亡事故。13,904人が亡くなっている。免許人口は2千3百万人弱。

車両保有台数が9千万台の大台に乗ったのは平成14年。今から20年前。道路の総延長は118万キロになったが、1列に並べた車両の間隔はおよそ13mに縮まる結果に。
この年、93万7千件の交通事故が発生し(過去最多は平成16年西暦2004年の95万3千件)、死亡事故は8,062件で8,396人の方が亡くなっている。免許人口は大幅に増加し7千6百万人強。

交通統計令和3年版に載っている最新の車両保有台数は91,253,654台。令和3年度の数字が掲載されていないので令和2年度の数字を借りると、道路の総延長は1,227,422キロ。全ての車両が日本全国の道路を13.5m間隔で走ることになる。
令和3年になると交通事故は大幅に減少し305,196件。死亡事故件数が2,583件。2,636人の方が亡くなっている。運転免許保有者は81,895,559人。

交通事故も交通死亡事故もひところに比べれば大幅に減少している。1966年より免許人口は3.6倍に増え車両の保有台数にいたっては5倍になったのだから、道路交通は間違いなく安全になっていると言ってもさしつかえないだろう。しかし死者数に関しては日本は24時間死者をカウントしているので救急医療が進み救急医療体制が整った現在、正確なところはわからない。もちろん死者数が減少傾向にあるのは歓迎すべきことだけど。
いずれにしろ交通事故そのものが減っているのは、クルマの運転を教えている者としては大いに喜ぶべきことではある。

しかしながら、事故を起こした人も起こそうとして起こしたわけではないのは百も承知だけれど、それでも事故は防げたのではないかと考えてしまう。

ここでは令和3年度にクルマと2輪車の交通事故がどのような状況で起きたかを知る手がかりとして、交通統計から引用した数字をまとめてみた。参考になるかどうかわからないがご覧いただければと思う。

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令和3年度事故類型別交通事故件数
 
pdfファイルでもご覧になれます
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第672回 驚いた

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土日に富士スピードウエイでスクールがあると、日曜日中に大津に戻って月曜日の朝に片づけとか洗濯をして、そのあとはのんびり(ダラダラとも言うけど)する。
それで何げなくネットのニュースを見ていたら、『必死に飛ばしても「トイレ休憩」1回分レベル!? 高速で追い越しまくったクルマがどのぐらい得するのか考えてみた』という記事が目に入った。
だいぶ高速道路を走る人のマナーが良くなってきたなと思っていたものだから、400を超えるコメントを少しばかり追ってみて驚いた。
かなりの人がアダプティブクルーズコントロールを使って高速道路を走っている。
今やそんな時代なのかねぇ。
ボクは駄目だ。判断までクルマに任せられない。この先ずっと自立し続けるためにも。

 

※ 写真はウェアラブルカメラで撮影したものです。記事とは関係ありません。



第671回 Nさんの場合

Nさんが初めてユイレーシングスクールに遊びに来てくれた。「遊び」だから、それこそ楽しく真剣に。いつものように感想文をお願いしたら、20日土曜日のYRSオーバルスクールFSWの翌日、YRSドライビングワークショップFSWを開催していた21日の午前中には届いていた。Nさんに感謝です。

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いやー、楽しかったー!!!

 コロナ前にユイレーシングスクールのことを知って、参加したくてしょうがなかったのですが、なかなか機会に恵まれず、3年?、,4年?越しの思いがやっとかなった初参加でした。

 曇りたまに雨パラパラで、夏の割には気温が上がらず天候に恵まれました。
 また参加者が少なくとにかく走れました。自宅を満タンで出発したのだけれど、帰る頃にはガソリンが3割近くになっていてびっくりです。
 午前中は座学と、午後のオーバルコール走行に向け、進入時のゆっくりハンドルを切り始める練習、弱いブレーキの感覚の練習(※1)、ショートのオーバルでのゆるいブレーキ(トレールブレーキ)でのコーナリング等々。

(※1)低速トルクのあるルーテシアでは容易だといわれたのだけれど実はエンストしてました。(笑)

 午後は少し長い直線(3速にギリギリ入るくらい)のオーバルコースでの総合練習でした。
 自分では一生懸命走っているつもりなのだけど、よくあるツッコミすぎで、失速を繰り返していました。事前の座学では、アクセルぬいて、一呼吸おいてからブレーキ、車の動きを待ってあげる時間を作ることとあれだけ言われていたのに、、、、、、
 だけど、走りの合間のミーティングや走っている最中のリアルタイムでのラジオでのアドバイスで少しずつ良くなっていった気がします。(リアルタイムでのアドバイスいいです!! でも時々運転に余裕がなくて聞けていませんでした。ボリュウム目一杯あげました。(笑))

 以下、自分の備忘録になってしまうけれど、スクールでアドバイスを受けて今後やってみたいこといろいろでてきました。
・目線を遠くにする。俯瞰した状態をつくりだしたい。(幽体離脱して、自分の運転を後ろ上方から、コース全体も含めて見ている状態、スポーツでいうところのゾーンに入った状態かもしれません。)
・運転操作に力が入りすぎていて、シフトミスが多い。リラックス。
・安定して走りたいときは、安定して丁寧に同じタイミング、リズムで走ること。(早めに車さんの意志(挙動)を感じて、車なりの操作の実践。)
・自分のイメージから少しはみ出して、未体験ゾーンの車さんの動きの体験。
・午後の練習で、進入から立ち上がり前まで、車全体が思った以上にグッと回り込む挙動を何回か感じることがありました。この領域を使えるとまだコーナリングスピードをあげられそう。だけど車さんからの言葉を聞き取れず意図してこの状態を作り出すことができない。
・上記状態を作るのはコーナどの部分でどれくらいの長さ使用するべきかわからない。例えばオーバルコースのなかで、タイム(一周のタイムと区間タイム)計測し、タイムという評価軸で自分のイメージを実際の車の動きに合わせて修正し、タイムの損得勘定をして走りを組み立てて行きたい。

 新しい発見、体験、課題たくさんありました。ありかとうございました。

追伸)帰宅後、夜も興奮状態、頭の中ではまだ走っているような状態で就寝しました。また頭も体使った感あります。スポーツということ実感です。
(翌日は筋肉痛でした。体がなまっている&運転に力がはいり過ぎているだけかもしれないけれど。)

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Nさんにアドバイスしながら同乗走行

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お盆明けなのか参加者は少なめ

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スタッフYのを含めると3台のルーテシアⅢRSで密度高

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5月から毎月皆勤賞のOさんとルーテシアⅢRS対決の図

 

Nさん また遊びに来て下さい。待ってます。



第670回 交通統計令和3年版を見て ヤ・ハ・リ

今年7月に発行された公益財団法人 交通事故総合分析センター刊行の交通統計令和3年版からひも解く。
・日本の人口は平成22年の128,057,000人がピークで11年後の令和3年は125,502,000人に減少
・免許保有者数は平成30年の82,310,000人がピークで3年後の令和3年は81,900,000人に減少
・車両保有台数は平成30年に最多の91,460,000台を記録したがその後横ばいで令和3年は91,250,000台に
・交通事故件数は平成16年の952,720件が過去最多で17年後の令和3年は305,196件にまで減少
・交通事故死は昭和45年の16,765人をピークに減少を続け51年後の令和3年には2,636人にまで減少

自動車の安全性の向上、交通環境の整備の推進、交通違反取り締まりの強化、安全運転の啓発活動、ドライバーの運転意識の向上等々の相乗効果なのだろう、数字的には我々が共有する交通の安全性は高まっているように見える。その昔メディアを賑わした交通戦争という言葉はもはや死語のようだ。しかし、その一方である傾向が気になる。

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警察庁は交通事故を人対車両、車両相互、車両単独の3つに分類している。ユイレーシングスクールではここ10年余り運転の仕方に起因する交通事故、要するに運転の仕方次第では避けられたであろう車両単独の事故に注視してきた。車両が単独で起こすの事故とは、つまりひとり相撲だ。人であるか車両であるかは別にして、相手がある事故ならば避けられない場合もあるだろう。しかし単独での事故は運転の仕方次第では間違いなく起こさなくてすむと考える。統計的な数字は改めて集計するつもりだが、ここ数年の傾向として令和2年と3年の数字を比較してみたい。そこから見えてくるものは・・・。

交通事故の総件数は309,178件から305,196件に減少。そのうち人対車両の事故は37,811件から36,801件に、車両相互の事故は261,209件から257,481件にどちらも減少しているが、車両単独の事故だけは10,099件から10,848件に増加している

増加していると言っても、もちろん公道を走っている台数から見ればごくわずかな数字ではある。しかし交通事故総数が減っていて人対車両や車両相互も事故件数がどちらも減少傾向にあることを考えると、そして毎日見聞きする単独事故のニュースの多さやここ数年頻繁に遭遇するようになった傍若無人の運転と合わせて想像するに、交通を共有する人々の運転の質が年々下がってきているのではないかと危惧している。以前にも書いたことがあるが、『 たまたま偶然が重なって事故を起こしていないだけで、潜在的に極めて危険な運転をしている人 』が増えているように思う。

クルマを運転する者として、運転を教えている者として、改めて運転というものについて考えるいい機会になった。



第669回 OさんとYRS筑波サーキットドライビングスクール

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今年2回目のYRS筑波サーキットドライビングスクール
メガーヌRSトロフィーに乗るOさんが
5月末の1回目に続いて受講してくれた

 

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走行は9時から
9時前なのに32.5度
結局昼過ぎでも36度には届かなかったものの
蒸し暑い1日だった
 
失敬いな!< 湿気いな!

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イーブンスロットルとトレイルブレーキングの練習で
参加者全員がインフィールドのストレートに移動
コース1000の外周だけ使って練習

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Oさんが最終コーナーを立ち上がる

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参加者を2班にわけて
一方が走行しもう片方はその走りを見学
 
Oさんがストレートを加速する

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1コーナーを抜け2コーナーに向かうOさん

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1コーナーに向けてブレーキング中のOさん
 
舗装の継ぎ目あたりがターンインポイント

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1コーナーのインをかすめるOさん

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エアコンの入っている室内でミーティングをしたいけど
コース1000の教室は2階にあって土足厳禁
その上窓がはめ殺しだから風通しのいいピットで

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ユイレーシングスクールではとにかくミーティングとアドバイスを重ねる
走行セッションも短め
その都度テーマを持って走ってほしいのと
走るたびに進歩を見つけてほしいから
 
だから何でも吸収しようと
他人の走りにも目をこらす

 

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この日の目玉のひとつが外周の逆回りオーバル走行
 
その後ヘアピンの延長線上にクルマを停めてミーティング
「ね、逆に見ると2コーナーまで登っているでしょ」
下りながらブレーキングするものだからアンダーステアを誘発
ほぼ全員がヘアピンのインにつけない理由を説明
「インにつかないと距離走ることになりますよ」

 

>>>> ユイレーシングスクールでは次のスクールの参加者を募集中です <<<<

1) 8月20日(土)開催 YRSオーバルスクール参加者募集中
YRSオーバルスクールはユイレーシングスクールの原点です。クルマの性能を発揮させるためのイーブンスロットルとトレイルブレーキングの練習を徹底的に行います。クルマの性能はみなさんが考えているよりはるかに高いものなので、まずそれを味わい操作の良し悪しを検証することによって運転操作に磨きをかけます。公道でもサーキットでも役立つカリキュラムになっています。YRSオリジナル動画をご覧下さい。
・YRSオーバルFSWロング外撮り
・YRSオーバルFSWロング車載映像
・トレイルブレーキングの速さ

・YRSオーバルスクール開催案内&申込みフォームへのリンク

2)8月21日(日)開催 YRSドライビングワークショップ参加者募集中
午後にはYRSオーバルFSWロングを走りますが、午前中は運転操作の基本中の基本、ブレーキングとスラロームを集中して練習します。
制動距離を短くするのはブレーキの性能よりもフロントタイヤのグリップが重要です。どうするとブレーキング中にフロントタイヤのグリップを増やすことができるか理論的に説明し、その後で実際に体験してもらいます。運転で最も重要なのはクルマの動きを感じることです。クルマの動きに合わせた操作が必要だからです。スラロームは左右の連続したステアリングワークが必要で、かつ挙動を利用したスロットルワークが求められます。20m間隔に置かれたパイロンをできるだけ速くクリアする練習を通してスロットルとステアリングの連携を身につけます。運転の基本操作の練習にうってつけのカリキュラムです。
・YRS流ブレーキングの好例と悪例
・YRS流スラロームの好例と悪例

・YRSドライビングワークショップ開催案内&申込みフォームへのリンク

ルノー乗りのみなさんの参加をお待ちしています。



第668回 暑い

ルーテシアRSを借りていた時に追加したカーポートには残念ながら、幅の広いメガーヌRSトロフィーは収まらない。かわいそうだけどこんな姿で暑さをしのいでもらっている。室内の熱気を逃がすために4枚のドアウインドを少しずつ開けて。

暑さはまだまだ続きそう。みなさんもお気をつけて。

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