トム ヨシダブログ


第869回 交通統計

公益財団法人 交通事故総合分析センターが毎年発行する交通統計の令和6年版を取り寄せてみた。 過去のブログ(第741回) でも触れたように、全国の警察から警察庁に集められた交通事故のデータがもれなく統計として整理され掲載されている。昭和45年(1970年)に始まったこの統計、最も新しい数字は令和6年度のもの。ひも解けば日本の交通事故の全てがわかるほどの情報が詰まっている。

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ユイレーシングスクールが自前で行っているデータ化はまだ先になりそうなので、最新の交通統計から読み取れる事実を抜き出してみたい。

・この年、我が国の自動車保有台数は二輪車から大型特殊車まで公道を走行できる全ての車両を含めると91,514,410台。ちなみ過去最も台数が多かったのは前年、令和5年の91,567,693台だった。
・この年、公道を走行できるあらゆる種類の運転免許証を保有する人の数は81,742,303人。日本の人口は1億2千3百人あまりだった。免許証保有者が最多だったのは2018年で82,314,924人。
・この年、全国で発生したあらゆる交通事故の総件数は290,895件。過去最も交通事故が発生した2004年の952,720件をピークに増減を繰り返しながら減少傾向にある。ちなみに令和5年の総発生件数は307,930件。
・交通統計では交通事故を、人対車両、車両相互、車両単独の3種類に分けて集計している。このうちユイレーシングスクールが注目するのは、相手のいないいわゆる独り相撲での事故。この年の車両単独事故総件数は12,090件。前年の12,459件よりは減少しているし、過去避けようと思えば、あるいは避ける技術があれば起きなかった車両単独事故が最も多かった2001年の53,444件よりは大幅に減少している。
・この年、死亡事故に至った交通事故件数は2,598件。前年の2,618件より減少しているし、また過去最多の10,892件の死亡事故が起きてしまった1992年よりは大幅に減っている。
・この年、しつこいようだが相手がいないのにも関わらず事故が起きた件数が734件。時世を反映しているのか前年の720件より増えている。もっとも死亡事故が最多だった1992年は単独死亡事故も2,803件だったことを考えれば、自動車技術の進歩、道路環境の整備、交通社会の合理化などが奏功した結果だと考えることもできる。
・免許保有者が8千万人以上という数字に対する交通事故の件数自体はごくわずかなものだし、そもそも全ての免許証保有者が運転しているとは限らない。運転免許証保有者が一生の間に交通事故にあう確率は限りなくゼロに近いのかも知れない。
・しかしクルマを運転している以上事故に合わないという保証がないのも事実。
・そこで気になるのが、交通事故総件数に占める単独事故件数の割り合い、そして死亡事故総件数のうちの単独死亡事故件数だ。
・令和6年には全ての交通事故件数に占める単独交通事故件数の割合が4.2%だった。令和5年は4.0%だった。交通事故件数が最も多かった平成16年で5.6%。比率が最も高かったのは統計が始まった昭和45年で7.3%だから、人対車両、車両相互の事故件数にすれば少数派だ。
・ところが死亡事故に限ると話が変わってくる。死亡事故総件数に占める単独交通事故件数は令和6年が28.3%、令和5年が27.5%だった。
・強引に結論を導き出すつもりはないけれど、単独事故は交通事故全体の4%でしかないのに、死亡事故に限ると数字が跳ね上がる。
・100件の交通事故が起きたとすると単独事故は4件でしかない。しかし単独事故を起こすと10件のうちの3件が死亡事故に至ることを数字が示している。ちなみにユイレーシングスクールが集計した数字によると令和2年の29.63%が最多記録になる。
・何もなければそれに越したことはない。しかしここに上げた数字が示すように、交通環境が進化しても人間の落ち度をカバーすることは難しい。クルマの安全性能が向上しても、それで人間が傷つかないという保証はない。
・何よりも好きなクルマで事故を起こしてほしくない。油断をせずにクルマの運転が上手くなる努力を続けてほしい。ユイレーシングスクールはそう思う。

※ 交通事故総合分析センターのサイトから1年落ちの「交通統計」(2023年以前の歴年)を無料でダウンロードできます。交通事故がいつ、どんなところで、どのように起きるか。交通事故にまつわる数字がこれでもかと並んでいます。興味のある方は覗いてみてはいかがですか。


第866回 自画自賛

遅くなってしまったけれど、日本でドライビングスクールを初めてから25年が経ったので開催数と受講者数を集計してみた。

1999年12月8日に埼玉県の桶川スポーツランドで最初のドライビングスクール、YRS桶川ドライビングワークショップを開催した。そして2024年12月8日のポルシェクラブ東京銀座ドライビングレッスンでちょうどユイレーシングスクールが25歳に。

この間、エンジンドライビングレッスンやポルシェクラブ千葉の安全運転講習会やポルシェクラブ東京銀座ドライビングレッスンを含めて延べ1,001回のスクールを開催した。FSWレーシングコースや鈴鹿サーキットレーシングコースはもちろん、北はしのいサーキットから南は阿讃サーキットまで大小とりまぜて16ヶ所のサーキットでドライビングスクールとスクールレースを開催した。浅間台スポーツランドから始まって、関越、yetiスキー場、奥伊吹スキー場、大阪舞洲、FSWP2など広大な駐車場6ヶ所でYRSオーバルスクールを開催した。

1999-2024school 25年間に開催したドライビングスクールとスクールレース

YRS桶川ドライビングワークショップを開催したことがきっかけとなって、2000年から日本オートスポーツセンター(当時)の委託を受け筑波サーキット公式ドライビングスクールを開催した。2000年はコース2000で7回、2001年からはコース1000に開催地を移し2001年は21回、2002年は23回も開催した。ユイレーシングスクールでサーキット走行に目覚めてライセンスをとってスポーツ走行を楽しんだ人も多い。サーキットを走らないまでも運転の楽しさに20年近くユイレーシングスクールに顔を出してくれている人もいる。

ユイレーシングスクール自身もモータースポーツへの窓口を設けた。できるだけ敷居の低いレースを実現したかったからライセンスはなし。ただ安全を担保するために参加資格をユイレーシングスクール卒業生に限定した。
ヨーイドンに賛同してくれた人に楽しんでもらうためにYRSスプリントは3ヒートレースとし、1日で3回のスタートとゴールを味わえるようにした。さらに強化クラッチをおごっても意味をなさないようにローリングスタートとした。YRSエンデューロはオリジナルルマン式スタートで始まる130分の時間レースとした。全開で走るとガス欠になる設定がレースの綾を作り参加者のドライビングポテンシャルを上げた。相対的な速さが求められるレースに興味をつのらせ、ロードスターパーティレースに参加してシリーズチャンピオンになった人もひとりではない。

YRSオーバルレースは日本で最も敷居の低いヨーイドンだった。YRSオーバルスクール参加者を対象に始めたのだけど、これが正解。参加した人はどんな状態になってもクルマをコントロールする技を身につけた。

こうしてクルマは好きだけど運転には興味がなかった人、走るのは好きだったけどサーキットは縁のなかった人、レースなんて特別な人がやるもので危ないと思っていた人がユイレーシングスクールの門を叩いてくれて、25年間に参加してくれた方は延べ18,678名にものぼる。

1999-2024participants 25年間に参加してくれた延べ人数

1999年の1回目からクルマを思い通りに動かす方法を理論的にかつ合理的に説明し、理論と実際の融合を目指す環境を用意してきた25年間。一度もブレずに不器用のまま続けてきた。 今年76歳。とりあえずあと5年は先頭に立って引っ張るとスタッフに宣言した。その間に、その先を担う不器用な御仁も育つと思う。



第865回 Kさんの場合

先日のYRS筑波サーキットドライビングスクールの開催2日前に電話が鳴った。「神戸のKです。あさってのスクールに参加したいのですが・・・」。

当日集合時間50分前にコース1000のゲートに着くと既にKさんが。「前泊したのですか」と聞くと、「昨夜9時に出て朝早く着きました」。いつもながらタフなKさん。  スクールが終わって「泊まって帰られるんですか」と聞くと、「このまま帰ります」。いつもだけどKさんのバイタリティに驚く。それが初めての筑波サーキットコース1000の走行にどう影響するかが見もの。

865-1 写真は2022年3月のツーデースクールで撮影

865-2 ルノー乗りが全員集合で前列左端がKさん

少々Kさんの身を案じていたのだけれど、翌日にはメールが届いて安心したので断りなしに公開します。

 

昨日は酷暑の中、本当にお世話になりました。とても有意義な時間が過ごせました。当初は「つくばかー? さすがに遠いなぁ」と申込を躊躇していたのですが、過去に菅生まで行った自分がいたので「ダメもとで早く申し込め!」との心の叫びに従いました。

結果は初見、初走行のコースで43’75と自分ではそこそこ満足のできる走りができました。(が、まだまだタイムアップへの欲がありますが・・・)
それもこれもトム先生のお陰でございます。オーバル、トライオーバル、ツーディで徹底的にトレイルブレーキングとイーブンスロットルを練習させていただいた結果だと考えております。(個人的には雨のオーバルが一番勉強になっております)

ただ、サーキットをガンガン走っていると、どうしてもタイムを詰めたいがあまり突っ込みが癖が強くでて、レイトブレーキング→強引なコーナリング→立ち上がりが遅い→タイムが出ない(タイヤが減るだけで遅い)の悪循環に陥っておりましたので、(車さんを支配しようとしてしまっていたのですね。)今回はそのリハビリの意味でも大きな収穫が得られたと思います。今年の秋以降のサーキットハイシーズンに向けた良い機会となりました。ありがとうございました。

気持ちのいい運転ができる、運転のイメージが具現化できる何度も、集中して同じポイントを練習できる。トータルで周回トライへの落とし込みとタイムでの確認。つくばレッスンは、わたしにとって、まさにベストなレッスンです。(TC1000が、こんなに良いサーキットとは思いませんでした。反省。)
また、急なお申込みをさせていただくかも知れませんが懲りずに今後ともよろしくお願い致します。

 

865-4 FSWショートコースで格上のメガーヌRSを追い回す

長くなるけれど、メールの中でKさんが勉強になったというYRSオーバルスクールFSW。タイヤが浮くぐらいの豪雨の日、アンダーステアが出ているのにスロットルを開けたがるKさんを助手席に乗せてデモランをした。「流すのなら2輪だけではなく、4輪を流せばクルマは前に進む」と説明して。

敢えてターンインから厚いトレイルブレーキング。アンダーステアが顔を出す。わざと切り足してフロントが逃げるようにしむける。
「アンダーが出たのを感じるとKさんは曲げようとしてステアリングを切り足しますよね」。うなづくKさん。

次に減速量を減らしターンインの速度を上げてごく薄いブレーキでにしてからターンイン。フロントが動いたら手を一瞬止める。リアがブレイクすると同時にステアリングを切り足すして後輪のスリップアングルを増やす。右足のイーブンスロットルと連動させてステアリングを足したり引いたり。
KさんのルーテシアRSはピッチングすることもなく、気をつけていないとそれとわからないぐらいのアンダーステアとオーバーステアを繰り返しながら、要するにホイールベースの間のどこかを軸としてプラスとマイナスの自転を繰り返しながら円運動を続ける。コーナリング速度が高いからこそなせる技。ターンインから立ち上がりの舵角ゼロまで前後輪のスリップアングルの和が等しくなるのを目指す。

Kさんは笑いながら、「これですよ、これ。これをやりたかった」。

865-3 2024年3月のYRSトライオーバルスクールFSWのKさん

Kさん、ユイレーシングスクールがお役に立てばそれほど嬉しいことはありません。また走りに来て下さい。



第862回 ユイレーシングスクールが考える道具とクルマ

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クルマはますます大きくなり続け
どんどん豪華になり速くなり
おせっかいを焼きたがるようになった
 
しかしクルマはいつの時代も人間の良き相棒だ
相棒だから一生懸命付き合わなければならないと思う

 

ユイレーシングスクールの主宰者として、個人的にはクルマはかけがえのない相棒だと思っている。何よりも高校1年の春に軽免許をとって全長3m、排気量360ccの自動車を公道で運転した時だった。間違いなく世界が変わったことを気づかされ、さらにクルマは人間に自由と時間を与えてくれる『人間能力拡大器』だ、一生付き合っていくべき対象なんだと確信した。

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以来60年。クルマを相棒として尊敬の念を抱き、相棒とどうやってうまく付き合うかを考え続け、サーキットを走ればまだまだ速くなり、76歳になっても運転を楽しんでいる自分に気づき、改めてクルマの存在をいとおしく思っている。
だから、もっともっとクルマを上手に動かしてあげたい、クルマの性能をキッチリと使ってあげたいという思いが強い。
だから、ユイレーシングスクールに来る人達にももっとクルマを好きになってほしいと思う。
だから、クルマさんと付き合ううえで大切なことを話しておきたいと思っています。

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世の中には様々な道具がある。包丁のような単純な道具から、高度で複雑な技術で作られたクルマまで、基本的に人間の営みを豊かにするために道具は生まれてきた。ただ、どんな道具にも使い方がある。使い方を間違えれば道具はその機能を発揮することができないばかりか、人間に牙をむくことさえある。

みなさんは包丁でモノを切る時に引いてきりますよね。なぜ引いて切るほうがよく切れるか想像したことがありますか。
刃物の刃は薄いほうがよく切れるのは広く知られています。しかし包丁の耐久性を考えるとある程度の刃の厚さは必要です。そこで薄くはない刃のついた包丁を引くことで、『人為的に』包丁の刃の厚さを薄くしているのです。包丁の刃の厚みが薄くなるわけがないと思う方は、2011年1月にアップした ルノー・ジャポンの公式ブログ「第6回 道具を使う」 を読んでみて下さい。

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みなさんは小学校の手洗い場に並んでいる蛇口から水が滴り落ちているのを見たことはありませんか。おおかたは水が落ちてないのに、中には滴り落ちている蛇口がある。そんな光景です。
たくさんの子供が開け閉めする蛇口ですが、子供が蛇口の使い方を知るよしもありません。今はカートリッジタイプの蛇口が増えたので水漏れは少なくなりましたが、パッキンを使っている蛇口は漏水と背中合わせです。ではどうすればパッキン式の蛇口を長持ちさせることができるのでしょうか。これも道具の使い方の一つです。
水を止めるために蛇口を思いっきり閉めるのは間違いです。いったん蛇口を閉めて水を止めるのはかまわないのですが、その時に力が入りすぎてパッキンを必要以上につぶしている可能性があります。パッキンはつぶれることを繰り返しているうちに厚みがなくなり水を完全に止めることができなくなり、結果として水が滴り落ちることになります。正解は、いったん水が止まったら水が蛇口から漏れる寸前までハンドルを戻す、ことです。

意識してハンドルを戻そうとすると手間はかかるかも知れません。ですが、パッキンがつぶれないように閉めるのが正解だと理解していれば、そのうちに必要以上の力で閉めることはしなくなります。

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クルマも運転も同じです。道具としての包丁や蛇口とクルマには大きな開きがありますが、使い方を間違わなければきちんと機能してくれる道具です。ユイレーシングスクールは道具の使い方としての操作を理論的かつ合理的に理解してもらい、それらをたたき台に反復練習できる機会を設けています。全ては道具としての相棒であるクルマさんに気持ち良く走ってもらうためです。

みなさんもぜひユイレーシングスクールに遊びに来て下さい。真剣に遊ぶ方法をお教えします。



第861回 ブレーキペダルの踏み方

なかなか減らないどころか、増えそうな勢いのペダルの踏み間違いによる事故。最近驚くのは踏み間違いをするのが、いわゆる後期高齢者とは限らないこと。何が起きているのか。運転という行為が軽んじられる風潮がなければいいと思うのだけど。
そこで、2019年8月10日にブレーキペダルの踏み方について、提言というわけではないけれど、以前ユイレーシングスクールのサイト内にあるYRS PAGESに書き込んだものを改めて転載したいと思います。

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先日来、ルノー・ジャパンのブログで「ブレーキペダルとかかと」というテーマで数回アップしました。スロットルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる事故が続発していたのを受け、ユイレーシングスクールで教えているように、かかとをつけたままペダルを踏みかえれば防止できるのではと提案したのがきっかけです。

最初に第385回 右足の動かし方 について提案。

それを読んだ卒業生とスタッフ数名から、「教習所ではかかとを浮かせてブレーキペダルを踏め」と教えていますよとの情報。 ボクは軽免許も普通免許も教習所には行ってないので何を教えているかも知らない。だから『 エッ ! 』 だった。
それで、いくらなんでもそれはおかしいだろと、 第398回 衝撃の事実 をアップ。
でも待てよ、ひょっとするとかかとを浮かすのに肯定派の人もいるかもわからないから意見を聞かせてほしいとこのブログで呼びかけた。

すると数名のYRS卒業生からメールが届いたので、
Aさんからのメールは、 第400回 ブレーキペダルとかかと 1 で。
Mさんからのメールは、 第401回 ブレーキペダルとかかと 2 で。
Fさんからのメールは、 第402回 ブレーキペダルとかかと 3 で紹介。3名ともYRS卒業生だとは言え、全員かかとをつけたままの踏み換えに賛成。

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すると今度はスタッフのYから、「かかとをつけてペダルを踏み換えることを勧めているサイトがありますよ」との情報。URLを送ってもらったら、あのGAZOOのサイトの中にあるドライビングスクールの頁にイラストつきで 『ペダルの踏み換え方』 の説明があった。

ことの顛末は 第407回 ブレーキペダルとかかと にまとめてあるけど、ユイレーシングスクールは1999年に日本で開校してから一貫して、ジムラッセルレーシングスクールがそうであったように『 かかとを同じ位置に固定したままスロットルペダルとブレーキペダルを踏み換える 』ようにアドバイスしてきた。
かかとを固定するのはペダルの踏み換えを的確にするだけでなく、かかとを支点につま先を動かすことで繊細なペダル操作を可能にする。両足のかかとを支点にすれば上半身の安定にもつながるから、ユイレーシングスクールとしては公安委員会指定の教習所ではかかとを浮かせてブレーキペダルを踏むことを教えているとしても、かかとを固定することを強く勧めている。

GAZOOのサイトの方針でリンクはホームページに貼るように指定されているけど、トヨタのお客様相談室に主旨をお伝えして特別にユイレーシングスクールのサイトで当該頁を直接紹介する許可をいただきました。ぜひクルマ情報サイトGAZOOの、クルマの運転の基本 ~上手なアクセルとブレーキ操作(オートマ編)~ の頁をめくってみて下さい。そしてどうするのがペダルの踏み間違いを防ぐのか、今一度思い巡らせてもらえればと思います。そして、かかとを浮かしてペダルを踏み換えている人が近くにいたら、こんな方法もあるんだよ、と伝えてもらえればとも思います。

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さて。一度染みついた運転操作を変えることは難しいかも知れない。それでも、これだけニュースになっているのだから踏み間違いが現実に起こり得るということは想像できるはずだ。クルマは便利な道具であるけれど白物家電とは違う。自分が移動しているのだから状況は刻一刻と変わる。油断して運転するのはやめたほうがいい。踏み間違いに限らず、間違った操作をしないための工夫を怠らないほうがいい。

世間一般に『自分は大丈夫だ』と思っている人が多いからなのか、踏み間違いにいたらないにしても、それ以前にサンダルやつっかけのようなかかとのない履物で運転している人が多いのに驚く。経験上、運転はなめないほうがいいと思う。



第859回 YRSオーバルスクールFSWの仲間

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今年2回目のYRSオーバルスクールFSW
走行開始直後はドライだったものの
しばらくしたら雨がおちてきて
練習にはなったけどウエットな1日

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いつも四国は高松から来てくれるIさん
ツーデーも鈴鹿もと嬉しい限り

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メガーヌⅢRSトロフィーからトロフィーR
いつも間にかウルティムに

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久しぶりのHさん
元気だったみたいで安心

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確かメガーヌRSでスクールに来たのはHさんが最初
2013年8月のオーバルスクールFSWと記録にある

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車名がいつもと違うから
朝一番で「乗換えですか」と聞くと
小さな声で「増車です」

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少しばかり性格の異なるクルマと
対話というか格闘というか

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ユイレーシングスクールに初参加のMさん
20年近くドイツ製の重たいダンナ車に乗っていたそう
A110は衝動買いしてしまったとか

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後期高齢者のMさん
ずっとお付き合いしますから
また走りに来て下さい

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スタッフFと愛車

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スタッフYと愛車

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ルノー・スポールとアルピーヌ
いいクルマです

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今回のYRSオーバルスクールFSWには
41歳から76歳までの平均年齢58歳の少年14名が参加

次回の富士スピードウエイ駐車場で開催するユイレーシングスクールは
8月23日(土)のYRSドライビングワークショップFSWです
開催案内はこちらからご覧になれます

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こんなクルマも参加していました
Sさんのランボルギーニ ウラカン
640馬力を8,000回転で生むNAエンジン
後輪駆動だから運転に油断はできない

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こんなクルマも参加していました
Nさんのマクラーレン Artura Spider
Nさんの2台目のマクラーレンはハイブリッド
独特の加速を見せます

 

ユイレーシングスクールでは7月24日(木)に筑波サーキットコース1000を終日使うYRS筑波サーキットドライビングスクールを開催します。コーナリングの練習から始めるのでサーキットを初めて走る方も安心して参加できます。
・YRS筑波サーキットドライビングスクール開催案内はこちらから


第850回 Here we go !

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新しい免許証が手に入った
 
まだまだユイレーシングスクールは続きます



第848回 高齢者講習修了

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講習会場に一番乗り
早起きしてしまったから(笑)

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高齢者講習の実技は2回目だけど
何か物足りないなぁ
走り終わって
「何も言うことはありません」
多分褒められたのだと思う
 
もっと厳しい実技講習というのがあるそうだけど
交通違反や事故を起こした人が対象というから
可能性はないかな



第836回 交通人

正直、これは見たくなかったなぁ。

ある日の都内の幹線道路。遠くからサイレンの音が聞こえてきた。やがて流れるクルマの列の向こうに消防車の赤色灯が見えてきた。消防車はクルマをかき分けながら歩みを早めたり遅めたり。
それでもようやく幹線道路が交わる交差点に近づいた時のこと。消防車が突然止まってしまった。赤色灯は赤く回っているけどサイレンは沈黙した。何が起きたいのかと振り返ると、停止している観光バスがじゃまになって消防車が前に進めない。まるで観光バスと消防車がにらみ合っているかのよう。
現場は2車線の交互通行。パナソニックの看板のあるあたりから中央分離帯が始まりやがて右折車線が加わる。観光バスが停まっているのは右折車線が始まる手前のところ。写真からわかるように観光バスと歩道の間が空いているから左に寄れるはずだ。前方にも前に進んで左に寄るスペースは十分にある。それなのに観光バスは微動だにしない。遠目に運転手がじっと前を見据えているのがわかる。動く気配もない。消防車に勝手に迂回していけと言わんばかりに。看板もしょっているのに観光バスの運転手は何を考えているのだ、と毒づきたくもなる。
なんとか観光バスの横をすり抜けた消防車は、次は2車線/3車線の交差点に入ってから停まっているトラックを右から大回りして左折しなければならなかった。トラックの運転手、キョロキョロあたりを見合しているけど何かできることはないかと考えないのだろうか。片側3車線の交差点内で2車線をまたいでふさいでいるというのに動く気配がなかった。

緊急車両に対して進路を譲らない人は一定数いるけど、なぜ譲らないのだろうか。自分は関係ないと思っているのだろうか。譲る必要はないと考えているのだろうか。譲る方法がわからないのか。この消防車は、ひょっとすると知人の家の消火に向かっているのではないかと想像することはできないのだろうか。

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仮に、こじつけ気味だけど自動車にしろバイクにしろ運転を生業にしている人を交通人と呼ぶなら、交通人たるもの交通の安全かつ円滑な流れに積極的に関わろうとする明確な意思が必要だと思う。青臭いことを言うようだけど。
ボク自身が優れた交通人かどうかは置いておいて、クルマの運転で恩恵を被っている人間として交通の流れを乱さないように最大の努力はしているつもりだし、この点で人後に落ちることはないと思っている。

後日、大津の郊外の見通しの良い片側1車線の道を走っていると遠くから赤色灯を回転させながら救急車がやってきた。ルームミラーを見ると後続車はいない。救急車との距離があるうちにハザードランプを点けてできるだけ左に寄ってウルティムを停めた。やがてやってきた救急車が横を通過する時に、短く『プッ!』と鳴らすもんだからこちらも無条件に反応して間髪を入れずに『パッ!』。慣れとは恐ろしい。ハザードランプを消してクルマをスタートさせながら、救急車もこういうことをやってくれるのかと嬉しくなって思わずニヤリ。同時に『あれっ! 救急車だよな!』。



第835回 次はお手のもの

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初めての認知症テスト
終わった
ドキドキしたけど
 
何点ぐらいだったのだろう
最近は点数を言わないらしい
 
次の実技が楽しみ
特に教官とのやりとりが