トム ヨシダブログ


第310回 保存ファイルから

ファイルを整理していたら懐かしい写真が出てきた。

ユイレーシングスクールを立ち上げた時から告知はWEBサイトだけだった。そのホームページに月替わりで載せていた写真。どれも1980年代、躍動していたアメリカのモータースポーツを取材したもの。

加工して掲載していたのとオリジナルが手元にないので見難いけど、あの頃のアメリカはクルマを使った遊び方の宝庫だった。日本人にとってはほんとうに眩しい世界だった。

日本では味わえないクルマの楽しさをどう伝えるか躍起になっていた時代が懐かしい。


LAオートショーでのホットロッド
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ロングビーチGPでのCARTインディカー
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ポモナレースウエイでのNHRAドラッグレース(写真左からファニーカー、ファニーカー、プロストックの各クラス)

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ウィロースプリングスレースウエイでのSCCAフォーミュラフォード スゥイフト全盛時代
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たなびくスターアンドストライプ
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リバーサイドレースウエイでのIMSA GTPマシン

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WKA スーパーカート
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ワトキンスグレンのNASCARウィンストンカップ(4枚目は今は亡き大好きだった名手デール・アーンハート)

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ボンネビルソルトレークでのSCTAスピードトライアル
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リバーサイドレースウエイダートストリップでのSCSDAサンドドラッグ
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ロードアトランタでのSCCA Run-off(全米選手権)ショールームストックGTクラス
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世界で一番速いオープンウィール ワールド・オブ・アウトロー
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フェニックスレースウエイでのトラクターレース

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アメリカはクルマの楽しみは無限であることを教えてくれた。
だから。ユイレーシングスクールはクルマの楽しさとクルマを動かすことの楽しさをずっと伝えていきたい。


・ユイレーシングスクールWEBサイト ホームページ
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第309回 さてさて

今年3月のYRSツーデースクールにアクアで参加してくれたTさん。受講して運転がより楽しくなったみたいですよ、とYRSを勧めてくれたF君から聞いていたのだけど、先日のYRSオーバルスクールの日に買ったばかりの新車で現われた。

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Tさんが購入したヴィッツGRMN
なんと
150台限定生産
税込み400万円ちょうどだと
ただし既に完売らしい

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ヴィッツの最もベーシックなモデルは120万円を切る
売れ筋で160万円ぐらいだと言う
この飛躍にはちょっと驚く


こういうクルマを支持する人が存在するのは確かで、その人達はその商品に価値を見出しているのも事実なのでそれを否定するつもりはさらさらないのだけど、メーカーのなんでもありのマーケット作りはどうなんだろうね。商品のありようが結果的に文化を育む、という視点からは・・・。


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Tさん(右)と談笑するF君


オーバルレースに出ちゃいなよ、と水を向けると、「まだ200キロしか走っていないので、慣らしが終わったらスクールに来ま~す」。
その時には乗せてもらって、冷静に評価してみたい。


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トヨタ自動車WEBサイトから原文のまま引用して作った頁
ちょっとツーマッチだな



第243回 カングーが そそる

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現段階のクルマの使用目的が『A地点からB地点までできる限り速やかに効率良く移動すること』だから、我が国の交通事情を考えれば動力性能があり余るほど高い必要はないけれど、交通の流れを安全にリードしあらゆる状況で高い走行安定性を示すクルマが選択の対象になる。

しかしたまにだけど、時の流れを気にしないでいい立場にななったらどんなクルマを選ぶのだろうかと想像することがないでもない。何度か代車で借り出したカングーもその対象の1台だ。

初めてカングーに乗った時、日本車にはまず見られないサスペンションの味付けに感激したことは忘れられない。
そして、カングーのある景色が、なんかほのぼのとするなといつも思う。もっとも、まだそんな景色に自分が溶け込む歳だとは思っていないのも事実だけど。


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デザインのせいかカングーのある風景は温かみがあるというか・・・


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カングーが持ち込む色もいい


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荷物を運ぶだけじゃないし


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だいいち、ディーラーのショールームが華やかだもの


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で、突然ですが
カングーで一番気に入っているのがここ
このくびれ

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面と面をつなぐ線の存在感も


ひとつの連続した面でもいいはずなのに“へこんでいる”。

なぜへこんでいるのか? なぜへこまさなければいけないのか? と考えるのは無意味。
ここの逆Rがあるからこそのカングー。    色っぽいじゃありませんか?

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だからと言うわけではないし
多少強引な展開ではあるけれど
カングーにインスパイアされたと言えなくもなく
スマホのケースにも  く・び・れ

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もちろんこんな持ち方はしないけど
持った時のこの安心感はゆずれない

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本稿とは直接関係ないけど
ロック画面にはカングーではないけれどルーテシアRS

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ホーム画面にもルーテシアRS

話を戻して、

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くびれ と形容しても異論はないでしょ


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バックドアの面はルーフに続く水平面で始まり
直径の小さな円筒を縦に四等分したような曲面を経て
巨大な半径の凸面を形成しながらくだり
次にリアウインドウ下端あたりでいつの間にか凹面へと逆転し
くぼましたナンバープレートリセスの中間にピークを持ってくる
だけど
くびれた部分に被いをかぶせればバックドアがひとつの大きな凸断面に帰するという
なんという面の使い方
色っぽいと表現する以外の言葉がない

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逆Rと言えばボンネットにも
天井のライトひとつがこんな風に
面の置き方が景色を変える
まさにデザインの妙


カングーにそそられる !



第223回 プッ

某タイヤメーカーのCM。パソコンに向かって音声だけを聞いていたのだけれど、思わず吹き出してしまったぜ!


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ついたよ。                   <沈黙>
どしたの ?

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おりたくない。
もっとのってていい ?             <間>
あなたはおりて !

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えっ !?



※写真は某タイヤメーカーのウェブサイトに公開されている動画をキャプチャーして無断で使わせていただいています。支障がある場合はご連絡いただければ幸いです。


第222回 ルノーで良かった

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某社がアメリカ市場に投入しているハイブリッド車の現行モデルの売れ行きがかんばしくないとのニュースに触れた。理由はデザインがアニメから飛び出したようで奇抜すぎる、ということで敬遠されているらしい。

夜間後ろについて走っていると、なぜテールライトの意匠があれでなくてはならないのかね、と思うし、フロントグリルがこわい気がするし、どちらかというとコンサバティブなアメリカでは苦しいのかなと想像したり。

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もっとも、アメ車もこれでもかこれでもかと、ずいぶん押し出しの強いデザインが当たり前になってきて、仮に今アメリカに戻ることになっても欲しいクルマはない。プレーンな面で構成されたデザインが好きで買った80年代中期から90年代前期までののサバーバンとクルーキャブが懐かしい。

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デザインの好みは人によってまちまちだということは承知しているけれど、個人的に今の自動車のデザインを見ると心穏やかではない。あくまでも個人的な意見だけど、美しいとは思えないクルマが多い。
デザインに必然はないのだろうけど、なぜそんな形にしなければならないの、と戸惑うことが多い。

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その点、ルノーのデザインはいい。

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ルーテシアⅢRSのリアの張りとフロントのフェンダーラインに魅せられて始まったルノー車との付き合いだけど、ルノーを選んで良かった。
面の使い方が気に入っている。なんと言ったらいいのか、子供っぽくないし、幼稚に見えないし、薄っぺらくないし、デザインのためのデザインに見えないし。要するに、しとやかで、品があって、成熟さを感じるってことが大事なんだ。

そしたら開幕したジュネーブショーのニュースが入ってきた。最大の驚きと落胆は、某社が発表したホットハッチのデザイン。前後バンパーに施すデザインは某社のアイデンティティかも知れないけれど、いくら動力性能が売りとは言え、やりすぎだ。とてもバランスのとれたデザインとは言えないし、デザインの目的が他との差別化にあるのではないかと勘ぐってしまう。

クルマのデザインはクルマのある風景を変えるだけでなく、人のクルマに対する意識も変えてしまう可能性がある。さらに言えば、人の心も変えてしまうかも知れない。

クルマはクルマ単独で存在意義があるのではなく、所有者と対になって初めてクルマとしての価値が生まれるのだと思う。だから、クルマのデザインは平和であってほしいのだ。

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ルノーで良かった。


第221回 オーバルコースは楽しい

ファイルを整理していたら出てきた動画をアップした。

ロサンゼルスのダウンタウンから西に1時間。ベンチュラカウンティフェアグラウンドにあるベンチュラレースウエイ。1周400mのダートトラックを13秒で走るミヂェットのレースをご覧あれ。
滑りやすいダートトラックをなぜ速く走れるのか。その秘密はまたの機会に。

オーバルコースは単純なレイアウトに見えるけど、そこを速く走ろうとすると課題満載。クルマと運転を楽しむにはうってつけ。
ユイレーシングスクールのカリキュラムにもコーナリングの練習に特化したYRSオーバルスクールがあります。


第220回 今は昔

つい最近、フェイスブックで次のようなやり取りがあった。

書き出しっぺ(?)は、ボクがアメリカに住んでいた頃に某自動車雑誌の編集長だったSさん。Sさんは今なおクルマを転がすのが好きでたまらないのだけど、そうではない人が増えているのを嘆き、クルマがクルマとして扱われていない現実を憂う。
そして、後から加わった元モータースポーツ誌編集長で現在もモータースポーツ関係のメディアを主宰しているYさん。独自の視点からクルマの運転を軽んじている人にお灸をすえる。 (☉☉)


Sさん: 「ただただ楽しむために走らせる」。これをわかってくれる人がずいぶん減ったようです。いい時代は遠い過去。

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Sさんがコメントとともにアップした写真

Mさん:そっと夜分遅くに走るだけのために、車で出かけるような気に成る車が少ないのも残念だとしばしば思うこの頃です。

Sさん: たしかにそうですね。優等生とは遊べないですね。

Mさん:車はちょっと悪めが素敵ですね、元来男は不良っぽいものが好きですから、本能だと思っています。笑

Aさん:そういえば、早朝や夜中走るの減りました。古いクルマは、エンジン音ご近所迷惑かなと。でも新しいクルマではそういう気起きないんです。何でかな?

Sさん:モダーンカーだとテンションなかなか上がりませんよね。

Nさん:エンジン音を聴きながら車とふたり…深夜ドライブ良いですね

Sさん:どんどん自分ひとりの世界に入って、還ってこられなくなりそうです。

Kさん:私の周りにも、楽しむためだけに走ることが理解出来ない人が大多数ですね(T_T)
それだからこそ、ご同類の方々とお話しすることが、より楽しく感じますね(・ω・)ノ

Sさん:おっしゃるとおりです!

Aさん:昔のクルマの計器灯の仄明かりや、塗装の有機溶剤と生ガスの混じった臭いをね、窓を開けた時の夜風がスピードを上げるに連れ引き抜いていって…ブレーキ掛けて止まると、また何処かしら臭いが立ち上がってくる感じとか、、ね。ブリンカー・ベルのカチカチいう音、昼間以上に耳へ届く感じとか……「夜霧よ今夜もありがとう」って気分、素敵

Sさん:そう、そう、そう!

Aさん:裕次郎と浅丘ルリ子よか、二谷英明気取ったりしてね。エースの錠だと格好良すぎて体裁届かない

Kさん:免許取立ての頃は軽トラでも何でも走れば楽しかったです!

Sさん:そうでしたね。ヒール&トウを練習するのもワクワクでした。

Yさん: クルマは人や荷物をA地点からB地点に運ぶもののはずだけど、30年ほど前に初めてフェラーリに乗って気がついた。「どこにもいかなくていい」ってことに。つまり、A地点からB地点に移ることはどうでもよくて、移動していることそれじたいが楽しい。
で、気づいたのは、自動車レースって、どこにもいかないってこと。必ずスタート地点に戻ってくる。それどころか、同じところをグルグルまわっているだけだな、と。
だからヒール&トーの練習が楽しいのは、どこかに行くためじゃなくて、動くことが楽しいからだね。なんか、嬉しいぞ(^^ゞ 。

Sさん: クルマを楽しむ。それはモータースポーツそのものですね。あっ、Yさんにとっては釈迦に説法でした。m(_ _)m

Yさん: 私が勝手にでっち上げているモータースポーツの概念はもうちっと違ってます、ってこれこそ釈迦に説法だけど(^^ゞ 。
例えば、「スポーツ」と一般に誰でも認めるテニスは、テニスコートに行かなくちゃできない。
でも、モータースポーツは、町中でもできる。と言っても、スピードを出すんじゃなくて、すでに自動車は動かしている時点で、四肢も五感も使うスポーツになっているということで。
じゃ、レースはどうなるのかといえば、それはモータースポーツの中でも“モーターレーシング”というジャンル、ってことかなと。

T:激しく同感です。同じようなことを受講生に話しています。Yさん、モータースポーツの定義として大いに広めて下さい。

Uさん:良くわかります。そんな気分でいつもこの辺りを、この先をちょっと曲がったところに住んでいたので、なおさら。懐かしすぎます。

Mさん:楽しそうですね! 左のシートには文系女史かな?

Sさん:私ひとり。

Hさん:私もよくやります~(笑)

Sさん:そうですよね。(^_^)

Nさん: Sさん、おはよう御座います。「車に乗るために」目的は、後からついて来るのですよね!でも、そういう気にさせる車が少なくなりましたね。

Iさん:皆さんのお話し伺ってて、昔のピュアな自分思い出しました。6Vバッテリーのビートルはエアコンもなく、ライトは暗い。カーオーディオは家のラジカセ持ち込み、オネーサンが可愛いと乗ってくれたけど、10分後には用があると去って行った。でも エンジン音と なんとも扱い難いクラッチペダル 自分としてはポルシェ乗ってる気分でした。今思うと 車と いやモノとの関わりの原点だったような気がします。

Sさん:「クルマ命」、そんな時代もありました。

Yさん: その言葉、これからの人生を楽しむキイワード(キイフレーズ?)として使えそうW’僕もよく晴れた日にSMを駆って田舎道を楽しんでます。

Sさん:お互い楽しみましょう!


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38年間乗っているSさんの愛車
※写真は全てSさんのフェイスブックから承諾を得てお借りしました

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Sさんの足


『 あなたはクルマの運転を楽しんでいますか? 』


第206回 キャトルその後

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某月某日午後5時少し前
いつものところに いつものように
そこにいるとホッとする

一杯飲みに行く道で目にするキャトルにブログで触れてから1年あまり。あれ以来、なんどとなく赤提灯に行ったのだけど、そこにいなかった時もあってやきもきしたり。それでも大方はそこにいた。

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今回は背中に注目

相変わらずつややかな赤をまとうそいつは、今回、リアにラゲッジラックを背負って目に飛び込んできた。ずいぶん前のことだけど一番最初に目にした時は、確かルーフラックもついていなかったと記憶するから、また装いが新たに。

失礼を承知で駐車場に入ってぐるり。『こういう造形は心が温まるよな』、といつもの独り言。勝手ではあるけれど、ずっとそこにいてほしいと思う。個人的にだけど、無機質なデザインや奇抜なデザイン、これでもかっていうデザインが増殖するクルマ社会にあって、こいつを見ると目尻が下がる思いになるからね。

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こういうのが似合うクルマは少ない
そう思いませんか

また赤提灯に行こうと思う。



※車名を前回はカトルと表記しましたがネット上で多数派と思われるキャトルに変更しました


第160回 雨宿り

我が家には1台分のガレージとカーポートがひとつしかない。ガレージには終の相棒のルーテシア3RSが住んでいるから、ルノー・ジャポンから借りているルーテシア4RSとふだんの足のフィット3RSは時に応じてカーポートに身を寄せるか、カーカバーにもぐる日々を送ってきた。75歳になったらサーキットで乗り回そうと思っているNAロードスターは、保存のために馬をかって上げてあるのでずっとカーカバーのお世話になている。

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柿が色づきピラカンサも鮮やかになってきた

相棒であり自分と同じぐらい大切なクルマだから何とかしたいと思ってはいたのだが、ついにふたつめのカーポートが完成した。これで、3台ものクルマを使いまわせる幸せにお返しができたんじゃないかと。

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外壁の一部を取り壊してふたつ目のカーポートを設置した

これからも手を抜かずにクルマと運転を楽しむぞ、っと。


第152回 古きを愛でる

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ウン 可愛い

富士スピードウエイでスクールがある時に泊まるホテルの近くに、いつも足を運ぶお魚がおいしい赤提灯がある。遠くないのでホテルから歩いて行くのだけれど、その道すがら、ある駐車場にきれいな色の赤いクルマが止まっている。

最初に目についた時。古いルノーだということは一目でわかったけど、なんというクルマかとっさには思い出せなかった。
以前、どこかで目にした記憶もあるし、その昔、これでもかというほどイン側のサスペンションを伸ばし、何十台もの「このクルマ」が倒れんばかりの姿勢でコーナリングしているレース中の写真も見たことがある。こういうのイイネ、とにんまりした記憶はあるものの、当時は車名までは気をとめていなかったようだ。

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時を刻んだエンブレム
これは勲章でしょう

ある日、開店までに時間があったのでクルマの周りをグルリ。外観より実際の車齢に近いようなエンブレムに「RENAULT 4 GTL」とあった。

少しばかりいい気持ちになってからホテルに戻り、パソコンで検索してみてわかったのはフランス語ではカトルと呼ぶこと。なんと1961年から1992年までの長きにわたって作られたこと。ハッチバックを備えた最初の乗用車とされていること等だった。

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キャンバストップのルーフラック付き
オ・シ・ャ・レ

この可愛いカトルが何年式なのかわからないけど、決して若くはないはず。何歳ぐらいなのだろう。
オーナーは男性なのか女性なのかとか、夕方駐車場にあるということはふだんの足には使わず休日専用なのかなとか、部品はまだ手に入るのだろうかとか、あれこれ想像したり心配したり。

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今風のデザインじゃないけど存在感ありあり
今時のクルマよりクルマっぽいのが ◎

ユイレーシングスクールの卒業生にも知人にも古いクルマを大切に乗っている人がいる。たいてい、『そのクルマ』 だから所有したいという信念の持ち主だ。
『そのクルマ』 が、今時のクルマに比べて動力性能が劣っていても、便利ではなくても、維持するのが大変であっても、『そのクルマ』 がその人の自己表現の手段であって、『そのクルマ』 がその人の生活を豊かにしてくれるという確固たる根拠を持っている人達だ。

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検索した写真はどれもドアミラーだから最初からスタンダードだったのだろうか
だとしたら時代の先取り?

昔から、クルマそのものよりクルマの機能を優先してクルマを選んできた。だから個体に固執することはほとんどなかった。いつも動力性能と使い勝手だけが選択の基準だった。もちろん絶対的な性能とかではなく、自分の理想に照らし合わせてのこと。それ自体間違いではないと思うのだけど、運転することしにか執着してこなかった立場からすると、『そのクルマ』を見つけられた人に対していつも尊敬の念を感じるし、維持する努力を惜しまない彼らを応援したい気持ちになる。

ところが日本では、古いクルマが生き永らえるのがますます厳しくなるようだ。アメリカのように、古いクルマには通常の登録料より安いヒストリカルライセンスプレートを発行することが難しくても、休日だけに適用される安い保険を販売することが無理であっても、少なくとも現代のクルマと同等の努力で『そのクルマ』達を使い続けることができなけば成熟したクルマ社会とは言えない。

ないものねだり、であることはわかっているものの、なまじクルマを所有して使うことに関しては恵まれているアメリカのシステムを30年も体験してきたから、なんで日本もその極めて合理的なやり方を真似をしないのかなといつも疑問に思う。だから、なおさらに『そのクルマ』に出会った人達と『そのクルマ』達に拍手を送りたくなる。

この赤いカトルもそうだけど、クルマ好きの人がいつまでもクルマ好きでいてくれると嬉しいのだけれど。


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この日は生の大トロがあったので中トロ、赤身と食べ比べ
シ・ア・ワ・セ

最初の出会いからこのかた、美味しいお魚を食べに駐車場の横を通る時、「ヨッ、元気?」と声をかけてから赤提灯に急ぐことにしている。