第813回 GPSLaps その後
ブログ811回 GPSLapsで四者四様 の続き
画像はスタッフYのベストラップ23秒545の周
速度と加速度のグラフに走行ラインを加えたもの
今回は走行ラインから4人の走り方の違いを検証
計測ライン(白線)でグラフは始まり
1周500m余のコースを走行したデータ
・走行ラインの色は
・緑色が濃いほど加速度が大きく
・赤色が濃いほどマイナス加速度が大きく
・その中間の黄色は加速度がイーブンかわずかにマイナス
・走りを俯瞰すると
・計測ライン手前で3速にアップシフトしているので瞬間加速Gがマイナスに
・加速直後にラインが赤くならないのはトランジッションの分
・直進状態で-0.7Gほどのブレーキングを短く
・直進状態で踏力を抜き始め
・ターンイン後は失速しないように限りなく薄いブレーキを引き摺る
・ステアリングを戻すのに比例してスロットルを開ける
・2速で加速しキンクまでに3速にアップシフト
・パーシャルスロットルでキンクを抜け加速
・トランジションを取りながらブレーキングし2速にダウンシフト
・舵角がつく前にブレーキを抜きフロント荷重を減じる
・長い直線での加速を有利にするため
・ブレーキを奥まで引き摺ってヨーモーメントを発生させる
・2速で引っ張り3速にアップシフトで1周
比較のために4人の走行ラインを並べてみた。左からワタクシ、スタッフY、スタッフF、参加者Fさん。
・ワタクシ
ウエットだとは言えなぜこんなヘロヘロの走りしかできなかったのか記憶にないのだけど、4人の中で1人だけキンクを抜けた後で直線的に加速し直線上で減速するラインをとっている。意図してやっているのだけど横向き加速度のグラフを見ると、キンクで右向きの加速度がかかった直後に左向きの加速度が現れている。ステアリングを戻して直線的に加速した証。その方が速いしクルマの挙動がわかりやすい。
・スタッフY
ワタクシよりコンマ547秒速かったY。下のコーナーはワタクシよりブレーキングが奥で踏力も強い。キンクは踏んでいってるけどキンクを抜けた時に一瞬スロットルを戻しているのはなぜ。
・スタッフF
ワタクシもそうだけどFもYよりアップシフトの時間がYに比べて長いか。下のコーナーのブレーキングを見ると緑から黄色の部分が少なくて赤に変わっているから、ブレーキを蹴とばす傾向にあるのかも。
・参加者Fさん
走行の手順はセオリー通りなので、加速度のグラフで加速度の大きさと立ち上がり方や収束のしかた、走行ラインで各パートの流れを検証すれば次回は間違いなく1秒アップです。また走りに来て下さい。
モニターに映さないと見にくいかもしれないけど、走行ラインの色分けからいろいろなものが見えてくる。スタッフのYとFとはグラフを見ながらあ~でもない、こ~でもないと重箱の隅をつつき合ったものだ。
走り終わった後でどんな操作をしていたか振り返ることができるのは大いに楽しい。掛け値なしの自分と向き合える。理論的に正しいと思ってやっていたことがその通りではなく微妙にズレていたり、何よりも失敗したことが正しく記録に残る。理論とのズレが起きた原因を探り当て、失敗した原因がおおかた欲をかいたからだと自戒することができれば、このワタクシめでもまだ伸びしろがあると確信できるというものだ。
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