トム ヨシダブログ


第464回 YRSツーデースクールFSW

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参加者のルノーが10台でスタッフのが2台だから
横4台で3列だなと並べたら1台余るのでおかしいなと思ってたら
自分の分を数えてますかと聞かれて初めて自分を勘定に入れてないことに気づき (笑)
苦笑いしながらのルノー車13台の記念撮影


今回のYRSツーデースクールには25名の方が参加してくれました。うち7名が初めてユイレーシングスクールを受講される方で、5名が初めてサーキットを走られる方でした。

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駐車場で行うYRSツーデースクール1日目は8時に集合
参加者全員の自己紹介の後で40分ほどの座学を行います
クルマが動いている時に何が起きているかを説明します
操作とクルマの挙動の因果関係を説明します
やってはいけない操作やらなければならない操作やったほうがいい操作を説明します
イーブンスロットルとイーブンブレーキングの概念も説明します
換気のために窓は全開なので風が強くても晴れで助かりました

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座学の次はデモランです
土手にそって並べた参加者のクルマのそばから
まずスラロームのデモランを見学します
最初に悪い例を示して次にクルマが走りやすい操作をして比べてもらいます
走りやすい操作をするとクルマが失速しません
パイロンを縫うように走ることができます
なぜそうしたほがいいのかの説明もします

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自身のクルマに乗り込んでもらって移動します
次のデモランはブレーキングです
できるだけ短い距離で速度を落とす練習をします
最初にABSが働くような雑なブレーキングを見てもらい
続いてスレッショルドブレーキングを見てもらいます
車速を短時間短距離で落とすには
前輪のグリップを最大限に利用する必要があることを確認してもらいます
するとクルマはつんのめらずに車速を落とします

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再度移動してフィギュアエイトのデモランを見てもらいます
ふたつ並んだ半径20mの円を速く走る時に必要な操作を確認してもらいます
クルマはふたつの操作が重なることを嫌います
メリハリをつけて円と円を直線的に結ぶとクルマの性能を引き出せることを説明します
どうすると直線的に走れるか説明します
最初に人間が速いと思うだろう操作で周回して見せます
次にクルマが速く走れるような状態を作って周回します

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YRSツーデースクールに限らず
ユイレーシングスクールのドライビングスクールはどれも
座学で説明した理論と運転のコツを練習で生かせるようにミーティングを繰り返します
風が強いので富士山に積もった雪が舞っているのが遠目に見えます

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1日目午前中の駐車場全景
手前からスラロームで次がブレーキングのコース
奥に見えるのがフィギュアエイトのコース

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FSWの駐車場で食べ物を外に置いておくのは危険です
過去何人もの犠牲者が出ています
コンビニの袋を狙っていて
500㏄のペットボトルが入っていても袋ごと持って行ってしまいます
SFWのカラスは太っています

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昼休みにコースを変更して午後はオーバル走行の練習をします
最初は半径22m直線60mのYRSオーバルFSWを使います
まずオーバル走行が初めての方のクルマを借りてデモランを行います
オーナーは助手席から見学します
最初にイーブンスロットルで周回します
ストレートが50Kmならコーナーもずっと50Kmで走ります
半径22mのコーナーだとどんなクルマでも60Kmでコーナリングできます
次にトレイルブレーキングをつかってより高い速度からターンインします

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イーブンスロットルの練習は速度を指定して徐々にペースを上げながら走ります
速度が上がると操作開始の位置と操作量を変える必要があることを説明します
トレイルブレーキングを使うと速い人はYRSオーバルFSWを1周16秒で回ります
8秒に1回コーナリングができるので操作の良し悪しの仕分けが進みます
ステアリングを切ってタイヤのグリップを横方向に使い始める時
タイヤのグリップを縦方向に使っていてはクルマは曲がりません

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小さなYRSオーバルFSWでイーブンスロットルとトレイルブレーキングに慣れたら
半径は同じ22mですが直線が130mのYRSオーバルFSWロングで練習します
コース幅は14mあるので3速まで使って
アウトインアウトのラインとインベタのラインと
どちらでもコーナリング速度を落としすぎない練習をします
インベタのラインは突然コーナーが始めるのでアウトインアウトより
長めにブレーキを引き摺ります


スラローム、ブレーキング、フィギュアエイト、オーバル走行で反復練習をしながら、ミーティングでドライビングポジションの話とか視線の持って行き方の説明を行い、クルマと一体になってクルマが動きやすい状況を作り出せるようになります。

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YRSツーデースクール2日目の朝はFSWショートコースパドックに7時半集合
すぐにコースを歩きます
ショートコースのストレートは5%の下りでかなりの傾斜
そこで加速し減速するクルマのタイヤのグリップがどう変化するか説明しながら歩きます

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FSWショートコースの1コーナーは下りから曲がりながら上りに転じる難コーナー
ピッチングを起こすクルマのグリップの変化に対応するために
やらなければならないことを説明します
奥に見える左コーナーがヘアピンで8%の上り勾配です

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ヘアピンを立ち上がってインフィールドに
速く走るためには傾斜が変わり奥へ行くほど曲率が小さくなる右コーナーが重要ですが
攻めすぎるとアンダーステアを出してタイムロス
最悪の場合はスピンやコースアウトにつながるので注意が必要です
コースを歩くと走っている時は見落としているコースの特性がわかります
何よりも足の裏で路面を確認し歩いているうちにコースの全体像が把握できます
写真奥の道路様のものが昔使われていた富士スピードウエイ名物の30度バンクです

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コースを歩いた後は2日目の進行の説明と走行の注意点の説明をします
新型ウイルスの拡散に備えてFSWが教室から机を撤去していました
この日も窓は全開でアルコール消毒液も準備しました

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コース歩行とミーティングの次はリードフォローです
参加者を3グループに分けて走行します
FSWショートコースを走ったことのない方のクルマを借りてオーナーは助手席から見学
リードフォローでは徐々にペースを上げます
後続のクルマの参加者に
前のクルマのリアウインドを通してその前を見るように
前のクルマのストップランプが点く前にブレーキをかけるようにアドバイスします

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リードフォローのあとは参加者自身に走ってもらいます
リードフォロー直後のセッションは追越禁止
各自自分の目で確認しながら自分のペースを作ってもらいます

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ユイレーシングスクールでは8分未満の短いセッションを繰り返します
今回は1回目のセッションで1コーナーのブレーキングが十分でなかった人が多く
急遽1コーナーのブレーキングに特化したデモランを
サーキットが初めての方を助手席に乗せて
どんなブレーキングがクルマの姿勢をフラットにするかを見てもらいます
ピットロードの参加者にはスタッフがアクセルオフのタイミングと
最も重要な大きな踏力で短いブレーキングとイーブンブレーキングの説明をします

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今回のYRSツーデースクールにはルノー仲間が10名参加
ルノー車が元気よく走り回っているのを見るのは嬉しいことです
カングーが来てくれるともっと嬉しい

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1日目も2日目も風は強かったものの終日富士山が見える快晴
日向はポカポカなのでスタッフは外で昼食です

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午前中のフリーセッションが終わるとラップタイム表を配ります
速さはクルマによってもドライバーの経験によっても異なります
速いのが偉いのではなく遅いのが恥ずかしいのではなく
クルマの扱い方を知らないまま速さを求めるのは幼稚だと伝えます
速さはあくまでもきちんと操作ができたかどうかの結果だと伝えます
ラップタイムは平均速度の裏返しです
ストレートの速さはクルマの性能で決まります
ならば人間にできることが何かを考えてもらいます

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FSWショートコースの走行は速度はそれほど高くないのですが
その割に運動エネルギーの大きさと向きの変化が大きいコースです
ユイレーシングスクールでは不必要な交錯を避けるため走行上のルールを設けています
走り出すとドライバー同士のコミュニケーションもとれません
安全に追い越すための場所とルールも説明します

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1周880mのコースは短いセッションでも10周以上できます
セッションごとにテーマを持って走ってもらいます
安全を確保できている限りはできるだけ速く走ることを勧めます

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2日目になると参加者はみんな顔見知り
同じ座学を聴いて同じデモランを見て同じアドバイスを聴いて
共通認識としてクルマの性能を引き出すためにやることがわかっているので
お互いを信頼し全員でクルマの運転を楽しみます

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ユイレーシングスクールではクルマの運転で目指してほしいところを繰り返し伝えます
クルマの運転というものはクルマに動いてもらうという作業なので
人間の独りよがりではクルマにそっぽを向かれる可能性があります
自分が移動しながらもれなくクルマの状態を把握し
目的のために必要な操作を遅滞なく過不足なく行うことができれば
安全も速さも得られますと伝えます

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2日間ホントにたくさん走り回りました
スロットルペダルを床まで踏んだことのない方がストレートをベタ踏みで走っていました
ブレーキを蹴とばしていた方がクルマをフラットにしてターンインしていました
フィギュアエイトでアンダーステアを消せなかった方が
クルマを横に流さず1コーナーへターンインしていました
午前1回と午後2回計測結果を配りました
YRSツーデースクール2日目にFSWショートコースを走った24名の方全員が
午前中のタイムを上回って走行を終えました


次回は参加されたルノー仲間を紹介します。

※今年2回目のYRSツーデースクールは10月17、18日(土日)に開催します。ルノー仲間の参加をお待ちしています。



第463回 ユイレーシングスクールとその仲間

この週末はYRSツーデースクールとYRSオーバルスクールを開催するために3日間富士スピードウエイに通った。3日間とも快晴ではあったけど、パイロンが動いてしまうほど風が強く、花粉もまっているようで少しばかりつらい3日間だったけど、

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YRSツーデースクール2日目午後の記念撮影
仕事の都合で1日目で帰った方1人
仕事の都合で2日目しかこれなかったYRSツーデースクール経験者3名を含み
都合25名が参加
うちメガーヌⅣRSが2台とメガーヌⅢRSが3台
ルーテシアRSトロフィーが4台とルーテシアRSカップが1台
計10人のルノー仲間が集まりました

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YRSオーバルスクールでの記念撮影
参加18名が1日中YRSオーバルロングをグルグル走り回りました
うち3名がメガーヌⅢRSで1名がルーテシアⅣゼンで参加しました


すごく充実した3日間でした。参加していただいたみなさんに感謝です。



第462回 YRS FJ1600ライド

昨年暮れにアルピーヌA110体験試乗をユイレーシングスクール20周年記念イベントとして開催しましたが、今回はその第2弾として風の当たるマシンに乗ってみようという企画を実施します。

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FJ1600
このマシンに乗ります

FJ1600はスバル製の1600㏄エンジンを搭載した入門フォーミュラカーとして1980年から2009年までレースが行われていた。パワーはそれほどでもないけど車重がドライバー込みで465Kgという軽さ。他にもインボードサスペンションを備えるなど本格的なマシンで、F1レースに参戦した片山選手や服部選手もFJ1600でレースデビューを果たしています。現在FJ1600のレースは行われていないけど純レーシングカーを体験する素材として各地で走っています。

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FJ1600
馬力当たり重量6.8Kg
前後インボードサスペンション
作りは上級フォーミュラカーと同じです。

今回は6月11日(木)に筑波サーキットコース1000で開催するYRSドライビングスクール筑波に参加する方を対象に、オプションとしてFJ1600も味わってもらおうという企画です。当日はスリックタイヤ(雨天の場合はラジアルタイヤ)を履いたFJ1600を4台用意。参加者自身のクルマでイーブンスロットルとコーナリングの練習を終えてから試乗するので、サーキット走行が初めての方や筑波サーキットコース1000が初めての方も自然に乗りこなすことができます。

YRSドライビングスクール筑波の募集人員は30名ですが、YRS FJ1600ライドは先着順に16名です。費用はタイヤ代、ガソリン代込みで10分間9,240円です(車両を破損した場合は修理のための実費を申し受けます)。FJ1600での走行の注意点は事前に説明しますのでどなたでもFJ1600の運転を楽しめます。ぜひこの機会に、パワーステアリングもブレーキアシストもついていないから入力通りに反応し、なおかつピッチングもローリングもせずに重心付近に全ての運動モーメントが集まる風の当たるマシンを味わってみて下さい。

◎ 6月11日(木)開催 YRSドライビングスクール筑波開催案内頁&申込みフォームへのリンク
◎ 6月11日(木)開催 YRS FJ1600ライド開催案内頁&申込みフォームへのリンク

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FJ1600
荷重が移動しても姿勢が変化しないフォーミュラカー
運動エネルギーが平行移動します
一度味わってみて下さい



第461回 愛しの相棒

ほんとにずっと寒いし雲が低く垂れこめ、雨模様の日が続いていたけど、昨日、今日は青空が広がり薄手の長袖でこと足りる暖かさ。

ここぞとばかりに引っ張り出して近くのランプから入って湖西道路を3往復。

こぶしひとつ分だけステアリングホイールを左右に振ってフロントの動きを確認。いいねぇ。フィットのように節操のない軽さではなく、舵角ゼロから切り始めた時に漸進的に重くなる。重ステと同じふるまい。ホント。ステアリングを切りはじめるとある程度の舵角まで回す癖がある人にはわからないだろうけど、タイヤがどっちを向いているか=スリップアングルがどれだけ増えているか感じることができるのは嬉しい。

個人的には、クルマを走らせている間は前後左右のタイヤのスリップアングルの合計が等しくなるように運転したいし、クルマの向きと運動エネルギーの方向がずれないように運転したいと思っているから、タイヤのヨレが手のひらに伝わってくるのは嬉しい。

操作が正確に遅滞なく過不足なくクルマの挙動に反映しているのを実感できるのは幸せなことだ。

今回は距離を走れなかったけど、すいているところでしっかり7,500rpmまで回してあげた。いつもと同じ官能的だった。

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ガレージに入れてカットオフスイッチを切る
またね



第460回 ルノーの仲間 シ・ュ・ウ・ゴ・ウ・ッ !

3月20、21日に開催する今年1回目のYRSツーデースクール。1日目に富士スピードウエイの駐車場で操作の基本をおさらいして、2日目に1日中ショートコースを走り回ってクルマさんと仲良くなろうというカリキュラムだから、サーキットを走ったことのない方もクルマをある程度限界まで使い切る体験ができるし、サーキットを走ったことのある方ならばどうすればクルマの性能をもっと引き出すことができるか理解できる。

開催日が近づいたので申込みフォームを整理したら、昨年2回目のYRSツーデースクールに参加してくれたOさんの名前や、「これからはのんびりと走りますから」とメガーヌⅢRSから某独社の旦那グルマに換えたのに、今回の申込フォームのコメント欄に「辛抱たまらん!(笑)、というわけで、ルーテシアRS増車しました!またお世話になります」と書き込んでルーテシアRSで参加(笑)のWさんの名前。メガーヌRSのKさんとルーテシアRSのTさんは前にもユイレーシングスクールに来てくれたけど、ルーテシアRSに乗るKさんとメガーヌRSに乗るHさんはユイレーシングスクールが初めて。

というわけで、今日の時点で6人のルノー仲間が申し込んでくれています。ルノーにお乗りのみなさん、RSでなくても、そしてカングーでも運転は楽しめます。まだまだ申込み受付中です。ぜひ遊びに来て下さい。大の大人が真剣に楽しむ方法をお教えします。

 ◎ YRSツーデースクール開催案内へのリンク

※ 3月9日の時点で、富士スピードウエイから新型ウイルスに関しての規制は行われていません。先行きのことは予断を許しませんが、ユイレーシングスクールとしては当日に手指消毒用アルコールと消毒用ティッシュを用意した上でスクールを開催する予定です。

 

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2016年10月30日
この年2回目のYRSツーデースクール2日目の集合写真

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2017年3月18日
この年1回目のYRSツーデースクール1日目の座学

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2018年3月18日
この年1回目のYRSツーデースクール1日目の集合写真

 


第459回 ルーテシアRS de YRSオーバルFSWロング

YRSオーバルFSWロングの合間に車載動画の撮影をしました。

オーバルスクールはユイレーシングスクールのオリジナルのカリキュラムで、スロットル、ブレーキ、ステアリングの操作を遅滞なく正確にクルマの加速、減速、旋回に反映させる練習をします。練習の過程で操作の遅れや操作の過大さが浮き彫りになります。10秒に1回のコーナリングを繰り返すことで、どんな場面でも過不足のない適正かつ的確な操作ができるようになります。

ご自身のクルマを活きいきと走らせたい方にうってつけのカリキュラムです。次回のYRSオーバルスクールは3月22日(日)開催です。ルノーユーザーの方の参加をお待ちしています。

◎ YRSオーバルスクールFSW開催案内と申し込みフォームへのリン

また3月20、21日(金、土)に開催するYRSツーデースクールの参加申込みも受付中です。

◎ YRSツーデースクール開催案内と申し込みフォームへのリンク


※ 感染が拡大している新型ウイルスですが、3月3日の時点で富士スピードウエイは通常通り営業を行っております。ウイルス関連の規制も発表されていません。ユイレーシングスクールとしては3月のスクールを、消毒用アルコール等を用意した上で予定通り開催する予定です。マスクは参加者に用意していただくことになります。

※ IE(Internet Explorer)で動画を視聴するのが困難なようです。Chromeやsafari、Firefoxなどのブラウザをご利用下さい



第458回 ルーテシアRS de FSWショートコース

YRSドライビングスクールFSWの合間に車載動画の撮影をしました。

FSWショートコースはYRSツーデースクール2日目に走ります。1日目に広大な駐車場でブレーキ、スラローム、フィギュア8、オーバルコースの練習をして、2日目はコースを歩くことから始まり、リードフォロー、同乗走行、単独走行と自然な流れでサーキット走行に馴染めるカリキュラムになっています。

ルノーユーザーの方の参加をお待ちしています。

◎ YRSツーデースクール開催案内と申し込みフォームへのリンク