トム ヨシダブログ


第652回 57年目

高1の5月。それまで庄内川の河川敷で練習して、ぶっつけ本番で平針の試験場で軽免許のテストを受けて1発合格。高3の5月。松橋の試験場で普通免許のテストを受けて1度で合格。1976年6月カリフォルニア州トーランスのDMVでカリフォルニアライセンスの実技試験を受けて300mぐらい走っただけで合格。嬉しかった思い出ばかり。

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せっかくなので誕生日に運転免許証を更新しに行ってきたのだけれど、71歳以上になると優良運転者でも有効期間が3年になることを今日知りビックリ。



第637回 安全運転練習

Kさんは2009年4月のYRSオーバルスクールFSWにロードスターに乗って初めてやってきた。その後、YRSオーバルレースFSWにも参加してくれるようになったけど、乗ってきたクルマはジネッタG4、ポルシェケイマン、ポルシェGT3、ドリフト用のS15シルビアなど多種彩々。そして参加してくれた回数はなんと81回! クルマの運転を謳歌しまくり。ところが2018年12月のYRSオーバルレースFSWを最後にバッタリと顔を見せなくなった。どうしたのかな、仕事が忙しくなったのかな、と思うことも度々。

ところがつい先だって突然電話。「今度のオーバルスクール行きま~す。ふたり連れて行きますから」と。

当日10数年前と同じ黄色いロードスターでやってきたKさんは、バイクにはまってしまってしまって四ツ輪との距離ができてしまったと自ら告白。で、この日は安全運転講習の名目で社員2名に練習をさせたいので付き添いとのこと。

小さなオーバル、大きなオーバルとKさんは昔取った杵柄とばかりに破綻を微塵も感じさせない走りでお手本を示す。クルマがわかっている人の走り。むしろバイクに浮気していた分、力が抜けて走りが洗練されたような。バイクに走った意味があったのかも知れない。

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YRS初参加のMさんを追いかけるベテランのKさん

 

肝心の安全運転講習はと言うと、社員のSさんは以前にも参加してくれたけどNさんはユイレーシングスクールが初めてというより速く走ることも初めて。同乗走行で見てもらった走りが再現できずに悩んでいるのが見て取れる。

Kさんによれば社用車は年間7万キロも走るらしいから、ボクは日常の運転に役立つアドバイスを混ぜながら、Kさんはロードスターの助手席に乗せたり社用車の助手席にもぐりこんでアドバイスをしたり、無意識のうちに安全にクルマを動かせるようになってもらいたいと願いつつ。

で、ブレーキングの際のトランジションがよくわからない、あれだけ急に速度が落ちるのはボクがブレーキを蹴とばしていない訳がないと主張するSさん。そう言われても、誤解を解くために足の柔らかいADバンで再度同乗走行。『荷重が後でしょ、後、後ぉ。背中でしょ、さぁ追い越した。前に行って~戻ったぁ。引きずって引きずってぇ、横、横、横ぉ』なんてやったら「あぁ、そういうことでしたか」。『ね、蹴とばしてなんかいないでしょ』。
それならばとADバンに4人乗車で荷重移動の体感とトランジッションの作り方の説明を参加者全員に。効果てきめん。その後の走りを見た限りではブレーキを蹴とばす人はいなくなったしターンインの姿勢が良くなった。だから、もっと高い速度からターンインが可能になる。好循環。
結局Sさんだけでなく、同乗走行でブレーキを蹴とばしていると思った人は、ボクがトランジッションをとりすぎるぐらいにとってフロントタイヤに荷重がかかるのを待ってから、短い時間に雑巾を絞るように踏力を増やすことでさらにフロントタイヤのグリップを増やすから、制動力がまんま路面に伝わり大きな減速Gが瞬間的に立ち上がる。その一連の流れを蹴とばしていると勘違いしていたようだ。実際は、スロットルオフからブレーキペダルを踏みこむまでの間は誰よりも長いはずなのに。
大きな減速Gを発生させることができるということは短い距離で速度を落とせることと同義。だからそれができれば、ブレーキング区間の手前の方で必要な減速ができるから、残りで踏力を抜いてフロントタイヤの荷重を減らし、次に行うだろうコーナリングに備えることができる。スレッショルドブレーキングができればクルマに余力を与えることができる。

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ADバンはすごく教育的なクルマでした
CVTでも速い
4人乗車のほうが安定していたのには驚いた
 
SさんとNさんが周回を続けます

 

Kさんにたまにはクルマにも乗ってほしいぞ、また遊びにきてほしいぞとたきつけるために懐かしいKさんの写真を。

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2010年11月20日
YRSオーバルレース入門クラスを走るKさんのジネッタG4

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2011年5月28日
1回だけ開催したP15でのYRSオーバルレースを走るKさんのロードスター

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2013年3月10日
YRSツーデースクールFSW
ダブルコーンスラロームを走るKさんのGT3
 
ユイレーシングスクールを
社員の安全運転講習に使ってくれるなんて嬉しい限り
Kさん また遊びに来て下さいね



第625回 モノの見方

スタッフのFからメールが届いた。

意外なところで運転の話にでくわしたのでお報せします。上原浩治という引退したプロ野球投手がユーチューバーをやっているのですが、おなじく引退した審判を招いての会話の中で、運転の話が出ていました。さもありなん、という話です。

・教えてもらったYouTubeの運転にまつわるところを抽出したのが次の動画

・対談のフルバージョンは こちら です。


第609回 運転意識

第608回で通学路に触れた。それを読まれた方からメールをいただいた。
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通学路への配慮が決定的に不足していると思います。添付した写真は近所の通学路です。環七から分岐した1車線(白いキャラバンが見える道)を小学生が歩きます。制限速度30km/hですが、勿論歩道はなく白線のみです。この先が赤堤通の起点なので、朝晩は相当な交通量です。この道を通らなくても小学校には行けるのですが、この道が通学路に指定なっています。

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メールありがとうございます、Tさん。この道も中央線のない道のようですね。なぜそんな道を通学路に指定するのでしょうね。

30年余り合理的かつ階層的に作られたアメリカの道を走ってきた身としては、日本の道路事情は百歩譲っても褒めることはできない。通学路に限らず一般道から高速道路まで、道路交通法の理念である『安全かつ円滑な交通』を実現するのには心もとない。自分の経験からすると日本の行政は予備的な、あるいは予防的な対応をするのが苦手なようだ。ここはこうしたほうがいいのにな、と思うことも少なくない。そうすれば走りやすくなるのになと。しかしながら、いつも予算が…、時間が…で終わってしまう。どうやら我々はこれから先も褒められない交通環境の中でクルマを運転することは間違いなさそうだ。

だから道路事情のせいにするのではなく、自分だけでも事故を起こさないという覚悟で運転する必要がある。運転に真剣になる必要がある、と思う。

第597回令和2年版交通統計から見えてくるもの で触れたように年々交通事故件数は減少しているし、交通事故死者数も減ってはいる。けれど、昨年の運転免許人口の半分の4千百万人が日常的に運転しているとするとして交通事故件数が30万9千件だから、数字上200人が運転しているとその中の1.5人が交通事故にあう計算になる。200人の知人がいたら、そのうちの誰か1人は1年間に1回は事故にあっている、という数字だ。現実に交通事故は減ってはいるけど。我々自身からはるか遠い出来事では決してない。

ボクの場合。  毎年通う人間ドックで、「そのうち酸素吸入器が必要になるかも」と言われてタバコをやめたのが6年前。それまではかなりのヘビースモーカーだった。それでも運転中にタバコを吸ったことはなかった。吸いたい時はクルマを止めて喫煙可能な場所で吸った。自分が運転に一生懸命だということを証明するためにも、運転中に吸うことは考えられなかった。さらに言えば、そこまでやらなくてもと思われるだろうけど、運転中にラジオや音楽を聴いたことはない。純粋に運転を楽しみたいから。
ま、どちらかと言うとおっちょこちょいのほうだから、残念ながらホイールをこすったりの悔しい自損事故の経験はあるけれど、相手のある事故は絶対に起こしてはならないという前提で運転したいと考えている。



第605回 リジェンドクラブカップレース生中継

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YouTube「Inter Proto Series x KYOJO CUP CHANNEL」で
9月26日(日) 15時30分~15時55分の間
『AIM Legend’s Club Cup 2021』レース
がライブ配信されます

 

リジェンドクラブカップレースはモータースポーツ界で活躍してきた名ドライバー達がVITAというマシンで戦うワンメイクレース。今回は最高齢87歳の多賀さんを初めとする17名が参加予定。お遊びではなく本当の本当の真剣勝負に参加するドライバーの平均年齢は72.7才です。みなさん競技ライセンスもお持ちです。驚いて下さい。

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AIM Legend’s Club Cup 2021 エントリーリスト
お名前を耳にされた方もいると思います
ぜひご覧下さい

 

いささかこじつけがましいのはわかっているけれど、レースともなれば危険が伴うというのが定説。なのに、なぜリジェンドドライバーたちは丁々発止のレースをしても事故を起こさないのか。
ひとつだけ答えを探すとするなら、それはクルマの動かし方を体と頭で理解しているから、になるだろう。この方達がその昔クルマを動かすことに一生懸命だったのは想像に難くない。どうすれば人より速くクルマを動かせるか頭を使い仮説を立ててそれを検証し、その結果として、運転していて次に起きることがあらゆる場面で連続的に読めるようになり、間違いのない対応をとることができるようになったからだと思う。

そして、加齢だけが高齢者交通事故多発の要因ではないとも思っている。確かに若者より年寄りのほうが事故を起こす可能性は高いだろうけれど、若者が無事故なわけでもない。高齢者でも事故とは無縁の人もいる。筆者が高齢者マークだからいきおい年寄りの話題が登場することにもなるけれど、今若い人もいずれは歳を取る。歳をとっても安全に思うようにクルマを操る人達がいる。運転というものは一生ものだ。早いほうがいいに決まっているけど、だからと言って遅すぎるということはない。今や高齢ドライバーの仲間入りをした名運転手同士のつばぜり合いを見ながら、これから自分が運転とどう向き合っていくかに思いを巡らすのも悪くはないと思う。

#リンク #ブログ #高齢者 #運転 #安全運転 #事故
・第556回 高齢者安全運転診断サービス その後
・第566回 高齢者と運転
・第579回 レーサーだって歳をとる!
・第597回 令和2年版交通統計から見えてくるもの

 

※ レジェンドクラブカップレース広報資料



第597回 令和2年版交通統計から見えてくるもの

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交通事故発生状況の推移の頁には
昭和23年西暦1948年からの交通事故件数/死者数/負傷者数が載っている
表に死亡交通事故件数が追加されたのは昭和38年西暦1963年のこと
しかし類型別交通事故件数等は昭和45年西暦1970年を指標とし
毎年最新の13年間の数字のみ記載されている
 
交通事故総合分析センターのサイト で探すと
最も古い数字として昭和21年西暦1946年の交通事故件数12,504件が載っている

・免許人口は1980年の4千3百万人から2008年には倍の8千万人の大台を超え、2018年には過去最多の8千2百30万人あまりを記録したが、2019年から減少し始めた。
・車両保有台数は2017年に9千1百50万台の最多を記録。その後減少に転じている。
・交通事故件数は2004年に最多の95万3千件を記録したが、2020年には2004年の3分の1に満たない31万件にまで減少を続けてきた。
・死亡事故につながった交通事故件数は1992年の10,892件が過去最多だったが、それ以降は毎年減少を続け2020年には2,784件にまで減少した。
・交通事故で亡くなった方の数は1992年の11,452人が最多だったが、その後は減少に転じ2020年には過去最少の2,839人を記録した。
・車両単独の交通事故が最も多かったのは2001年の5万3千件あまりだが、それ以降は連続して減少を続け2020年には過去最少の10,099件を記録した。
・死亡事故にいたった単独事故件数は1992年の2803件が過去最多で、その後減少を続け2019年には最少の814件を記録したが、2020年には825件に増加。
・近年の交通事故に占める単独事故の割合は1993年の5.92%をピークに年々減少を続け2018年には2.62%を記録したが、2019年、2020年と増加に転じている。
・交通事故全体に占める単独事故の割合は記載が始まった1970年の7.30%から減少を続け、2018年には過去最少の2.62%を記録したが、2019年からは増加に転じ2020年には3.27%に達した。
・死亡事故全体に占める単独事故による死亡事故件数の割合は1985年が最多の27.26%だったが、その後減少に転じ2011年には最少の20.04%を記録。しかしながらその後増加に転じ2016年~2019年は25%前後で推移していたが、2020年には29.63%に増加し、死亡事故のうちの3割が防ごうとすれば防げたであろう単独事故によるものだった。
交通事故件数、単独事故件数とも昭和35年西暦1960年以降で最少を記録した2020年。しかしながら見逃せない数字がある。交通事故が100件起きるとそのうちの3件が車両単独で他は相手のある事故なのだが、死亡事故に限ると100件の事故のうちの30件が単独事故によるものという、いささか残念な数字がそれだ。
・単独事故を類型別にみると転倒は2008年の31.82%をピークに減少傾向にあったが、2018年から増加し2020年には過去最多の36.30%を記録した。2輪車の転倒事故が増加しているのが原因か。
・単独事故のうち2割強を占めていた路外逸脱による事故は年々減少を続け2020年には過去最低の5.62%を記録した。
・その形態を問わす交通事故で亡くなった方の数は第2次交通戦争期の1990年に記録した11,227人をピークに減少を続け2020年には4分の1の2,839人になったが、交通事故で亡くなる高齢者数は増加を続け2020年には70歳以上の死者数が全体の48%に達した。

自動車技術の発達で運転という行為自体が平易なものになり手軽に移動することができるようになった。交通体系の熟成が進んだ結果として交通事故件数が減少したのも間違いないところだろう。救急救命医療の発達が交通事故による死者数の減少に貢献しているのも明白だ。しかしその一方で、運転に対する危険意識が薄らいでいることはないのだろうか。
交通事故が減ったと言っても皆無になったわけではない。数字的に見れば単独事故そのものは年間1万件にすぎず、日常的に運転している人にとっても現実感が薄いかも知れないが、運転という行為をしている以上誰にでも事故を起こす可能性がないわけではない。相手がいる「車両相互」や「車両対人」の事故なら避けられない要素がからんでくるかも知れないが、避けようと思えば自分の意志で避けられたはずの「車両単独」の事故は起きるべきではないと考えている。
手軽さを気軽さと履き違えて自動車を自分の意志通りに自由に動かせると思い違いをし、運転という技術と集中力が必要な人間の行為を軽んじた結果、独り相撲で事故を起こしてしまっては本末転倒だ。自動車の便利さや楽しさを享受することは大いに奨励するけれど、人間より速く移動することができる自動車を操るのだから、畏怖の念だけはなくさないようにしたいし、してほしいと思う。

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表1:全ての交通事故に占める単独事故の割り合い
および総死亡事故件数に対する単独死亡事故件数の割り合い
 
表1のpdfファイルダウンロード

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表2:単独事故件数の推移および類型別単独事故の割り合い
 
表2のpdfファイルダウンロード

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表3:単独死亡事故件数の推移および類型別単独死亡事故の割り合い
 
表3のpdfファイルダウンロード

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表4:第1当事者から見た類型別死亡事故件数
 
表4のpdfファイルダウンロード

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表5:年齢層別交通事故死者数の推移と割り合い
 
表5のpdfファイルダウンロード

 

※自動車保有台数とは自家用および事業用の乗用車、貨物車、大型小型特殊、特殊用途車、二輪車を含んだ数字をいう
※文中あるいは表中の交通事故死者数は24時間死者の数で事故後24時間以内に亡くなった方をさす



第592回 交通統計

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令和2年版の交通統計が届いた
 
COVID-19に翻弄された2020年
交通事情もそれなりに変化が
数字にも表れているのだろうか



第579回 レーサーだって歳をとる!

今年の初め、大久保力さんから新年の挨拶に代えてと小冊子が送られてきた。その題名が 『レーサーだって歳をとる!』 ‼

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大久保さんは1963年に開催された第1回日本GPに出走している日本のレーシングドライバーの草分け。現在は日本のモータースポーツに足跡を残したドライバーで構成するLRDC(レジェンドレーシングドライバーズクラブ)の会長を務めておられる。そのLRDCが近年かまびすしい高齢者による交通事故に焦点をあてて、どうすれば事故を減らすことができるかというテーマで討論会を開催。その内容がまとめられたのがこの小冊子。いただいた時、これは多くの人に読んでほしいと思いデータの提供をお願いしておいたのだけど、このほど正式に一般公開されたのでこの場で紹介したいと思います。

人は誰でも歳をとります。誰もが避けられない道を歩んでいるわけです。加齢とともに運転に苦手意識を持たれる方もいるでしょう。自動車を運転することで受ける恩恵を末永くと努力している方もいるでしょう。 第556回で書いたように加齢が高齢者の交通事故の直接的原因ではない と今でも考えていますが、歳を重ねるごとに自分自身のドライビングポテンシャルを検証することは自動車を運転する者としての義務だと思っています。

レーシングドライバーは運転の達人です。若いころから人の何倍も運転に情熱を傾けてきた人達です。今でも運転すれば人後に落ちない方々だと思います。
今若い方もいずれは高齢者になります。高齢の方はご自身との対比ができるかも知れません。運転される方、運転が好きな方は小冊子に登場する12名のレジェンドレーシングドライバーの声に耳を傾けてみてはいかがでしょう。   小冊子へのリンクは下に用意しました。

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LRDCマガジン 『レーサーだって歳をとる!』   pdfファイルでご覧になれます



第566回 高齢者と運転

高齢者の事故のニュースが絶えない。高齢者ばかりが事故を起こしているわけでもあるまいし若者だって、と公益財団法人交通事故総合分析センター発行の交通統計の最新版を開いてみた。

自分なりに理解を進めようと作ったのが次の表。本来ならば交通事故件数でまとめるべきなのだろうけど、ここは悲惨な事故に至った例に注目するために1966年から2019年まで年齢別の交通事故死者数を集計してみた。そして、そこには驚くべき数字が現われた。
令和元年版交通統計によると、2019年の交通事故死者総数3,215人に対して70歳以上の死者数が1,515人で、実に47%を占めることが判明。交通事故で亡くなる人の約半分はお年寄りだという現実を突きつけられた。
下の表にあるように、2010年には70歳以上の人口が全人口に占める割合が16.5%だったのに対し、2020年には22.6%に3割増加。80歳以上の人口になると6.4%から9.4%へと実に4割も増えている。高齢者人口が増えたことも数字を押し上げた要因のひとつだと思うけど、高齢者の入り口に立つ身としてやるせない。

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左の表を印刷するファイルをダウンロードできます
《年齢層別交通事故死者数の推移と割り合い》 pdfファイル (A4横位置2枚)

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総務省統計局が発表している最新の数字から作表
2020年の年齢階層人口を基に2010年と比較
70歳以上の人口は対2010年比で3割
80歳以上の人口は4割超も増加している
 
人口が増えたのと交通事故死者増加の因果関係は果たして

 

警察庁が発表している2019年の免許所得者数は82,158,428人。その年、原付等の2輪車や特殊用途車まで含めると91,383,268台の車両が走り回っている。警察庁が把握している同年の交通事故の総件数は381,237件。負傷者数は461,775人。交通事故件数自体が年々減少しているし、交通事故を起こす可能性は限りなく低いように思えるけれど、決してゼロになるわけではない。誰にでも事故を起こす可能性はある。

高齢者の仲間入りをした身として自分にできることは事故を起こさないように運転することぐらいしかないのだけど、ふだん、他の高齢者の運転を見ていると「この人は運転に集中していないな」、「この人はなにげなく運転しているな」、「この人は横着をきめているな」、「この人は我が儘すぎるな」等と思うことが多い。総じて高齢者ほど結果的に運転をなめている人が多いように思えるのは残念だ。

リタイアしたであろう老夫婦が横を向いてしゃべりながら運転しているのを見ると、事故を起こさなければいいけど、と思わざると得ない。



第559回 Sさん親子

実に様々な人たちがユイレーシングスクールを受講してくれるけど、概して速く走ることに慎重な人たちと速く走ることに抵抗のない人たちに大別できる。

初めてSさんに会ったのは2012年7月のエンジンドライビングレッスン。BMWのツーリングで参加と記録にはあるけど、申し訳ないことにどんな走りだったかは記憶にない。次にSさんと会ったのは2013年6月のYRSドライビングワークショップFSW。ポルシェGT3での参加だった。Sさんはどちらかと言うと後者で、クルマをねじ伏せて走るようなところがあった。いわゆる『何かがあってもどうにかしてしまう』タイプの走り方だった。それが正しい方法かどうかは別にして。それでもYRS鈴鹿サーキットドライビングスクールやYRSスキッドスクールを含めいろいろなカリキュラムに参加してくれているうちに、運転の仕方が穏やかになっていった。と言っても、遅くなったわけではなく、むしろ速度域は上がっていった。ありていに言えば、人間主体の運転からクルマとの共同作業で動かすことに目覚めた始めた、と言うべきか。その後、会社の後輩を何人も何度も連れて参加してくれたり、ユイレーシングスクールのカリキュラムをそれなりに評価してくれているようだった。

いつだったかある時、「きちんと運転できたほうがいいから、今度息子が免許とったら連れてきますから」と。そして言葉通り2016年6月のYRSドライビングワークショップFSWに19歳の息子さんがやってきた。かすかにだけど、運転操作だけではなく、クルマを運転するということについてかみ砕いて話した記憶がある。親父さんが一度はたどった方向には進まないように。

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そして
先週の土曜日のYRSオーバルスクールFSW
今度は免許を取ったばかりの大学生の娘さんと参加してくれた

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どうせ運転するのだから安全に楽しく運転してほしいというSさん
Sさんがユイレーシングスクールの思想をどのくらい理解しているかは?だけど
娘さんに自分なりに伝えたいことがあると言うから
『おかしな走りになったら降りてもらうから』と脅かしておいて助手席に乗ることを許可
 
最初のうちはSさんが話しかけるとペースが乱れることがあったけど
これから先親子で運転についての話題作りになるならと静観

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これは同乗走行中の写真だけど
 
いつもの通りYRSオーバルスクールFSWは短いセッションを繰り返すので
Sさんに『今度は娘さんがひとりで走るのを見ていれば』と無理やり降ろす
それでもセッションを重ねるうちに娘さん
ひとりでも十分クルマの動きを理解した操作ができるようになって
セッションの間に娘さんにどうですかと水を向けるとはにかんで

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これも同乗走行中の写真で
 
具体的な操作を説明しながら
とにかくクルマの動きをこと細かく知ろうと努力してみて下さい
状況が正確に把握できれば正確な対応ができます
と進むべき方向も伝えておいた

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娘さんの走りをビデオに収める父親の図
 
Sさんは車載動画を撮るためにビデオカメラをセットしていただけでなく
ラップタイムが計れるようにロガーも積んでいた

 

週が明けて火曜日にSさんからメール。「2/20のレッスンありがとうございました。日曜に日常走行練習しました。練習の成果が明らかにわかるぐらい、安全に安定した走りになりました。また、レッスンに参加させていただきます」とあった。

メールにはYouTubeに上げた娘さんがひとりで走った時とボクの同乗走行の車載動画のURL。ロガーのデータを落としてラップタイムはもちろん、娘さんがひとりで走ったのか、Sさんが横に乗っていたのか、ボクが乗っていたのか、右回りか左回りかまで、この日娘さんが走った108周の詳細がわかるエクセルファイルが添付されていた。  このブログをアップしたら、動画を見て気が付いた娘さんへのアドバイスをSさんにメールするつもりだ。

親父万歳‼ だね

 

【追記】 Sさんからメールが来た。

メール、ブログ確認しました。身体のブレはシート等もあり仕方がないと思っていました。同乗レッスンのビデオを参考に勉強します。
YRSは誰でもどんなレベルでも、安全に走る基本を教えて頂ける場所と理解しています。スポーツ走行しないので、必要ないと思う人が多い様です。まだ、道路を700km程度しか走っていない娘でも参加できて、安全運転の基礎レベルが向上出来ている事を周りに伝えたいと思っています。また、参加させて頂きます。