トム ヨシダブログ


第580回 続・YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール

今年は例年より大幅に梅雨入りが早かったようで目まぐるしく変わる天気予報とにらめっこだった。サーキットに着いた時には前日の雨で路面こそ濡れていたけど降ってはいなかった。けれどホスピタリティラウンジでのブリーフィングを終えてテラスに出たら、目に見えるほどの大粒の雨がパドックに降り注いでいた。
昨年はコロナ禍で鈴鹿サーキットが活動を休止したので5月に予定していたYRS鈴鹿サーキットドライビングスクールは中止。2年ぶりだったし鈴鹿を初めて走るユイレーシングスクール卒業生が8名参加してくれていたから、ドライで走らせてあげたかったのが正直な気持ち。けれど天気ばかりはどうもならん。せいぜい雨の鈴鹿を楽しんでもらおうと、ブリーフィングに追加しての雨中の走行についてのアドバイス。

ですね。以前走ったことのある方も今日はタイムアップは無理です。よこしまな考えは捨てましょうね。雨の日にどのくらい走れるか。ご自身のドライビングポテンシャルを測るにはうってつけです。初めて走る方はそれなりの期待があるかも知れませんが、だからと言って今日急に速く走れるようにはなりません。みなさんそれぞれの速さ以上にも、クルマの性能以上にも速く走ることはできません。せっかくの雨です。クルマの動きを細大漏らさず感じてみて下さい。
が降ると路面の摩擦係数が格段に小さくなるので滑りやすくなります。しかしいつも言っているように、トランジッションを正確に行えばクルマがバランスを崩す可能性は低くなります。むろんある程度の速度で走ればタイヤがズルッとくる瞬間があります。でもそれはほとんどの場合、どこかの1輪に荷重がかかりすぎているか、どこかの1輪の荷重が抜けている場合がほとんどです。フロント=前輪が滑ってアンダーステアになる。リア=後輪が滑ってオーバーステアに陥る。どちらも前後のグリップバランスが均等ではないのにヨーモーメントが発生したのが原因です。発生するような操作をしたからに他なりません。
滑る=流れるなら4輪を流します。そうすれば2輪が流れる場合より流れる速度が半分ではなくさらに遅くなりますし、流れる速さも極端に遅くなりますから対応が容易ですし、ひょっとすると流れているのを体感できないかも知れません。ウエット路面を走る時のねらい目はそこです。クルマの動きが手に取るようにわかるまで、あえてトランジッションを長めにとって、トランジッションで前後のグリップバランスを均等にすることを意識して雨の鈴鹿を大いに楽しんで下さい。

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鈴鹿サーキットの配慮で
ブリーフィングはブリーフィングルームではなく
倍以上広いホスピタリティラウンジで密を避けて

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2周のリードフォローの後
コース上でつるんで走らないように
コースインのタイミングを指示

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午前中のセッションはかなりの雨
クルマが通過すると霧がかかったように
 
床まで踏み込む鈴鹿を初めて走るOさんの

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2.8%下り勾配のメインストレートを駆け下るYさん

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同じくSさん

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同じくHさん

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同じくKさん

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同じくOさん

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同じくOさん

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ピットのコーションランプの上にツバメの巣
ヒナがけっこうな鳴き声を

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YRS鈴鹿サーキットドライビングスクールは60分を2セッション走ります
今回は間に1時間半のインターバルを設けクルマと人間の負担を軽減
 
いつも無理な申し出を聞いてくれる鈴鹿サーキットの石井さんに感謝です

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さらにそれぞれのセッション中
任意のタイミングで1回のピットインをするのが決まり
空気圧を測るもよしストレッチをするもよしイメージ作りに励むもよし
むやみに走れば上達するわけではなく

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Hさんがチェッカーフラッグを受けます

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ミーティングはオープンエアで
 
Nさんが今回はハンドコントロールのヤリスGRで参加してくれて
雨の中を気持ちよく走られていましたとも

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ルノー仲間の記念撮影が終わって
あーでもないこーでもないのルノー友達



第579回 レーサーだって歳をとる!

今年の初め、大久保力さんから新年の挨拶に代えてと小冊子が送られてきた。その題名が 『レーサーだって歳をとる!』 ‼

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大久保さんは1963年に開催された第1回日本GPに出走している日本のレーシングドライバーの草分け。現在は日本のモータースポーツに足跡を残したドライバーで構成するLRDC(レジェンドレーシングドライバーズクラブ)の会長を務めておられる。そのLRDCが近年かまびすしい高齢者による交通事故に焦点をあてて、どうすれば事故を減らすことができるかというテーマで討論会を開催。その内容がまとめられたのがこの小冊子。いただいた時、これは多くの人に読んでほしいと思いデータの提供をお願いしておいたのだけど、このほど正式に一般公開されたのでこの場で紹介したいと思います。

人は誰でも歳をとります。誰もが避けられない道を歩んでいるわけです。加齢とともに運転に苦手意識を持たれる方もいるでしょう。自動車を運転することで受ける恩恵を末永くと努力している方もいるでしょう。 第556回で書いたように加齢が高齢者の交通事故の直接的原因ではない と今でも考えていますが、歳を重ねるごとに自分自身のドライビングポテンシャルを検証することは自動車を運転する者としての義務だと思っています。

レーシングドライバーは運転の達人です。若いころから人の何倍も運転に情熱を傾けてきた人達です。今でも運転すれば人後に落ちない方々だと思います。
今若い方もいずれは高齢者になります。高齢の方はご自身との対比ができるかも知れません。運転される方、運転が好きな方は小冊子に登場する12名のレジェンドレーシングドライバーの声に耳を傾けてみてはいかがでしょう。   小冊子へのリンクは下に用意しました。

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LRDCマガジン 『レーサーだって歳をとる!』   pdfファイルでご覧になれます



第578回 YRS鈴鹿サーキットドライビングスクール

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今回雨の鈴鹿サーキットレーシングコースを走ったルノー仲間
右から順に、Yさん、Hさん、Kさん、Sさん、Oさん、Oさん
みなさん雨の中お疲れさまでした
雨の日も得るものがありましたよね
またお会いしましょう



第577回 新緑とトゥインゴ

実は、我が終の相棒のカーナビが壊れてしまった。ずいぶんと前のことだけれど。たまに乗るとしても近場のなじみのある所だからとほっておいたのだけど、意を決して新たに購入することにした。ところが調べてみるとインダッシュタイプのカーナビはもう売っておらず、今やモニターを取り付けてスマホのカーナビを表示させるのが当たり前に。自慢ではないけどスマホはどうも扱うのが苦手で、なんとかとうの昔に発売中止になったCDユニットが別体のインダッシュカーナビを修理できないかあちこち当たってみた。幸いなことにメーカーが修理をしてくれるサービスセンターを紹介してくれて、ルノー栗東がカーナビの取り外しと取り付けをしてくれることになった。
修理が終わったカーナビの取り付けのために入庫した相棒の代わりに貸してくれたのが真新しいトゥインゴ。オドメーターは2,000キロにもなっていない。これは嬉しい。
トゥインゴと言えばスクールに来てくれたIさんのトゥインゴGTに乗ったのと、 2016年のルノーパッションデイズ でルノータコツボチャレンジに挑戦しただけ。だからふつうのトゥインゴでふつうに街中を走るのは初めてだったけれど、これが良かった。ボクがクルマを選ぶ時の基準になる動力性能も十分。なりは小さいけれど足がよく動いて挙動がわかりやすいのは、以前ルノー・ジャポンが貸してくれた トゥインゴGT トゥインゴRS に共通するルノーのお家芸か。

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木陰にたたずむ
 
ここまでいさぎよく前後のオーバーハングを削るとは痛快
前後タイヤの外側に重たいものがないから
取り回しが小気味良いはずだ
ノーマルのトゥインゴでYRSオーバルを走ってみたくなった

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新緑からは少し緑が深くなってしまったけど
1番奥の山が蓬莱山
 
4輪に荷重がかかっているのがわかるデザインがいい
走らせてもボディの四隅にタイヤがあるのがはっきりわかる

 

おかげさまで、地図データが古くて近年の高速道路網はフォローしきれないだろうけど、インダッシュに収まって少なくとも番地の検索ができるカーナビが復活したのは正直嬉しい。できるだけオリジナルの状態で乗り続けたいからね。    無理を聞いてくれたルノー栗東の井上さん、ありがとうございました。


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前回載せるのを忘れてしまった写真
終の相棒の前後フェンダーの張りにそそられる
 
2日間のスクールが終わって帰路につく前に富士山にご挨拶
5月9日午後5時54分の富士山を御殿場市山の尻から仰ぐ
次に富士山に逢えるのはいつかな



第576回 仲間がもう一人

友達同士でYRSオーバルスクールFSWに参加してくれているグループの1人がBRZからルーテシアⅢRSに乗り換えたのが2019年。スタッフYのルーテシアⅢRSに興味があるようなのでYの横に乗ってみたらと勧めたことがある。足のしなやかさが印象的だったというHさんが乗り換えたのはわかるような気がする。
そのグループが5月のYRSオーバルスクールFSWに申し込んでくれた。メンバーの1人、Gさんのコメント欄を見て驚いた。『ルーテシアRS購入後、初のスポーツ走行です』とあった。NCロードスターから乗り換えたんだ。ⅣかなⅢかなと思いつつ当日の朝。GさんはHさんと同じジョンシリウスメタリックをまとったルーテシアⅢRSで現れた。
スタッフのYからKに伝染して、他にもYRSツーデースクールに通ってくれているYさんやSさんやKさんをはじめ体調が悪く今はユイレーシングスクールに来れないFさんも、ルーテシアⅢRSに乗り換えたYRS卒業生は少なくない。ルーテシアⅢRSは丈夫なクルマだし、当時のクルマの中では群を抜いて優れた工業製品だと思うから、できるだけ多くの個体が生き永らえてほしいと思う。

Gさんは購入後にフロントサスペンションのスプリング、ショックアブソーバー、アッパーマウントにロアアーム、リアのショックアブソーバーも交換したというから、機会があったら感想を聞いてみたい。同時に古いクルマでもパーツが手に入るのは嬉しい。ルノー・ジャポンに感謝。

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5月のYRSオーバルスクールには5台のルーテシアⅢRSがそろうはずだったのだけど
とりあえず4台で記念撮影
左から新しい仲間のGさん、1人おいてスタッフYとHさん
 
円内は5台で写真撮ろうねと言っていたのに
のっぴきならない理由で急遽欠席のスタッフK
青を真ん中にと配色まで考えていたのだけれど

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撮影が終わったらGさんが
「下から撮るとカッコいいんですよね」

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そう言われて撮ったのがこの写真
もう少し低い位置から撮ればよかったかな
 
スタッフYのルーテシアⅢRSコンプリートの車高が低いのがわかる



第575回 新東名から東富士五胡道路へ そして中央道へ

4月10日。富士スピードウエイ近辺でふたつの道路が開通した。
ひとつは新東名高速道路。新東名上りが東名と交わる御殿場JCTから新たにオープンした新御殿場ICまで延伸。富士スピードウエイにほど近い小山スマートICが利用できる新東名全線開通までにはあと2年待たなければならないけれど、西から富士スピードウエイに行く場合には利用できるICがふたつになった。
もうひとつは新御殿場ICから東富士五胡道路につながる138号線の御殿場バイパス。これまで御殿場から山中湖に向かうには慢性的に渋滞する138号線を利用するしかなかったけど、バイパスが開通したことによって須走まで伸びていた東富士五胡道路に新御殿場ICから直接乗り入れられるようになった。これで東名上りと新東名上りからは山中湖を迂回して中央道へとつながった。ただし、現時点では東名下りから東富士五胡道路へのルートは設けられていない。

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4月11日
スクールが終わってから改めて
新たに開通した区間を味わうため新東名に乗る
長泉沼津ICを過ぎなお東に向かう

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今里トンネル手前には
120キロの制限速度区間が終わる予告の看板が

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今里トンネルを抜けるとまもなく御殿場JCT
新東名の120Km区間も今里トンネルを境に100Km制限に
トンネル内の電光掲示板は100キロだった

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御殿場ジャンクションに近づくと3車線の左レーンが消滅し2車線に

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左側には1車線分の舗装されたスペースがあるし
3車線から東名と新東名に分かれても問題ないはずだし暫定的な措置か

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東名(左)と新東名(右)に誘導する標識
本来ならE1A 新東名となるところが終点になっているのは
新東名が新御殿場ICまでしか開通していないからか

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路面には新東名と書いてあるけれど

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開通日前日の9日に通った時は新東名への分岐も閉鎖されていて標識も緑一色
この後[終点]と[新御殿場出口]の文字を書き入れたのかしらん

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新東名に乗り入れると左の車窓に富士山が

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新東名の御殿場ジャンクションから先は2車線
ということは今後開通する新御殿場IC-伊勢原大山IC間も2車線でお茶を濁すのか

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御殿場JCT以東の新東名には霧の発生時に路肩の白線を照らす低位置証明が備わる

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現時点で東行き新東名の終点の新御殿場ICから御殿場市市街地へ
今回同時に開通した138号線御殿場バイパスを経由して山中湖に続く

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走ったのは11日
舗装がまだ汚れてなくて
うねってもいなくて快適だった

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追い越し車線が左に収束しているけど
コンクリートブロックの向こうには2車線が伸びていた

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減速してけっこう急なランプを下ると
正面に富士山がお出迎え

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新御殿場IC出口の料金所
まだ無人化は先なのか
有人レーンとETCレーンがふたつずつ
 
新御殿場IC入り口料金所は有人レーンがふたつにETCレーンがひとつ

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左へ行くと仁杉付近の一般道(県道406号仁杉柴怒田線)へ
右へ行くと東富士五胡道路へ続く御殿場バイパスへの連絡道と138号線への降り口

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延伸した須走までの御殿場バイパスを確認するため右手方向へ
 
左の小田原・箱根方面へ進むと一般道の138号線に降りることになるから
本来なら緑色の標識ではないはずなのだけど

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やがて山中湖・富士吉田の文字が標識に

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富士山を左手にながめながら小山町須走に

※ 画像は車載カメラ、もしくはウェアラブルカメラで撮影した映像の一部です。