今朝799回目のブログをアップしたら
ルノー車に詳しい方からメールが届いた
ハイブリッド車を一口でハイブリッドとくくるのはNGみたいだ
メディアを対象に燃費競争もしたらしい
ベストは33.33㎞/ℓだって
どうやって達成したか興味シンシン
以下届いたメール
E-TECHはEVやハイブリッドに珍しいギアをモーター側に2速・エンジン側に4速備えていて、そのギアはレーシングユニットのようなドグギアです。しかもクラッチはなく、ダイレクトに変速します。シフトチェンジはSMGという小型のサブモーターが変速タイミングを絶妙に調整するため、クラッチやシンクロメッシュが無いにもかかわらず、変速ショックは皆無だったと思います。
ルノー・フルハイブリッドの説明頁
実際、松山まで850kmの燃費チャレンジに参加した媒体の半分は30km/L以上を記録しました。
ルーテシア・フルハイブリッド燃費チャレンジの結果
先日、点検とエンジンオイル交換のためにウルティムをルノー栗東に預けたら、代車にハイブリッドのルーテシアを貸してくれた。
グリ シスト メタリックと呼ぶそうだけど
落ち着いた大人の色
ハイブリッド車は、以前アルカナの報道関係者向け発表会を手伝った時にクローズドコースで乗ったことがあるだけで、公道で乗るのは初めて。どんなふるまいを見せるのか興味があった。新鮮味を感じたかったから事前情報を何も持たずに乗ってみた=乗ることになった。
・メーターパネルの中央に”EV”のマークがある。モーターだけで駆動している間は点灯するようだ。何度か発進を繰り返すうちに、ゼロスタートの時は必ず”EV”が点灯していることに気が付いた。物を動かし始める時に最大摩擦力が働くと言うから、おそらくゼロスタート時には常にトルク特性に優れた電気モーターにゆだねているのだろう。ちなみに”EV”が点灯している間は瞬間燃費計の値はゼロを指している。
・何度やってもゼロスタートは”EV”なのだけど、その後の加速のしかたによって”EV”が消灯してブルブルというレシプロエンジンのかすかな鼓動が聞こえ始める。もっとも、おだやかに加速を続ければ”EV”が点灯したまま=モーター駆動のまま50キロ/時前後の流れに乗ることもできる。
・急発進をしてみると、もちろん発進は”EV”点灯だけどかなり早い時期に”EV”が消灯。消えるタイミングはどのくらいの発進加速を期待するかによるけど、早めに”EV”が消えた時に瞬間燃費計に目をやると、ウルティムをすばやく加速させた時と同じくらいの数値を示す。
・どちらのモードにしろ走行中にスロットルを閉じるとかなりの減速Gを感じる。回生ブレーキによるものだと思うけど、Gの立ち上がり方は内燃機関のそれとは異なる。具体的には閉じると同時にある程度の減速Gを感じるのだけどその大きさは、昨今のスロットルペダルを閉じても燃費向上のために吸気バルブが遅れて閉じる内燃機関のそれより大きい。
・回生ブレーキが働くと青い”Charge”のグラフが下に伸び充電しているのが見てとれる。試しにスパッとスロットルを閉じたりクルマにばれないように閉じたりしてみたけど、”Charge”が点灯するタイミングやグラフの伸び方がまちまちだった。
・回生ブレーキが働いているのを確認してフットブレーキを使ってみると、ブレーキペダルを踏む強さにもよるけど、回生ブレーキによる減速GにフットブレーキによるGがプラスされる、つまり減速Gが大きくなるような感じはなかった。逆に思い切りフットブレーキをかけた時は回生ブレーキから油圧ブレーキが解放されるのか、明らかに通常のフットブレーキによる減速Gの立ち上がりが感じられた。
・定速で走っている時に”EV”モードからエンジンモードに頻繁に行き来することがあった。いわゆるイーブンスロットルの状態を維持しようとしていてもだ。当日は雨が降っていて路面に水たまりができていた。道路には微妙な凹凸もあるだろうし。ひょっとするとフルハイブリッドのシステムは走行抵抗の増減まで読み取っているのかと想像したりして。
・回生ブレーキにしろ走行モードの変更にしろすごく繊細な制御によって介入しているのだろうから、ここで述べたことはあくまでも短時間の試乗で感じたことでシステムを正しく表しているとは限りません。
さて。ハイブリッド車が目指すのは少ない燃料で遠くまで走ること=有限資源を節約することにあるのだけれど、ルーテシア フルハイブリッドの瞬間燃費計を見ながら3日間使ってみて、走り方を工夫すれば間違いなくカタログ燃費に匹敵する燃費を達成できる気がしてきた。上回ることができるかは別にして。
個人的にはまだまだ速い爆発的なクルマに乗っていたいのだけど、一方でハイブリッド車に乗る楽しさも発見した。ハイブリッド車だからと言ってクルマ任せに走るのではなく、人間主導でクルマに備わる新機軸を使い倒す楽しさを見つけないともったいないなと。なにしろ運転している間は他のことはできないわけで、クルマさんとの対話をする=クルマさんと真剣に駆け引きをする時間は十分にあるのだから。
12年ほど前にMT車に乗れない息子が日本に来た時のために7速なんちゃってパドルシフトのフィットCVTを購入した。当時、CVTにパドルシフトを組み合わせるなんて想像もできなかったから、7速も必要なんですかね、とディーラーのエンジニアに振ってみた。すると7速にした理由はお茶を濁されたけど、印象的だったのが「それぞれのギヤ比は276通りの中から選んでるんですよ」と。え~っ、ならばもっとクロースレシオにすることもできるのですか、と聞くと、「物理的には可能です」ときっぱり。それなら、ファミリーカーでもその気になればエンジンのおいしいところをもれなく使えるマシンが作れることになる。
この日。クルマ作りが自分の知識や経験や想像力では追いつかない領域に入っているのを遅まきながらに痛感した。同時にどんな時代になっても自分を信じて、自分の感性を頼りに自分が主役をはってクルマの運転を楽しむぞ、と覚悟を新たにしたものだ。
メーターパネルには独特の
”EV”や”Charge”の文字が
左の青色のドットラインが
電池残量を示す
ハイブリッドとは直接関係ないけど
このルノーのダイアル式コントローラーが大好き
目線を落とさなくても調節できるし
設計者の良心を感じる
小雨に煙る琵琶湖東岸にたたずむ
フロントバンパーの刺し色がいいね
改めて見ると
いかに複雑な面で構成されているかわかる
リアハッチの右隅に控えめなE-TECHの文字が
YRSツーデースクール1日目は午前中にブレーキ、スラローム、フィギュアエイトの練習をしてからコースを変更。午後はオーバルコースをひた走る。
全開で走りながらトレイルブレーキングとイーブンスロットルの練習をしていると雨が落ちてきた。願ってもないことで2輪ではなく4輪を流すための操作を試す。
今回のYRSツーデースクールには2人のルノーユーザーが参加してくれた。ルーテシア・ゼンを駆るOさんと、毎回はるばる四国香川から来てくれるメガーヌRSトロフィーのIさん。
2日目は終日FSWショートコースを走行
朝一番でコースを歩いてレイアウトと路面の確認
Oさんが最終コーナーを回る
Oさんが斜度5度のストレートを下る
Oさんがトレイルブレーキングを駆使して1コーナーに進入
Oさんが他の参加者ともども先を急ぐ
IさんとKさんのホットハッチ同士の先陣争い
Iさんが最終コーナーを回る
陽の傾く中を午後だけで105周を走ったIさんが1コーナーからヘアピンを攻める
ルノー仲間の記念撮影
次回YRSツーデースクールは2019年2月23、24日の週末に開催予定です。2日間で10日分の収穫があるYRSツーデースクール。来年はぜひあなたも受講してみて下さい。
申込みフォームのコメント欄に 「 MT免許取得から13年、はじめて車を買いました。今回の講習では正しいシートポジションと緊急ブレーキの習得を第1目的としていますが、上達のために今までの経験を捨ててイチから勉強し直す思いでいます。どうぞよろしくお願い申し上げます 」 と書いて8月のYRSドライビングワークショップに参加してくれたOさんが、初めて買われたクルマがルーテシア ZEN EDC。
初めてのクルマにルノーを選んだのはなぜだろうと、あつかましくも選んだ理由を聞いてみた。
Oさんによると、
・旅行で長時間運転するので疲れにくいこと
・どうせ買うなら他人と違うクルマがいい(競合したのはマツダ、スバル、ワーゲン)
・ターボまたはディーゼルエンジンであること(ハイブリッドは運転してて面白くない)
・ボディ鉄板の分厚いもの(衝突時に同乗者を守るため)
決め手といえばカラーリングでしょうか。ブルーの色合いはどこを見渡しても他にない、大変きれいな色合いで気に入ってます。
とのこと。
朝の座学に始まってスラローム、ブレーキング、フィギュアエイト、大小2つのオーバル走行と欲張ったカリキュラムをこなすうちに、最初遠慮がちにスロットルを開け、横Gに翻弄されていたOさんのリズムも良くなってきた。
大きなオーバルを走る頃にははたから見ていてもクルマを積極的に動かしているのが見て取れたので、OさんにYRSドライビングワークショップがどうだったか感想文を書いてもらえるようお願いした。
以下が後日送られてきたOさんからの感想文。
「 クルマに興味のない世代にあたる私が、ルノーを選びユイレーシングスクールに参加するに至ったことを書きたいと思います。
まずはルノーのことから。
愛車は乗り始めてちょうど1年を迎えたルーテシアEDC ZENグレードです。シートの出来をはじめ、美点については諸先輩方のおっしゃる通り。快適装備がほとんどない代わりに、走る・曲がる・止まることに手抜きを感じさせないのが気に入っています。ルーテシアに乗り始めて一番変わったのは、とにかく運転が好きになったことですね。知人に紹介するときは「何にもしてくれないけど運転がすごく好きになるクルマ」と言っています。休日の長距離運転も疲れにくいし、下手な運転をすればそのまま表れるので、もっと運転して上手くなろうと思わせてくれます。速さを追いかけるのではなく、ルーテシアの足回りのよう、しなやかに、流れるように走りたいと思っています。
スクールに申し込んだのもその一環でした。
恥ずかしながら数年前、仕事で都心を運転する機会が増えたときにペーパードライバー実地講習を受けました。そこでは「こんな感じで運転すれば出来るよ。わかるでしょ?」と感覚的な講習内容でした。目指す操作の結果しか示してもらえないのですが、これは仕方のないことなのかなとも思います。体得した技術を言葉で説明し、わかってもらうのは簡単なことではありませんから。だから結局、手探りで出来るまで乗り込むしかない状況がありました。
トム先生のスクールに魅力を感じたのは、上手くなる目的が速さありきでない点です。実走練習ではそれなりにスピードを出しますが、重要なのはその時にどんな対処をすればいいのか。座学で得た知識をもとに、実走でひたすら繰り返していきます。実走中にリアルタイムで具体的なアドバイスをもらえるので、運転がどんどん修正されていくのは単純に嬉しいことです。あとは2~3速でエンジンを目いっぱい回せて、何だかルーテシアも喜んでいるようでした。
見本走行ではトム先生がルーテシアを運転してくださいましたが、笑っちゃうほどよく走って、もう別のクルマみたいでした。とても大衆車とは思えません。
私もそうですが、上手い運転に運動神経が必要だと思っている方は一定数いると思います。ですが、それは間違いだと先生に一蹴されます。クルマが動きやすい操作をしてあげれば、誰でも上手く運転できる。計5~6時間、タイヤが熱くなって溶けるほど走り続けてスクールは終了。大満足な経験でした。ありがとうございました。
ほんの少しは上手くなったかな?まだまだ楽しくなりそうです。 」
Oさんが送ってくれたタイヤの写真
コンタクトパッチをきちんと使っていますね
Oさん、また遊びに来て下さい。運転は一生物です。早くに目覚めればそれだけ遠くに行くことができますから。