トム ヨシダブログ


第626回 悩ましい

この22日で新東名高速道路の浜松いなさ~御殿場間が全線制限速度120Kmで走れるようになって1年。  さて、

576-01

 

クルマは移動のための道具であるとの側面が強いから効率良く使いたいと強く思ってきたし、そういう使い方ができるように努力してきたつもりだ。

で、クルマにまつわる効率と言えば時間とコストが真っ先にあげられる。A地点からB地点に移動するのが目的ならば所要時間は短いほうがいい。A地点とB地点の物理的距離は縮まらないけど、速く目的地に到達することができれば移動以外の時間的拡大が可能になる。一方でA地点からB地点に移動するためのコストは安いに越したことはない。移動にかかるコストを抑えることができれば経済的な余裕が生まれるから、その分を他の生産性向上に回せる。速さとコスト。この両方の効率を高めたいとずっと思ってきたのだけど。

しかし内燃機関を動力とする自動車は本来、移動の速さと移動のコストを同時に追い求めることが難しい類いの道具だ。クルマ自体が重いしタイヤは転がり抵抗を生じながら回っているし、クルマはもろに向かい風を切り裂いて走っているわけで、速く走らせるということはクルマにそれだけ大きな推進力を求めることになる。つまり、スロットルを開ける量を増やさなければならない。しかも、転がり抵抗にしても空気抵抗にしても速度の二乗に比例して大きくなっていくから、クルマを速く走らせれば走らせるほどエンジンの負担は増加し燃費は悪くなっていく。だから、あの日が来るまでは速さとコストを天秤にかけその都度妥協点を探ることを常としてきた、ずっと。

ところが昨年12月22日。新東名浜松いなさICと御殿場IC間の完全6車線化が完了し制限速度が一律120キロに引き上げられた。これはこれで喜ばしいことではある。それまでは後ろめたい気持ちで速さを手に入れていたのに、この日から合法的にある速度までは速さを追求できるようになったのだから。

しかし、この日を境に悩ましい日々が訪れる。

長距離の移動と言えば富士スピードウエイや筑波サーキットで開催するドライビングスクールに出向く時や東京に住む母をご機嫌伺い行く時なのだけれど、基本的に移動する時のテーマは「できるだけ速くかつ省エネ」だ。優先するのは速さだ。その上で許容できる程度の燃費を維持できるのが理想だ。

で、かの145Km区間を初めて走り切った時、確かに所要時間は目に見えて短くなったけれど、同時に燃費が思いのほか低下していた。

『えっ‼』だった。

それ以降、新東名に乗るたびにいろいろな走り方をしてみた。クルマも異なれば風向きも違っただろうから一概には言えないけれど、結論として『制限速度の引き上げをもろ手を挙げて歓迎している場合ではないな』と思ったものだ。

昔から発信加速をどうすれば燃費にいいのかとか、定速で走っている時にどこまでスロットルを抜いて速度を維持できるかとか、あれこれ燃費を向上させる方法を模索してみたけど、高速道路に関しては速さが優先事項でその上で燃費が良ければ、というスタンスだった。で、高速道路ではできるだけ速度を一定に保ち、流れを先まで読んで無駄なブレーキは使わず、上り坂は中間地点で制限速度になるようにスロットル一定で走るようにして、それなりの燃費を達成することができていた。

ところがである。同じような走り方をしても巡航速度が20キロ近く上がった結果、手に入れた速さを単純には喜べないほど燃費が低下してしまうことに気が付いた。これは誤算だった。もちろんコスト度外視で速さを求める手もあるけれど、やはりものには程度がある。リッター当たり13キロは最低でも確保しないと、出費が惜しいわけではないけど=少しは惜しい気もするけど、移動の速さを手に入れるためとは言え矛盾が生じる。

で、これはあくまでも想像で検証したことはないしするつもりもないけど、クルマの空気抵抗はだいたい110~115キロぐらいで急激に増加し始めるのではないかと考えた。

空気抵抗はCD値X前面投影面積X速度の二乗で求められると言うけどCD値は乗用車なら0.3ぐらいだろうし、メガーヌRSとルーテシアⅢRSの全幅X全高を比べても4%ぐらいの差しかないし、結局は上昇した速度が走行抵抗に大きく影響しているのではないか。むろん高出力なのに前面投影面積が小さいクルマや空気抵抗係数が極端に小さいクルマには当てはまらないと思うけど、一般的なクルマだとこのあたりで速度の二乗に比例し加速度的に大きくなる空気抵抗に抗うため、エンジンが我々が思っている以上に頑張り始め、その結果予想以上に燃費が低下したのではないかと想像したわけだ

あぁ悩ましい。選択肢は自分の手の中にあるとは言え、速さをとるのかコストをとるのか。できればどちらも手に入れたい。この1年間の経験を元に理想的なクルマ移動の方法を模索する日々が続きそうだ。

551-02
空いていれば第1車線でも120キロで巡行できる

551-03
120キロで巡行していてもかなりの速度差で追い抜いていくクルマがある
このシーンでの速度差は10キロではすまないはず

551-04
そういったクルマはずっと追い越し車線を走り続ける

567-a
メーター読みで100キロの時
GPS内蔵の速度計の数値は96キロ

567-b
同じくメーター読み120キロの時には115キロ
速度を上げれば上げるほど誤差が大きくなる傾向にある

551-06
メーター読みで118キロということは実車速なら112キロ程度か
クルマはともにメガーヌRSトロフィー

576-05
ある程度速さをあきらめるとかなり燃費が良くなることを経験的に知ってはいるけど
速さを抑えると雑多な交通の流れに奔騰されることも知っている

576-06
ルーテシアⅢRSのモニターに平均燃費を呼び出す
9.1リッターで100キロを走る
つまり10.99Km/ℓ
どんなに速く走ってもここまで悪くなることはない

576-07
120キロで巡行中にスロットルを抜き気味にして速度を維持した場合

576-08
120キロで巡行中に右足に集中しないで速度を維持した場合

576-09
おだやかに加速しても
増える走行抵抗に抗うためにクルマへの負担は増える

576-10
なんちゃって7速パドルシフトのフィットRS CVTだと

 

※ 助手席から撮影した写真以外はウェアラブルカメラで撮影したものです。

626a



第608回 エ~ッ !

スクールで留守にしていた間に録画しておいた番組を見ていて思わず声が出た。

今年6月に八街市で抜け道が常態化していた道路で起きたいたましい事故。番組ではその道路に施された様々な安全策が紹介されていた。

事故のことはニュースで知っていたが、驚いたのがこの画面とナレーション。安全のためにそれまでの制限速度60キロを30キロに変更したとの報道。
エ~ッである。今まで制限速度が60キロ、つまり速度規制の標識さえない道が通学路だったなんて信じられない。文字ニュースによるとその道の道幅は7mあるらしけど、当時ニュースで見た事故現場には中央線がなかった。正確なことはわからないけれど、中央線がないということはその区間の幅員が5.5m未満の道である可能性もなくはない。そんな道を子供たちだけで通っていたなんて、誰も危ないと思わなかったのだろうか。誰も子供たちを守る手立てを講じようとはしなかったのか。

当該の道路では安全対策としてガードレールで部分的に車線を1台分に規制したりハンプを設けたりしているが、番組の後半ではそれでもスピードを上げて走るクルマの映像を流していた。物理的な対策も必要だろうけど、最後はやはり運転する人の意識に頼らざるを得ないのが現実だ。番組のサブタイトルも、”仕掛け”で事故は防げるか、だった。
歩行者にとって危険と隣り合わせの道は日本中にあるに違いない。大津市にもクルマの往来が激しいのに中央線のない道がある。我が家の周りは4m道路だ。しかし道路のせいにばかりはしていられない。結局のところ安全はクルマを動かす者次第な部分がのほうが大きい。番組を見終わって、今さらながらに交通弱者に対してこれまで以上の配慮をしたいと強く思った。ステアリングホイールを握る者の責任として。

 


第575回 新東名から東富士五胡道路へ そして中央道へ

4月10日。富士スピードウエイ近辺でふたつの道路が開通した。
ひとつは新東名高速道路。新東名上りが東名と交わる御殿場JCTから新たにオープンした新御殿場ICまで延伸。富士スピードウエイにほど近い小山スマートICが利用できる新東名全線開通までにはあと2年待たなければならないけれど、西から富士スピードウエイに行く場合には利用できるICがふたつになった。
もうひとつは新御殿場ICから東富士五胡道路につながる138号線の御殿場バイパス。これまで御殿場から山中湖に向かうには慢性的に渋滞する138号線を利用するしかなかったけど、バイパスが開通したことによって須走まで伸びていた東富士五胡道路に新御殿場ICから直接乗り入れられるようになった。これで東名上りと新東名上りからは山中湖を迂回して中央道へとつながった。ただし、現時点では東名下りから東富士五胡道路へのルートは設けられていない。

575-01
4月11日
スクールが終わってから改めて
新たに開通した区間を味わうため新東名に乗る
長泉沼津ICを過ぎなお東に向かう

575-02
今里トンネル手前には
120キロの制限速度区間が終わる予告の看板が

575-03
今里トンネルを抜けるとまもなく御殿場JCT
新東名の120Km区間も今里トンネルを境に100Km制限に
トンネル内の電光掲示板は100キロだった

575-04
御殿場ジャンクションに近づくと3車線の左レーンが消滅し2車線に

575-06
左側には1車線分の舗装されたスペースがあるし
3車線から東名と新東名に分かれても問題ないはずだし暫定的な措置か

575-05
東名(左)と新東名(右)に誘導する標識
本来ならE1A 新東名となるところが終点になっているのは
新東名が新御殿場ICまでしか開通していないからか

575-07
路面には新東名と書いてあるけれど

575-07b
開通日前日の9日に通った時は新東名への分岐も閉鎖されていて標識も緑一色
この後[終点]と[新御殿場出口]の文字を書き入れたのかしらん

575-08
新東名に乗り入れると左の車窓に富士山が

575-09
新東名の御殿場ジャンクションから先は2車線
ということは今後開通する新御殿場IC-伊勢原大山IC間も2車線でお茶を濁すのか

575-10
御殿場JCT以東の新東名には霧の発生時に路肩の白線を照らす低位置証明が備わる

575-11
現時点で東行き新東名の終点の新御殿場ICから御殿場市市街地へ
今回同時に開通した138号線御殿場バイパスを経由して山中湖に続く

575-12
走ったのは11日
舗装がまだ汚れてなくて
うねってもいなくて快適だった

575-13
追い越し車線が左に収束しているけど
コンクリートブロックの向こうには2車線が伸びていた

575-14
減速してけっこう急なランプを下ると
正面に富士山がお出迎え

575-15
新御殿場IC出口の料金所
まだ無人化は先なのか
有人レーンとETCレーンがふたつずつ
 
新御殿場IC入り口料金所は有人レーンがふたつにETCレーンがひとつ

575-16
左へ行くと仁杉付近の一般道(県道406号仁杉柴怒田線)へ
右へ行くと東富士五胡道路へ続く御殿場バイパスへの連絡道と138号線への降り口

575-17
延伸した須走までの御殿場バイパスを確認するため右手方向へ
 
左の小田原・箱根方面へ進むと一般道の138号線に降りることになるから
本来なら緑色の標識ではないはずなのだけど

575-18
やがて山中湖・富士吉田の文字が標識に

575-19
富士山を左手にながめながら小山町須走に

※ 画像は車載カメラ、もしくはウェアラブルカメラで撮影した映像の一部です。



第433回 なぜそうなるのか、理解に苦しむ

この国のシステムは、そのプロセスもさることながら下した結果にしても、合理的ではない場合が多い。今に始まったことではないけれど。
道路の作り方にしても 『なんでこうなるのか。合理的じゃないよね』 という場面に出くわすことが少なくない。道路交通法が安全かつ円滑な交通の実現を目指しているというのに、交通の基盤となる道路に合理性が感じられない場合があるのだから、何をか言わんやだ。
間違っても事故を起こさないように、交通の流れを阻害しないように、と意識しながら運転していると、ここがこうならば事故の可能性が減るし交通の流れもよどまないのにな、と情けなくなる時がある。

湖西道路和邇インターチェンジに隣接して道の駅が2015年8月に完成。その後取り付け道路が整備されて現在の形になったのだけど、どうすればこういうレイアウトになるのか計画した人に聞いてみたい。事前に相談してくれれば、もちろんそんなことはあり得ないだろうけど、もっとスマートな方法を教えてあげたのに。

432-00a
京都の衛星都市としての需要か宅地造成が進む湖西
和邇インターチェンジがリニューアルして道の駅が完成
そこまではいいのだけど丸で囲った取り付け道路の部分がいただけない

432-00b
現状を数字の順番に写真に収めた
写真は取り付け道路が完成した2017年暮れに撮影
しょうがないねと思って保留にしておいたのだけど
先日中央線を割ってきたクルマにヒヤリとしたので
やっぱり載せておこうと
中央線を割りたくなるようなレイアウトが元凶だと

432-01

湖西道路を京都方面に向かうクルマが和邇ICで降りると写真のように左手から合流

432-02

湖西道路和邇ICの京都方面入り口
冬季のチェーン装着場を兼ねた道の駅駐車場へもここから進入
左手に進むと湖西道路敦賀方面の入り口に

432-03

ここは昔からの歩道
幾度となくここを通っているけど歩行者を見かけたことはない
左手のコーンの先から道路に沿ってかなり深い側溝が続く

432-04

工事区間始まりの看板のところから歩道の舗装が新しく
写真ではわかりにくいが路面が下りながら右に曲がって切るので
側溝に向けて逆バンクのように見える

432-05

歩道の舗装が新しくていいねと思いたいのだけど
歩道が曲がりだすと歩道の幅が広がり始める
片側1車線の道幅は変わらないのに

432-06

さらに進むと歩道の幅は道幅ほどに
誰が歩くのだろう
左手の草の向こうは側溝が

432-07

ここに至っては歩道のほうが完全に道路よりも広い

432-08

ここは変形T字路だから合流に気をつかう
歩道の幅を有効に使えばもっと効果的なレイアウトができると思うのだけど

432-09

できてしまったものは仕方ないけど・・・


たぶん、使用するのに不便はないのだからガヤガヤ言うな、という意見もあるだろう。でも、新設するのだからどうしたら安全で円滑な交通が実現できるかという視点で考えれば、道路法には抵触するかもしれないけどそれはそれで解決するとして、走りやすいレイアウトが見つかるはずなのだが。どこに視点を置くかで合理性は生まれる。

例を挙げればきりがないけど、合理的とは言えない環境でクルマを走らせる我々は、自分自身が合理的な発想で、理にかなった運転をする必要があります。



第399回 富士山とFSWと食

7月上旬のYRSオーバルスクールFSWとYRSオーバルレースFSW。この時期は富士山が雲隠れしていることが多い。FSWに向う時やスクールをやっている時に頂上だけ顔を出すことがあるけど長くは続かない。今年は風が強いのかすぐに隠れてしまったり。だから富士山に敬意を表しつつも富士山の写真はなし。

それでも食のほうはいつも通りワンパターンで、パイロンを並べる前にまず沼津港。最近はここしか行かないむすび屋さん。

IMG_8462
夏が終わるとメニューから消えてしまう地アジ
まだまだ先のことだけど
あるうちにたくさんたべたいから
まずはお刺身
何もつけないで一口
あ~ お魚だ
生臭さは全くナシ
次にみょうがをちょと包んで一口
あ~ 涼しいね

IMG_8463
ここでこれは欠かせない
地アジ丼

IMG_8464
厚めの地アジの切り身がたくさん
みょうがにしょうがに大葉が乗っていて
すったしょうがを醤油に混ぜて回しかければ
これはもう幸せです
沼津港では塩分摂取なんとかは忘れます

IMG_8465
早くいくとお店の前の市場の駐車場に停めることができる
ぜひ一度行ってほしいお店です
お店の宣伝をしているわけではありませんが


パイロンを立ててコースの設定が終わったら、頑張った(何を?)からと理由をつけて311回で紹介した御殿場市内のむつごろへ。

IMG_8466
前回は関西風をいただいたので
今回は関東風を
目の前の蒸篭で蒸すのだけど
かなり長いこと蒸すのに驚き
こおばしくて舌で切れるほどの柔らかさ
ぜひ一度行ってほしいお店です
お店の宣伝をしているわけではありませんが



ところで

去年の8月10日に中日本高速道路から発表された新東名の6車線化。最近あちこちで6車線化の工事が行われている。

確か新東名は御殿場~浜松いなさ間145キロのうちの98%が6車線で共用できる工事を終わった段階で開通した。それなのに、そのうちの38%にあたる55キロでしか片側3車線として使われていない。しかも145キロの間で2車線になったり3車線になったりで交通の流れが澱んでいる。145キロ全てを6車線にするのは当たり前の話で、むしろ開通前にかなりの部分を2車線に規制するために使われた費用や、今回の6車線化にかかる900億円が必要なければ利用料金を安くできたのではないかと想像すると、道路関係の行政は調子に乗りすぎだと思う。そのせいかネットでは猪瀬ポールが話題になっているようだけど。

398-1
新東名のぼり7月上旬の様子
3車線から2車線に減少する区間の手前
まず第3車線が中央分離帯の方向に50センチぐらいか移動している
同じく第2者車線も第1車線も
元の第1車線の左ライン上にコンクリート+金属の緩衝帯が設置されている
この区間の第1車線の左側にはスペースがないので注意が必要

398-2
やがて3車線が2車線になるのだが
車線左にスペースがないとけっこうな圧迫感がある
ところどころに緊急駐車スペースがあるけど
前後にクルマがいたらどうやって停まれと言うのだろう

398-3
以前より広くなった路側帯で6車線化工事が進んでいる
あのカマボコを撤去したり2車線区間のガードレールを撤去したり
それにしてもアスファルトを敷きなおしていた区間があった
ほかっておいたからアスファルトがやせてしまったのだろうね
日本的非合理性のまさに具体的かつ典型的な例
こういう合理性に欠けることは日本では珍しくないし
日本に戻って20年だから怒ることを忘れがちで不感症になりそうだけど
そんな自分に喝



第368回 間に合った

4月上旬のスクールで行った時にはまだ桜が咲いていなくて、次に来るのが2週間後だったものだから、「今年はだめだろうな」と思っていたのだけれど、4月19日に例のところに足を伸ばしたら、満開からまさに散り始めたばかり。間に合いました。幸せな気分になりましたよ。

368-1
第139回でも見た景色

368-2
曇り空だったのがちょっと残念

368-3
でもオランジュ トニックはいい色だ



ところで、第363回で触れた新東名の3車線化工事だけど、2週間経ったらあちこちで始まっていた。

368-4
「新東名は次の章へ」だと
3車線で作ったのだから
最初から3車線として使っていれば無駄遣いをしなくてすんだのに
誰のせいなんだ
工事費もそうだけど
非効率がもたらした経済的損失は計り知れないはずだ

368-5
路側帯が完全に閉鎖されているところがあるから注意が必要

368-6
走行車線すれすれのガードレール
ガードレールの向こう側で工事をしているのだろう

368-7
見えにくいかもしれないけど
ポールとポールの間にあるカマボコ
路側帯を通れなくするためにあった?
ほんと無駄だった
既に取り外されているところもあった


新東名の浜松付近では追い越し車線の右側の白線が削り取られ、改めて中央分離帯よりに引かれていた区間があった。車線を全体的に中央よりにするためだろう。思っていたよりも動き出しているようだ。やると決めたのだからできるだけ早く完成させてほしい。



第359回 新名神高速道路

自宅から富士スピードウエイや筑波サーキットに向う時。京都東ICか栗東ICで名神に乗り草津JCTから新名神を利用するのだが、新名神の亀山JCTからはノロノロ運転が当たり前の東名阪を使わないと伊勢湾岸にたどりつくことはできなかった。もっとも、時間帯によっては3車線の伊勢湾岸もノロノロ運転が常態化しているけど。

それが、新名神の亀山西JCTと新四日市JCTが開通したことによって、多少だけどストレスは軽減した。

359-01
3月17日に亀山西JCT~新四日市JCTが開通

359
完成時には片側3車線の制限速度120キロになると書いてはあるけれど
ホントかいな

359-02
亀山西JCTに近い鈴鹿トンネル内に表示が
東名阪に乗るには左に分かれる

359-03
鈴鹿トンネルを抜けるとカラフルな表示板があるけれど写らなかった

359-04
亀山西JCT
新東名は直進
東名阪は左に

359-05
新名神の鈴鹿PA
スマートICで出入りできるから
ビッグレースの時に混雑する東名阪の鈴鹿ICの渋滞が緩和されるかな

359-06
片側2車線の新名神亀山西JCT新四日市JCT間
できたばかりだから路面はフラット

359-07
菰野IC

359-08
平日の午後
東名阪では多かった大型トラックが少ないのには驚いた

359-09
まもなく新四日市JCT

359-10
新四日市JCT

359-11
まもなく四日市JCT
伊勢湾岸に接続

359-12
四日市JCT
伊勢湾岸には直進
左に折れると東名阪


359-13
写りが悪いけどスクールが終わって自宅に帰る時の四日市JCT
ここを左に下ると東名阪
いつもため息をつきながら下ったものだ


毎年、GWには通過に3時間とも言われた東名阪の亀山JCTの渋滞がニュースになっていたけど、今年は渋滞予想から東名阪の文字が消えたことがニュースになっている。



第343回 120キロ制限

3月1日から新東名の森掛川IC~新静岡ICで制限速度が120キロに変更されると聞いた。我が国で初めての試みだ。

YRSトライオーバルスクールFSWとYRSオーバルスクールFSWロンガーを開催するために湖西の自宅から栗東IC経由で御殿場ICまで走った時に、かの区間を意識して運転してみた。時間は午後いち。天候は雨。

すでに制限速度が110キロに緩和されている約50Kmの区間なのにもかかわらず、流れがスムースだとは言いがたい。最たる理由は2車線と3車線が混在しているからだ。第3車線の流れが110キロより速いところもあれば、100キロほどのところもある。車線が減少するところで大型トラックが第2車線に出てくると追い越し車線が80キロなんてこともあった。この調子だと、120キロ制限になったとしても交通の流れにたいした影響はないだろう。

交通の流れを促進するために制限速度を引き上げるのは場当たり的な対応でしかない。動脈としての機能を高めるのならば、制限速度の緩和より何よりも早く全6車線化をすみやかに進めるべきだ。

ひとつ気がかりになったこともある。規制緩和区間を走行中のクルマの速度差だ。かの区間でかなりのクルマが120キロオーバーで走っていた。その程度なら速度違反にとがめられないだろうと思っているのか。まぁ、速く走っても遅く走っても交通の流れという「秩序」を乱さなければいい。

ただ制限速度が引き上げられると130キロオーバーで走行する輩が現れるかも知れない。それでも大型トラックの制限速度は変わらず80キロ。大型トラックが制限速度を守っていることはめったにないが(笑)、もし制限速度で走っていると速度差は50キロになる。

我が家の前の道は4m道路。何か飛び出してこないか慎重に走る道幅だ。経験的に時速30キロなら瞬時に止まれるからそれ以上は出さないことにしている。で、高速道路の1車線の幅は3.5mか3.75m。狭い道を50キロでかっ飛んでいる時、目の前に突然何かが出てくるかも知れませんよ、用心したほうがいいですよ、という話。

343-1
新東名 森掛川付近

343-2
新東名 新静岡付近


それにしても、新名神にしても新東名にしても古い道ではないのにやたらとあちこちに補修箇所。補修が繰り返されているところもある。大きな衝撃を受けるくぼみもある。転圧が足りないのだと思う。日本の土木技術はどうしてしまったのだろうか。



第312回 遅きに失す

8月10日。中日本高速道路株式会社が次のようなリリースを出した。

312-00


要するに国土交通大臣が事業許可を出したので、さしあたり新東名の御殿場JCT、浜松いなさJCT間を全線片側3車線にしますよ、というお知らせだ。

3車線で工事が完了していながら『猪瀬ポール』なるもので全長145キロの同区間のうち89キロが2車線として使われてきた新東名。55キロは3車線だけど、2車線になったり3車線になったり、2車線になるのが登り区間だったり。「何考えてんだか。ホント、これでお金取るんだから全く」と毒づきながら、日本のことだからと諦めていた。

ま、いいでしょう。部分的とは言えようやく110キロ制限になったことだし、いつになるかわからないけど、これで少しはFSWに快適に行ける日が来るかも知れない。

※浜松いなさJCT、岡崎JCT間も新東名高速道路を名乗っているのだけど、調べてみるとこの区間も暫定2車線となっているから将来3車線になる可能性がありそうに聞こえる。けれど走ってみればわかるが、路肩は明らかに狭くトンネルも高架部分も全て2車線で作られており、この区間が3車線になる可能性はまずない。看板にいつわりありでは、と一言、個人的に言っておこう。

※今回の発表を受けて、『新東名の輸送力がアップする!東京-名古屋をつなぐ大動脈が着々と進化』なんて賛辞で飾られたニュースもあった。長年『猪瀬ポール』を取り上げないで、何を今さらと、個人的に言っておきたい。


312-0
中日本高速道路株式会社の資料

312-01
伊勢湾岸自動車道は豊田JCT、四日市JDT間全てが片側3車線
それでも大型トラックが第3車線を占拠することが多い

312-02
新東名高速道路の岡崎JCT、浜松いなさJCT間はずっと片側2車線
切り通しにしてもトンネルにしてもこの区間が3車線になることは非現実的

312-03
片側2車線区間の路肩には縁石様のものとポールが
縁石までと縁石の向こう側を足せば路肩分を引いても1車線ができそう
先に見えるガードレールが車線側にせり出しているがその裏には同じスペースがある

312-04
同じようにガードレールの裏には1車線分のスペースがあるように思うのだが
3車線にするためにガードレールや縁石を撤去し白線を引きなおすことになるのだろう
その費用と労力を考えるとなんのための2車線供用なのか疑問だ

312-05
清水付近の高架部分
新東名の浜松いなさJCT以東の高架部分とトンネルは全て6車線対応で建設された
資料によると御殿場JCT浜松いなさJCT間145キロの1%が6車線未対応とある

312-06
写真ではわかりにくいけど
3車線から2車線になっても道路の総幅員は変わらない
ガードレールの裏に舗装部分がある
それにしてもこれだけほかっておいてアスファルトがやせないのだろうか

312-07
左の青い看板の先のガードレールの裏には舗装部分がない
わずかだが6車線未対応の部分もある

312-08
縁石を撤去したとして3.5mの1車線と1.75mの路肩が確保できそうにないところもある
ひょっとして6車線化を見越して現在の1車線の幅を広めにしてあるのか
あくまで個人的な想像だけれど


片側3車線で作っておきながら、さらに費用と時間をかけて部分的に2車線にする。あるのに使えない状況を作り出しておきながら、今度はさらに費用と時間をかけて3車線に戻すという。

なんのためのプロセスなのか理解できない自分がいる。



第277回 ラウンドアバウト

それほど遠くないところに滋賀県唯一のラウンドアバウトがあるという。   ラウンドアバウト自体はイギリスで経験済みだけど、当時の記憶もあいまいになってきたし、ここは滋賀県守山市立田町に行ってみるしかないなと。

277-
最初にGoogleで下調べ
守山市立田町のラウンドアバウトのbird’s eye view
田園地帯の中にあるような

277-0
行ってみて
守山市立田町のラウンドアバウト手前で南西方向を望む
見通しのよい田園地帯の中にあった


いまだかってお目にかかったことはないけど日本にも法令で定める円形交差点(ロータリー交差点)なるものがあるらしい。2013年に道路交通法が改正され、このあたりがまさにアバウトなのだけど、円形交差点に加えて安全性を高め交通の円滑な流れを実現するために、ラウンドアバウトが環状交差点として運用されることになったらしい。

277-01
さて
ラウンドアバウトに近づくと

277-02
中央分離帯が現れ

277-08
突如として
ゆずれ
環道優先

の標識


今回はラウンドアバウトを見るのが目的で行ったから心の準備(?)ができていたからいいようなものの、予備知識なしにここを通過することになったら大いに面食らうだろうな、と。


クルマを停めて歩き回ったけれど、行く手に環状交差点があることをうかがわせる標識はこれだけ。

277-05
右回りで回れ、らしい

277-06
黄色い右回りとどう違うのか

277-08
円のような部分を環道と呼ぶらしい
で、環道を走るクルマが優先らしい

277-07
ゆずれっ!て言われてもねぇ


存在が極めてまれな交差点なのだから、初めて通過する人も迷わないようにきちんと予告する手立てをとるべきだ。安全で流れを妨げませんと言われても、作って終わりでは困る。

277-10
車道と歩道を分ける縁石が通常より高い

277-11
横断歩道手前に注意書き

277-12
環道へ進入する道と脱出する道の間にある部分を分離島と呼ぶらしい
だから4枚目の写真のキャプションは中央分離帯ではなく分離島が正解らしい
その分離島にある注意書き

277-03
環道の真ん中にある小高い部分を中央島と呼ぶらしい

277-13c
中央島のまわりにはエプロンと呼ばれるたしい少しだけ高くなっている部分がある
乗り上げても問題ない段差だ
ホイールベースの長いクルマの内輪差を吸収するためらしい
ショートカットのためではないらしい

277-14
環道への進入路の正面になる部分の中央島になにやら矢印様のものが
中央島にソーラーセルが設置されていたから夜間に点灯するのかも知れない

277-15
中央島の縁石にタイヤをこすった跡が
こする人がいるんだ


確かに、信号機のない交差点で安全確認のために一時停止をしなくてすむのは発進加速が減るわけだから、燃費が良くなって環境には優しいのかなぁ、と思う。
確かに、止まらなくていいですよ、と言われると、逆に動いている他のクルマの動きを注意しなければならないから、運転手の集中力を高めることにつながるのかなぁ、とも思う。

でも、守山市立田町のラウンドアバウトを見て、走った感想は、これといって信号機のない交差点をラウンドアバウトに置き換える決定的なメリットはないな、と。

田園地帯にはそれこそ星の数ほどの交差点があった。安全を確保するためとはいえ、それら全てをラウンドアバウトに置き換えるのは現実的ではないし、地価の高い都市部では設置自体が不可能だろう。通過交通量が増えると機能が低下すると言われるラウンドアバウトが、円滑な流れに対して万能であるはずもない。それにコストだってかかるはずだ。
安全で円滑な交通の流れを実現するために行われる試みを全て否定するわけではないけれど。

ネットに載っていた、環道を走行中のクルマがいたら徐行または停止、環道に入ったら左端に沿って右旋回、環道を離脱する道のひとつ手前の道からウィンカー、の走り方を、思ったより小さなラウンドアバウトで試しながらそう思った。



※ IE(Internet Explorer)でビデオを視聴するのが困難のようです。Chromeやsafari、Firefoxなどのブラウザをご利用下さい