トム ヨシダブログ

第456回 グランツーリスモ

アメリカには5歳からレースに参加できるクォーターミヂェットレースがある。サスペンションのついた本格的なマシンでオーバルコースを走る。言うなればインディ500マイルレースに続くアメリカンオープンホイールレーシングの入り口だ。レース好きの親父が子供と一緒になって頂点を目指している。
クォーターミヂェットにあやかったわけっではないが、カリフォルニア州レドンドビーチで生まれた双子の息子が5歳になった時にレーシングカートを買い与えた。エンジンをガバナー付きの4サイクルに換装しシートを子供用に換えた。月に1回ぐらいの割合でリバーサイドにあるアダムスモータースポーツパークに走らせに行った。
もとより息子達をレーシングドライバーに育てるつもりは毛頭なく、単純に小さなうちに自分で動かすものを正確に動かす術を身につけてくれればいい、ぐらいの気持ちだった。しかし息子達の反応はいまいち。走るたびに上達はするしなかなかの速さを見せるのだけど興味が湧かないのか、楽しそうではない。しまいには「もう少し乗るからゲームを30分追加してもいい?」と親を脅そうとする。(笑)  格闘技のゲームはできるかぎりやらせたくなかったのでマリオカートならとOKを出して、丁重に実物のカートに乗ってもらうはめに。(苦笑)
それでゲームには全く興味がなかったのだけど、息子達がやろうというのでマリオカートをやらされるはめに。(笑)ところがこれがうまくいかない。レーシングカートの経験は豊富なのに、何度やっても子供には勝てない。自分の中で現実の世界ではないゲームを嫌い始めていた。実感がわかないと見切りが狂うことを再認識した。だから、それ以降テレビゲームはおろかアーケードゲームもやったことがない。ついでにパチンコもマージャンもやったことはないけど。

まぁ、息子たちは成績がまずまずだったので16歳で免許がとることができて(ある成績以上でないと18歳)クルマを乗り回すようになり、思いのほか慎重に運転するのを見て、カートをやらせたのも無駄ではなかったかな、と思うことにしたのだったなと30年前の日々を思い出しながらYさんの話を聞いていた。

スクールの帰りにご飯を食べながらスタッフのYさんが最近のゲームはかなり実車に近い動きをすると言う。速く走らせるにはユイレーシングスクールが教えているような操作が必要になっていて、ゲームの世界も進化していることをブログの読者に伝えてはどうかと言うのだけれど、ボクはそのゲームをやったことがないのでYさん自身に文章をしたためてもらった。以下がYさんからのメール。

最近はユーチューブなどの動画に懐かしい音楽がアップされていることがありまして、昔懐かしい車のゲーム音楽を見つけてシンプルな効果音・BGMに聞き入ったりすることがあります。
そんな事から「車のゲームもどんな進化をしたのかな?」と気になりまして普段はゲームをしないのですが玩具屋さんを散策してみました。ある程度ネットで下調べしておいたのですが、最新ゲームですとe-スポーツというかゲームを超えてドライビングシミュレーターになっているそうです。

ブームが落ち着いた頃の物が好きというか、自分の性格からちょっと古めのゲームソフト「グランツーリスモ5」とゲーム機本体「プレイステーション3」を中古で購入し、早速遊んでみました。内容を簡単に説明すると、車を購入してレースやタイムアタックに参加して、入賞するともらえる賞金を貯めてさらに速い車を購入し上位を目指し続けるというものです。

車種ごとに駆動方式や車両重量、最高出力、最大トルク、全長、全高などによる癖・運動性能が表現されています(右ボタンを押したときにどれだけ反応よく右に曲がっていくとかアクセルボタンを押したときのレスポンス・車速の上がり具合など)。ゲーム制作者の方もクルマの動きを研究したり諸元からプログラム数値を決めたりいろいろとご苦労されながらゲームを作りこんだそうです。

さて、そうなると気になるのがルノーです。ゲーム内の数あるカーディーラーやチューナーの中からルノーを選ぶとルノースポールがあります。最初にお金を出して購入できるのが’08メガーヌRSと’00クリオRS V6 24Vです。
メガーヌRSをゲームで操縦してみると「なるほど、素直な性格だな」、パワーがあるな。」、「ターボの音を表現しようとしてるな」など楽しくなります。

そして、さらに続編の「グランツーリスモ6」を購入してプレイしてみました。バージョンアップしてどのように車の運動性能表現が変わったのか、興味津々でした。なぜならトムさんからグランツーリスモのゲーム開発者がユイレーシングスクールを受講したことがあると聞いていたからです。

するとプレイしてみてびっくり、「グランツーリスモ6」ではブレーキ操作とステアリング操作を重ねると「曲がらない」のです。タイヤが悲鳴を上げやすいと傾向が強よまっています。

ネット上では「グランツーリスモは5から6になって運転が難しくなった」、「コーナーで突っ込んでいけない」との書き込みが多いことを発見。もしかして、YRSオーバルスクールでブレーキ操作とステアリング操作を重ねると車さんが嫌がることを身をもって体験したことが、ゲームの開発に反映されているのではないかと想像してニンマリしてしまいます。

もう一点、グランツーリスモ6ではゲームの初期の段階で優勝するとプレゼントとして’11 クリオRS(ルーテシア3RS)がプレゼントされるのです。これが素直な運動性能を持つクルマと評価されていて、レースに勝ってゲームを進めていくのに大変効果的な車種として位置付けられています。(攻略情報やネット情報には「最初のうちはルノースポール クリオが無敵。使える車!」との評価も)

自分の愛車であり、トムさんの所有車でもあるルーテシア3RSがこんな形でゲーム内で表現されていて幸せを感じます。

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Yさんのはまさにこれ
キャリパーが赤
ボクのは2010年製でキャリパーはシルバー


ゲーム開発者の努力に敬意を表しますが、一方でオーナーとして確実に言えることもあります。「ルーテシア3RSも含めて、実車はもっと素晴らしいよ」と(ゲームは主に映像:目からの情報に偏りますが、実車は音・振動・接触操作感・加減速G・旋回Gなど自分の感覚を通じてもっともっと車と一体になれると思うんです)。

ちょっと古いゲームですが、ゲームでルノースポールの良さを体験して、実車でのドライビングに関心を進めてくれる人がいたら嬉しいなと思っています。
’73アルピーヌ1600S等もゲーム内で入手できるのでどんな形容がされどんな評価を得ているか楽しんでみます。実車への想像力を膨らませながら。

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