トム ヨシダブログ


第517回 YRS FJ1600ライドとYRSドライビングスクール筑波

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早朝のピットにFJ1600
 
FJ1600については
第477回
YRS Pages をご覧下さい

516-02
[ I love motorsports ]
 
21年前にアメリカで作ったデカール

516-05
YRSドライビングスクール筑波が始まる前に
FJ1600を走らせるためのブリーフィング

516-04
Tさんがコクピットに収まる
 
以下が初めてフォーミュラカーに乗ったTさんが送ってくれた感想文


先日、ドライビングスクール筑波に参加したTです。7月にオーバルスクールで教わったことをサーキットコースでも実践してみたくて、今回の参加を決めました。実際、サーキットコースでも、教わったイーブンスロットルはとても有効で、スクールの合間に体験試乗したFJ1600も、余裕を持ってコーナーに進入できました(私レベルの話しですが)。
実は今回のFJ1600試乗は前に体験された方から「必ず自分のドライブにプラスになるから」と、勧められ、チャレンジする事にしたのですが、実車を目の前にすると、まんまフォーミュラーカー!少し後悔しましたが、いざ運転してみると、意外と乗れる!そしてよく曲がる!さすが速く走るために作られた車だと感心しました。
自分のドライブにプラスになったのかどうかはわかりませんが、一言、おもしろかった〜、貴重な体験をさせてもらいました。スクールの方では、新たにブレーキの使い方の奥深さに触れ、これから工夫してみようと、目標ができたところです。サーキットって、楽しいですね。またお邪魔させてください、ありがとうございました。
                        
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Hさんがコクピットに
 
初めて風の当たるマシンに乗ったHさんは
こんな感想を送ってくれました


フォーミュラーカーに一度は運転したかったのでFJ1600に応募しました。
初めにシート合わせをしましたが、狭い、キツい…エンジンスタート方法、シフトチェンジを教わりました。
午前中のプログラムを終了し、いよいよFJ1600を運転します。FJ1600のシートに身体を入れ、シートベルトは外から締めて貰います。ドライバー自ら締めることはかなり難しいよとスタッフの方が言っていました。ギチギチに締められたのでお尻にスポンジがあるが尾てい骨が痛い…
キルスイッチON、スタートスイッチONにしたがエンジンがかからない…アクセルを少し煽りながらONにしてねを思いだし、再度ONにするとエンジンがかかった♪
1速に入れクラッチを繋ぐとエンスト… 数回同じ事を繰り返していたら、スタッフから2000で繋いでと言われて、2000までアクセルを煽り無事に発進出来ました(笑)
2速、3速と上げて、コースイン!トレイルブレーキ、イーブンスロットルをしながら1コーナーへステアリングを操作し無事に曲がることが出来ます。肩に当たる風を感じ気持ち良いままヘアピンへブレーキをかけますが、惰力が重く減速しているのが良くわからず曲がれそうな所でステアリングを操作し無事に曲がりました。(笑)
1番手だったので壊したらまずいので4000縛りで走行を行いましたが、充分に満足な走行が出来ました。走る直前にトムさんから秘密な呪文を教えて貰いましたが、「主催者の指導方法が良いので」秘密な呪文を使うことはありませんでした。(笑)
最後にこのような機会を作ってくれましたトムさん、スタッフの方ありがとうございました。

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Yさんがスタートの準備
 
6月に続いてFJ1600に乗ったYさんからの感想文


6月にユイレーシングスクールのFJライド1回目で初めてFJ1600に乗るという経験を致しました。1回目の感想は「ズバリ楽しすぎる。刺激的で最高。」でした。自分の操作・車の反応が即時で且つリニアなのが非常に印象的でした。そんなわけで、FJライド2回目のチャンスがユイレーシングスクールから発表された際には、即決で「もう1回乗る!」と決めました。
1回目では「身長が高い私が乗り込めるのか?」「いや、何としても乗り込んでやる」と変に気負ってましたが、今回は筑波コース1000の1~2コーナーでの気持ち良い遠心力を感じることと、最終コーナーでは操作を加え続けて、少しでも車を前に進めることをテーマにして臨みました。
1~2コーナーで遠心力を感じながら車をコントロールすることは午前中に自分の車(ルーテシア3RS)で1コーナーにイーブンスロットルで進入する練習と、同じく1コーナーにトレイルブレーキを使って進入する反復練習が非常に役立ったと感じました。
4本のタイヤを使って走るという同じ理論(考え方)で丁寧にコーナーに侵入することで安定して強い遠心力を感じることができました。低い姿勢の操縦席で真横に感じる遠心力は何とも言えないすごい体験です。
また、最終コーナーについても自車で同じコースを走行していることから自分の頭と体の準備体操ができている状態となっていることで、FJでの走行時に前回よりも積極的な操作ができたと思います。(走行の最中にも、「前回より良いのではないか?」と自分を俯瞰して 見ることができました)
セッション後半では「風が気持ちいい、また乗りたい。」なんてことも思いながら、濃密な時間を過ごせました。
自分の運転を見直すためにも、ダイレクトで妥協のないFJに乗ることは大変効果的だと思います。
これは自分がルーテシアをよりうまく操り、楽しむこと・車さんの声を聞いて操作することに間違いなく役に立ちます。車好き・運転好きならば機会があれば、是非一度は乗ることをお勧めしたいです。
「こんな車に乗ってきたよ」とちょっと自慢気に家族に写真を送ったところ、シンプルに「すごい。速そう!何キロ出るの?」と驚いた様子ですぐに返信がありました。やはり見た目のインパクトは大きいようです。

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OさんがFJ1600のコクピットに


量産車とは異なるFJ1600の走り

ルノー仲間が筑波サーキットコース1000を攻める

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YRSドライビングスクール筑波はドライブスルー受付で検温
問診票に記入してもらい回収
 
座学は参加者がクルマに乗ったまま配布した資料を見ながらFMラジオで
三密を避けるために始めたのだけれど
向かい合って停めたクルマの間でデモランをしながら説明ができるという副産物が
クルマを動かすのは物理学だけど理論を可視化できると吸収が早いはず

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進行を説明するのにクルマから降りてもらって
ソーシャルディスタンスを保ちながらミーティング

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その後
コース1000の1~2コーナーを使ってイーブンスロットルと
加速→減速→旋回の反復練習をするため
全員でインフィールドのストレートにクルマを移動
 
2班に分けて一方が走行してもう片方は見学

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イーブンスロットル(ノーブレーキ)でも90キロで進入できる1コーナー
ターンインの位置が奥すぎないか
ターンインの瞬間に前荷重ではないか
1人ひとりの走りを見てアドバイス

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見学組の参加者が見守る中
Hさんが1コーナーにアプローチ

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Tさんのコーナリング
 
ステアリングを切るに従い
前後荷重を均等にするためイーブンスロットル
Tさんは〇です

516-17
Oさんのコーナリング
 
ターンインの時に前のめりだとアンダーステアを誘発しやすい
OさんはOKです

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Yさんのコーナリング
 
ターンインの速度が十分に速くて
遠心力が期待出来て
舵角の増加に応じて荷重をリアに移すことができれば
FFでも4輪を使ったコーナリングができます
Yさんは合格です

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ルノー仲間がコース1000の最終コーナーを立ち上がります

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ユイレーシングスクールではインアウト入れて7~8分のセッションを繰り返します
進行は複雑になりますが3グループに分かれた参加者とクルマは走行の後に休憩ができるのと
クルマから降りてる間に復習と予習ができます
 
長い時間走り続けるのは集中力がそがれるので練習という観点からは避けています
 
今回は暑かったので短いセッションとピットに用意した冷たいお茶が特に効果的でした

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セッションの合間に個人的にアドバイスしたり同乗走行をしたり
全員が理解したほうがいいと思われる場合は全員ミーティングもします
 
教える方も教わるほうも一生懸命になりすぎて近寄りすぎ
これは今後の反省点でした


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ユイレーシングスクールでは速く走ろうとする前に
クルマの性能を引き出すことに集中することを提案しています
 
今回は減速中にクルマの姿勢をコントロールする
つまり減速から旋回に移る時に前荷重を十分に減らすために
踏力を変化させるブレーキングを練習しました
 
参加者に間近でクルマの姿勢変化を確認してもらいます




第490回 YRS FJ1600ライド

今回は長文です。

折に触れ、ドライビングスクールに参加した人に言っている。「機会があったらいろいろなクルマにのったほうがいい。タイヤが4本ついている限りFRだろうがFFだろうがMRだろうが基本的な操作は同じ。ただクルマによって求めるものが異なるから、その違いを見つけようとすることが上達につながるから」と。
今回は速く走るために作られたフォーミュラカーに乗る機会を用意した。速く走るためのメカニズムは速く走ろうとする時に求められる操作を機械的に具現化したものだ。なぜそうするかを想像するだけでドライビングポテンシャルは向上するはずだ。FJ1600については第477回を参照して下さい。

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以下はYRS FJ1600ライドに参加した方から寄せられた感想文です。

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Mさん
今回は素晴らしい機会をつくっていただき、本当にありがとうございました。参加できて、乗れて、本当によかったです。
年末のアルピーヌもでしたが、「違うクルマに乗る」は本当に勉強になりますね。フォーミュラカーに乗ってみた後で、911と自分の関係も、良い方向に変わったように思います。あの後雨だったのですが、911が訴えてくるものをより注意深く聴き、いっそう理にかなったドライビングが出来たように思います。以下、感想文です。
—–
ここ数年、お正月に「今年は本格的なレーシングカーを一度は体験する」という目標を立ててきました。以前YRSでVITAの試乗がありましたが、仕事の都合がつかず泣く泣く見送りました。以来「今年こそは、どこかで、なんとか」と思い続けて数年、今回、ついに叶えることが出来ました。すばらしい機会を作っていただき、本当にありがとうございました。

当日朝、シート合わせで対面したWEST04Jは、ものすごく小さく見えました。ドライバーがかろうじて入るスチールのハコに4輪とエンジンをつけた、みたいな乗り物。スタッフの近藤さんからは「入りますかねぇ、あ、頭が無理かも」と散々な言われようです。でも、この小ささなら、それもあながち、と不安が募ります。
午前中のプログラムが進み、いよいよ自分が乗る順番に。両足を何とか収め、両肩まで収めると、四方八方から手が伸びてきて4点式のシートベルトで締め上げられます。ハコ車では下ろさなかったヘルメットのシールドも下ろすように言われました。すべてが初めての体験。フォーミュラカーってやっぱりすごいんだな…

キルスイッチON、スターターを回すと、ほぼ一発でエンジンに火が入ります。ちょっとアクセルを開きながらクラッチをつなぐと、想像していたよりもずっとスムーズに動き出しました。エンストせずに走り出せてよかった…

コースイン、1コーナー手前でブレーキを踏んでみると、鉄板みたいなブレーキだけど、ちゃんと効いてくれます。何とかなるかな?それにしても、お尻の両サイドが、ものすごく痛い。お尻の肉が、じゃなくて、骨盤の幅がシャシフレームよりも少し広いようで、それを無理して収めてシートベルトで縛り付けられて走っています。ヘッドレストも前すぎるようで首が上がりません。上目遣いで1コーナの出口を捉えます。シフトは右足と干渉して、3速4速、手を前後させるのも一苦労です。苦しくて気が遠くなりそう。これで与えられた10分、本当に走り切れるんだろうか?これほど酷い、拷問のような身体状態で、こんなスピードでぶっ飛んでいるなんて、これは現実なんだろうか?

それでも、コースを一周する頃には、恐ろしくクイックな運転感覚に夢中になっていました。手首を5ミリか1センチか動かすだけでノーズは瞬時に向きを変えます。乗用車ならリアが動き出すまで一瞬の「タメ」を待つ必要があるけれど、フォーミュラカーはフロントが動き始めると瞬時にリアタイヤにもスリップアングルが発生する感じ。最終コーナーを注意深く立ち上がり、横方向の動きが消えたのを確認してフルスロットに。30年以上前のスバル製のエンジンは軽い車体を気持ちよく加速させてゆきます。指定された5500回転を前に、5300回転で4速にシフトアップ。身体に風が当たるのが気持ちいい。ブレーキング。アシストがなくてブレーキは重いけど、分かりやすく調整しやすい。ブレーキを抜きながら、操作を重ねる量に気を付けながら、少しずつステアリングを動かし始めると素直に向きを変えてくれます。ものすごく運転しやすい…と思い始めました。

チェッカーが振られるまでの時間、コース1000の各コーナーで、フロントとリアに同時にスリップアングルが発生するコーナリングを楽しみました。もう少しドライビングポジションがマトモなら、この常時ケツ責めの痛みさえ無くなれば、1コーナーで、前輪後輪を同じ量だけ滑らせるコーナリングに持ち込みたかった。そんなドライビングに手が届きそうなほどに多くの情報を与えてくれましたが、同時に、理にかなわないドライビングに対する許容度もゼロと感じました。タイヤの摩擦円の外側は深い崖、という感じ。滑らせるドライビングは、ドラポジを合わせることが出来た時の楽しみにとっておくことにします。

サスペンションとシャシーをつなぐ部分のゴムブッシュはクルマの快適性には不可欠、でも、ゴムは弾性があるので、複数のゴムブッシュが作り出す動きの遅れや振動は大変に複雑であり、タイヤの荷重を変化させて不安定さを発生させる、と理解しています。途中にブッシュが介在しないクルマの運転感覚はこれほどにビビットなのか、と強く印象に残りました。
この体験を、普段のブッシュ満載のクルマでのドライビングにどのように還元してゆくのかは難しい課題ですが、考え、トライを続けたいと思います。トムさんが常々指摘されている「一旦イーブンを経て次にトランジションする」ことの必要性を、違う角度から見せてもらったように感じました。

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Kさん
先日ありがとうございました。また、FJ1600の貴重な体験走行の機会を頂き感謝申し上げます。
さて、FJ1600の体験走行の感想ですが、MTシフトと3ペダルの操作にてこずり、あっという間に時間が来てしまってレーシングカーを走らせた感はありませんでした。またこのような企画がありましたら、是非もう一度チャレンジしてみたいと思います。今後とも宜しくお願い申し上げます。
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Wさん
前日はご指導どうもありがとうございました。FJ1600とても楽しくてハマっちゃいそうです!笑 こんな素晴らしい世界があるんだなと感動しました。また機会がありましたら参加させていただきます。
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Tさん
感想です。これまでいろいろな車を所有したり試乗したりしましたが、先日のFJ1600試乗はとりわけ鮮烈な体験で有り、人生経験でした。
体のすぐ後ろにあるむき出しのエンジン。低い位置の乗車ポジション。路面情報のダイレクトさ。等など、市販スポーツカーに対しては自分の言語力では筆舌に尽くしがたい違いがあります。
事前のレクチャーの甲斐も有り、どうにかスピンはしないで完走しました。ステアとブレーキが重なってはいけないというのは車から濃厚に伝わってきました。トムさんの言ったとおり、普段の運転の仕方が変わるなと思っております。わずか10分の試乗ですが慣れるにつれて強いブレーキングや高速でのコーナーリングになり、フォーミュラカーの性能のほんの一部ですが感じられたかと。
これは機会があればまた乗りたいなと真剣に思います。どうもありがとうございました。
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Tさん
FJ1600はハマりそうです。シフトミスのリベンジをしたいと思っています。一方、自分は昨年後半カートの練習をしていたので、カートの経験があったのでFJのダイレクトさを更に深く実感できたと思います。同様の企画があれば、絶対に参加したいです。今後ともよろしくお願いします。
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Oさん
先日はありがとうございました。FJ1600ライドは本当に楽しかったです。クルマの姿勢がフラットなら幾らでもハンドルを切った分曲がってくれそうな感触。一方前荷重気味だと簡単に回りそう、後ろ荷重だと曲がらない。姿勢変化が小さい分その見極めが難しいが慣れてくると、より慎重なブレーキ・アクセルワークによって思いのままに操れそうでした。
1本だとまだまだ走り足りない感じでした。機会があればまた乗りたいです。その後自分のクルマに乗り換えると、よりクルマの姿勢変化を敏感に感じ取れるようになったと思います。大変有意義な体験でした。ありがとうございました。

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Yさん
11日は大変お世話になりました。コロナ騒ぎで、結構長いブランクがあった後でのスポーツ走行でしたが、一日楽しんでリハビリ?することができました。
FJ1600体験は、、素晴らしい!! の一言です。是非また開催して頂きたいです。そして、自分自身でも他の体験走行があれば申し込んでみたいとも強く思いました。それほどに、楽しく、また勉強になる、、ということがハッキリ判りました。これまで箱車以外では、レーシングカートに何度か乗ったことがある程度でした。今回のFJ体験、ぶっつけ本番のコースインで、最初ちょっとあたふたしましたが、最後には物足りなさ一杯で車を降りました。順を追って感想を書いてみたいと思います。

・シート合わせ0スタート
 乗り込んで驚いたのが、足元のスペース。確かに、普通のスニーカーではアクセル・ブレーキ両方踏んでしまいそうな間隔です。
 床から直立したオルガン式のペダル。踵を軸につま先側できっちりとペダルを踏むために、ポジション合わせが非常に重要という事を感じました。
 ペダルへの踏力を確実に伝えるために、パッドを入れていただきました。
 そして、車と身体を一体化させるほどのシートベルトの締め付け。キツイ!と思いましたが、コースインしてこれが非常に重要なことを改めて感じました。
 エンジンを始動し、アクセルレスポンスの鋭さに感動し、そして発進時の繊細なクラッチ操作に驚き、、全てが新鮮でした。

・コースイン0周回
 コースインして最初の数周、車の動きを感じ取ろうと、恐る恐るアクセルを入れ、ブレーキを踏み、、してみます。
 当初、大丈夫かな、、と思ってた、右手シフトのMTも、意外と違和感無く操作してる自分に気付きます。
 エンジンのレスポンスと、車重の軽さからか、車の動きが全身に伝わって来ます。
 アシスト無しのブレーキはしっかり踏力を伝えないと、減速Gが立ち上がってきませんし、ラフに踏み込むと、リアの動きが心もとなくなるのを感じます。
 ここで、ギチギチに締め上げたシートベルトの効果で、車の動きを腰で、背中でしっかり感じ取ることが出来ていることに気づきました。
 段々速度を上げていきます。1コーナーでは、朝一のレッスンで受けた、イーブンスロットルを心がけ、時にはブレーキを長めに引きずってみたり、
 短くギュッと減速してみたり、色々試してみます。そして、操作を変えると、車の動きがちゃんと違うものとして感じ取れることに、改めて感動しつつ楽しさが更に高まります。
 操作に対し、車がわかりやすく動きを変えるので、自車での走行よりも、遥かに頭を使えますし、またそれが非常に楽しくもありました。
 そんな事を考えながら周回しているうちに、あっという間にチェッカー。スピンは元より、危なっかしい挙動に至ることも無く、無事にチェッカーを受けられて何よりでした。
 ただ、最後まで慣れなかったのは、左右の位置が判りにくいシフト。
 3→4、3→2へのシフトで、本当に入れたいギアに入ったのか、毎回右手に結構神経が向きながらのシフト操作でした。まぁ、結局は「慣れ」なのでしょう。

・全体を通して
 欲を言えば、自車での周回走行をしたあとに、(自車での走行時間を減らしてでも)もう一度乗ってみたかったです。(11日は雨になっちゃいましたが)
 FJとメガーヌ、全く違う形の乗り物ではありますが、同じコースを走りながら、運転手に対して、それぞれが違う言葉で車の動きを語りかけてくれてる様に感じました。
 それらを再度、自分の中でシンクロさせる為にも、もう一度乗り換えて走る事ができたら、更なる気付きもあったように思いました。
 昨年、A110の体験に参加させていただきました。同じ箱車でありながらも全く違った動きを体験できましたが、今回のFJ体験は、更に輪をかけて多くの気付きを与えてくれる場だったように思います。
 そう頻繁にできる事ではないかとも思いますが、機会があれば、またこうしたチャンスの設定を期待したいです。そして、その際は、是非とも参加させていただきます。

改めまして、11日は大変お世話になりました。非常に楽しい一日を過ごすことができました。ありがとうございました。
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Yさん
筑波の帰りは大雨でしたが、無事に帰宅してます。今回もありがとうございました。

FJ1600の感想です。
ロール感が無く、腰というか自分のみぞおちを中心に真横に遠心力(横G)を感じます。
視覚に頼りすぎないようにして、YRSの教え・理論をもとに想像力をフル回転させて各タイヤの荷重を探りますと操作、反応、操作、反応と状況は刻々と変わりますが車との対話が楽しいです。素晴らしい体験でした。
以前VITAを体験させていただいたのが役に立っているのかもしれません。その経験を踏まえて予習してきたせいか、VITAよりもFJ1600の方が乗りやすいと感じました。
改めて運転技術の向上心・探求心に刺激を大いに受けました。ありがとうございました。
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Tさん
簡単ですが、感想を。
・スマートな人しか乗れないよ!って感じで172cm/90kgの私には想像を絶するほど狭すぎるコックピット
・シート無しでF1ドライバーみたいな姿勢で乗り込んだので、走行中に何度も腹筋が釣りそうになった
・車で一番重要なパーツはシートだろ!と確信(笑)
・そんな状態での乗車でも、Vitaよりも車の状態がわかりやすく、すべての情報がダイレクトで癖がない
・エンジンは市販車とは比べ物にならないレスポンスで操作がシビア
・アクセルのわずかなオンオフでヘルメットをフレームに打ちまくるし、荷重も動きまくる
・車重が軽くて遊びをそぎ落とした車は操作を重ねるのはダメということを嫌というほど体感

一度、過剰な方向に動いたら修正できないから、徐々に積み上げていくというか切り詰めていくのが重要なこと体で覚えられる教育的な車で、無理して参加して本当によかったです。
VitaやA110で満足したいた私にさらに上のものを体験する機会を与えてくれて感謝です。あらためて、F1やIndyのドライバーがばけもの度合いがわかる体験をできました。
帰宅後、風呂に入ったらフレームに当たっていた肩にフレームの後が残っているのに驚きました(笑)

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ボクが主に日本語クラスのインストラクターをしていた時期、ジムラッセルレーシングスクールでは初級クラスでもフォーミュラフォードを使っていた。大きさも動力性能もFJ1600に似ていた。と言うより、FJ1600が入門用フォーミュラとしてフォーミュラフォードをお手本に作られたというのが事実。
今回YRS FJ1600を開催するにあたり最も気がかりだったのが、雑な操作をしてスピンしたりコースアウトすることだった。実際、何台かはスピンしたけど筑波サーキットコース1000のコース幅は最低11mあるのでまずクラッシュはしない。スピンした人はスピンした理由がわかったはずだけど。と言ってもスピンしないに越したことはない。なにしろブレーキを蹴とばせばストレートを走っていてもスピンするのがフォーミュラカーだから。

でも、ある程度の速さで走って遊びのないクルマの醍醐味を味わってほしいとも思う。ホント。自分が機械を操るということはこういうことなのだ、と実感できる。スピードを上げないとレーシングカーは乗りにくくもある。けれど、時間が経つと無節操に速さを求めるのが人間の性。ユイレーシングスクールの卒業生であってもだ。悩ましい。ま、全員の走行が終わるまで胃痛に耐える覚悟ができたらまた開催することにしよう。

ジムラッセルレーシングスクールの模様は 第116回 で触れています。



第477回 FJ1600に乗ってみませんか

昨年12月。ユイレーシングスクール20周年記念にアルピーヌA110の体験試乗を行った。大好評だった。自分のクルマと比較することで、それまで見えなかった自分の運転の本質と、自分のクルマの特性が見えてくる。今回は第2弾としてFJ1600を体験してもらう機会を準備した。FJ1600は既にレースを終えているカテゴリーではあるけれど、マシン自体は多数現存するし、写真を見てもらえば入門用フォーミュラカーと言っても上級フォーミュラと変わらない手法で作られていることがわかる。そのFJ1600に乗ってもらおうという企画だ。そこでFJ1600を改めて見てみたい。
細部をよく見てほしい。ノーズダイブもせずテールスクワットもしないで平行移動するがごとく走るフォーミュラカーの作りがわかる。ノンパワーでダイレクト感に圧倒されるステアリングとブレーキ。当日晴れならば、温まるほどにグリップが増しステアリングが重くなるスリックタイヤを履いた本格的なレーシングマシンに乗ることができる(雨天の場合は溝付きレインタイヤ)。
FJ1600を安全に走らせるためと楽しんでもらうために、ご自身のクルマでブレーキングとイーブンスロットルの練習をしてから試乗していただくことになるが、6月11日(木)に開催するYRSドライビングスクール筑波を受講しながらFJ1600ライドに挑戦してみてはいかがだろう。

・ 6月11日(木)開催 YRSドライビングスクール筑波 開催案内
・ 6月11日(木)開催 YRS FJ1600ライド開催案内


東京R&Dが制作したFV95のフロントサスペンション
プッシュロッド式インボードサスペンション
コイルダンパーユニットがシャーシ側についているので
ばね下重量を低減できて路面追随性を高めている


同じくFV95のフロントサスペンション
バンプステアを避けるため
ステアリングタイロッドとアッパーアームが同じ高さにあるのがわかる


同じくFV95のフロントサスペンション
ステアリングラック、アンチロールバーが見える


同じくFV95のフロントサスペンション
ベルクランクを使ったプッシュロッド式インボードサスペンション


FV95のリアサスペンション
同じくプッシュロッド式インボードサスペンション


同じくFV95のリアサスペンション


同じくFV95のリアサスペンション
コイルユニットの下にスバル製トランスミッションが見える


FJ1600に共通のパワープラント
スバルEA71型エンジンとトランスミッション
パワーは約110馬力
ドライバー込で465Kgのマシンを走らせるには十分


FV95のドライビングポジション
シートは固定式
試乗時にはバスマットでドライビングポジションを調整する


WEST04Jのフロントサスペンション
上下Aアームのダブルウィッシュボーンサスペンション
プッシュロッド式インボードサスペンション
Aアームがワイドスパンなのに注目


WEST04Jのリアサスペンション
上下Aアームのダブルウィッシュボーンサスペンション
プッシュロッド式インボードサスペンション
ロアにトルクロッドが追加されている


同じくWEST04Jのリアサスペンション
コイルユニットが内蔵されているので空力的にも有利


WEST04Jのリアエンド
元はFF用だったエンジントランスミッションユニットをミッドシップに移植
長いが剛性のあるリンクでスバル製トランスミッションを動かす


WEST04Jのエアファンネル
奥に見える赤いのが給油口
安全燃料タンクはドライバーズシートとエンジンの間にある


WEST04Jのダッシュボード
初期にはアナログ式メーターが並んでいたが
全盛期にはマルチファンクションのデジタルメーターに


WEST04Jのドライビングポジション
FV95よりスペースがある


FJ1600指定のフロントタイヤ


フロントタイヤのサイズは
150/575R13


FJ1600指定のリアタイヤ


リアタイヤのサイズは
170/605R13

FJ1600のコクピットは狭いのでクイックリリースステアリングハブが標準装備(写真はWEST04J)

WEST04Jのエンジンをかけてみる(バーグラフ式のデジタルタコメーターは映せなかった)

◎参考資料 ウィキペディア FJ1600


第462回 YRS FJ1600ライド

昨年暮れにアルピーヌA110体験試乗をユイレーシングスクール20周年記念イベントとして開催しましたが、今回はその第2弾として風の当たるマシンに乗ってみようという企画を実施します。

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FJ1600
このマシンに乗ります

FJ1600はスバル製の1600㏄エンジンを搭載した入門フォーミュラカーとして1980年から2009年までレースが行われていた。パワーはそれほどでもないけど車重がドライバー込みで465Kgという軽さ。他にもインボードサスペンションを備えるなど本格的なマシンで、F1レースに参戦した片山選手や服部選手もFJ1600でレースデビューを果たしています。現在FJ1600のレースは行われていないけど純レーシングカーを体験する素材として各地で走っています。

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FJ1600
馬力当たり重量6.8Kg
前後インボードサスペンション
作りは上級フォーミュラカーと同じです。

今回は6月11日(木)に筑波サーキットコース1000で開催するYRSドライビングスクール筑波に参加する方を対象に、オプションとしてFJ1600も味わってもらおうという企画です。当日はスリックタイヤ(雨天の場合はラジアルタイヤ)を履いたFJ1600を4台用意。参加者自身のクルマでイーブンスロットルとコーナリングの練習を終えてから試乗するので、サーキット走行が初めての方や筑波サーキットコース1000が初めての方も自然に乗りこなすことができます。

YRSドライビングスクール筑波の募集人員は30名ですが、YRS FJ1600ライドは先着順に16名です。費用はタイヤ代、ガソリン代込みで10分間9,240円です(車両を破損した場合は修理のための実費を申し受けます)。FJ1600での走行の注意点は事前に説明しますのでどなたでもFJ1600の運転を楽しめます。ぜひこの機会に、パワーステアリングもブレーキアシストもついていないから入力通りに反応し、なおかつピッチングもローリングもせずに重心付近に全ての運動モーメントが集まる風の当たるマシンを味わってみて下さい。

◎ 6月11日(木)開催 YRSドライビングスクール筑波開催案内頁&申込みフォームへのリンク
◎ 6月11日(木)開催 YRS FJ1600ライド開催案内頁&申込みフォームへのリンク

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FJ1600
荷重が移動しても姿勢が変化しないフォーミュラカー
運動エネルギーが平行移動します
一度味わってみて下さい



第197回 34年ぶりに昔の相棒と

その昔、日本製のレーシングカーでレースがしてみたくて、鈴鹿にあるレーシングカーコンストラクター、ウエストレーシングカーズの神谷さんに無理を言って作ってもらったことがある。

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本当に久しぶり
今の相棒と

当時、日本ではFJ1600と呼ばれるスバルの水平対抗1600ccエンジンをトランスミッションごと移植したナショナルフォーミュラが産声を上げたばかりだった。
アメリカでは世界的に入門フォーミュラとして定着していたフォーミュラフォード(FF)のレースが行われていた。もっとも、スポーツカークラブオブアメリカ(SCCA)のそれは、エンジンこそ同じ1600ccOHVのケントユニットにヒューランドトランスミッションという組み合わせを使うものの、タイヤは世界的に使われていたバイアス構造の溝付きではなくバイアスのスリックタイヤだった。

ポテンシャルパフォーマンスは同じようなものだろうからと、1982年式ウエストレーシングカーズ製のFJ1600のリアフレームとリアサスペンションを変更し、ケントユニットとヒューランドトランスミッションを押し込みFFに変身させてアメリカに送ってもらった。

日本製のフォーミュラフォードは世界中でこれ1台。それが自慢だったし、あわよくば日本製レーシングカーの世界進出につながるかななんて夢を見ていたのだけれど、世の中はそんな甘くなかった。

渡米した76年当事よりは円が高くなったとは言え、1982年の対ドル為替レートはまだ240円前後で推移。かなり頑張って頑張ったのだけど、円が太平洋を渡ると目減りしてしまい、FFのレース活動を続けるられるほどの余裕は生まれなかった。酸っぱい思い出。
せっかくSCCAの公認を取ってレースに参加したのだけれど、出るからには勝てるエンジンがほしかったけどそれもかなわず、ガレージに眠らせておくのももったいなく、泣く泣く神谷さんの元へ送り返した。

あれから30数年。神谷さんから「WEST82FFをあのままにしておくのは忍びないからFJ1600にコンバートする。ついては鈴鹿のレーシングリジェンドミーティングで乗らないか?思いでもあるだろうし」とありがたい電話。当事満足に走らせてあげられなかった負い目はあるけど、よろこんで再会を約束。

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往年のFL500やフロンとラジエターのFJ1600に混ざって

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伊勢湾に向かって鈴鹿サーキットのストレートを下る

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やっぱり風のあたるマシンは楽しさいっぱい

※再コンバート後のテストもしないままだからペースは控えめ

鈴鹿レーシングリジェンドミーティングは、かって鈴鹿サーキットのアマチュアレースを走り幾多のレーシングドライバーを輩出した国産フォーミュラカーを称え、その存在を後世に残そうという試み。4回目になる今年は夏を思わせるような暑さの7月2日に行われた。
第3回鈴鹿レーシングリジェンドミーティングの模様はこちら

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第4回鈴鹿レーシングリジェンドミーティングの参加者と記念撮影

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フォーミュラフォードだった証 WEST82FF のプラック

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アメリカのレースで着ていたシンプソンのレーシングスーツを引っ張り出して
3レーヤー綿入りは暑かった !!!

ウエストレーシングガーズの神谷さんありがとうございました。