トム ヨシダブログ


第520回 YRSオーバルスクールFSW

520-00
9月
シルバーウィーク真っただ中のYRSオーバルスクールFSW
小山町はすっかり秋の気配
 
次の日のYRSオーバルレースFSWの朝
朝風呂に入っていると富士山の頂上がうっすらと白い
今年の初冠雪に立ち会えたのは嬉しいかぎり


520-01
エアコンは必要なかったけど窓を開けて送風の意味もかねて強風/スイングの冷房に
 
いつものように座学で始まり
今回はユイレーシングスクールが初めての方が2名
ドライビングスクールで検索して見つけてくれたとか

520-02
ユイレーシングスクールに初めて参加される方のクルマをお借りして
オーナーを助手席に乗せてデモラン
 
ノーブレーキ60キロで22mのコーナーに進入
進入が60キロなら180度コーナーの頂点でも60キロ
まず最初にクルマの走行性能の高さに驚いてもらいます

520-03
次いで参加者が半径22m直線60mの小さなオーバルコースで
イーブンスロットルの練習を
ズラリと並んで自分が走っていない時は
他人の走り方からヒントを得ます

520-04
今回のルノー仲間は2人
繰り返し小さなオーバルで
走行中いかなる時でも
直進している時もコーナーを回っている時も常に
加速もしない減速もしない状況をつくることのできる
イーブンスロットルの概念を養います

520-05
次いで
金魚のなんとかではありません
半径22m直線130mのオーバルコースを周回しながらブレーキタッチを練習します
 
スロットルは開けずにアイドリングで発進してブレーキペダルに足を乗せ
どこで遊びが消えるか確認してから
エンストする寸前まで踏力を増やし開放の繰り返し
ブレーキパッドがローターに触り始める位置をつま先に覚えさせます

520-06
イーブンスロットの練習で60キロ近くなると
アンダーステアを消せない方が出てきます
 
クルマのせいではなく本人がシートの上で揺れているからで
クルマと一体になって
人間がクルマと同じ速さでロールし
人間がクルマと同じ量だけロールするための
ドライビングポジションの説明もします

520-07
もっとルノー仲間に来てほしいと思っています

520-08
ルーテシアⅢRSを駆るHさん
イーブンスロットルを実現するために
ステアリングとスロットルの連携を模索中

520-09
トゥインゴGTを駆るIさん
クルマがピッチングしないようにスロットルを
開けすぎないように足りなくないように連続して調整

520-10
HさんとIさんが
中心線で測って1周435.8mのYRSオーバルFSWロング
アメリカ流に言うとラージクォーターマイルオーバルを
できるだけ速く走ります

520-11
BRZからルーテシアⅢRSに乗り換えたHさん
今回は感想文を送ってくれるかな
 
同乗走行の時に最初のブレーキングで足が滑ってしまったのは内緒です
足元を撮っているビデオカメラに映ってなければいいけど

520-12
Hさんが大きなオーバルの通称「 下のコーナー 」を立ち上がります
ロールしていないように見えるけど
ワイドトレッドが踏ん張っているので
実速度は十分に速い

520-13
トゥインゴGTで動力性能に勝るクルマを追い回していたIさん
 
2008年11月のYRSオーバルレースFSW(当時はジムカーナ場で開催)に
プジョー106で初めて来てくれてルノーのブログも読んでいてくれて
ルーテシアⅢRSを終の相棒に選んだボクに影響されてルーテシアⅡRSに変更
昨年トゥインゴGTに変更するまでのいきさつと感想は
233回 430回 に載っています
ぜひ読んでみて下さい

520-14
Iさんが大きなオーバル右回りのコーナーを立ち上がる
コーナーの立ち上がりではRRの真骨頂が発揮される
 
ただでさえリアが重いのに
加速するとさらに荷重がリアの両輪にかかるので
他の駆動形式のクルマと比較して
速度が速くても少ないロールで立ち上がることができるという利点


520-15
8月のYRSオーバルレースFSWに続いて参加してくれたMジュニア
Mさんも一緒でした
少し慣れてきたので時々操作が雑になるけど
呑み込みが早いので先行きが楽しみな22歳
 
今回も父君からのメールが来るかしらん



第517回 YRS FJ1600ライドとYRSドライビングスクール筑波

516-01
早朝のピットにFJ1600
 
FJ1600については
第477回
YRS Pages をご覧下さい

516-02
[ I love motorsports ]
 
21年前にアメリカで作ったデカール

516-05
YRSドライビングスクール筑波が始まる前に
FJ1600を走らせるためのブリーフィング

516-04
Tさんがコクピットに収まる
 
以下が初めてフォーミュラカーに乗ったTさんが送ってくれた感想文


先日、ドライビングスクール筑波に参加したTです。7月にオーバルスクールで教わったことをサーキットコースでも実践してみたくて、今回の参加を決めました。実際、サーキットコースでも、教わったイーブンスロットルはとても有効で、スクールの合間に体験試乗したFJ1600も、余裕を持ってコーナーに進入できました(私レベルの話しですが)。
実は今回のFJ1600試乗は前に体験された方から「必ず自分のドライブにプラスになるから」と、勧められ、チャレンジする事にしたのですが、実車を目の前にすると、まんまフォーミュラーカー!少し後悔しましたが、いざ運転してみると、意外と乗れる!そしてよく曲がる!さすが速く走るために作られた車だと感心しました。
自分のドライブにプラスになったのかどうかはわかりませんが、一言、おもしろかった〜、貴重な体験をさせてもらいました。スクールの方では、新たにブレーキの使い方の奥深さに触れ、これから工夫してみようと、目標ができたところです。サーキットって、楽しいですね。またお邪魔させてください、ありがとうございました。
                        
516-06
Hさんがコクピットに
 
初めて風の当たるマシンに乗ったHさんは
こんな感想を送ってくれました


フォーミュラーカーに一度は運転したかったのでFJ1600に応募しました。
初めにシート合わせをしましたが、狭い、キツい…エンジンスタート方法、シフトチェンジを教わりました。
午前中のプログラムを終了し、いよいよFJ1600を運転します。FJ1600のシートに身体を入れ、シートベルトは外から締めて貰います。ドライバー自ら締めることはかなり難しいよとスタッフの方が言っていました。ギチギチに締められたのでお尻にスポンジがあるが尾てい骨が痛い…
キルスイッチON、スタートスイッチONにしたがエンジンがかからない…アクセルを少し煽りながらONにしてねを思いだし、再度ONにするとエンジンがかかった♪
1速に入れクラッチを繋ぐとエンスト… 数回同じ事を繰り返していたら、スタッフから2000で繋いでと言われて、2000までアクセルを煽り無事に発進出来ました(笑)
2速、3速と上げて、コースイン!トレイルブレーキ、イーブンスロットルをしながら1コーナーへステアリングを操作し無事に曲がることが出来ます。肩に当たる風を感じ気持ち良いままヘアピンへブレーキをかけますが、惰力が重く減速しているのが良くわからず曲がれそうな所でステアリングを操作し無事に曲がりました。(笑)
1番手だったので壊したらまずいので4000縛りで走行を行いましたが、充分に満足な走行が出来ました。走る直前にトムさんから秘密な呪文を教えて貰いましたが、「主催者の指導方法が良いので」秘密な呪文を使うことはありませんでした。(笑)
最後にこのような機会を作ってくれましたトムさん、スタッフの方ありがとうございました。

516-09
Yさんがスタートの準備
 
6月に続いてFJ1600に乗ったYさんからの感想文


6月にユイレーシングスクールのFJライド1回目で初めてFJ1600に乗るという経験を致しました。1回目の感想は「ズバリ楽しすぎる。刺激的で最高。」でした。自分の操作・車の反応が即時で且つリニアなのが非常に印象的でした。そんなわけで、FJライド2回目のチャンスがユイレーシングスクールから発表された際には、即決で「もう1回乗る!」と決めました。
1回目では「身長が高い私が乗り込めるのか?」「いや、何としても乗り込んでやる」と変に気負ってましたが、今回は筑波コース1000の1~2コーナーでの気持ち良い遠心力を感じることと、最終コーナーでは操作を加え続けて、少しでも車を前に進めることをテーマにして臨みました。
1~2コーナーで遠心力を感じながら車をコントロールすることは午前中に自分の車(ルーテシア3RS)で1コーナーにイーブンスロットルで進入する練習と、同じく1コーナーにトレイルブレーキを使って進入する反復練習が非常に役立ったと感じました。
4本のタイヤを使って走るという同じ理論(考え方)で丁寧にコーナーに侵入することで安定して強い遠心力を感じることができました。低い姿勢の操縦席で真横に感じる遠心力は何とも言えないすごい体験です。
また、最終コーナーについても自車で同じコースを走行していることから自分の頭と体の準備体操ができている状態となっていることで、FJでの走行時に前回よりも積極的な操作ができたと思います。(走行の最中にも、「前回より良いのではないか?」と自分を俯瞰して 見ることができました)
セッション後半では「風が気持ちいい、また乗りたい。」なんてことも思いながら、濃密な時間を過ごせました。
自分の運転を見直すためにも、ダイレクトで妥協のないFJに乗ることは大変効果的だと思います。
これは自分がルーテシアをよりうまく操り、楽しむこと・車さんの声を聞いて操作することに間違いなく役に立ちます。車好き・運転好きならば機会があれば、是非一度は乗ることをお勧めしたいです。
「こんな車に乗ってきたよ」とちょっと自慢気に家族に写真を送ったところ、シンプルに「すごい。速そう!何キロ出るの?」と驚いた様子ですぐに返信がありました。やはり見た目のインパクトは大きいようです。

516-08
OさんがFJ1600のコクピットに


量産車とは異なるFJ1600の走り

ルノー仲間が筑波サーキットコース1000を攻める

516-10
YRSドライビングスクール筑波はドライブスルー受付で検温
問診票に記入してもらい回収
 
座学は参加者がクルマに乗ったまま配布した資料を見ながらFMラジオで
三密を避けるために始めたのだけれど
向かい合って停めたクルマの間でデモランをしながら説明ができるという副産物が
クルマを動かすのは物理学だけど理論を可視化できると吸収が早いはず

516-11
進行を説明するのにクルマから降りてもらって
ソーシャルディスタンスを保ちながらミーティング

516-13
その後
コース1000の1~2コーナーを使ってイーブンスロットルと
加速→減速→旋回の反復練習をするため
全員でインフィールドのストレートにクルマを移動
 
2班に分けて一方が走行してもう片方は見学

516-14
イーブンスロットル(ノーブレーキ)でも90キロで進入できる1コーナー
ターンインの位置が奥すぎないか
ターンインの瞬間に前荷重ではないか
1人ひとりの走りを見てアドバイス

516-15
見学組の参加者が見守る中
Hさんが1コーナーにアプローチ

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Tさんのコーナリング
 
ステアリングを切るに従い
前後荷重を均等にするためイーブンスロットル
Tさんは〇です

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Oさんのコーナリング
 
ターンインの時に前のめりだとアンダーステアを誘発しやすい
OさんはOKです

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Yさんのコーナリング
 
ターンインの速度が十分に速くて
遠心力が期待出来て
舵角の増加に応じて荷重をリアに移すことができれば
FFでも4輪を使ったコーナリングができます
Yさんは合格です

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ルノー仲間がコース1000の最終コーナーを立ち上がります

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ユイレーシングスクールではインアウト入れて7~8分のセッションを繰り返します
進行は複雑になりますが3グループに分かれた参加者とクルマは走行の後に休憩ができるのと
クルマから降りてる間に復習と予習ができます
 
長い時間走り続けるのは集中力がそがれるので練習という観点からは避けています
 
今回は暑かったので短いセッションとピットに用意した冷たいお茶が特に効果的でした

516-12
セッションの合間に個人的にアドバイスしたり同乗走行をしたり
全員が理解したほうがいいと思われる場合は全員ミーティングもします
 
教える方も教わるほうも一生懸命になりすぎて近寄りすぎ
これは今後の反省点でした


516-20
ユイレーシングスクールでは速く走ろうとする前に
クルマの性能を引き出すことに集中することを提案しています
 
今回は減速中にクルマの姿勢をコントロールする
つまり減速から旋回に移る時に前荷重を十分に減らすために
踏力を変化させるブレーキングを練習しました
 
参加者に間近でクルマの姿勢変化を確認してもらいます




第516回 YRSドライビングスクール筑波

まだ8月の暑さが残る筑波サーキットコース1000で今年2回目のYRSドライビングスクール筑波を開催した。6月と同様にフォーミュラカーを体験するYRS FJ1600ライドも併催。

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今回は4名のルノー乗りが集結
右からあちこちいじってある赤いメガーヌⅢRSに乗るOさん
ルーテシアⅢRSのNAエンジンをブン回していたYさん
ひとりおいて
黄色いメガーヌⅢRSでしょっちゅう遊びに来てくれるHさん
どこかいじってあるような白いルーテシアⅣRSに乗るTさん
 
4名全員がFJ1600も味わった


湖西にある自宅から下道で栗東ICに向かい、名神→新名神→伊勢湾岸→新東名→東名→首都高→常磐と高速道路を乗り継ぎ、谷和原ICで降りて下道で筑波サーキットまで583キロ。
長距離を一気に走るし、距離の割にはストップ&ゴーが少ないからエンジンには好都合なはずなのだけど、あたりがつくのはまだ先みたい。相変わらず、どの速度からでも踏めば身体が平行移動するような加速感に包まれるのは変わらないけれど。今回帰宅してオドメーターが10,600キロ。燃費は少しずつ向上しているみたいだ。


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それにしても
筑波サーキットまでいくつのトンネルをくぐったかわからないけど
最近トンネルの中でヘッドライトを点けていないクルマが目立つ
大津から筑波サーキットに通うのはもうすぐ11年になるけど年々増えている気がする
何を考えてのことだか理解に苦しむ
 
そんなクルマに出会った時は制限速度を上回ることになったとしても
極力並走する時間を少なくするようにしている



第504回 YRSオーバルFSWの走り方

ユイレーシングスクールがオーバルコースを使ってドライビングスクールを開催しているのには理由があります。YRSオーバルFSWは、クルマの動きを理解するのに役立つだけでなく、運転の上達に効果のある次のような特長があるからです。

・クルマの機能である加速、減速、旋回に対するスロットル、ブレーキ、ステアリング操作を繰り返し試せるので因果関係を把握することができる。
・楕円形のコースのコーナーは180度向きを変えるほどに長い(奥が深い)ので、減速から加速までの操作の流れを吟味する時間がある。
・オーバルコースを速く走ろうとすると全ての操作で継続的に細かく調整する必要があるので、オンオフ的な操作を矯正することができる。
・サーキットと異なり走行中のクルマの状態を常に確認できるので参加者がどんな操作をしているかがわかるのでアドバイスしやすい。
・横Gを受けている時間が長いので運動エネルギーに負けないようなドライビングポジションを見つけることができる。
・コーナーの大きさが同じでも路面の傾斜、うねりによってクルマの操縦性が変わることが体験できる。
・同じコーナーをこれでもかというほど走るので、参加者が自身の操作が◎か△か✖か仕分けがしやすい。
・◎が増えてくると自然に体が反応するようになり無意識行動に移ることができる。

サーキット走行やジムカーナのように派手さはないけれど、オーバル走行はとりあえずクルマを思った通りに動かせているかを確かめるにはうってつけです。クルマを動かす基本的な操作を学ぶのに最適なのがYRSオーバルスクールです。
1980年代のジムラッセルレーシングスクール上級クラスでは、本当に小さなオーバルコースで参加者2名を追いかけっこさせ勝ち負けをつけて操作の習熟度を高めていたほどです。オーバルコースを走っているうちにクルマの性能をスポイルしない操作が見つかり、性能を引き出すコツがわかってきます。

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YRSオーバルスクールFSWはこんな感じで進みます
 
座学でクルマの性能をスポイルしない走り方の説明をします
次に小さなオーバルでインベタでイーブンスロットルのデモランを見てもらいます
参加者はデモランを参考にまずはイーブンスロットルでコーナリングの練習です
ブレーキは使わずスロットルだけでクルマを安定させてターンインします
45キロから5キロ刻みで速度を上げていきます
60キロ近くになると運動エネルギーがクルマに与える影響を感じます
背の高いクルマでなければ60キロからターンインしてもアンダーステアは出ません
青の実線はスロットル一定で破線はスロットルコントロールしている区間です

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イーブンスロットルの練習で意外とクルマを前のめりで走らせているのに気づきます
 
次に小さなオーバルをインベタで走ってトレイルブレーキングの練習をします
高い速度でもトレイルブレーキングを使うとフロントは逃げません
デモランでどのくらいの踏力のブレーキをどこまで引きずるか確認してもらっているので
参加者は最初からかなりの速度からのターンインもいといません
走行軌跡は緑色が加速で赤が減速で青が旋回を示しています
破線はペダルをコントロールしている区間を示しています
60mの直線での到達速度が低いので減速のためのブレーキングは必要ありません
フロントの荷重が抜けない範囲でできるだけ踏力を弱めることが求められます

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スロットルオフから荷重を前に移すだけの踏力のブレーキタッチを覚えているうちに
大きなオーバルコースに移り参加者のクルマを借りてリードフォローを行います
YRSオーバルスクールFSWが初めての方はリードカーの真後ろを走ります
最初はインベタで走りどこまでブレーキを引きずっているか確認してもらいます
徐々にペースを上げながらアウトインアウトで走りラインを真似してもらいます
130mの直線では到達速度が速いので明確なブレーキングが必要になります
リードフォローが終わると3グループに分け4分間のセッションを繰り返します
初参加者と希望者の同乗走行は他のグループで行い時間をかせぎます
休憩は自主的にするので走りたい方や練習したい方は満足いくまで走り込めます
朝イチと最後で走りが見違えるようになるのがYRSオーバルスクールFSWです


あなたの愛車を速度制限がなく、安全面にも配慮されているYRSオーバルFSWで走らせてみませんか。日常では見えない何か、感じることのできない何かと出会えるかも知れません。詳しくは、8月16日(日)開催のYRSオーバルスクールFSW開催案内 をご覧下さい。
※女性と70歳以上の方の割引きがあります


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11月15日(日)には
直線を160mに伸ばしたYRSオーバルFSWロンガーでのスクールを開催します
 
今年後半のYRSオーバルスクールFSWは
9月20日(日)
11月14日(土)
12月13日(日)
に開催します


※各イラストのコーナー半径、直線長、コース幅は原寸を元に起こしたものなので、実際のオーバルコースのレイアウトをイメージしていただけます。



第499回 YRS+エンジンドライビングレッスン

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7月9日の筑波サーキットは雨
午前中のジムカーナ場オーバル走行は雨
午後のコース1000のセッションも雨
それでも走った人はみんな笑顔
トップタイムはセミウエットなのに43秒をたたき出した77歳のHさん
 
今年最後のエンジンドライビングレッスンは10月に開催です


4月に開催する予定だったの今年初めてのエンジンドライビングレッスンはコロナ禍で中止。7月にはなんとか開催したいと願っていて、25名の申し込みがあったものの、感染拡大防止を理由にキャンセルが相次ぎ14名に。クルマが好きで運転が好きな人にはつらい時間が続きますが、できる範囲で少しずつ思いをとげたいと思います。



第496回 クルマを曲げる

YRSオーバルスクールFSWは広大な駐車場にパイロンを並べて作った楕円形のコースを走る。現在使っているオーバルコースは3種類。半径はどれも22mで直線の長さだけ60m、130m、160mと異なる。コース幅は全て14mで、イン側もアウト側もコーナーの始まり、頂点、終わりの3ヶ所に緑色のパイロンを置き、その間に15度間隔で5本の赤いパイロンを並べている。

YRSオーバルスクールFSWでインベタで走る練習をしていると、進入の緑のパイロンを過ぎて2本目の赤いパイロンを蹴とばす人がいる。ユイレーシングスクールが使っているパイロンは輸入品なので傷付けてほしくはないのだけど、ターンイン後に極端なアンダーステアを出す人が後輪でパイロンをはねてしまう。
アンダーステアを出さなければパイロンタッチはしないものだ。通常は前輪に舵角が与えられてまず前輪が円運動を始め、ホールベース分遅れて後輪の円運動が始まる。この時、直進運動から旋回運動に移るのが苦手なクルマのことを考えて、ターンインの位置を手前にしてターンインから少しずつ舵角を連続して増やしていけば問題はないのだけど、ペースを上げるとついエイヤッとステアリングをバキ切りする癖がある人がいる。

急に大きな舵角を与えられた前輪には即、大きなスリップアングルが生まれるのでタイヤのグリップが急激に増加する。グリップの増加した前輪は運転手が思う以上に内側に切れ込む。しかしその次の瞬間、クルマを直進させようとする大きな運動エネルギーを受け止めることができずスリップアングルが過大になり、タイヤの向いている方向と実際にタイヤが進む方向に大きなズレが生じる。前輪は回転方向に進むのではなく、舵角がついているのにも関わらず横滑りを始める。アンダーステアが発生する仕組みだ。

バキッとステアリングを切ったまま手が止まっているだろう運転手は、なんとかインにへばりつくために切り足そうとするけど、切り足しても前輪はコーナーの外側に向かって滑りながら円弧を描く。前輪についていかざるを得ない後輪には、前輪に比べて小さなスリップアングルしかついていないから横滑りは起きない。必然的に前輪より小さな円弧を描く。そこに、いわゆる内輪差が生じる。ステアリング操作が荒い人が後輪でパイロンを弾き飛ばす理由だ。

496-6
アンダーステア状態のイメージ
バキッとステアリングを切ると4輪に運動エネルギーが働いているから
前輪のスリップアングル>後輪のスリップアングル
前輪の働き>>後輪の働き
前輪の負担>>>後輪の負担
結果として前輪が悲鳴を上げることになる

バキ切りをするから内輪差が大きくなって後輪がパイロンを蹴とばす。パイロンを蹴とばすということは、バキ切りをしていますよ、と証明しているみたいなものだ。

前輪に操舵装置がついているクルマの宿命として、ターンイン直後には多かれ少なかれ必ずアンダーステアが生じる。前輪と離れたところにある後輪は、それがFRだろうとFFだろうとホイールベース分遅れて前輪の後を追いかけて前に進むことになるから、必然的に内輪差が生じるのを避けることはできない。だから、内輪差を少なくする≒アンダーステアを軽微なものにするためには、微舵角のターンインから始まって前輪のグリップの限界を越えないようにステアリングを必要なだけ長く切り足し続けなければならない。

2020Steer2w
前輪操舵車の旋回イメージ
※旋回中心の位置とタイヤの軌跡に注目

 

だから、前輪操舵のクルマに乗っていても、内輪差がほとんど生じないコーナリングをすることが理想だし可能だ。つまり、それには前輪に生じるスリップアングルと同等のスリップアングルを後輪にも与えられるような操作が必要で、YRSオーバルスクールFSWではそのあたりのアドバイスを聴いてもらいながら練習する。ぜひ一度アンダーステアを出さない運転に挑戦してみてほしい。その前に、ご自身の操作がアンダーステアを出していないかどうか確認に来てみてはいかがだろう。

ちなみに、4輪操舵のクルマがアンダーステアを出しにくいのは、前輪操舵車の旋回中心が後車軸の延長線上にあるのに対して、4輪操舵車では旋回中心がホイールベースのほぼ中心を通り旋回中心に向かう線上にあるように躾けられているからだ。4輪操舵車のメカニズムは本来、理想のコーナリングを目指そうとする運転手の意思と操作を補完することを目的としている。

端的に言えば、ユイレーシングスクールが目指しているのは、前輪操舵車に乗っていても4輪操舵車のようなコーナリングができるようになることだ。

2020Steer4w
4輪操舵車の旋回イメージ
※旋回中心の位置とタイヤの軌跡に注目

 

現代の4輪操舵メカニズムが運転手に与える恩恵は大きい。同じコーナーを回るにしても逆位相の範囲なら前輪操舵車に比べて舵角が少なくてすむとかステアリングを切っている時間が短くてすむとか、同位相の速度領域ならターンイン直後に後輪にも前輪と同じようにスリップアングルが生じてグリップが高まるから4輪で安定したコーナリングができるとか。4輪操舵の恩恵を受けられる人は、コーナリング中に前後のタイヤのスリップアングルの変化を想像しながら運転するのが楽しいと思う。横Gを受けても上体がシートバックとズレないドライビングポジションを探し、ステアリングを思いっきり軽く握って。

 

と言うことで ユイレーシングスクールでは7月11日(土)と12日(日)の両日、富士スピードウエイでYRSオーバルスクールロンガーを開催します。YRSオーバルスクールFSWロンガーの直線は160m。YRSオーバルFSWロングに比べて30m長く到達速度が高まるので、ターンイン時の姿勢を作るためにブレーキもシビアになります。半径22mのコーナーと高速道路の3車線より広い14mの幅員があるオーバルコースでご自身のクルマを存分に走らせてみませんか。どなたでもどんなクルマでも参加できます。詳しくは YRSオーバルスクールFSWロンガー開催案内 をご覧下さい。

 


第494回 Iさんの場合

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先日のYRSオーバルスクールに来てくれたIさん
都合が合わなかったり
4月のYRSオーバルスクールFSWロンガーを中止にしたから
最初の申し込みから3か月目に受講してもらうことができた
今回は Yさん 以外の走りの写真がなしで申し訳ないけれど
左の列に並んでるノートNISMOがIさんの愛車
そのIさんからの感想文です


6月21日オーバルスクールでお世話になりましたIです。遅くなりましたが、感想を送らせて頂きます。

久しぶりのロングライド&屋外活動は、週末はほぼ家に引きこもっていた体にこたえました。と言ったら、二日間の日程をこなしていたトムさんは呆れてしまうかもしれませんね。

トムさんの隣に同乗して、微動だにしない運転姿勢の良さと、滑らかで安心できる荷重のかけ方や、運転操作などに圧倒される一方で、自分の車の面白さも感じることができ、また一つ車が楽しくなりました。

アドバイスも沢山頂きましたが、自分で考えて、工夫して、直していく! ということと、トムさんに言われた 「出来ないのは諦めているから!」 この言葉が、心にずーん!と響き、自分に足りないものを見つけた気がします。  なぜ、アンダーが出て曲がらないのか、タイヤが鳴いているのか。。?

以前から、カーブの後半になると、タイヤが向く方向とは違う方向へ車が向かっている!という事は、薄々気がついていました。切っても切っても曲がらないし、ストレートに出てハンドルを戻すのも大変です。また、速度が遅いときはごまかしが効いても、速度が上がると破綻するのも、いつもの流れです。

トムさんのブログに運転を見るとその人のなりが分かる! とありましたが、まさに普段の姿が浮き彫りになってしまうのですね。

今回はとても多くの事を教えて頂きました。知り合いもトムさんのスクールが原点だと言っています。参加して本当に良かったです。是非、またどこかで、参加したいと思います。(次回はパイロン轢きません!)ありがとうございました!


Iさん、また近いうちに遊びに来て下さい。待ってます。



第492回 ルノー仲間が増えました

2010年5月のエンジンドライビングレッスンでルーテシアⅢRSに出会ってひと目惚れするまで、正直あまりクルマ自体には興味がなかった。4つタイヤがついていて動けばそれでいい、なんて気持ちが頭のどこかにあった。実際に乗って、どうやって操るかということのほうがよっぽど大切だと思っていたし、運転こそ我が興味の対象だった。だからユイレーシングスクールの申込みフォームにNA6ロードスターとかNB8ロードスターと記入されているのだけど全部ロードスターとしてくくっていた。オーナーは不満だったみたいだけど。ポルシェ911にしても、参加した人は●●●ポルシェ911ですと言うのだけど、自分の中ではリアエンジンのポルシェはみんな911だった。その意味で、ルーテシアⅢRSはクルマの価値を見直すきっかけを与えてくれた、と言っても過言ではない。

それはさておき。ルーテシアⅢRSを手に入れてそのまじめな作り方に感銘を受けたり、代車で借りたカングーに乗ってスレッショルドブレーキングの真似事をしたらフロントだけでなくリアも沈む感じがして「 この足はただ者じゃないな 」と思ったり、ルノー・ジャポンがルーテシアⅣRSの3タイプ全てに乗せてくれてそれぞれの躾けに微笑んだり、借りたメガーヌRSの先進性に驚いたり。これはもう、ルノーユーザにどんどんスクールに足を運んでほしいぞ、と思っていたら。

先日のYRSオーバルスクールにユイレーシングスクール初参加のルノーユーザ、Yさんが来てくれた。乗っているクルマはルーテシアⅢRS。なので、ダブルアクシスストラットがどういう効果を生んでいるか、それを操るにはどこに気を付けたらいいかを 「先輩として」 伝えておいた。

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Yさんと愛車
ルーテシアⅢRSは全くのノーマル
初めてのオーバル走行をそつなくこなしていたのが印象的
それでいて速く
そんなYさんからYRSオーバルスクールFSWの感想が届きました


昨日はありがとうございました。21日のオーバルスクールに参加させていただきましたルーテシアⅢのYです。

私はここのところ、悩んでいることがありました。

それは、ルーテシアという車の出来があまりに良いため、どんな操作をしてもある程度、言うことを聞いてくれてしまい、どういう運転が正しいのかが分からなくなってきていたのです。そして、運転操作もだんだん雑になっているような気がしていました。

そこで、運転の基礎をあらためてきちんと学びたいと思い、ルノーブログで存在を知って以降ずっと気になっていた貴スクールに参加させていただいた次第です。

結果、悩みのかなりを解消することができました!

オーバルコースを何十周と周回する中で色々な操作を試せたことで、イーブンスロットルやトレイルブレーキングの理論を実体験を通して学べ、正しい運転をイメージすることができるようになったと思います。また、このように車の限界領域を使う走りをすることで、ルーテシアという車の素晴らしさをあらためて感じることもできました。

次はこのルーテシアと共に、サーキットを走るスクールにも参加してみたいです!今後ともよろしくお願いいたします。以上、取り急ぎご報告と御礼まで。

参加されたかいがあったようでうれしい限り。Yさん、また遊びに来て下さい。

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YさんがYRSオーバルFSWロングのヘッドクォーター前を駆け抜ける

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YさんがYRSオーバルFSWロングの上のコーナーを立ち上がる

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YさんがYRSオーバルFSWロングの下のコーナーにアプローチ


Yさんが半径22m直線60mのYRSオーバルFSWでトレイルブレーキングを使って全開で走った時の映像です。

スキール音が出ていないのに注目です。アンダーステアを出すとアウト側前輪が悲鳴を上げてスキール音が出ます。Yさんの場合は後輪にもスリップアングルがついていて、アウト側2輪がほぼ等しく荷重を受けているのでアンダーステアが軽微でタイヤが鳴きません。

ユイレーシングスクールでは7月11日(土)と12日(日)の両日、富士スピードウエイでYRSオーバルスクールロンガーを開催します。
YRSオーバルスクールFSWは直線130mのオーバルコースを使いますが、YRSオーバルスクールFSWロンガーの直線は160m。30m違うだけで到達速度は高まり、ブレーキもシビアになります。高速道路の3車線より広いYRSオーバルコースでご自身のクルマを存分に走らせてみませんか。どなたでも参加できます。詳しくは YRSオーバルスクールFSWロンガー開催案内 をご覧下さい。



第491回 YRSオーバルスクールFSW

高速道路の休日割引料金適用が再開された週末。富士スピードウエイ駐車場でYRSオーバルレースFSWとYRSオーバルスクールFSWを開催した。

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クルマの中で座学を聴いてもらいなぜタイヤのグリップが変化するかという話に始まり
4輪それぞれのタイヤのグリップが変化すると何が起きるかを説明し
グリップを変化させない走り方があることを知ってもらい
練習すればどんな状況でもスピンしない運転操作を会得できるからと
参加18人中17名がサーキット経験者
スピンしたことのある人はホーンを鳴らして下さいと言ったら
うるさいことうるさいこと(笑)
それではと説明をしながらみんなの前でデモランです

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加速と減速でクルマの姿勢が大きく変化することを見てもらい
ブレーキを蹴とばすと何が起きるかを確認してもらい
ブレーキのかけ方によっては大きな減速Gを発生させられることを披露し
オーバルコースに場所を変えて
イーブンスロットルでの周回でクルマを安定させると
速く走ってもクルマがバランスを崩さないことを見てもらい
トレイルブレーキングを使った全開走行で
とんでもない速度でターンインしてもアンダーステアが出ないことに驚いてもらう

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デモランのあとは受講者自身がクルマを安定させて走る練習
まずはイーブン走行で45キロから55キロまでノーブレーキで
速度を上げてアンダーステアが出るのを体験してもらい
クルマには大きな慣性力が働いていることを認識してもらい
次に全開から薄いブレーキを引き摺ってターンイン
最初は半径22m直線60mのオーバルで次ぎに直線が130mのオーバルで
頭と身体が心地良い疲れに見舞われるまで走りました
ユイレーシングスクールに初参加のルーテシアⅢRSのYさんが走ります

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ユイレーシングスクールが主宰する
YRSオーバルスクールFSWのヘッドクォーターはこんな感じ

 

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この日のYRSオーバルスクールFSWには35歳から74歳までの車好き男女が集まり
少しでも思い通りにクルマを操れるように走り込みました
参加していただいたみなさんありがとうございました


ユイレーシングスクールでは7月11日(土)と12日(日)の両日、富士スピードウエイでYRSオーバルスクールロンガーを開催します。
YRSオーバルスクールFSWは直線130mのオーバルコースを使いますが、YRSオーバルスクールFSWロンガーの直線は160m。30m違うだけで到達速度は高まり、ブレーキもシビアになります。高速道路の3車線より広いYRSオーバルコースでご自身のクルマを存分に走らせてみませんか。どなたでも参加できます。詳しくは YRSオーバルスクールFSWロンガー開催案内 をご覧下さい。

 


第490回 YRS FJ1600ライド

今回は長文です。

折に触れ、ドライビングスクールに参加した人に言っている。「機会があったらいろいろなクルマにのったほうがいい。タイヤが4本ついている限りFRだろうがFFだろうがMRだろうが基本的な操作は同じ。ただクルマによって求めるものが異なるから、その違いを見つけようとすることが上達につながるから」と。
今回は速く走るために作られたフォーミュラカーに乗る機会を用意した。速く走るためのメカニズムは速く走ろうとする時に求められる操作を機械的に具現化したものだ。なぜそうするかを想像するだけでドライビングポテンシャルは向上するはずだ。FJ1600については第477回を参照して下さい。

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以下はYRS FJ1600ライドに参加した方から寄せられた感想文です。

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Mさん
今回は素晴らしい機会をつくっていただき、本当にありがとうございました。参加できて、乗れて、本当によかったです。
年末のアルピーヌもでしたが、「違うクルマに乗る」は本当に勉強になりますね。フォーミュラカーに乗ってみた後で、911と自分の関係も、良い方向に変わったように思います。あの後雨だったのですが、911が訴えてくるものをより注意深く聴き、いっそう理にかなったドライビングが出来たように思います。以下、感想文です。
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ここ数年、お正月に「今年は本格的なレーシングカーを一度は体験する」という目標を立ててきました。以前YRSでVITAの試乗がありましたが、仕事の都合がつかず泣く泣く見送りました。以来「今年こそは、どこかで、なんとか」と思い続けて数年、今回、ついに叶えることが出来ました。すばらしい機会を作っていただき、本当にありがとうございました。

当日朝、シート合わせで対面したWEST04Jは、ものすごく小さく見えました。ドライバーがかろうじて入るスチールのハコに4輪とエンジンをつけた、みたいな乗り物。スタッフの近藤さんからは「入りますかねぇ、あ、頭が無理かも」と散々な言われようです。でも、この小ささなら、それもあながち、と不安が募ります。
午前中のプログラムが進み、いよいよ自分が乗る順番に。両足を何とか収め、両肩まで収めると、四方八方から手が伸びてきて4点式のシートベルトで締め上げられます。ハコ車では下ろさなかったヘルメットのシールドも下ろすように言われました。すべてが初めての体験。フォーミュラカーってやっぱりすごいんだな…

キルスイッチON、スターターを回すと、ほぼ一発でエンジンに火が入ります。ちょっとアクセルを開きながらクラッチをつなぐと、想像していたよりもずっとスムーズに動き出しました。エンストせずに走り出せてよかった…

コースイン、1コーナー手前でブレーキを踏んでみると、鉄板みたいなブレーキだけど、ちゃんと効いてくれます。何とかなるかな?それにしても、お尻の両サイドが、ものすごく痛い。お尻の肉が、じゃなくて、骨盤の幅がシャシフレームよりも少し広いようで、それを無理して収めてシートベルトで縛り付けられて走っています。ヘッドレストも前すぎるようで首が上がりません。上目遣いで1コーナの出口を捉えます。シフトは右足と干渉して、3速4速、手を前後させるのも一苦労です。苦しくて気が遠くなりそう。これで与えられた10分、本当に走り切れるんだろうか?これほど酷い、拷問のような身体状態で、こんなスピードでぶっ飛んでいるなんて、これは現実なんだろうか?

それでも、コースを一周する頃には、恐ろしくクイックな運転感覚に夢中になっていました。手首を5ミリか1センチか動かすだけでノーズは瞬時に向きを変えます。乗用車ならリアが動き出すまで一瞬の「タメ」を待つ必要があるけれど、フォーミュラカーはフロントが動き始めると瞬時にリアタイヤにもスリップアングルが発生する感じ。最終コーナーを注意深く立ち上がり、横方向の動きが消えたのを確認してフルスロットに。30年以上前のスバル製のエンジンは軽い車体を気持ちよく加速させてゆきます。指定された5500回転を前に、5300回転で4速にシフトアップ。身体に風が当たるのが気持ちいい。ブレーキング。アシストがなくてブレーキは重いけど、分かりやすく調整しやすい。ブレーキを抜きながら、操作を重ねる量に気を付けながら、少しずつステアリングを動かし始めると素直に向きを変えてくれます。ものすごく運転しやすい…と思い始めました。

チェッカーが振られるまでの時間、コース1000の各コーナーで、フロントとリアに同時にスリップアングルが発生するコーナリングを楽しみました。もう少しドライビングポジションがマトモなら、この常時ケツ責めの痛みさえ無くなれば、1コーナーで、前輪後輪を同じ量だけ滑らせるコーナリングに持ち込みたかった。そんなドライビングに手が届きそうなほどに多くの情報を与えてくれましたが、同時に、理にかなわないドライビングに対する許容度もゼロと感じました。タイヤの摩擦円の外側は深い崖、という感じ。滑らせるドライビングは、ドラポジを合わせることが出来た時の楽しみにとっておくことにします。

サスペンションとシャシーをつなぐ部分のゴムブッシュはクルマの快適性には不可欠、でも、ゴムは弾性があるので、複数のゴムブッシュが作り出す動きの遅れや振動は大変に複雑であり、タイヤの荷重を変化させて不安定さを発生させる、と理解しています。途中にブッシュが介在しないクルマの運転感覚はこれほどにビビットなのか、と強く印象に残りました。
この体験を、普段のブッシュ満載のクルマでのドライビングにどのように還元してゆくのかは難しい課題ですが、考え、トライを続けたいと思います。トムさんが常々指摘されている「一旦イーブンを経て次にトランジションする」ことの必要性を、違う角度から見せてもらったように感じました。

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Kさん
先日ありがとうございました。また、FJ1600の貴重な体験走行の機会を頂き感謝申し上げます。
さて、FJ1600の体験走行の感想ですが、MTシフトと3ペダルの操作にてこずり、あっという間に時間が来てしまってレーシングカーを走らせた感はありませんでした。またこのような企画がありましたら、是非もう一度チャレンジしてみたいと思います。今後とも宜しくお願い申し上げます。
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Wさん
前日はご指導どうもありがとうございました。FJ1600とても楽しくてハマっちゃいそうです!笑 こんな素晴らしい世界があるんだなと感動しました。また機会がありましたら参加させていただきます。
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Tさん
感想です。これまでいろいろな車を所有したり試乗したりしましたが、先日のFJ1600試乗はとりわけ鮮烈な体験で有り、人生経験でした。
体のすぐ後ろにあるむき出しのエンジン。低い位置の乗車ポジション。路面情報のダイレクトさ。等など、市販スポーツカーに対しては自分の言語力では筆舌に尽くしがたい違いがあります。
事前のレクチャーの甲斐も有り、どうにかスピンはしないで完走しました。ステアとブレーキが重なってはいけないというのは車から濃厚に伝わってきました。トムさんの言ったとおり、普段の運転の仕方が変わるなと思っております。わずか10分の試乗ですが慣れるにつれて強いブレーキングや高速でのコーナーリングになり、フォーミュラカーの性能のほんの一部ですが感じられたかと。
これは機会があればまた乗りたいなと真剣に思います。どうもありがとうございました。
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Tさん
FJ1600はハマりそうです。シフトミスのリベンジをしたいと思っています。一方、自分は昨年後半カートの練習をしていたので、カートの経験があったのでFJのダイレクトさを更に深く実感できたと思います。同様の企画があれば、絶対に参加したいです。今後ともよろしくお願いします。
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Oさん
先日はありがとうございました。FJ1600ライドは本当に楽しかったです。クルマの姿勢がフラットなら幾らでもハンドルを切った分曲がってくれそうな感触。一方前荷重気味だと簡単に回りそう、後ろ荷重だと曲がらない。姿勢変化が小さい分その見極めが難しいが慣れてくると、より慎重なブレーキ・アクセルワークによって思いのままに操れそうでした。
1本だとまだまだ走り足りない感じでした。機会があればまた乗りたいです。その後自分のクルマに乗り換えると、よりクルマの姿勢変化を敏感に感じ取れるようになったと思います。大変有意義な体験でした。ありがとうございました。

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Yさん
11日は大変お世話になりました。コロナ騒ぎで、結構長いブランクがあった後でのスポーツ走行でしたが、一日楽しんでリハビリ?することができました。
FJ1600体験は、、素晴らしい!! の一言です。是非また開催して頂きたいです。そして、自分自身でも他の体験走行があれば申し込んでみたいとも強く思いました。それほどに、楽しく、また勉強になる、、ということがハッキリ判りました。これまで箱車以外では、レーシングカートに何度か乗ったことがある程度でした。今回のFJ体験、ぶっつけ本番のコースインで、最初ちょっとあたふたしましたが、最後には物足りなさ一杯で車を降りました。順を追って感想を書いてみたいと思います。

・シート合わせ0スタート
 乗り込んで驚いたのが、足元のスペース。確かに、普通のスニーカーではアクセル・ブレーキ両方踏んでしまいそうな間隔です。
 床から直立したオルガン式のペダル。踵を軸につま先側できっちりとペダルを踏むために、ポジション合わせが非常に重要という事を感じました。
 ペダルへの踏力を確実に伝えるために、パッドを入れていただきました。
 そして、車と身体を一体化させるほどのシートベルトの締め付け。キツイ!と思いましたが、コースインしてこれが非常に重要なことを改めて感じました。
 エンジンを始動し、アクセルレスポンスの鋭さに感動し、そして発進時の繊細なクラッチ操作に驚き、、全てが新鮮でした。

・コースイン0周回
 コースインして最初の数周、車の動きを感じ取ろうと、恐る恐るアクセルを入れ、ブレーキを踏み、、してみます。
 当初、大丈夫かな、、と思ってた、右手シフトのMTも、意外と違和感無く操作してる自分に気付きます。
 エンジンのレスポンスと、車重の軽さからか、車の動きが全身に伝わって来ます。
 アシスト無しのブレーキはしっかり踏力を伝えないと、減速Gが立ち上がってきませんし、ラフに踏み込むと、リアの動きが心もとなくなるのを感じます。
 ここで、ギチギチに締め上げたシートベルトの効果で、車の動きを腰で、背中でしっかり感じ取ることが出来ていることに気づきました。
 段々速度を上げていきます。1コーナーでは、朝一のレッスンで受けた、イーブンスロットルを心がけ、時にはブレーキを長めに引きずってみたり、
 短くギュッと減速してみたり、色々試してみます。そして、操作を変えると、車の動きがちゃんと違うものとして感じ取れることに、改めて感動しつつ楽しさが更に高まります。
 操作に対し、車がわかりやすく動きを変えるので、自車での走行よりも、遥かに頭を使えますし、またそれが非常に楽しくもありました。
 そんな事を考えながら周回しているうちに、あっという間にチェッカー。スピンは元より、危なっかしい挙動に至ることも無く、無事にチェッカーを受けられて何よりでした。
 ただ、最後まで慣れなかったのは、左右の位置が判りにくいシフト。
 3→4、3→2へのシフトで、本当に入れたいギアに入ったのか、毎回右手に結構神経が向きながらのシフト操作でした。まぁ、結局は「慣れ」なのでしょう。

・全体を通して
 欲を言えば、自車での周回走行をしたあとに、(自車での走行時間を減らしてでも)もう一度乗ってみたかったです。(11日は雨になっちゃいましたが)
 FJとメガーヌ、全く違う形の乗り物ではありますが、同じコースを走りながら、運転手に対して、それぞれが違う言葉で車の動きを語りかけてくれてる様に感じました。
 それらを再度、自分の中でシンクロさせる為にも、もう一度乗り換えて走る事ができたら、更なる気付きもあったように思いました。
 昨年、A110の体験に参加させていただきました。同じ箱車でありながらも全く違った動きを体験できましたが、今回のFJ体験は、更に輪をかけて多くの気付きを与えてくれる場だったように思います。
 そう頻繁にできる事ではないかとも思いますが、機会があれば、またこうしたチャンスの設定を期待したいです。そして、その際は、是非とも参加させていただきます。

改めまして、11日は大変お世話になりました。非常に楽しい一日を過ごすことができました。ありがとうございました。
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Yさん
筑波の帰りは大雨でしたが、無事に帰宅してます。今回もありがとうございました。

FJ1600の感想です。
ロール感が無く、腰というか自分のみぞおちを中心に真横に遠心力(横G)を感じます。
視覚に頼りすぎないようにして、YRSの教え・理論をもとに想像力をフル回転させて各タイヤの荷重を探りますと操作、反応、操作、反応と状況は刻々と変わりますが車との対話が楽しいです。素晴らしい体験でした。
以前VITAを体験させていただいたのが役に立っているのかもしれません。その経験を踏まえて予習してきたせいか、VITAよりもFJ1600の方が乗りやすいと感じました。
改めて運転技術の向上心・探求心に刺激を大いに受けました。ありがとうございました。
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Tさん
簡単ですが、感想を。
・スマートな人しか乗れないよ!って感じで172cm/90kgの私には想像を絶するほど狭すぎるコックピット
・シート無しでF1ドライバーみたいな姿勢で乗り込んだので、走行中に何度も腹筋が釣りそうになった
・車で一番重要なパーツはシートだろ!と確信(笑)
・そんな状態での乗車でも、Vitaよりも車の状態がわかりやすく、すべての情報がダイレクトで癖がない
・エンジンは市販車とは比べ物にならないレスポンスで操作がシビア
・アクセルのわずかなオンオフでヘルメットをフレームに打ちまくるし、荷重も動きまくる
・車重が軽くて遊びをそぎ落とした車は操作を重ねるのはダメということを嫌というほど体感

一度、過剰な方向に動いたら修正できないから、徐々に積み上げていくというか切り詰めていくのが重要なこと体で覚えられる教育的な車で、無理して参加して本当によかったです。
VitaやA110で満足したいた私にさらに上のものを体験する機会を与えてくれて感謝です。あらためて、F1やIndyのドライバーがばけもの度合いがわかる体験をできました。
帰宅後、風呂に入ったらフレームに当たっていた肩にフレームの後が残っているのに驚きました(笑)

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ボクが主に日本語クラスのインストラクターをしていた時期、ジムラッセルレーシングスクールでは初級クラスでもフォーミュラフォードを使っていた。大きさも動力性能もFJ1600に似ていた。と言うより、FJ1600が入門用フォーミュラとしてフォーミュラフォードをお手本に作られたというのが事実。
今回YRS FJ1600を開催するにあたり最も気がかりだったのが、雑な操作をしてスピンしたりコースアウトすることだった。実際、何台かはスピンしたけど筑波サーキットコース1000のコース幅は最低11mあるのでまずクラッシュはしない。スピンした人はスピンした理由がわかったはずだけど。と言ってもスピンしないに越したことはない。なにしろブレーキを蹴とばせばストレートを走っていてもスピンするのがフォーミュラカーだから。

でも、ある程度の速さで走って遊びのないクルマの醍醐味を味わってほしいとも思う。ホント。自分が機械を操るということはこういうことなのだ、と実感できる。スピードを上げないとレーシングカーは乗りにくくもある。けれど、時間が経つと無節操に速さを求めるのが人間の性。ユイレーシングスクールの卒業生であってもだ。悩ましい。ま、全員の走行が終わるまで胃痛に耐える覚悟ができたらまた開催することにしよう。

ジムラッセルレーシングスクールの模様は 第116回 で触れています。