第255回 ローンチコントロール Chap.2
ルーテシアⅣRSに惚れ直したよ!
※ IE(Internet Explorer)でビデオを視聴するのが困難のようです。ChromeやSafari、Firefoxなどのブラウザをご利用下さい
RSにお乗りのみなさん、ユイレーシングスクールでお待ちしています。
協力:富士スピードウエイ
◎
ルーテシアⅣRSに惚れ直したよ!
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RSにお乗りのみなさん、ユイレーシングスクールでお待ちしています。
協力:富士スピードウエイ
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富士スピードウエイの全長1,475mにもおよぶ長いストレートを使ってルーテシアⅣRSのローンチコントロールを試してみた。
過去に、筑波サーキットコース1000の長くはないバックストレッチを逆走して試したり、ウエットコンディションの富士スピードウエイでやったことはあるけど、あんなもんじゃないという思いがあったので再度チャレンジ。過去にローンチコントロールは装備していないけれどトゥィンゴRSを走らせたこともあるし。
※ 過去の動画へのリンクは末尾に用意しました。
0-100Km/h 7.09秒、0-1000m 26.68秒
今回、ローンチコントロールを次のような条件で試した。
・富士スピードウエイのストレートのみを使い停止状態から直線的に加速し、直線的に減速、停止する
・RACEモードにしてESPオフのマニュアルシフトとする
・安全マージンを確保するため1コーナーの200m看板でスロットルをオフ
・1コーナーのランオフエリアまでに十分なマージンを残して停止する
・スクール用機材の一部は積んだままとした
写真は左から、最終コーナーのスタート位置、1コーナー200m看板、ランオフエリア手前の停止位置
従って、得られたデータはあくまでも参考であって、ルーテシアRSシャーシスポール本来の性能を反映したものではないことをお断りしておきます。
実際、スタート地点は最終コーナーの中にあってかなりの登り勾配であること、200m看板では5速のまだまだ加速中にスロットルを戻すことになったことを付け加えておきます。
それでも、ローンチコントロールはすごい性能を見せつけてくれた。
以下の図は搭載したパフォーマンスボックスというデータロガーが記録したもの。いくつかのたいそう興味深い事実が判明する。
収集できるデータのうち速度と進行方向の加速度のみを表示
赤いグラフが速度、青のグラフが加速度を表す
目盛りは左が速度で右が加速度
速度は0-210Km/hを、加速度は-1.1から0.6Gを表示するように設定
パドルシフトだと加速が全く途切れないのは大きな驚き
記録を出すためには適しているとは言えない状況にも関わらず、2015年式ルーテシアRSシャーシスポールは、ローンチコントロールが機能し発進からわずか0.29秒後に0.594Gの最大値を示し、発進から33.23秒後には200m看板に到達し200.07Km/hをマーク。スレッショルドブレーキングでは最大-1.084Gにもなる高い制動力を発揮した。
※数値は全てパフォーマンスボックスに記録されたデータを専用アプリで解析したもの。
ちなみに、下の図はあるマニュアルシフトのクルマで富士スピードウエイの最終コーナー手前から1コーナー先までの速度と加速度を表したものだが、シフトのたびに速度の上昇が一瞬だけどもたついているのがわかる。(緑色の円内) 同時に加速度も一瞬マイナス方向に振られる。
技術が進むということはこういうことなのだな。
今回はさらに、ユイレーシングスクール卒業生でスタッフとしても手伝ってくれているYさんが見つけてきた仏ルノーが提供する『R.S.Monitor』というスマホ用アプリも試すことにした。
4つのモードが選べるが、今回は『Run Mode』を選択。パフォーマンスボックスを補完する意味で0-100Km/hのタイムと0-1000mのタイムを測定できるように設定した。その結果が、0-100Km/hが7.09秒で0-1000mが26.68秒という速さ。
写真は左から
『R.S.Monitor』のオープニング画面
『Run Mode』の設定画面
今回記録した『Records』
速度設定は25~150Km/hの間でいくつかの選択肢
距離設定は400~2,000mの間でいくつかの選択肢あり
※このアプリは日本語非対応です。ダウンロードおよび使用は個人責任で行って下さい。
こんなすごい性能を備えるクルマに乗るみなさんは、やはり運転が上手いほうがいいと思う。
ぜひユイレーシングスクールに遊びに来て下さい。どうすればクルマの性能をキチンと引き出せるか、そのコツをお教えします。さらに、操作中に安全と危険を見切る感覚を養うための練習もします。
YRSオーバルスクールロンガーは0-80Km/hまでのローンチコントロールを安全に試すことのできるコースレイアウトなので、ローンチコントロールを試したい方もぜひおいで下さい。
お待ちしています。
( 協力:富士スピードウエイ )
※ 過去の加速シーンを収めた動画
・富士スピードウエイ(ウエットコンディション)
・筑波サーキット(バックストレッチ逆走)
・トゥィンゴRS(富士スピードウエイ)
昨年、我が国には原付から普通自動車から特殊用途自動車までありとあらゆる種類を含めると9140万4412台の自動車が走っていた。少子化が叫ばれる中でも増え続ける免許人口は8220万5911人になった。
そんなとてつもなく大きな交通の流れの中で、道路環境の整備が進んだのか、自動車技術が進歩したからなのか、はたまた交通取締りが功を奏したのか、交通事故件数が35年ぶりに5千件を下回った。
と言っても、当時の自動車保有台数は5522万8364台、免許人口が4497万3064人の時代だから同列には比較できないけれど。
交通事故も社会的費用に含まれるはずだから、起きなければそれに越したことはない。だから、交通事故の減少は大いに歓迎すべきことなのだろうが、実は見過ごせない数字もある。
表を見てもらえばおわかりいただけると思うが、近年、交通事故件数、単独交通事故件数、死亡事故件数、交通事故死者数が減少傾向にあるのに、交通死亡事故件数に対する単独交通事故件数の割り合いは増加、もしくは高止まりという。
交通事故は人対車両、車両相互、車両単独に3分類される
交通事故総件数499201件のうち単独事故件数13781件
交通事故の2.76%が単独事故
死亡事故件数3790件のうち単独死亡事故件数985件
死亡事故の25.98%が単独事故によるもの
例えて言うならば、100件の交通事故が起きるとほとんどが相手のある事故で、運転者が避けようと思えば、あるいは避ける術があれば避けられたと思われる単独事故はわずか3件にも満たない。しかし、100件の死亡事故が起きるとそのうちの26件は運転者が避けようと思えば避けられたであろう独り相撲が原因だったという、いささか残念な結果が見える。
もっとも、車社会が今ほど成熟していなかった1981年。交通事故総件数485,578件、単独交通事故総件数27,618件で単独事故の占める割合が5.69%。死亡事故総件数が8,278件でそのうち単独死亡事故件数が2,086件で25.20%という数字が残っているから、言葉は悪いが自爆による交通事故の割合は当時と変わっていない。
単独事故を類型別に見るとある傾向がうかがわれる
電柱、標識、家屋、塀、橋梁、橋脚などが含まれるその他工作物を除くと
転倒、路外逸脱、防護柵衝突が単独事故のワースト3
ここでは単独事故がなぜ起きるかというメカニズムを解明するつもりはない。ただ。2輪を含め自動車が高性能になってきた近年、自動車を動かす時にはいっそうの注意が必要だろう。何かあった時の速度、イコール慣性力は思いの他高いかも知れない。安全運転技術が発達してもそれらが人間にとって代わってくれるわけではなく、人間が操っている以上機械への依存度を高めることは「隙」を作ることになりかねず、引き続き運転する時の意識を高く保つ努力が必要だろう。集計をしながらそんなことを考える。
昨年、985件の単独死亡事故が起きた
ここでもその他工作物を除くと
転倒、路外逸脱、防護柵衝突が単独死亡事故のワースト3
自分ひとりで運転していてなぜ事故を起こすのかを知るよしもないけど、自動車が好きで運転が好きならば事故は起こしてはいけない。運転している時、どこかにある安全と危険の境界線を嗅ぎ分けられるようにならなければならない。
そのためにも、安全運転への第一歩はもっと運転を好きになることだと思う。運転がもっと上手くなりたいという気持ちを持つことだと思う。
249回に登場してもらったIさんと同じく、今年2回目のYRSツーデースクールに参加してくれたSさんもサーキットを走るのは初めて。
2日間。できる限りのアドバイスをしたと思っているけど、Sさんはどう感じたのか。YRSツーデースクールに参加して良かったと思ってくれているのか。Sさんが寄せてくれた感想文を紹介したい。
ブレーキング、スラローム、フィギュア8を午前中に終えて
午後からは加速減速旋回を一筆書きできるオーバル走行
Sさんが下りのコーナーに飛び込む
※ YRSオーバルのコース幅は14m。高速道路の3車線より広いからスピンしても危なくはない。スピンする速度まで到達できればの話だけど。
『 私のYRS初体験記 』
思えば子供の頃から車が好きだった。とはいえあの頃、子供はみんな車が好きだった気がする。ミニカーを親指と人差し指で挟んで絨毯や床の上を走らせていた。コーナーを曲がるときは決まってキキーっとタイヤを鳴らして少し滑らせながら走らせていた。滑りながらも四輪で地面をとらえて目的の方向に速く進む感覚はミニカーでなら昔からできた。
大人になって自分の給料ではじめて趣味で買った車はプジョー205GTIだった。ちょっとおしゃれでとにかくかっこいいと思った。運転が楽しいという雑誌の触れ込みも大事だった。気に入った。コンパクトで自分の身のうちにおさまる感じがして楽しかった。でも運転は上手ではなかった。高速道路への下りの流入路で調子に乗ってインベタで走って、なぜか少しアクセルをゆるめたら案の定スピンした。大切な車をダメにした。
一旦反省しておとなしく走ろうと思った。もっさりしたオートマ車を中古で買ったが3年経ったら、そろそろ少し楽しんでもいいかなと思った。フランス製ホットハッチが忘れられず、中古のルノークリオウィリアムズを探してもらって購入した。これがその後の車選びを決定してしまった。運転の楽しさ、スポーティなのに駆動系や操作系に共通してみられる何ともいえない柔らかさが大好きだった。スピードを出さなくても楽しい、というのは運転下手の言い訳かもしれないがとにかくそんな感じだった。訳あって手放してからは(これですべてではないが)ルノークリオ2 RS、ルノールーテシア1 16V、そして現在のルノールーテシア3 RSとルノーの小型車を好んで乗ってきた。
変に思われるかもしれないが、3年前に買ったルーテシア3RSはいまだに少し大きく感じる。スピードは出るしブレーキもよく効く。コーナーも簡単に速く曲がってしまう。走っていると気持ちはいいが、運転がうまくできているのかはわかりにくくなったと感じた。車の性能が上がって運転手の性能はそのままおきざり、“これでいいのか?!” と思ってしまった。
運転が好きなので運転の基礎をちゃんと学びたいと思った。YRSはインターネット検索で見つけたが、ホームページの情報量がすごく多い。未体験者として少し身構えたが快楽追求とまじめと親切のバランスがすごくいいと感じた。自信はなかったが初心者でもいけるかなと思った。自信がなかったのであえて2 day schoolを申しこんだ。
YRS 2 day school 1日目
富士スピードウェイ駐車場でのスラローム、ブレーキング、8の字走行の練習だ。運転テクニックの訓練なので注意点がテクニカルになるのは当たり前なのだが、細かい事にとらわれて大きな絵がみえず、総合的な運転操作としては全くバランスを欠いてしまう。はじめてやる事への緊張も大きく、アウトプットにはため息の連続だった。練習している内容とトムさんからの指示がどのような場面でいかに重要であるかは、翌日のサーキット走行で深く感じる事になるのだが、なかなか初日には実感できなかった。緊張と蒸し暑さと落胆の連続にちょっとやられてしまった初日だった。できはさておき色々考えてたくさん走った。
YRS 2 day school 2日目
ショートコースに場所を移してのサーキット走行だ。自分の車でサーキットを走るのは初めての体験だ。トムさんの運転に同乗させていただいて少し大げさに基本動作を繰り返していただくと助手席でうーん、なるほどと深く納得。でも実際に走ると、頭でわかったこともどこへやら。車を無理に振り回そうとして車の性能を発揮させてあげることができない。動作が重なってしまって一連の流れができない。おい、1日目の基本動作練習の成果はここで出すのだろう!でも全然できない。基本を身につけるよう繰り返し走ったが我ながらがっかりすることも多かった。
でもあえて言おう。これでいいのだ。丁寧にいただいた指示を思い出してそれだけを守ろうとすると、車が喜んで動いてくれたと感じる瞬間がある。そして今になって2日間かけて苦労した練習内容がじわりと感覚的に少しなじむ感じがある。身体の感覚が残っているうちにもう一回YRSの教科書をじっくり読んでやろうと思う。幸運な事に自宅近くには楽しい峠もある。スポーツドライビングの楽しさは日常運転の楽しさの凝縮されたエキスだと思う。奥深さをもう少しみてみたい。スポーツドライビング未体験の運転好きはいっぱいいると思う。ぜひYRSを体験することをおすすめしたい。受講生は若い人から先輩世代まで年齢は幅広いが運転好きという共通項でくくられており何ともいえない連帯感がある。自分たちもいつか通った道だからか、初心者にも皆優しい。運転好きなら必ず得る者があり、明日からの人生の足しになると思う。ありがとうYRS。またお願いします。
経験者Nさんのルーテシアを借りてNさんが助手席に
サーキットが初めてのSさんをリードフォロー
NさんとSさんに真似っこをしてもらう
自分で考えずについていくことに集中して下さいと伝え
徐々にペースを上げる
Sさん また遊びに来て下さいね~
8月のとてもとても暑い日。富士スピードウエイドリフトコースに停めたルーテシアRSの車載温度計は40度を示していたし、スマホで見た天気予報によれば小山町の湿度は85%だった。
そんな日に、久しぶりにYRSスキッドスクールを開催した。要するに、ユイレーシングスクールではふだんご法度のオーバーステアが楽しめる一日。
現代のタイヤはスリップアングルの小さいところで最大のサイドフォースを発生するから、前輪であれ後輪であれ流して走るのは正しくない。もちろん高速域では当然タイヤの滑り量は増えるが、タイヤの向きとタイヤが実際に進む方向が大きく違うとグリップが低下する。だから、クルマのバランスを崩さないためには前後輪のスリップアングルが等しくなるような操作が求められる、と『いつものスクール』では繰り返し説明している。
しかし、現代のよくできたクルマでは後輪のスリップアングルを感じる、あるいは後輪に意図的にスリップアングルをつけるのは至難の業だから、そこで、『リアを流せるものなら流してみろ』とばかりのスキッドスクールを開催している。
散水車で水を撒くそばから乾いてしまうのでどれだけ給水塔と往復したかわからないが、とにもかくにも参加者は『お尻』をなんとか流そうと格闘した一日だった。
メガーヌRSのHさんも参加
FFだから基本はアンダーステア 苦労されてました
リアを出すには遠心力しかないから速度が肝
◎ 過去のYRSスキッドスクールの動画
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◎
8月最後の日曜日。朝早く駐車場でYRSトライオーバルスクールの参加者を待っていると、緋色のルーテシアがやってきた。
≪ ん? 今日の参加者にルーテシア乗りいたっけな? それとも申し込みフォーム見落とした? ≫
と、停まったクルマからどこかで見た顔が。
『トムさん お久しぶりです。以前受講させてもらったHです。通りがかったら赤いルーテシアが停まっていたので、もしやと思って覗いてみたらトムさんだったので降りてきました』と、笑顔のHさん。
昨年2月にYRSドライビングワークアウトに来てくれたHさん。同じ色のルーテシアは後にも先にもHさんだけ。すぐ思い出しましたよ。気づいてくれて嬉しい限りです。
聞けば、この日は駐車場の先にあるショートコースでイタリア車のイベントがあってその事務局なのだとか。
Hさん 今度はスクールに来て下さいね~
富士スピードウエイの史跡 30度バンクを背景に
今年2回目のYRSツーデースクールに集まった
左からIさんのメガーヌRSトロフィー
NさんのルーテシアⅣRSトロフィー
SさんのルーテシアⅢRS
ルノー・ジャポンのルーテシアⅣシャーシスポール
今年2回目のYRSツーデースクールに参加してくれたIさん。そのIさんの申し込みフォームのコメント欄には「ネットの記事で御スクールを知りました。私はクルマ運転に関しまして全くの素人でありますが、たまたま今年2月に存在すら知り得なかったメガーヌに出会い現在に至ります。どんなクルマかも知らずに購入してしまい悩んでいました。今回御スクールに参加させて頂きどのようにすれば心地よく安全に運転できるのかを学べればと思いました。宜しくお願い致します」とあった。
2日間でかなりの距離を走った。2日とも暑い日でIさんは大粒の汗をかきながらメガーヌを走らせていた。それでもIさんはずっと笑顔だった。運転が楽しそうだった。
IさんがMEGANE R.S.273 TROPHY-Sのスロットルを床まで踏み込む
帰り際、運転というものがわかりかけてきたような気がする、また来ますと言っていたIさんから感想文が届いたので紹介したい。(原文ママ)
『私は車は通勤やプライベートで毎日乗っております。しかし車に関しては運転だけではなくメカに関しても全くの無知であります。いままでほとんどボンネットも開けたことはなくタイヤ交換の経験もなく空気圧も測ったことも無いというレベルです。
昨年末に乗っていた車3200ccFRスポーツAT車が故障続きでそろそろ箱換えを検討しようと、年末に車屋さん巡りをしていました。
免許取得30余年、ここ最近はAT車を乗り継いでいましたがコンピュータ制御のレスポンスに違和感を感じていましたので、今度の車は『3ペダル式MT車、後部座席あり、2ドア、2000cc以上』を条件に車を探すことにしました。
MT車というだけでなかなか条件に見合った車がなかったのですが、たまたま立ち寄ったルノー有明で営業さんからメガーヌRS Trophy-S LHDという車名すら知らない車を紹介されました。営業の方も左MT車が運転出来るのなら絶対に面白いのでこの車にした方が良いと、この車に対する愛情と熱意を強く感じ即決し購入してしまいました。
箱換え前の3200ccFRの車は万人が乗れるようコンピュータ制御で味付けがしてあるのか、多少の力強さは感じましたが街乗り程度の運転は難しいとは思いませんでした。
若い頃に乗っていた150馬力左四駆MTセダン車も比較的優しく誰でも運転出来る車だったと思います。
しかしメガーヌは全く違いました。メガーヌ購入後、ルノーという会社のF1を始めとするヨーロッパのモータースポーツと共に歩んできた歴史と、RSという乗用車というよりは本気で作ったマシンであるということを知りました。273馬力のFF車、今まで経験したことがないその有り余るパワーとレスポンスで街乗り運転でさえどうしたら良いのか分からなくなりました。
そんな時にルノー公認トム ヨシダ先生のYui racing schoolのことを知りました。いくつかあるコースの中からYRS ツーデースクールFSWを選びました。最も充実したコースで初心者の自分にとり集中して学べるので良いだろうと考えたからです。
申し込み後にメールで教材資料やYouTubeサイトをご紹介して頂いたのでスクールでのドライビングについてのイメージをあらかじめ学ぶことが出来ました。また分からないことや疑問点が認識でき予習出来たのも良かったと思います
実際のスクールでは座学から始まりました。初めて耳にする用語ばかりでありましたが私のような未経験な初回受講生には特別に気遣いを頂き走行中の車やタイヤの状態や挙動がどのようになっているのか、どうすれば良いのかを分かりやすく教えて頂きました。
実際の走行ではフィギュア8 ブレーキング イーブンスロットル トレイルブレーキング オーバル走行 FSWショートコースでも初心者の私に優先的に教えて頂き、また各コースでトム ヨシダ先生に同乗走行をして頂けましたのでいろいろと体感することが出来ました。疑問に思っていたヒールアンドトーやドライビングポジションも直接教えて頂くことが出来ました。
ベテラン組受講生の先輩方からは数あるスクールの中でYui racing schoolは最も安全に真剣に走り込むスクールであると聞きました。
事実一日目もフィギュア8 ブレーキング スラローム オーバルの四つのコースを集中的に走行しました。二日目もFSWショートコースを1日で100周以上走りました。
自分の悪いところや試したいことが何度も何度も確認しながら走行し改善することが出来ました。コースタイムも走り込むごとに速くなっていきました。
わずか二日間のスクールでありましたが車の運転について常に挙動やタイヤのことを意識するようになりました。そしてより安全に走行出来るよう意識するようになりました。一般道での事故を起こすリクスが大幅に軽減されたのではと考えております。
しかし、スクールで学び走行させて頂いたことについてはまだまだ満足はしておりません。特に私の車はコンピュータ制御機構があまりない人間の指示通りだけで動いてしまう正直なマシンであると認識しておりまので、さらに練習が必要であると思います。
Yui racing schoolは普段車に乗られる方全ての方にお勧めしたい、是非受講すべきスクールであると思います。
これからも時々スクールに参加させて頂きたいと思いますので宜しくお願い致します』
RS仲間
右からIさん
ルーテシアⅢのSさん
ルーテシアⅣのNさん
滋賀県や福島県からの参加もあり
28歳から70歳まで
平均年齢51歳の青年が笑顔の記念撮影
1日目。駐車場だけでオドメーターが150キロを刻んだ強者も
写真は半径22m直線130mのYRSオーバルを走るIさん
IさんとSさんがランデブー
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2日目のショートコース。リードフォローや同乗走行は含まない計測ラップだけで、最も走った人が174周。ユイレーシングスクールが使うレイアウトだと1周が880mだから153キロをレーシングスピードで走ったことになる。2番目の人が173周。Iさんは実は146周していて、Sさんが143周、Nさんが144周。みなさん貪欲に走っていました。
Iさん また遊びに来て下さいね~
年に一度、ユイレーシングスクールを受講してクルマの動かし方の基本をマスターした方々を対象に、日本のモータースポーツの聖地である鈴鹿サーキットでドライビングスクールを開催している。
朝早く着くとピットロードは乾きつつあったけど
砕石舗装のコースはまだ濡れていた
F1開催に伴う改修で安全にはなった代わりにデグナーやスプーンや130Rの面白みが殺がれてしまったけど、一方、FIAルールに準拠したレースを開催しようとする限り、今後は間違いなく鈴鹿サーキットのような挑戦しがいのあるサーキットを作ることは不可能だ。アップダウンに富み、中速コーナーから高速コーナーまで、『さぁ、あなたはどう走るのよ?』と挑んでくるサーキット。走らなければもったいない。
ということで、とにかく鈴鹿を走ろうと
F1が走るコースを自分のクルマで自分の力量で走る醍醐味
ユイレーシングスクールに来られる方は圧倒的に関東の方が多い。だから、遠く鈴鹿まで足を延ばしてもらうのだからと、YRS鈴鹿ドライビングスクールではいっぱい走ってもらうために1時間のセッションの後にインターバルを設けてもう1時間。合計2時間みっちりと走ってもらうことにしている。
今回は参加者の半数が鈴鹿サーキットを走るのが始めてだったけど、2回目のセッションではそれなりのペースで走っていた。コースを飛び出した人が3名ほどいたがグラベルまで行っちゃった人はいなかったし、スピンしたクルマは皆無だし、それでいてのペースだから上出来だと言える。
今回参加したルノーユーザーはひとり
東京から来てくれたルーテシアRSに乗るSさん
シフトアップのたびに「ボホッ」と快音を轟かせてストレートを下ります
理にかなった操作ができればどんなクルマでも安全に速く走らせることができるし、状況判断さえ的確ならば初めてのサーキットでも安全に速く走れる、とスクールでは繰り返すのだが、1周が長く目の行き届かない鈴鹿サーキットではそれなりに、参加者の協力がなければドライビングスクールも成り立たない。
2時間なんて長いようだけど1周にかかる時間がながいから、走る前にそれなりのイメージができていないと走りにくいし、走っても楽しくない。
ということで、鈴鹿サーキットドライビングスクールの場合は事前にいろいろな読み物を送る。コース図も送るから目を通してもらって、あれこれ想像してもらってから来てもらうことにしている。今年の場合は、
で、S字の走り方とかデグナーの1個目の入り方とか、スプーンの2個目の抜け方、130Rのターンインでの注意とか、より速くより安全に走るためのコツは鮮明に覚えてほしいから、当日朝のブリーフィングで話すことにしている。
今年参加したクルマの半分は全くのノーマル。サスペンションをいじっていたクルマは4分の1に過ぎない。
どんなクルマでも、たとえレースに参加するつもりはなくても、日常では経験できない環境で走ってみるのも楽しいものだ。
速いサーキットは、『自分が走る』のではなく、『クルマさんに走ってもらう』ことがいかに大切かということを教えてくれる。
今回紹介する動画はふたつ。慣熟走行のリードカーを務めるルーテシアRSと、セッションの合間に参加者の走りを覗き見に行くルーテシアRS。
慣熟走行だからと言ってゆっくり走っては意味がない。もちろん後続車がついてこれなければダメだけど
全ての参加者の走りを見ることは不可能だけど、出くわした参加者の走りに修正したほうがいいところがあれば、セッションの間に伝える。
今年も鈴鹿サーキットドライビングスクールが無事終わった。来年は暑い8月ではなく4月に日程を押さえてくれるように頼んである。
鈴鹿のサーキット走り方を一から教えます。鈴鹿サーキットを走ったことのない方は、ぜひ一度 ユイレーシングスクール を受講してみて下さい。
福井県敦賀市から滋賀県大津市まで琵琶湖の西側を走る国道161号線。161号線を南下して大津市に入ると間もなく、北小松から161号線のバイパスが始まる。それが湖西道路。正式には区間によって志賀バイパスと呼ばれるそうだが、我々利用者からみればバイパス全てが湖西道路という認識。
ほとんどの区間が片側1車線の湖西道路
※この頁の写真は全て後日改めて撮った湖西道路です
朝早くはめったに利用しないのだけど、先日は用事があって7時半ごろ志賀インターチェンジから湖西道路に乗った。
と、志賀インターチェンジのランプを駆け上がる頃、遠くから救急車のサイレンが聞こえてきた。救急車の姿は見えないけれど、サイレンの音量が変わらないから同じように南進しているのは間違いない。志賀インターチェンジの北には比良ランプ、近江舞子ランプ、小松ランプがあるから、そのどれかから乗ってきたのか。
本線に合流。ちょうど京都方面に向かうクルマで混雑する時間で、いつもは制限速度を大幅に越える80キロぐらいで流れているのにこの日は50キロにも届かないほど。湖西道路はアップダウンの連続だから気をつけて運転しないとコンスタントな速度で走るのは難しいし、台数が増えれば詰まる度合いが高くなる。
登りながらのゆるい左カーブを走る頃になると10台ぐらい後ろに赤色等を点けた救急車が見える。『 いや~、どこまで行くのかね。急いでいるのだろうけどこの流れじゃ緊急走行の意味もないよなぁ 』と、救急車の中にあって先を急ぎたいであろう人を思うと意味もなく焦る。
山あいを走る湖西道路は上がったり下がったり右に向いたり左に向いたり、バックミラーを見続けながら運転していても遠くの後続車が視界から消えることもある。後ろに続く車列が遠くまで確認できるところにきて、
『んっ!!!』
救急車の位置が変わっている。さっき救急車の前を走っていたクルマが救急車の後ろにいる。瞬時に悟る。救急車が1車線の道で追い越している。
これはかなり衝撃的な事実。
カーブを抜け直線に入るたびに確認すると、間違いなく救急車は1台、1台と前を走るクルマと位置を変えている。
3台くらい後ろになるとサイレンの音も大きく響き、救急車の動きも手に取るようにわかる。
とある直線区間。片側1車線の道の路肩はそれほど広くなく、路肩の幅も狭くなったりするのだが、救急車の前を走るクルマが白線をまたいで左側に寄る。救急車がそのクルマの右側から追い越す。
止まって緊急車両に道を譲るのではなく、淡々と流れる車列の中にあって速度も落とさずに救急車に先を急いでもらう。
路肩の幅の問題もあるし運転している人の技量もあるから、次から次へと…というわけにはいかず時間はかかるけど、間違いなく救急車は交通の流れよりも早く移動している。
救急車が真後ろに来るやいなや左にステアリングを切ってスペースをあける。カーブの途中ではあったけれど、だからと言って道幅が狭くなるわけではない。スペースがあるからと言って前後に同じような速度で走るクルマがいるわけで、流れより速い速度で走ることはかなわないが、それでも救急車がゆっくりと追い越しを始める。救急車の鼻っ面が右に見える頃、助手席に座った白衣の人が左手を上げるのが目に入る。なぜか妙な達成感。いや、充実感か。
車線の中央に戻り、救急車の後ろをこんなに近く走るのは初めてだなと不遜なことを考えながら見ていると、少し時間をおいて救急車はその前に。
眼前のまだるっこしく感じられる展開を眺めながら思った。
自分の身近にある湖西道路。混んでいたら混んでいるなりに優先すべきことが優先されるという営みを目の当たりにした。救急車と遭遇する機会はそう多くはないだろうけど、もしそういう場面になって、この営みが当たり前のように繰り返されているのなら、まんざらでもないな、と。
嬉しい発見だった。