トム ヨシダブログ


第245回 物理はもののことわりです

フェイスブックで以下のような一文に出会った。書かれたのは植松電気の植松 努さん。あの『下町ロケット』のモデルになった人だという話もある。

ロケットをめぐる植松さんの広範囲な活動はそれぞれに検索していただくとして、ここでは、ロケットとクルマを結びつけるのは無理があるけれど、植松さんの考え方を、クルマの運転の上達を目指す人に伝えたくて全文を紹介させてもらうことにします。


『僕の筋肉の絶対量はたいして多くはないと思います。運動能力も低いです。でも、僕は、力仕事は、けっこう得意です。なぜなら、小さい頃から、力仕事をさせられてきたからです。

それは、つらい経験でした。でも、その過程で、力が無い僕は、体の上手な使い方を考えたのだと思います。

相手の重さと、重心と、モーメントを考えます。そして、自分の重さと、速度や力の方向を考えます。そして、相手の重さと自分の重さを、くっつけたり、離したりして、相手を動かします。

小さい頃からの力仕事をさせられた経験で、僕に身に付いたのは、根性や筋力ではなく、論理的に考える力だった気がします。
なにせ、父さん1人の会社ですから、力仕事も、まかされっぱなしです。1人です。だからこそ、ああだこうだ言われないですみました。自分で考えて試せたのがよかったのだと思います。

若い人の中には、いい体格をしていて、運動能力も高いのに、重たいものを動かすのがとても下手な人達がいます。見ていてすぐにわかりますが、俗に言う、「腰が入っていない」状態です。それは、実際には、自分の重心と質量を、相手を動かすために有効に使えていない、という状態です。これは、筋力や根性が足りないのではなく、体の使い方を知らないだけです。与えられた体の使い方しか知らないから、ちがう体の使い方ができないのです。

残念ながら、つらいことや、苦しいことに、耐えることが強さだと思い込んでる人がたくさんいます。だから、子ども達に、過度に苦しい思いをさせる教育者もいます。

「理由なんて考えなくていい!黙って指示されたとおりにやればいいんだ!」でも、こういうことをすると、つらいことに耐える力は身に付きません。自分の感情や心を押し殺してがまんするだけです。それでは限界は低いです。また、命令されないと、指示されないと、何もできない人になるだけです。

僕は、人の限界を高め、能力を発揮させるために大事なのは、つらい経験や苦しい経験ではなく、論理的に考える能力のような気がします。

だから、物理が嫌い、という人が多いのが残念です。物理は、もののことわりです。とても大事な学問だと思います。』


ドライビングスクールでも、『自分で天井を作るのは損です。オーバースピードでターンインした時に何が起きるか試してみて下さい。クルマは物理の法則に従って動きます。オーバースピードでターンインしてもクルマのバランスを崩さない方法はあります。まずそれをイメージして、その通りに操作してみて下さい。高い速度でクルマを曲げてみなければわからないこともあるのですから』と伝えます。

レベルはとんでもなく違うし遠くおよばないことは百も承知だけれど、物事を理詰めで考える機会を創り、人が物理的に考える手伝いをし、人本来の力を信じてやまない植松さんの生き方にに近づけるように、長く長くドライビングスクールを続ける覚悟を改めました。

他にも含蓄に富んだ文章に出会える植松さんのフェイスブック。興味のある方はどうぞ。


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写真は植松電気のホームページから拝借しました
文章の引用も植松さんに許可をいただいています


第244回 Nさん ルーテシアRSⅡを満喫す

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NさんのルーテシアRSⅡと一緒に


Nさんが初めてユイレーシングスクールに来てくれたのは2015年2月に開催したツーデースクール。その年のYRSオーバルスクールに2回、12月のYRSツーデースクールにも来てくれた。

・Nさんが初めて参加した2015年2月開催YRSツーデースクール
・初めてサーキットを走ったNさんのYRSツーデースクール体験記

翌2016年3月のYRSツーデースクールにも顔を出してくれたものの、その後は音沙汰がなかったのだが、この日曜日に開催したYRSオーバルスクールFSWロンガーの申し込みフォームを整理しているとNさんの名前が。

そして申込みフォームのコメント欄には『昨年、車乗り換えて1年ぶりの参加になります。久しぶりに思い切りアクセル踏み込み運転楽しみたいと思います。宜しくお願いします』。

ん? 乗り換えたのかな? でも車名はルーテシア!

当日真っ白のルーテシアRSトロフィーでやってきたNさんは、開口一番『初めて同じクルマを乗り継いじゃいましたョ』と笑顔、笑顔。
個人的にもこの大きさの速いクルマが大好きだから、Nさんの気持ちはよくわかる。

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20馬力の差がこんなにあるとは思っていなかったとNさん


Nさんは暑さにも負けず、30m直線が伸びて160m。より高い速度からのターンインが可能になったYRSオーバルFSWロンガーを1日中走りまわっていました。終わってみれば走行距離100キロ超。運転好きにはたまらない練習になったはずです。

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しばらくぶりのNさんはすごく上手くなっていた
操作と操作の間にクルマをフラットにすることができるから
ターンインの速度を上げてもアンダーステアが顔を出す気配もない

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減速のためのブレーキングに続き加重を抜かないためのブレーキングを引きずり
ヨーモーメントをホイールベースの間に収めながらターンイン


今年は8月19、20日の土日にYRSツーデースクールを開催します。暑い時期での開催ですが、運転のメカニズムを知りたい方、理にかなった操作を練習してみたい方の参加をお待ちしています。
・YRSツーデースクール開催案内&申込フォームへのリンク


第243回 カングーがそそる

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現実のクルマの使用目的が『A地点からB地点までできる限り速やかに効率良く移動すること』だとすれば、我が国の交通事情を考えると動力性能があり余るほど高い必要はないけれど、交通の流れを安全にリードしあらゆる状況で高い走行安定性を示すクルマが個人的な選択の対象になる。

しかしたまにだけど、時の流れを気にしないでいい立場にななったらどんなクルマを選ぶのだろうかと想像することがないでもない。何度か代車で借り出したカングーもその対象の1台だ。

初めてカングーに乗った時、日本車にはまず見られないサスペンションの味付けに感激したことは忘れられない。そして、カングーのある景色が、なんかほのぼのとするなといつも思う。もっとも、まだそんな景色に自分が溶け込む歳だとは思っていないのも事実だけど。

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デザインのせいかカングーのある風景は温かみがあるというか・・・

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カングーが持ち込む色もいい

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荷物を運ぶだけじゃないし

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だいいち、ディーラーのショールームが華やかだもの

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で、突然ですが
カングーで一番気に入っているのがここ
このくびれ

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面と面をつなぐ線の存在感も


ひとつの連続した面でもいいはずなのに“へこんでいる”。

なぜへこんでいるのか? なぜへこまさなければいけないのか? と考えるのは無意味。
ここの逆Rがあるからこそのカングー。    色っぽいじゃありませんか?

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だからと言うわけではないし
多少強引な展開ではあるけれど
カングーにインスパイアされたと言えなくもなく
スマホのケースにも  く・び・れ

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もちろんこんな持ち方はしないけど
持った時のこの安心感はゆずれない

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本稿とは直接関係ないけど
ロック画面にはカングーではないけれどルーテシアRS

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ホーム画面にもルーテシアRS

話を戻して、

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くびれ と形容しても異論はないでしょ


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バックドアの面はルーフに続く水平面で始まり
直径の小さな円筒を縦に四等分したような曲面を経て
巨大な半径の凸面を形成しながらくだり
次にリアウインドウ下端あたりでいつの間にか凹面へと逆転し
くぼましたナンバープレートリセスの中間にピークを持ってくる
だけど
くびれた部分に被いをかぶせればバックドアがひとつの大きな凸断面に帰するという
なんという面の使い方
色っぽいと表現する以外の言葉がない

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逆Rと言えばボンネットにも
天井のライトひとつがこんな風に
面の置き方が景色を変える
まさにデザインの妙


カングーにそそられる !



第242回 テクノパン

今回はルノープレスのバックナンバーをめくっていて見つけた京都のパン屋さんを訪問。

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2015年12月発行ルノープレスのメモラブルドライブにテクノパン



京滋バイパス下りを久御山淀(くみやまよど)で降りて側道を300mほど走り、北川顔(きたかわづら)の信号をを左折。200mぐらいで右手に赤い帯に大きな窓の建物が現われる。バイパスを降りてからものの4分。そこが今回お邪魔したテクノパン。

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久御山ジャンクションから西にひとつ目の出口が久御山淀


ルノープレスの記事でテクノパンのフェイスブックがあることを知って覗いてみると、美味しそうなパンがこれでもかこれでもかと。食べてみたいね、と思いながら電話してみた。記事にはオーナーの佐々木さんがカングーに乗っていると書いてあったけど、まだ乗っているのか確認したくもあったから。
無事(?)2台目のカングーに乗っていることがわかったし、仕込みが終わる頃ならと比較的時間がとれるという定休日前日にうかがった。

お店のドアを開けると好い匂い。所狭しと並んだパン、パン、パン。12時だと言うのにまだ大車輪で仕込み中の佐々木さんの許可を得て写真を撮りまくる。
「こんなのがあるんだ!」    「これ美味しそう」     どれもこれも美味しそうで興奮状態。自分の備忘録にとシャッターを押す。

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店内にはイギリスで修行した時の思い出のユニオンジャックとカングーが


写真を撮っている間にも次から次へとお客さん。仕込みが終わった佐々木さんに話を聞いていると青いトゥィンゴが駐車場に。

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絵になりそうだ、と表に出てパチリ


パンを買い終えたところで話を聞くと・・・。

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佐々木さん、「実はDr.Tさん、僕が勧めたのでスマートフォー2から乗り換えたんですよ」
トゥィンゴは往診用だという
Dr.Tさんは「○○キロまでの蹴りだしはトゥィンゴ最高」「ヒラヒラ動くしルノーはいいよ」
ゴルフGTIをお持ちのDr.Tさんは「デュアルクラッチはルーテシアRSのほうがいいね」


テクノパンのオーナー佐々木さん。YMOに魅せられて東京でテクノバンドをやっていたそうだ。担当はもちろんドラムス。店名の由来だ。当時はドラムを積むために背の高いシビックシャトルに乗っていたとか。
が、遠い先を見据えて『もうひとつの好きな物=パン作り』にまい進することを決心。それからが実に合理的。京都に戻り4軒のベーカリーで修行。最後の仕上げにイギリスにも1年。初めに開いたお店で作ったパンを手づくり市などのマーケットに出店して評価を得た後、今のお店をオープン。

ひとりでこれだけのパンを作るとなると大変じゃないですか、と水を向けると、「好きなことですからね。それに何にも束縛されないでやれるので、苦痛には感じませんね」。だからなのか、パンに表情があるわけではないけれど、どのパンも輝いているように見える、と言ったら持ち上げすぎか。でも、佐々木さんの言葉に確固たる自信のようなものを感じるもの事実。

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佐々木さんと一緒にお店をきりもりする妹さんに撮ってもらった
店内にはテクノパンオリジナルのトートバッグやマグカップが
イートインスペースもある


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本当はルノープレスを真似てカングーと佐々木さんを撮りたかったのだけど
営業中なので無理は言えずそれはまた
ルーテシアRSが代役をつとめるの図


さぁ、佐々木さんが丹精こめた作品をご覧下さい。

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週末は朝7時オープン。平日でも9時オープンのテクノパン。サンドイッチこそパンだけ作って後は先任者にまかせるけど、あとは全て佐々木さんがひとりで作るそうな。想像できないけど大変な作業には違いない。

佐々木さん お忙しい中をありがとうございました。

佐々木さんの愛情一杯のパン。あなたもおひとついかがですか?


【 追伸 】
このブログをアップするまでに買ってきたテリヤキバーガー、カレーパン、カツサンドハーフサイズ、チキンカツサンド、みそカツサンドを食べた。どれも美味。お腹がひとつしかないのが恨めしい。チキンカツサンドはひとつでお腹一杯。また仕入れに行くつもりだ。


◎ テクノパン
613-0915 京都市伏見区淀際目町241-6
電話:075-631-5599

→ → → テクノパンの情報はテクノパンのフェイスブックで。



第241回 新しい靴

ルーテシアⅣRSがやってきたのは2015年3月の初め。それ以来2年とちょっと。長尺の荷物を運ぶために何度かフィットRSで行ったり、たまにはエンジンを回してやらなければとルーテシアⅢRSを2度ほど連れ出した以外は毎回スクールで使ったから、5月の末にはオドメーターが47,300キロをさすほどに。

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入稿時には5万キロ近くにも


鈴鹿サーキット、富士スピードウエイのレーシングコーストショートコース、筑波サーキットのコース1000、阿讃サーキット。スクールを開催しているサーキットは全て走った。お世辞ではなく懐の深い、具体的に言えば伸び側のダンピングが秀逸なサスペンションをしっかり堪能できたし、パドルでもフロアセレクターでもできるシフトチェンジはたいそう楽で楽しかった。

とは言え、サーキットと駐車場にあつらえたパイロンコースを含め5万キロ近く走ったのだから、ショルダーの磨耗が進むのはいたしかたなかった。スクールの参加者に乗ってもらった時にもタイヤをこじらないようにアドバイスしたのだけど、そこはハイパワーのFF。ショルダーのエッヂが丸ぁるく削れるのを避けられなかった。

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一度前後のローテーションはしたけどFFでサーキットを含む5万キロでこれなら悪くない

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以前に左前に履いていたタイヤ


立っていたエッヂがなくなると微舵角の時の反応を得にくくなる。ショルダーが削れると、ことに扁平率の小さなタイヤでは横方向のグリップに対してだらしなくなる。そこで、まだまだ使えるタイヤではあるけれど、一度リセットするために定期点検の時に磨耗が進んでいると言われていたフロントのブレーキパッドとタイヤを交換することにした。

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新しい靴はダンロップDZ101の205/45R17を通販で安く買った
こんな荷姿で到着
安いから古いタイヤなのかなと思ったけど製造年月日は2016年9月上旬
生産国がインドネシアだったけど最近のアジアンタイヤのレベルを知っていれば・・・

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お世話になっているルノー滋賀栗東
今回は持ち込みタイヤを快く換えてくれた
※将来持ち込み部品の取り付け/交換は別途費用が発生する可能性もあるそうです

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外したタイヤはエッヂを気にしなければまだまだ使えるレベル
裏表を換えればあと4万キロはいきそうだけど
だけど扁平率の小さなタイヤは基本的に一度外したタイヤは使わない主義

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新品の時の溝の深さは測ってないけど浅いところで4mm深いところで5mm強残っていた

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交換したフロントのブレーキパッド
左右どちらもピストン側より固定されている側のパッドの磨耗が進んでいた
残り3mmと4mm

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ダストの少ないパッドにすることもできたけどパーツの耐久性もみたいから純正品を選択
新品のパッドの厚みは12mm
ローターにも問題なし

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エッヂが立ってシャキッとした

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ガレージの中の弟は惰眠をむさぼったまま(笑)

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今回の代車キャプチャーも良かった



第240回 スクール X 3

6月と言えば梅雨。しかし雨の降らない今年の梅雨。おかげで日に焼けながらのスクール三連荘。


6月8日 エンジンドライビングレッスン (筑波サーキットジムカーナ場+コース1000)
2003年。エンジン編集部に『所有欲から使用欲への変換』というタイトルの企画書を持ち込んで始まったエンジンドライビングレッスンも今回が60回目。常連さんに混じって「クルマを使い倒そう」と決心した人が運転を楽しんでいます。

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編集部の新井さんがオーバルコースでイーブンスロットルの練習中

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みっちり走って全員が笑顔

※今年はあと1回、9月28日にエンジンドライビングレッスンを開催します。


6月10日 YRSトライオーバルスクール&YRSオーバルレース (富士スピードウエイ駐車場)

スロットル/ブレーキ/ステアリングと加速/減速/旋回との結びつきを確認できるオーバルコース。オーバルコースで練習してからオーバルコースでレースをやります。テールツーノーズ、バンパーツーバンパー、スリーワイドを繰り返しながら運転の上達を図ります。
※反復練習が重要なので駐車場だけで1日に100キロ近く走りこみます。

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オーバルスクール参加者も最後にはレースに混じってヨーイドンを楽しみます

・YRSオーバルスクール

・YRSオーバルスクール


6月11日 YRSオーバルスクール (富士スピードウエイ駐車場)
効果絶大なのに誰も真似してくれないオーバルコースを使ったドライビングスクール。ユイレーシングスクールの専売特許ではありませんので、念のため。
今回は、いつもレーシングカーを作っている人達が鈴鹿から運転を楽しみにやって来ました。

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右回りに左回りと、とにかくグルグル回り続けた結果の笑顔、笑顔、笑顔


ところで、今回のオーバルスクールはとても嬉しいことがありました。

2000年5月から2001年12月までフィアットバルケッタでユイレーシングスクールのドライビングスクールに5回、タイムトライアルに2回、耐久レースに3回参加してくれたKさんが、なんと17年ぶりに走りに来てくれたのです。

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半径22m直線130mの大きなオーバルはKさんにとって初めてのはずなのに
プジョー205XSを駆り初めてとは思えないほど滑らかにそして速く

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スクールで「運転は一生ものだから一度しっかり練習したほうがいい」と言っていますが
一度身についた感覚というものは時が経っても忘れないしクルマが変わっても通用するものです

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またサーキットを走ろうと思うものの、どれだけできるかを確認に来たと言うKさんとパチリ
もちろんサーキットを走ることに大賛成です

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2001年4月28日のYRS筑波サーキットドライビングスクールでオーバルコースを走るKさん
当時のオーバルは半径16m直線48mの大きさしかとれなかった

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同じ日のKさんを別のアングルで
Kさん また遊びに来て下さい。


第239回 アルプスならぬ四国の山あいを

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アルプスの山あいを颯爽と駆け抜けるアルピーヌA110がかっこいいなぁと思って四国の山の中で真似してみたのだけど、アングルがかなり違ったし吸盤の上から貼ったテープが映り込んでいるし、うまくいかなかった。(悲)



※アルピーヌA110の後ろ姿はAlpineの動画、” Col de Turini “ からキャプチャーさせてもらいました

※ IE(Internet Explorer)でビデオを視聴するのが困難のようです。Chromeやsafari、Firefoxなどのブラウザをご利用下さい


第238回 中里さんはチャンピオン その2

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資料として9,995字の「ドライビングポジションの重要性」と10,222字の「タイヤのグリップの探り方」と
2種類のショートコース走行ラインを事前に送るから、参加者はかなりの基礎知識を持って座学に臨むことができる
座学ではクルマの性能を発揮させるための操作方法とやってはならない操作とやったほうがいい操作説明して
あらかじめ見てもらったスラローム、ブレーキング、フィギュアエイトの動画を元に実際に目指すべきところを確認して
あとは練習を繰り返し目指すところと実際のギャップを埋めることだけに集中する

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3班に分かれて実技の開始
A班がスラローム、B班がブレーキ、C班がフィギュアエイトで中里さんはフィギュアエイトから
フィギュアエイトを練習する目的はコーナリングとコーナリングの間で直線的に加速すること
ステアリングを戻さないとスロットルを開けてもクルマは加速しない
どこでどれだけどういうふうに戻すのが理想か   つまりロール制御がテーマ
ノーマルのアクアが激しくロールする

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次に中里さんはスラロームへ移動
20m間隔で置かれたパイロンをできるだけ速いペースでクリアするのだけれど切り返しがあるので加速には限界がある
そこで加速減速イーブンスロットルのローテーションとステアリングワークを操作がふたつ重ならないようにすると
前後輪のグリップ変化を利用して明確に直線的な加速ができる区間を作り出すことができる
つまりピッチング制御がテーマ

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外から見ていて操作とクルマの挙動がちぐはぐな場合は職員室(!?)に来てもらってアドバイス
もちろん自主的に職員室を訪れる参加者も

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中里さんがスレッショルドブレーキングに挑戦
緑のパイロン付近でブレーキングを開始
止まれる速度の手前まで減速して赤のパイロン付近でノーズを拾い前後均等加重にもっていく
踏力の増加に比例して減速度が大きくなるようなブレーキングを目指す
思う以上に踏力をかけて大き目の前加重にしておけばフロントを拾うのが楽になる
交差点で止まる以外はブレーキングの後にコーナリングが控えるのだからその準備もブレーキング区間内で行う

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基本的にユイレーシングスクールのスクールは走りっぱなしでトイレ休憩も自主的に
とにかく繰り返し走ることで再現性のある操作を身につける
頭で考えるのはクルマを止めている間だけ
動き出したら情報処理に専念する
全体の傾向と対策のためのミーティングは必要に応じて

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中里さんがルーテシアRSを味わう

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半径22m直線130mのYRSオーバルを走る

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基本的なテーマはできるだけ速いペースでコンスタントに走る
そのためには何をしたほうがいいのか
なぜそうしたほうがいいのか
できない場合はなぜできないのか
理論的かつ合理的に説明するのがユイレーシングスクール流
クルマの運転は物理学 グレーエリアは存在しない

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1台ずつ走るなんて時間がもったいない
初めての人もみんなと一緒に走って距離をかせぐ
大勢で走るのが怖いという人はそもそも実力以上の速さを追いかけているから
自分の速さを自覚することがスポーツドライビングの第一歩
直線で目一杯加速するとか できることから始めるのが上達の第一歩

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少しの路面の傾斜で操縦性は劇的に変わる
ほんの少し操作を変えると劇的に挙動が変わる
それに気づくかどうかはあなた次第
反応できているかもあなた次第
運転の醍醐味

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YRSツーデースクールに毎回桑名から来てくれるKさんのメガーヌRSとつるんで中里さんが走る

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駐車場での練習の合間に記念撮影
兵庫県、三重県、愛知県からも参加してくれた
今回は比較的年齢層が高かった
富士山は残念ながら雲の中

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2日目は終日1周880mのショートコースをただひたすら走る
中里さんも初めてのショートコースをアクアで走る

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ハイブリッドだからと言って直線だけ速い(!?)わけではない
4輪を使えばコーナリングも遜色なく

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中里さんには失礼だけどタイヤの使い方を見せてもらうためにマーキング

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ストレートを駆け下る

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さすがチャンピオン
躊躇しないところはさすが
前輪の向きに注目

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ルーテシアRSで峠を走ってみたいという中里さんの気持ちは大いにわかる

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チェッカー!!
走った人は走りも走り、計測ラップだけで160周


YRSツーデースクールが終わって時間が経つが、まずは中里さんが感じたルーテシアRSの要約から
・気に入ったのは変速スピードが素早くスムーズなデュアルクラッチ式トランスミッション
・ステアリングホイールから手を離さずに変速できるパドルシフトも◎
・町乗りにはスポーティと思える足回りもサーキットでは少しやわらかいか
・回頭性がよくターンイン速度を上げていってもFF特有のアンダーステアはきわめて軽微
・タイヤのトレッド面をキッチリ使うことが若干難しい
・峠を走るのに向いている足回りのようなので機会があれば峠を走ってみたい
とのことでした。

次いで、『改めてクルマの運転の奥深さを知ることができた。YRSツーデースクールを受けて本当に良かった』と言ってくれた中里さん。お世辞半分にしてもチャンピオンからそう言われるのは悪くない気分だ。

スラロームではてこずったらしいイーブンスロットルも、コーナリング理論ともどもその重要性を認識できたとか。1日目が終了するころには心地よい疲れを感じていたと言うから、ベテランにとっても十分な練習ができたかなと。

YRSツーデースクールでの経験が中里さんのレース活動に生きてくれると嬉しいのだけれど、ドライビングスクールを主宰する者としては運転の速さと上手さについて考えるところが多かったのも事実。今回の経験を次のカリキュラムに生かそうと思う。

さて、さすがチャンピオンだけあってクルマがどんな姿勢になってもコントロールしてしまうし、その反応の早いこと早いこと。要するに高い速度におけるクルマの挙動を受け入れることができる幅が広いのだけれど、それは同時に、ターンイン直後に対角線に加重が移動するような操作をしてアウト側フロントが沈みこんでも、その次の瞬間には何事もなかったように修正してしまっているということでもある。実際、ある時点でアウト側前輪のショルダーがホイールの下に回りこんだ痕跡があった。それはどうなのか。
乗ったクルマがFFだったからかも知れないが、トランジッションを意識してダイアゴナルロールを押さえるとまだまだ速く走ることができると思った。

FF車で高い速度からターンインすると、様々な理由でまずアンダーステアが発生する。アンダーステアはクルマが曲がらないことであると同時に失速につながっているから、速く走るためにはそれをできるだけ回避したい。アンダーステアを軽減する方法はただひとつ。後輪にもスリップアングルを生じさせることで対角線に加重が移動することを防ぐしかない。
FSWのショートコースを一緒に走った時、ロラン・ウルゴンさんはターンインの手前でフェイントをかけることでヨーモーメントの中心をホイールベースの間に収めていた。

ロールもしない、アンチダイブ/アンチスクワットのサスペンションのVITAで中里さんの走りを、一度間近で見てみたいものだ。


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FSWショートコースで中里さんとルーテシアRSと一緒に
お互いに得るところの多かった2日間でした
中里さん ありがとうございました
今年もチャンピオン目指して
応援しています


第237回 中里さんはチャンピオン その1

第113回でも紹介した鈴鹿のウエストレーシングカーズが作るVITA。FF1500ccのエンジンをそのままリアに持っていってミッドシップにしたレーシングカーだけど、このVITAの勢いが今すごい。

生産台数は今日の時点で149台(レーシングカーでだよ)を超え、台湾、中国にも輸出され(作っているのは一介のコンストラクターだよ)、日本では西は岡山サーキットから北は十勝スピードウエイまであらゆるサーキットでレース(単発じゃなくてレースシリーズだよ)が組まれていて、ついにはVITAを駆る女性だけのプロレース、競争女子選手権が富士スピードウエイで始まった。

今回登場する中里紀夫さんは、そのVITA使い。鈴鹿のシリーズで2度のチャンピオンに輝いている歴戦の兵。そのレースで幾多の荒波を乗り越えてきた中里さんが「一度ドライビングスクールがどんなものか見てみたかった」と、ちゃんと受講料を払ってユイレーシングスクールのツーデースクールを受講してくれた、という嬉しい話。

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中里さんの成績一覧


言うまでもなく、レースでは何十人参加しようと勝者はたったの一人。勝敗の決め手となるのは純粋な速さ。人よりもクルマを速く走らせることができた人だけが勝者となり得る。
VITAはタイヤを含めたワンメイクレースのだから車両の性能差はないに等しい。それでも『速い人』と『速くない人』の差が出る。なぜ差が出るのか? 乗り手の速さに差があるのか? それはなぜなのか?

速い人は運転が上手いのか? 運転が上手くないと速く走れないのか? それとも、上手さと速さは別のものなのか?
サーキットでの速さと運転の上手さの間に相関関係はないのか? サーキットの運転といわゆる公道での運転に共通点はあるのか、ないのか?

ユイレーシングスクールを受講する人たちの中にも、サーキットは特別な所、自動車レースは自分と関係ない世界、ととらえていることが少なくなくて、これはジムラッセルレーシングスクール時代からの課題でもあったのだけど、同じ運転なのだからクルマを動かすという一元的な視点で見られないものかと常々思っていた。

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だからと言うわけでもないのだが、中里さんがユイレーシングスクールのツーデースクールを受講してどんな走りを見せてくれるか、カリキュラムから何を感じるのかに大いなる興味があった。


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で、ふだんの足のアクアで参加した中里さん。ハイブリッド車は操作がダイレクトに挙動につながらないけど、ブレーキング、スラローム、フィギュアエイトと小さなオーバルは乗り慣れていて自然な操作ができるであろうアクアでやってもらった。速度が高くないと運動エネルギーが溜まらなず目指す操作ができない大きなオーバルは、ルノー・ジャポンから借りているルーテシアRSに乗ってもらった。

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中里さん出撃


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昨年の鈴鹿クラブマンレースVITAクラスのシリーズチャンピオンの中里さん
中里さんはあまり笑わない人なんです
怖い人では決してありません


近日アップ予定のその2に続く


※ 写真は中里さんに提供してもらいました。


※ 1884年から1889年までアメリカのSCCAというレース統括団体がスポーツルノーというクラスを設けていた。VITAと同じコンセプトで開発され、ルノーがパワーユニット単体を供給し初期には当時の価格で1万ドルで販売された。瞬く間に全米に広がり、その数400台とも言われた。ルノーの供給契約終了にともないパワーユニットをフォードに換装。現在もスペックレーサーとして永らえてはいるけれど、ルノーには日本のグラスルーツモータースポーツの底上げにも力を貸してほしいものだ。


第236回 鬼神は実在する

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ルノーとも4輪自動車とも関係ないが、公開されているものに無断で手を加えたビデオを見て欲しい。
モーターサイクルレースの最高峰、2015MotoGPアメリカGPの予選の模様だ。最終的にポールポジションを獲得するマルク・マルケス選手の戦いぶりが収められている。

エンジンで動く乗り物が好きな人間にとって、速度の上昇に伴って加速度的に増加しながら眼前に立ちはだかる巨大な力、運動エネルギーのコントロールこそあこがれの最たるものだ。

予選残り3分でマシントラブルに見舞われたマルケス選手はピットロードを自身の足で駆け抜け、スペアマシンに飛び乗り、暴れるマシンをなにごともないように操り、3つ全てのスプリット区間でベストタイムをたたき出しながらコントロールラインを目指す。そしてポールポジション。

モーターサイクルに乗ったことのない人も4輪を運転したことがあれば、おそらく、なぜあのような高速で運動エネルギーを制御しながら、大胆とも言えるコントロールをごく自然に続けることができるのか不思議に思うに違いない。

 

ふつうの人にはできないことを簡単そうにやってのける人がいる。
ふつうの人には想像のできない領域でバランスを保てる人がいる。

自分にできるかできないかはどうでもいい。ただただ、同じ時代に同じ世界にいて、彼が成し遂げたことの証人になれたのだから、これほど幸せなことはない。

 

 

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