トム ヨシダブログ

第660回 鈴鹿サーキット

第651回で鈴鹿サーキットのコースレイアウトの変遷について書いた。その時にシケインができる前のオリジナルレイアウトのコース図を探したのだけど見つからなかった。その後、鈴鹿サーキットのご厚意で1982年に配布した資料に含まれていた、シケインができる前のコース図のデータを手に入れることができた。オリジナルレイアウトと現在のレイアウトを比較してみると興味深い。

鈴鹿サーキットのオリジナルレイアウト。今でも鮮明に覚えている。1コーナーを抜けると明確な直線があって2コーナーそして曲率の小さくなる3コーナーへと続く。延々と続きいつまでも先の見えず横Gがかかりっぱなしのデグナーカーブ。ひとつ目とふたつ目の下りの区間でしっかり加速する必要があったスプーンカーブ。入り口から出口まで同じ曲率で奥の深い最も通過速度の速い130Rを抜けフル加速。そのままの速度でかなりの角度で下る最終コーナーに飛び込む。類い稀な8の字レイアウトの鈴鹿サーキット。それはそれはダイナミックなコースだった。

自動車技術の進歩はクルマに速さを与えた。レーシングカーもアマチュアドライバーが持ち込むクルマも走行する速度域が上昇。それに合わせてコースの各所に修正が加わったものの、その流れ。鈴鹿サーキットの豪快さは今でも変わらない。今でも海外のメディアが鈴鹿サーキットをオールド・スクール・トラック ≒ 古く佳き教育的サーキット と呼ぶことでも想像できるだろう。走れば何かを学べる。走るだけでも楽しいから、クルマ好き運転好きの人は一度、今年60周年を迎える鈴鹿サーキットを走ることを視野に入れてみてはどうだろう。  おそらく、 否、 間違いなく人生が変わると思うから。

658-1
1962年9月に完成した鈴鹿サーキットのオリジナルレイアウト

658-2
1982年から数々の改修を経てFIAグレード1を獲得した現在のレイアウト

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比較のために鈴鹿サーキットが配布したコース図を加工させてもらいました
上がオリジナルレイアウト
下が現在のレイアウトです



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