トム ヨシダブログ

第106回 SCCA Club Racing


ちゃんと動くか確認中

ユイレーシングスクールは自らの目的を達成するためにいろいろな挑戦をしている。EPプロジェクトもそのひとつ。現在は主に時間的、経済的な理由で中断しているが、まだ継続中のアイディアだ。

そのEPプロジェクト。アメリカのレース統括団体であるSCCAのEプロダクションクラスの車両規定に則ったクルマを作り、ドライバーとメカニックをユイレーシングスクール卒業生にゆだねカリフォルニアで行なわれているレースに参加しようという遠大な企画。
南カリフォルニアリージョンのCSCCにコンタクトをとって、日本製EP、つまり右ハンドルのクルマでもレースに参加できる内諾は得ていたのだが。

ということで、近いうちの再開を願ってまずはEPの説明から。


エンジンにはまだ手を入れていない

SCCAの車両規則にはいくつかのカテゴリーとクラスがある。ボクがレースをしていた頃は、その合計が26もあった。その中のプロダクションカテゴリーは基本的に2座席スポーツカーをベースにする。排気量とポテンシャルパフォーマンスでAからGまでのクラスに分かれていて、ユイレーシングスクールがベース車両に選んだロードスターはEプロダクションに編入される。
因みにGプロダクションには997ccのヒーレースプライトなんかが走っていた。もちろんオリジナル。
ボクが選んだのはGTカテゴリーで量産セダンがベース。その排気量の最も小さいGT5クラスにKP61スターレットで参加していた。


フロントには4ポットキャリパー


リアには2ポット

このプロダクションとGTというカテゴリー。生産車ベースの改造レーシングカーには違いがないのだが、中身はチューブフレームまで許されるからかなり本格的。JAF規定で開発されたノーマルシャーシのKP61で手こずった経験があるから、EPは専門家にチューブフレームを組んでもらいアメリカで走っているオバケと対等に渡り合うことを目標とした。もっとも補機類の取り付けや伝送関係は休みを利用して卒業生有志が仕上げたから、YRSのEPロードスターは卒業生の作品と言うことになる。


コクピットもワンオフ


パラレルマスターシリンダはバランス調整式

YRS EPロードスターは結局、6時間レースと12時間レースに参加した。ドライバーは全てユイレーシングスクール卒業生。パワーステアリングもブレーキのアシストもなく、屋根さえないクルマに乗ってみたいと手を上げた有志達だ。

「アメリカのレースに参加するってどのくらいの日数が必要なの?」
「あれこれ頼んでポンと乗っただけじゃ面白くないしコストもかかるから、自分達であれこれやると1週間は必要だろうな」
「目標があればお金はなんとかなると思うけど、仕事があるから休みをとるのがなぁ」
なんて会話をしながら臨んだレース。

どちらも無事に完走はしたけれど、アメリカのレース挑戦はいつのことになるやら。なにしろYRSスクールレースに参加しているユイレーシングスクール卒業生には73歳、71歳、68歳の年長組(失礼)がいることはいるけど全員が現役バリバリで仕事しているし、リタイヤするつもりもないみたい。アメリカのレースに魅力をかんじないのだろうか。
だからと言って、EPプロジェクトを先延ばしにしている訳ではないけれど。

※あれから20年近く経ち現在のSCCAカテゴリー、クラスとも整理、統合、拡大が行なわれています。


風当たり(?)は最高


安全燃料タンクは助手席があった位置に


SCCAデカール1


SCCAデカール2 2種類貼ることが義務付け

以下、参加したレースから。

SCCA Club Racing 続く


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