第430回 Iさんの場合
先日のYRSオーバルスクールに乗り換えたばかりのトゥインゴGTで参加してくれたIさんが感想文を送ってくれたので紹介。
スクール終盤
RRの扱い方をマスターしたIさんが
動力性能に勝るルーテシアRSを追い上げるの図
『 トゥインゴ3、楽しいです。
今回のオーバルスクールでトムさんの同乗走行でRRのトゥインゴの特性をレクチャーしていただき、さらに運転が気持ちよく、楽しくなりました。
9年ほど前にユイレーシングに10万キロを超えたプジョー106で初参加しました。座学でこう言った操作をすると、こうなる。なぜなら、といった話で操作と車の動きを関連つけた話をしてもらい、実際の操作ができるかどうかは別にして、座学は何度聞いても飽きることはありません。
今回トゥインゴ3に車を変えたたので、リハビリと車の運動性能を引き出すために久しぶりに参加しました。座学で、そうそうと理論を思い出し、いよいよ実践です。操作の基本は同じでも、同乗走行で車の特性をつかんですぐにトムさんからアドバイスをもらいました。RRなので、ハンドルは〇・・・△だから進入では▽・・・・×のように操作、イーブンスロットルも・・・・のようにしたほうがいいねと。視線は〇・・・▽に、他にもこういったことはたくさんあります。実際にスクールに参加すれば、よーくわかります。
また、ここはスクールなので、普段できないことをいろいろ試せること、そして車の動きから今の操作のアドバイスをいただけます。単純コースのオーバルコースでもインベタで1m内のアウトインやハンドルの操作スピード、ブレーキの強さを変えたりして自己学習もしていけます。
トゥインゴ3はRR車で小さい車ですが、そこそこの運動性能があることを今回のスクールで得ることができました。トゥインゴ3は運転していてわくわくさせてくれる、楽しい車であることがわかりました。良い感覚を忘れないように、近いうちにまたスクールにお邪魔したいと思います。』
※ Iさんは、正確には2008年11月15日のYRSオーバルスクールに初参加。以後プジョー106で14回参加。2017年4月15日。Iさんはプジョー106からルーテシアⅡRSに乗り換えて再度ユイレーシングスクールに。都合3回参加。
※ ルノー仲間になったその時の模様が 233回 に載っています。なぜルーテシアⅡRSを選んだ、とか。
小さいオーバルをインベタでイーブンスロットルで走行
前後タイヤのグリップを均一にする練習
なのだけど
Iさんがパイロンを蹴とばした瞬間
ピンが甘いけど
Iさんが大きいオーバルの上のコーナーを立ち上がる
放送室(?)前を加速するIさん
「あとパイロン1本分奥までブレーキ引き摺ってぇぇぇ!」
※カメラの設定が変わっていたのに気が付かなかった
100キロ軽く30馬力パワーのあるスイフトスポーツと
オーバルコースなら互角に走ることができるトゥインゴGT
逆行なのにストロボをたかなかったので
男前がだいなしになってしまった
Iさん ゴメンナサイ
【独白】
オーバルコースで現行トゥインゴを走らせたのは初めてだったけど、とても面白く大いなる発見もあった。なにしろ思っていた以上に速かった!
オーバルコースでドライビングスクールをやるのは、第一義に人間の行う操作とクルマが示す挙動の因果関係に目を向けてほしいからだ。今のクルマは良くできているしタイヤの性能も高い。だから何気なく運転してもそれなりには走れるけど、運転手本人がクルマが求めている操作ができているのかどうか、あるいはクルマに助けられて走っているだけなのかを検証することが難しい。
うまい運転というのはクルマの性能を引き出す操作ができること、換言すればクルマの性能をスポイルする操作をしないことだ。しかしファミリーカーであってもその性能を100%発揮できる環境は日常にはない。
そこでクルマが一番苦手なオーバルコースの180度向きを変える必要のある、つまり奥の深いコーナーを少し速いペースを保って反復走行することで、スロットルとブレーキとステアリングの各操作が、クルマの加速、減速、旋回の動きと意思通りにリンクしているかを確認するのがYRSオーバルスクールの狙いだ。
今までも触れてきたようにクルマは曲がるのが苦手だ。奥の深いコーナーはなおさらだ。操舵輪と駆動輪が同じFF車や、フロントが軽くリアに常に荷重がかかっているRR車は特に奥の深い長~いコーナーが苦手だ。コーナリングするなら操舵輪と駆動輪が別のFR車に勝るものはないと個人的には思う。
けれど今回。IさんのトゥインゴGTに同乗させてもらってこの小さなRR車を生き生きと走らせる方法を見つけた。文章にして間違って伝わってしまうのは怖いから、トゥインゴオーナーのみなさんにはスクールに来てもらって目の届く範囲で試してもらうことしかできないけど、クルマの動かし方を4輪自動車のそれから逸脱しない範囲でアレンジすると、トゥインゴGTの特性を存分に生かす運転ができることを確認した。
GTでなくてもトゥインゴ乗りの方はぜひYRSオーバルスクールにおいで下さい。