今年1回目のYRSツーデースクールFSW。神戸にお住いのNさんが初めてのユイレーシングスクールに参加してくれた。当日お話を聞くと、ルーテシアRSを通じて知り合った同じ神戸に住むKさんに受講を勧められたらしい。
Kさんは去年のYRSツーデースクールFSWやYRS鈴鹿サーキットドライビングスクールにも参加してくれた常連。そしたら、スクール2日目昼頃に深谷市に行ってきたというKさんがひょっこり。今回のルノー仲間全員とは顔見知りで、スクール終了まで運転とルノーの話題で盛り上がってました。
で、初参加のNさんに感想文をお願いした次第。
FSWショートコース最終コーナーを回るNさん
3月19日20日の2日間富士スピードウェイにて、YRSツーデースクールFSWに参加しました。
一番印象に残っているのが、クルマは物理の法則に支配されており、クルマを動かすには理論に基づいてクルマに動いてもらう必要があるということです。そのための知識をこの2日間で非常に濃い内容を教えていただきました。
1日目は、パート毎にクルマに動いてもらうための理論を学んだ。午前中に、ブレーキング・スラローム・8の字をグループに分かれてトレーニングを行う。
ブレーキングでは、いかに効率よく最大グリップを発揮させて停止する技術をトレーニング。事前課題でだされた雑巾を絞るようにペダルを踏みこむこと。結果、最大荷重を前輪にかけてタイヤをつぶすことにより、タイヤサイズ以上のグリップが得られる。
もう一つは、ブレーキペダルの踏み方の学び。アクセルペダルを離すとすぐにブレーキペダルを踏み込むのでは無く、一度間をおいてブレーキペダルを踏み込む技術を学ぶ。結果、荷重の移動の感じ方と過度のローターの発熱をコントロールする方法を学んだ。
スラロームでは、従来の荷重を左右に移動するスラロームでは無く、可能な限りストレートで加速させるハンドリングとアクセルワークを学んだ。荷重が均等であればあるほど安定した加速が得られることを実感した。
8の字では、従来の外側に荷重をかけたままでの8の字では無く、定常円旋回からの逆定常円旋回へつなぎ方に、ストレートで走行する方法を学んだ。つなぎをストレートで走るためには、なるべく早くハンドルを早く戻すこと、切り方は慎重に戻すときは素早く、加速は車体がまっすぐにストレート状態で安定した加速を得る。
すでにここで、自身のドライビングテクニックの常識が覆っている。
昼食休憩をはさんで午後のトレーニングに入る。午後は、オーバルコーストレーニング。日本ではインディ500マイルレースくらいしか馴染みのないオーバルコースであるが、米国ではメジャーなレーシングコースレイアウトだそうです。
一般的な定常円旋回のトレーニングでは無く、オーバルコースはストレートと円で構成されており、ストレート加速・ブレーキング減速・コーナリング・立ち上がり加速の組み合わせでトレーニングを行う。このトレーニングで、クルマの荷重移動を感じタイヤのグリップを最大化することを学んだ。
オーバルコースは、なかなか手ごわい。何度かスピンをする、理由はわかってはいるが満足できる走りがなかなかできない。オーバルコースでレースを行っている米国クルマ文化を尊敬する。サンデーレースは、オーバルコースのレースが多いのであろうが、相手を抜かす方法がわからない。今度、米国のレースを参考にしてみよう。
一日目で、クルマの動かす理論の基本を学ぶことができた。明日からは今日学んだことを自分なりに生かすトレーニングとなる。本日の走行距離 95kmなり。
二日目 富士スピードウェイショートコースでのトレーニング関谷正則氏が監修したショートサーキットとのこと、下り5%上り8%の勾配レイアウトのレイアウトサーキット。一日目にトレーニングした技術を用いてのサーキットトレーニングを行う。
最初は、全員でコース歩行を行ってコースの攻略方法のレクを受ける。勾配のあるコースなので、減速・加速・荷重のかけ方等、昨日教えてもらったことを考えながらコースの走り方を考える。なるべくストレートを最大限にとれるように走ろうと考える。
そのあとは、ヨシダ先生にリードフォローを行ってもらい、走行ラインとペースを学ぶ。先生、速いです。 と言いながら必死についていく。そのあとは、グループ毎ににラッピングを行って各自のレベルアップを行う。
都度休憩時に先生からのアドバイスがあり、再度ラップを重ねていく。メインストレートからのブレーキングで注意されるが、走り始めると頑張ってしまいなかなかブレーキングがうまくいかない。反省である。
午後からは、雨が降ってきてウエットコンディションとなり、更に難しいトレーニングとなったが、より一層荷重移動でのクルマの動きがはっきりわかることとなりいいトレーニングになったと思う。
2日目は17:00に終了 本日の走行距離148km
2日間のスクールを終え総走行距離243km あっという間の2日間であった。クルマを動かすための理論を学んだが、実行するにはまだまだトレーニングが必要というのも分かった。
スクール後に本日クルマを運転し、一般道を走りながらでも加速・ブレーキング・荷重を考えながら運転している。確実にスクール受講の成果はでていると思う。まだまだ書きたいことは多いのですが、スクールには機会があれば次回も参加したいと思っています。まだまだ自分の成長を確認したい、クルマの運転は本当に楽しい。
是非、ヨシダ先生にはいつまでもお元気でスクールの開催をお願いしたいと思っています。
Nさんと愛車のルーテシアRSトロフィー・シャーシカップ
Nさん。感想文ありがとうございました。ドライビングスクールを長く続けられるよう健康に留意します。ぜひまた遊びに来て下さい。今年2回目のYRSツーデースクールは10月15/16日(土日)に開催予定です。
※ Nさんがオーバルコースでスピンしたと書かれている。路面が濡れている上に「あと5キロ速い速度からターンインしてみて下さい」と走行中にFMラジオで指示するものだから、オーバル走行が初めての人はオーバーステアになりがちで、Nさんが下手なのではありません。
スピンはオーバーステアが瞬間的に起きた結果だから、その手前でリアのグリップが足りなくなるような操作をしたのが原因ではあるけれど、スピンしなければわからないことがあるのも事実。だから、YRSオーバルFSWはイン側とアウト側のパイロンの間隔を14mにしている。つまり幅員14mの走路。車線を分ける線が描いてないから想像しにくいけど、高速道路の3車線より広いのだからYRSオーバルでスピンしても危なくはない。安心してタイヤと自分の(!)限界を試すことができる。タイヤは減るかも知れないけれど。