トム ヨシダブログ

第362回 YRSクワッドオーバルFSW

ユイレーシングスクールに来てくれる人に、次は何を楽しんでもらおうかと考えて、今年からコーナーが4つあるオーバルコースでスクールレースとオーバルスクールをやることにした。
ドライビングスクールをやる場合には安全の確保が最も優先されるけれど、それではゆっくり走れば危なくはない、という意味ではない。クルマを運転しているほとんどの場面で人間の能力を超えた速度で走っているのだから、運転そのものに危険は潜んでいる。
だから、安全なのは、運転している人が絶対に事故を起こさないと覚悟してクルマを走らせることだ。そのために何をすればいいかを考えれば考えるほど安全率は高まる。これは公道の運転でも同じだ。

安くはない受講料を払って参加してくれる人に、せっかくなのだから難題を、とデザインしたのがYRSクワッドオーバルFSW。富士スピードウエイの広大な駐車場にパイロンで作った1周約650m、幅14mで、4つの異なるコーナーがあるコース。

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初めてのYRSクワッドオーバルレースはあいにくのみぞれ混じりの雨。小降りになることもあったけど、路面は終日ウエット。それでも初めてのコースを全員が探りながら走っていた。「 あそこはこうだ 」「 あっちはこうだ 」そんな会話が途絶えない。

何ヒートかやったところで、ポルシェ911に乗る常連のIさんがどうやって走るか見せてほしいと言ってきた。滑りやすい路面でのブレーキペダルの踏み方と、ターンインの時に前後輪の荷重が均等になっているか確認したいと言うので、何周かしてみた。下の画像は、Iさんのクルマに取り付けられていたスマホのアプリに記録された走行データ。なんでも、走行ラインで真っ赤になっているところは横Gが1.1を超えている区間だとか。ベストタイムは25秒5。

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スピードを出すことが危ないのではなく、どんな場合でも、技術的にも精神的にも速度をきとんとコントロールできることが安全につながる。雨だから滑るのではなく、路面が滑りやすいのだから常に4輪が路面を捕まえていられるように操作することができれば、クルマがバランスを崩すことはない。

クルマがどんな乗り物なのか確認するために、そして自分の運転操作を確認するためには、速く走ってみることも必要だと思う。それを安全に試せる場所と、速く走るためのコツを提供するのがユイレーシングスクールの役割だと思っている。


下の動画はYRSメールマガジン読者向けに作成したYRSクワッドオーバルFSW紹介ビデオです。



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