トム ヨシダブログ

第38回 YRSオーバルレース第3戦

どこにでもいる青年とオジさんがヨーイドン !

アメリカに拠点を構えて活動していた時に調べたのでいささか古い数字ですが、98年当時アメリカには1,320ヶ所のレース場がありました。
その内の78%がオーバルコース。ロードコースがあたりまえの日本やヨーロッパでは考えにくいことかも知れませんが、アメリカではレース場の8割が楕円形、もしくはおむすび型のオーバルコースです。有名なデイトナスピードウエイやシャーロットスピードウエイなどはおむすび型のいわゆるトライオーバル。マイアミレースウエイなど純粋な楕円形のオーバルコースは全長2キロ以上のオーバルコースでは少数派です。
先ごろインディ500が行われたインディアナポリスレースウエイは明確なコーナーが4つあるレキュタンギュラーオーバルと呼ばれ、マイアミレースウエイが形状を変えたことで今やアメリカ唯一の存在です。

8割がオーバルコースだとするとロードコースはどのくらいかという話になりますが、オーバルコースに次いで多いのがドラッグレースを開催するドラッグストリップで18.3%。ロードコースは全1,320ヶ所のレース場のうちの3.7%、49ヶ所にしか過ぎません。
ですが、このことがMLBやNBAやNFLをしのぐ人気となったアメリカのモータースポーツの原動力でもあるのです。というもの、オーバルコースでは全1,029ヶ所の内の96.1%が全長800メートル以下のアマチュアがレースをするためのコースで、毎週土曜日の夜にはなにがしかのサタデーナイトレースが開催されています。ドラッグストリップにしても全242ヶ所の内の46.7%が全長8分の1マイル(200m強)でアマチュアがサンデーレースを楽しむための施設です。

見せるレースは徹底的にプロフェッショナルに、一方で敷居の低い参加できるモータースポーツがそこいら中にあるアメリカだから、インディ500に40万人の人が集まる環境ができたと言えます。

時間が経っているので数字に変化はあるでしょうが、その後閉鎖になったレース場がある一方で新しいレース場ができたというニュースも入ってきているので、アメリカのモータースポーツをとりまく環境にそれほどの違いはないと思います。

と、前置きがながくなりましたが、ユイレーシングスクールでは卒業生のためにスクールレースを開催していますが、YRSオーバルレースは日本で最も敷居が低いモータースポーツだと自負しています。そのYRSオーバルレースを初めてトライオーバルで開催しました。
半径22mの半円を130mの直線でむすんだオーバルコースのストレートのひとつに緩いコーナーを加えただけなのですが、これが走る方にも見る方にも面白いのなんのって。コース全長が延びているのにも関わらず、ラップタイムはむしろ速くなっていて、いかに加速と減速の時間が速さに関係しているかを証明することにもなりました。

ぜひご覧下さい。

参考:YRSスクラップブック-アメリカンレースウエイ


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