
第147回 道具の使い方
2011年の初めに同じテーマで書いたのだが、その焼き直し。
以前はスクールの座学で包丁の話をかなりの頻度で話していた。なぜ包丁は引いて切るのか、という包丁という道具の使い方の話。
ところが、話していてもフーンといった感じであまり興味を示してくれないことが多かった。たかが包丁を使うのにそんなメンドクサイ話なんか要らないよ、と思っているのか、こちらの説明が悪くてピンとこないのか、座学より早く走りたいと思っているのかわからないけど、とにかく受けは良くなかった印象しか残っていない。
が、個人的には道具の使い方には大いに興味がある。どうすると道具を効率よく使うことができるか。クルマを運転する時にはいつもそんなことを考えている。正しい道具の使い方を知れば、道具を使っている時にどうすればどういう結果を期待できるか見えてくる。大事ことなのだけど、YRSの受講者でさえ、概して使いかたより使った結果のほうに興味があるように感じると言ったら怒られるか。
包丁は最も単純な機能を備える道具だから例にあげたまでで、実はクルマという道具の使い方に思いをはせてもらいたいとの願いがあった。
で、あまりにも反応がないので全長79センチの包丁を作った。もちろん木製だ。これを座学で見せれば少しは興味を持ってくれるかな、と期待した。
結果は。見事に期待外れ。模型を目の前にしても、クルマの操作とは全く関係ないからか、興味を持ってくれている気配はなかった。
それ以降、あまり包丁の話はしていない。したほうがいいのだが、他にも使い方の大切さを伝える方法はあるから、79センチの包丁はガレージで惰眠をむさぼることに。
で、そう何回もあることではないので、その包丁らしきもおを紹介しておきたい。
大げさに作った包丁だからだけど、刃の角度の差はこれだけ異なる
実際の包丁の刃は薄い。それでも引くと引かないでは切れ味が違う。
クルマの運転でも、ごくわずかな操作の違いが、結果的には大きな差を生む場合が多い。
包丁のような単機能の道具でも使い方を理解すれば、より簡単に、より効率的に目的を達成することができる。クルマはもっともっと複雑な機械だから、使い方を覚えれば、より安全により快適に走らせることができる。サーキットを走るなら、リスクをとることなく速く走らせることができる。意のままにクルマを操ることにつながる。
最近は包丁の話の代わりに、「クルマの正しい動かし方を覚えておいて損はありません」と直球勝負をすることにしている。
第146回 ルノーの仲間
6月上旬はスクール続き。4日にエンジンドライビングレッスン、6日にYRSトライオーバルスクール+YRSオーバルレース、7日にYRSオーバルスクール。今年はどのスクールも、例年になく初めて受けに来てくれる方が多いので幸せ。
直前に仕事が入ってキャンセルした方と仕事があるからと途中で帰ってしまった方が多かったので、いつもよりさみしい集合写真。
キャンセルされた方の中にルーテシアユーザーがいたのが残念。感想を聞きたかったのだけれど。それでも6名の方が初参加だったのが救い。
おむすび型のオーバルコースで練習するYRSトライオーバルスクールとYRSオーバルレース。初参加の方がスクール、レースとも1名で常連に胸を借りていました。
いつの日か、ルノーに乗る方がYRSオーバルレースに参加足手くれるとすごく嬉しいのだけど。
◎YRSオーバルスクール
アドバイスに集中していて記念撮影を忘れるというお粗末(泣)
過去にユイレーシングスクールを受講したことのない方がYRSオーバルスクールに7名参加してくれた。今までは9割以上が以前にも参加したことのある方だったけど、今年に入って少し風向きが変わってきた。嬉しい限り。
雑誌エンジンの副編集長も黄色いメガーヌRSで参加
7月売りのエンジンで紹介してくれるとか
ルーテシアに乗るUさんとメガーヌRSに乗るKさんも初参加。Kさんは三重県から足を伸ばしてくれた。
ユイレーシングスクールでは初めて参加してくれた方にアンケートをとっているのだけど、回答の中からUさんとKさんの感想を紹介したい。
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・Uさん(ご本人の写真はありません。ゴメンナサイ)
写真はUさんに借用
【設問1】ユイレーシングスクールのことをどこで(何で)お知りになりましたか?
ルノージャポンのブログで発見しました。
【設問2】YRSオーバルスクールを受講された印象をお聞かせ下さい。
初めのうちは「どうすればいいのか?」と不安というか、少し迷っていました。ヨシダさんに「考えて、どんどんトライをして、確認すればいい」と言ってもらい、その後は自分なりに色々トライ出来たかなと思っています。
朝から1日かけて、ブレーキ – ステアリング – イーブンスロットルを何度も繰り返し練習できたことが良い経験になりました。よく考えてみると、今までは運転の練習が出来ていなかった(やり方すら分かっていなかった)のだなと実感しました。
最終的には、あまり考えなくても自分レベルの運転ができているようになった気がしています。
【設問3】ユイレーシングスクールのカリキュラムはあなたの運転技術の向上に役立ちましたか?
とても役立ちました。
正直なところ技術向上したのかどうなのかは、はっきりとは分かっていませんが、何処に気おつけて運転すべきなのか。そのために何をやれば良いのか。やってはいけないのか。ということが自分の中でそれなりに整理が出来たようで、頭がすっきり出来た感じです。
【設問4】ご意見、ご感想があればお聞かせ下さい。
スクールでは運転に夢中になっていたのですが、いま冷静になって考えると「もっとトライしてみたいことがあったな」と思っています。また機会があったらよろしくお願いします。
ほとんど写真も撮れなかったのですが。最後に一枚だけ撮ったやつがあったので添付しておきます。使えそうなら使ってください。
・Kさん(ご本人の写真はありません。ゴメンナサイ)
写真はKさんに借用
【設問1】ユイレーシングスクールのことをどこで(何で)お知りになりましたか?
ルノーのブログで。
【設問2】YRSオーバルスクールを受講された印象をお聞かせ下さい。
楽しい雰囲気の中で、自由にやらせてもらった気がします。
【設問3】ユイレーシングスクールのカリキュラムはあなたの運転技術の向上に役立ちましたか?
役だつと思います。
【設問4】ご意見、ご感想があればお聞かせ下さい。
初めての参加でしたが、走行前の説明や、走行中のアドバイスもあり、戸惑うことはありませんでした。走行量も多く満足でした。同乗走行では、横に乗っていても身体が振られない、スムーズな操作に感動しました。本当は、あと何回かお願いしたかったくらいです。最後に、個人な反省で、午後の後半、だんだん頭の中が、白くなり、操作も雑になってしまったので、自主的に、休憩したほうがよかったのかと思いました。
また参加したいのでよろしくお願いします。
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クルマの運転は楽しいからどうしても気持ちが先に行ってしまうことがあるけれど、クルマは道具でもあるので正しい使い方を一度は教わったほうがいい、というのがユイレーシングスクールの考えです。
このブログをご覧になった方、都合がついたらぜひ参加してみて下さい。
遠方で来られない方は、開店休業状態の掲示板があります。運転についての質問がおありでしたら、できる限りお答えしますので書き込んで下さい。
・ユイレーシングスクール掲示板
第145回 それなりに
オドメーターの数字が5000を超えたばかりなのに鈴鹿、阿讃に次いで3つ目のサーキット、筑波サーキットコース1000を走った。その時の動画がこれ。
YRS筑波サーキットドライビングスクールの昼休みに走ったので時間は限られていた。だから、回す気にはなっていたけれどルーテシアRSの性格をつかむところまではいかなかった。懐の深い足回りの入り口ぐらいまでは体験できたけど。
振り回せばもっと速く走ることもできると思うのだが、それは主義ではないし、タイヤのコンタクトパッチの形状をできるだけ変えずに走りたいのでもう少し走りこむ必要がある。
個人的にもユイレーシングスクールとしても、クルマに負担をかけて速く走ろうとするのには賛成しかねる。
例えば、FF車にその傾向が強いのだが、前輪のショルダーまで使ってコーナリングすることだ。ショルダーを使うほど攻めたって気持ちにはなるかもしれないけど、それで速く走れるかというとむしろ逆だ。荷重がアウト側前輪だけにかかった状態ではクルマが前に進まない。
大切なのは、それなりに走ることだ。今回もショルダーを痛めない範囲で、どれだけ短い時間でルーテシアRSの特性をつかみ、前後のスリップアングルを均等にしながら走れるかをテーマにした。だから、ショルダーが巻き込みそうな時は何もしない時間を作った。
それでも合計8周した前輪のトレッドには、アウトに逃げた形跡があった。右も左もだ。悔しいけど、まだリアタイヤが使えていない証拠。ただ、どうすればいいかはわかったので次回に試してみたい。クルマに負担をかけなくても、速さを追求する方法はいくらでもあるのだから。
写真は走行後のタイヤ
ルーテシアⅣRSには、中低速の回り込んだコーナーが多いサーキットより、高速コーナーや短いコーナーのあるサーキットが似合いそうなの雰囲気なので、機会を見つけて4つ目のサーキットを走ってみたいと思う。
第144回 YRS筑波サーキットドライビングスクール
今年初めてのYRS筑波サーキットドライビングスクール。未明までかなりの雨が降っていたのでシメシメと思っていたのだけれど、ホテルを出る頃には上がってしまった。
今年、YRSではブレーキングの練習に重点を置いている。安全に走るためにも、サーキットを速く走るためにも最短距離で車速を落とす操作とブレーキング区間の後半で姿勢を安定させる操作が欠かせないからだ。だからウエット路面が良かったのだけれど。
筑波サーキットコース1000で午前中2時間をブレーキングの練習にあてた結果、初めてサーキット走る人もターンイン時の姿勢作りに合格点をあげられるようになった。
そう言えば、今回はユイレーシングスクールを初めて受講する人の参加が多かった。いつもなら9割以上が以前に受講した方なのだが。
それと、今回は何年もユイレーシングスクールに通ってくれている方2人が息子さんを連れてきてくれた。
一人は免許取得中ということで、親父さんのクルマをボクが運転してサーキットを味わってもらった。
もう一人は親父さんに買ってもらったクルマで、親父さんと一緒に受講してくれた。若いというのはすばらしいことで、どんどん吸収する。多分、遠くない将来には親父さんより上手くなる手ごたえが。
ただ二人には言っておいた。「若気の至り」はクルマの運転に通用しないからね、と。
ユイレーシングスクールには様々な人がいろいろなクルマで参加してくれる。今回、どんな参加者分布だったのかを示したのが上の図。傾向としては、いつもより年齢層が若干高かったのと、クルマをいじっている人が少し多めだったこと。前述の通り初めてユイレーシングスクールを受けてくれる人が多くて嬉しかった。
筑波サーキットに到着した時にはオドメーターの数字が5100を少し超えていた。
スクールの合間にビデオカメラを積んで走ってみたので、ルーテシアRSから見た筑波サーキットコース1000の景色は次回に紹介します。
第143回 ルーテシアRS 阿讃サーキットを駆ける
ルノークラブ走行会が行なわれた阿讃サーキット。香川県との境に近い徳島県東みよし町の山の中にあるこの1周1004mの小さなサーキットは、運転の練習にはもってこい。
なにしろ高低差がハンパじゃない。加えて、これが最大の特長なのだが、エスケープゾーンがほとんどない。コースアウトしたら即ガードレールか土手。こういう環境は得がたい。
突っ込みすぎたらアウトに逃げればいいや、で練習するのと、絶対にコースを外れてはだめだ、で練習するのとでは全く違う。テクニック以前に覚悟の仕方を養える。
それに、エスケープゾーンのないタイトなコースが役に立つこともある。
この日、サーキットを初めて走る人が何人もいたけど、みんな最後にはそこそこ走れるようになった。それは、あくまでも個人的な感想だが、レイアウトというか、目に入ってくる情報が峠道を走っているのと大差ないので馴染みやすいのではないかと。
頂上から下るセクションもいい。とにかく忙しいから考えている時間はない。なんとかしなきゃならないし、やってみればなんとかなるものだ。運転の理想は無意識行動なのだから、それを短時間のうちに習得できる。
そんな阿讃サーキットを慣らし中のルーテシアRSで走った時の動画がこれ。オドメーターの数字は4000を少し超えたばかりだったから、RSボタンには触らずショートシフトをしながら走った。
阿讃サーキットを走るのに特別な資格は要らない。ライセンスも要らない。年会費3,500円を払えば、平日、土曜、祝日なら1,600円で25分走ることができる。関西圏にお住まいのルノーユーザーの方はぜひ一度訪ねてほしい。
ただ、サーキット自体が山の上にあって、そこへ続く道は細く急で、上に住む方々の生活道路でもあるので十分注意してほしい。
サーキットを単に速く走るのではなく、自分がクルマの性能を引き出す操作ができているか検証するのにはうってつけのコースだ。
第142回 ルノークラブ走行会
5月4日。阿讃サーキットでルノーネクストワン徳島とルノー松山が共催するルノークラブ走行会が開催された。
この走行会、20数年前にルノーユーザーの事故がきっかけになって始められたそうで、今回で30回目になるという。
「経験不足に起因する不慮の事故からお客様を守りたいので始めた」という一宮さんのお話を聞いて、何かお役に立てればと押しかけることにした。
せっかくだから座学もやろう、という話になって、集合時間を例年の午後1時から朝10時半にしたのだけれど、座学を始める前にルノーユーザーとその仲間が26名集まった。
座学ではいつもの通り、タイヤのグリップの話に始って、運転操作でやってはいけないこととやっていいこと、やったほうがいいことを説明して、参加された方々の質問にもお応えした。
本州以外で初めてのスクールではあったけど、みなさん真剣に話を聞いてくれてとても嬉しかった。
昼食をはさんで、走行は1時から5時まで。走行時間をそぐといけないので、実技はスレッシュホールドブレーキングを体験してもらうことだけにした。全員をお乗せすることはできなかったが、ブレーキペダルの踏み方によって制動距離が大きく変わることははたから見ていてもわかったそうだ。
その後は好きな時に走って、好きな時に休むといういつものルノークラブ走行会。
サーキット走行のベテランから、この日初めてサーキットを走る方まで経験値はバラバラ。大丈夫なのかな、と思っていたけれど、心配する必要はなかった。みなさんご自分のペースを守ってサーキット走行を楽しまれていた。
何人かの方を助手席に乗せてオーナーのクルマで走って『理にかなった操作』というものを見てもらったけど、「目から鱗」と言ってくれた方もいたから参考にはなったはずだ。
かの一宮さんが0.9ターボのルーテシアを持ち込んでいたから、定員乗車で模範走行(?)を披露した。ちっちゃなエンジンなのに上り坂でも痛痒を感じなかったのは大きな驚き。
とにかく、コース上にクルマが走っていない時間がないほど、1周40秒台後半~50秒台前半のコースを入れ替わり立ち代わり走ること走ること。 「今日がサーキット初めてなんです」と言ってた方々が、目を三角にするでもなく周回を重ねる。それも初めてにしては大したペースで。 ちょっともったいないところがあったのでアドバイスしたら、その方はベストラップを更新。 カングーも走っていたから速度差は大きかったけど、譲るところは譲り、譲られるまでは待つという秩序あふれる、それでいて楽しさ満点の時間が5時まで続いた。
一宮さんも出て行ったら戻ってこないほど運転が好き。なんか、とてもステキな走行会でした。帰りの渋滞が少しばかり苦痛だったけど、それを差し引いても余りある得がたい体験をさせてもらいました。
自宅に戻り、四国が近くなったように感じています。
一宮さん お世話になりました。
ルノークラブ走行会 ずっと続けて下さい。
※掲載した写真はYRS卒業生の和田康之とルノーネクストワン徳島に提供してもらいました。
第140回 サーキット デ ビュー
鈴鹿サーキットに到着してもオドメーターの数字は3,200弱。
3,000キロまでは3,000回転を上限に回してみたけど、まだ全開にはしたくない気分。年に1度のYRS鈴鹿サーキットドライビングスクールには間に合わなかったけど、リードフォローのリードカーとして初めてサーキットに足を踏み入れた。
その時の動画がこれ。
F1日本GPも開催される日本のモータースポーツの聖地、鈴鹿サーキット。高速コースなので一度はユイレーシングスクールを受講した方を対象に開催している。今回は21歳から67歳まで、平均年齢48.6歳の若者が伊勢湾を遠くに眺めながら聖地のストレートを駆け下りました。
まだ全開にはしていないし、今回は「RSボタン」は使わずにマニュアルシフトで走ったのだけど、2,000回転も回っていればトルクがモリモリのルーテシアⅣRS。ルーテシアⅢRSとエンジン特性も違うし、足回りのフィーリングも異なるけど、このクルマもいい。
運転の上達に励む、って覚悟のある人にはうってつけの教材、です。これでユイレーシングスクールを受講したら運転の達人になれること間違いなし。