トム ヨシダブログ

第633回 クルマの動かし方

ワインディングロードの下りのコーナーでクルマの向きが変わらずガードレールに一直線、という経験をお持ちの方は少ないかも知れないがいるだろう。
鈴鹿サーキットの130Rでインに巻き込んでスピン。最悪の場合クルマを壊した方もいるだろう。富士スピードウエイのコカコーラコーナーや筑波サーキットコース2000のダンロップコーナーでインに巻き込んでスピンしたことのある方も多いだろう。

峠道やサーキットに限らずどんな場面でも、そうするつもりは全くないのにそうなってしまうということはあり得ることだ。なぜならばクルマの動きは操作の結果であるからして、運転手が間違っていないと思ってやった操作が実は理にかなっていなかったり、あるいは慌てた結果クルマがいやがる操作をやってしまったとか、クルマの動きを感じることができないうちに操作したとか、クルマが思い通りに動いてくれなかった原因が100%運転手にあるのは明白。

そんな話、サーキットを走るつもりはないから、スピードを出しては走らないから関係ないと言う向きもあるだろう。きょうびのクルマは何げなく乗っても運転手の意思通りに動いてはくれるからね。だからサーキットは走らない、制限速度の範囲でしか走らないという人は間違った操作が原因で事故を起こす可能性は極めて低いかも知れない。

でもその人達は実にもったいないことをしているのに気が付いていない。

クルマの運転にはやってはならないこと、やるべきこと、やったほうがいいことがある。やってはならないことをやらなければクルマが言うことを聞かなくなることはまずない。やるべきこととやったほうがいいことを知識として持っていてそれを実行できればクルマはイキイキと動く。自分がクルマを動かしているという意識が高まるから運転が楽しくなるし、クルマを所有するという価値そのものが上がるというものだ。
それにも増して、クルマの性能を引き出す方法を知っていればクルマ側に余裕が増すことになるから相対的に運転中の安全率が高まる。どんな状況でもクルマを安定させて走ることができれば、クルマがバランスを崩す可能性が低くなり、速く走ろうと思えば速く走れるし、スピンやコースアウトとは無縁になる。

座学で理論的にクルマの動かし方を解説し、走行中にリアルタイムのアドバイスで参加者の操作を修正しやってはならないことを減らし、やったほうがいいことを増やすことを主眼に練習する。ユイレーシングスクールの受講をお勧めする理由だ。

633-2
減速中のクルマの重心は前方に移動するから前輪の荷重が増える
荷重が増えるとフロントタイヤのグリップは高まるけど
相対的にリアタイヤのグリップは減少する
 
ガードレールに一直線は前輪に荷重がかかりすぎてタイヤの限界を越えたから
130Rでスピンしたのは
高速コーナーなのに後輪のグリップが足らない状態でターンインしたから
コカコーラコーナーやダンロップコーナーでスピンしたのは
短いコーナーなのに前のめりでターンインしたから
全て前後輪のグリップレベルに差があったから

633-1
加速中のクルマの重心は後方に移動するから後輪の荷重が増える
荷重が増えるとリアタイヤのグリップは高まるけど
相対的にフロントタイヤのグリップは低下する
 
走ってくるクルマの前に割り込もうと駐車場から
ステアリングを切ったままスロットルを大きく開けて道路に飛び出し
対向車線にはみだしそうになってスロットルを閉じたものだから
今度はインに巻き込みそうになって慌てている人がいる
フロントタイヤのグリップが常にそこにあるとは限らない
そんな人こそユイレーシングスクールに来てほしい

※ 図のタイヤに網をかけてある部分は疑似的にグリップの大きさを表しています
※ 便宜上フォーミュラカーをノーズダイブ/テールスクワットさせていますが実際にはこれほどの姿勢変化はありません

 

◎ ユイレーシングスクール受講生募集中です。みなさまの参加をお待ちしています。
・1月29日(土) YRSオーバルレースFSW 開催案内と申し込みフォームへのリンク
・1月30日(日) YRSオーバルスクールFSW 開催案内と申し込みフォームへのリンク
・2月13日(日) YRSドライビングワークショップFSW 開催案内と申し込みフォームへのリンク
・3月19,20日(土日) YRSツーデースクールFSW 開催案内と申し込みフォームへのリンク
※ すでに初めてYRSに参加されるルーテシアシャーシカップに乗られるNさんが申し込んでくれました



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