トム ヨシダブログ

第110回 YRSとその仲間たち


レースが終わって破顔一笑

2000年2月12日。埼玉県にある桶川スポーツランド。前年の12月に日本で活動を開始したユイレーシングスクールは3回目のYRSドライビングワークショップを開催した。定員いっぱいの16名の中に大森さんはいた。


寒い寒い桶川ドライビングワークショップだった(左からふたり目が大森さん)

14年と半分が経った7月26日。富士スピードウエイで開催したYRSオーバルレース。前を走るクルマの隙をアウトからインから狙う大森さんの姿があった。


14年半前と同じテンロクロードスターのオドメーターは141,078キロ

実は、リピーターが多いユイレーシングスクールの参加者の中で最も参加した回数が多いのが大森さん。その数171回。ユイレーシングスクールが開催した全てのプログラムに参加してくれた。ダートコースのスクールにもスキッドスクールにも、いつもニコニコしながら目だけは真剣な大森さんがいた。


愛機とともに大森さん

YRSエンデューロでは自分のクルマを提供して参加者を募集。耐久レースの楽しさをみんなに伝えてくれもした。
参加者がわからないことを聞くと親身になって自分の経験を話してくれる。新しいカリキュラムを始めればいの一番に参加してくれる。

大森さんは「僕は走るのが好きだから」と謙遜するけれど、大森さんのクルマに対する姿勢に感化された人は少なくない。


「エッ、ステッカーも撮るの?はずかしいな」 イエイエ立派な勲章です
14年モノのYRSステッカーも時の流れを物語る

下の動画は2003年2月12日に開催したYRSスプリント。前を走るのが大森さん。

ふだんはクルマに乗らない大森さん。クルマを引っ張り出すのはもっぱらYRSに来る時だけとか。それでもクルマさんは幸せに違いない。
2000年以降、サーキットでも公道でも大森さんが事故を起こしたことはないし、メカニカルトラブルはあったようだけどしっかり手当てして今でも全開で走れるコンディションにあるし、クルマの使い方のお手本のひとつになる。


ほとんどの仲間が10年来の知り合いだから話は尽きない

クルマを楽しむ方法はいろいろあるし、クルマに対する価値観も多様ではあるだろうけど、ユイレーシングスクールでは「とにかく長く長く楽しんで下さい。歳をとれば若い頃に見えなかったものが見えてきます」とお願いしている。
その意味でも、大森さんはユイレーシングスクールの優秀卒業生。

※YRSとその仲間たち不定期に連載します


Comments are closed.