トム ヨシダブログ


第763回 2023年12月の富士山とFSWと食

年を越してしまったけれど、今さらながらに2023年最後の富士山とFSWと食。

と、その前に。   昨年新装になったYRSトライオーバルFSWはこんな感じです。

 

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2023年最後のFSWはホントに久しぶりの雨
 
停めてはいけないところに停めて慌ててたから
半ドアだけど

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コース作りの段取りつけて沼津へ直行
 
2023年最後のむすび屋さんは
まず生桜海老から
甘くて透明な味が何とも言えず

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そしてやっぱり地アジ刺し
 
その昔
沼津港で地アジが揚がらない寒い時期は
地アジ刺しも地アジ丼もメニューになかった
アジフライはあっても地物でないからと親父さんが出さなかった
暖冬なのかここ1、2年は冬でも食べられる幸せ

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コースを作り終えてからの予定を決めていたので
 
2023年最後の沼津食は天丼に

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さっさとコースを作ってホテルに取って返し
歩いて2023年最後のさかなや本店さんに
 
まずは頼むと間をおかずにでてくる
チーズの大葉巻

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中トロ
赤身
カンパチ
 
この日の中トロは涙モノ

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目先を変えて
 
肉巻きとかを

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ここでは
 
あさりバターも欠かせない

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2023年の〆は
 
焼きむすび
すごく時間をかけて焼いてくれるここの焼きむすび
外がカリカリ中はもっちり
一度は食する価値があります

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2023年最後で3回目のポルシェクラブ東京銀座のドライビングレッスン
初めてYRSトライオーバルを走ってもらうことにしました
午前中は路面がウエットだったのでみなさん楽しんでました
 
未明まで雨だったのでいつもの場所に向かうも
残念ながら富士山はかくれんぼ

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翌日は快晴
 
朝6時25分の富士山を
扇屋さんの屋上から仰ぎます

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2023年最後のスクールはYRSトライオーバルスクールFSW
参加者が集まる前に
 
メガーヌRSトロフィーに
カメラとパフォーマンスボックスを積んで
YRSトライオーバルの車載映像を撮影

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この日のルノー仲間は4名
 
ルーテシアRSのNさんFさんを
メガーヌ3RSのSさんが追いかけます

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巻尺で実際に測って
 
コース幅は14.2mです
高速道路の3車線より広いんです
遠くを見てコース幅いっぱいを使って走りましょう

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OさんとNさん談笑中
Fさんはクルマの中で温まり中

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この日は本当に寒かった
 
Tさんが貸してくれた防寒頭巾をかぶって運転していたら
スタッフが
 
「トムさん、すごく怪しいです!」

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2023年最後のスクールを終えてゲートに向かう
 
リアビューミラーを見たら富士山が
クルマを停めて
2023年最後のご挨拶

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それで
 
また例によって道の駅のレストランふじおやまへ
また飽きもせず豚汁定食
 
お腹を満たして西に向かいました



第759回 さぁ 25年目に向かって

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25年目のユイレーシングスクールは来年2月に始動。4月までの開催日程は以下の通りです。

2月3日(土) YRSオーバルスクールFSW(富士スピードウエイ駐車場)
2月22日(木) YRS筑波サーキットドライビングスクール(筑波サーキット コース1000)
2月24日(土) YRSドライビングワークショップFSW(富士スピードウエイ駐車場)
3月7日(木) YRS+エンジンドライビングレッスン(筑波サーキット ジムカーナ場+コース1000)
3月31日(日) YRSドライビングワークアウトFSW アドバンストトレーニング(富士スピードウエイ駐車場)
4月27/28日(土日) YRSツーデースクールFSW(富士スピードウェイ駐車場+ショートコース)

※ 3月31日(日)のスクールはYRSトライオーバルスクールFSW(富士スピードウエイ駐車場)に変更になりました。



第754回 Wさんとユイレーシングスクールの22年間

ブログ第397回ユイレーシングスクールとWさん 第656回ルノーを楽しむ に登場してもらったWさん。11月頭に初めて開催したYRSトライオーバルスクールFSWに、今回はルーテシアRSトロフィーではなかったけど、半年ぶりに来てくれた。もっとも、折に触れメールでやり取りはしていたからお互いの無事は承知していた。

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高齢者と後期高齢者が
メガーヌRSトロフィーに貼った
高齢者マークを指さすの図

 

Wさんが初めてユイレーシングスクールに参加したのが2001年7月。もう22年も顔を合わせていることになる。参加された回数は延べ110回をゆうに超えている。そんな運転の先輩と話すのはいつも高齢者の交通事故のこと。交通事故など起きなければ起きないほうがいいに決まっている。しかし高齢者の事故が増えているのも事実。加えて高齢が事故の要因になっているとする風潮にはボクにしてもWさんにしても歯がゆい思いをしている。

その反動なのかもしれないけど『一生懸命運転して事故を起こさないようにしたい』、『高齢者の運転の模範たりたい』 と思っている。おそらく、間違いなくWさんもそう思っているはずだ。その意味で、ユイレーシングスクールがWさん自身が行う技能点検の場になっているのならば幸いだ。

※高齢者と事故の関係についてユイレーシングスクールの思想を裏付ける知見を見つけた。本文では長くなるので文末に。

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今回のYRSトライオーバルスクールFSWでの写真は
みんないつもより欲出して走り回っていたのでナシ
 
なので以下の写真は昨年5月
YRSオーバルスクールFSWでのWさん

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ルノー仲間の前を疾走する
ユイレーシングスクールの大先輩Wさん

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ルノー仲間と

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無理はしないけれど
踏むところは踏むのがWさん流

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昨年12月のYRSオーバルスクールFSWでWさんと

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御年80ウン歳のWさんは
認知症テストのベテラン
 
都合3回受けたのかな?

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前々からWさんは
高齢者が事故を起こすことに心を痛めていた
ユイレーシングスクールで高齢者講習ができないものかと
 
ユイレーシングスクールとしてはやりたい気持ちはあります
25周年の記念行事にしますか?

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Wさんは11月20日が誕生日
2年前には家族にお祝いされた時の写真を送ってくれました

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Wさんが先週送ってくれたメール
北海道を元気に走り回っているようです
 
先だってのスクールの時も
若い人を追いかけまわしていたのに
翌週には北海道に飛んで雪道を
 
先輩の行動力には脱帽です

 

※あるニュースで見かけた高齢者と交通事故についての知見の要約

高齢が果たして事故の要因であるかどうかを検証するのを目的に、免許証更新時に行う認知症検査の結果に心身機能の低下を認識しているか否かの筆記テスト結果を加味し、高齢者を以下の4つのグループにわけた上で全員の運転技術を教習所の検定員が評価した。
a)心身機能の低下なし/機能の低下を認識している
b)心身機能の低下なし/機能の低下を認識していないあるいは認識しようとしない
c)心身機能の低下あり/機能の低下を認識している
d)心身機能の低下あり/機能の低下を認識していないあるいは認識しようとしない

結果はd)のグループが他のグループに比べて格段に運転がおぼつかなかったという。逆にc)グループは心身機能が低下しているにも関わらず、機能が低下していない2つのグループにそん色ない運転技術を示したという。機能の低下を認識することで機能の低下をに対応できていたからだという。
つまり、高齢であることがすなわち危ない運転をすることにはつながらず、むしろ危険な運転をするのは年齢に関わらず自身の心身機能の低下を把握せず、また自身の運転を振り返ることをしない人だと記事では結論づけている。そして免許証の返納を検討するのは主にa)からc)に該当する人たちであって、d)の心身機能が低下していてもそれを認識していない人は運転を続けることになり、潜在的に事故を起こす可能性が高くなる。よって、記事では 「高齢者は免許を返納せよ」 ではなく 「危ないドライバーは免許を返納せよ」 と呼び掛けるべきではないかと結んでいる。

個人的にはd)グループの先行きが心配だけど、そういう人はまずユイレーシングスクールには来てくれないだろうな。



第753回 11月の富士山とFSWと食

なんか季節の変わり目を曖昧に感じる今年。11月初旬は夏の延長だった。

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11月3日10時14分
御殿場市山の尻から富士山を仰ぐ
絵的には秋なのだけど

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11月4日 朝6時22分の富士山
同じく御殿場市山の尻から
連荘スクール初日

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スクール2日目
YRSオーバルスクールFSWロンガーに集まったルノー軍団

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初日YRSトライオーバルスクールFSW
2日目YRSオーバルスクールFSWロンガー
2日間マイクを片手にしゃべりっぱなし
我ながらタフだと思う
しゃべればしゃべるだけ参加者が上手くなるから
それが原動力

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YRSトライオーバルスクールFSWのコース作りが終わって
今回も御殿場IC近くの大和田さんに
頼んだ天丼は期待通り美味しかったけど
量が若者向け
スタッフに手伝ってもらうことに

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2日間のスクールが終わって西に向かう前に
いつものパターンで
レストランふじおやま
豚汁定食に初めて挑戦
具沢山で大満足
野菜不足が補える

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YRSオーバルスクールFSWロンガーに参加してくれたEさんと
昨年7月10日
初めてユイレーシングスクールに参加してくれた時の感想はこちら
昨年9月25日にも参加してくれて今回が3回目
初めのうちはスロットルを開けるのに躊躇していたみたいだけど
終盤は2速も使って
メガーヌRSトロフィーのエキゾーストノートを奏でていました
感想文をお願いすれば良かった



第752回 ロールをコントロールする

JR湖西線志賀駅から湖西道路志賀ICをつなぐ道路がある。志賀駅は湖面とほぼ同じ高さだけど志賀ICは比良岳の山麓のかなり高い位置にあるから、志賀ICまではけっこうな登り区間になる。

湖西道路の手前の側道を左折すれば京都方面。湖西道路をくぐってから右折し側道に入れば敦賀方面に向かう志賀IC。今回は志賀IC直前にあるブラインドの左コーナーがテーマ。コーナーを抜ける時にどうすればクルマの性能を生かしながら敦賀方面に右折できるかというお話。ボク自身はこの道を通るたびにこのコーナーを大いに楽しんでいる。

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県道558号線志賀駅口交差点から志賀ICまでのルートを俯瞰
 
 
 
 
 
 
ルート全体を収めてこの画像をキャプチャしたのが19日昼過ぎ

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これには驚いた!
 
もっといい絵がないかと
今日(21日朝)再度Google Mapを開いたら
なんと、地図の表示方法が変わっていた!
こんなことがあるんだね

 

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志賀駅口交差点からの登りが最もきつい

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このあたりかな
瞬間燃費計の数値が激減

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右手に見える看板から先で勾配はゆるくなる
けれど結構な登りには変わりない

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しばらく直線が続き

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やがて直線の終わりに
ゆるやかな右コーナーが見えてくる

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右コーナーに向けてターンイン

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右コーナーが終わるころに
湖西道路の行先案内

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またしばらく直線が続いて
その先にブラインドの左コーナーが

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左コーナーにターンイン

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左コーナーを旋回中

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まだ旋回中だけど
 
湖西道路がチラッと

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まだ旋回中だけど
 
湖西道路が認識できてきて

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やがて志賀ICの全容が
 
ブラインドの左コーナーを抜けてまさに直線にさしかかる
ここに来るまでの操作が後の状況を激変させる!

 

人間はクルマの性能より速くは走れないのだから、運転に関しては理論的にクルマの性能を理解しクルマの性能をできるだけ高い次元で発揮させられるような操作を習得することが重要になる。

そう考えた結果が、「対角線に荷重移動させるとクルマがイヤがるよナ」、「できれば前後輪のスリップアングルを均一にするのが理想だよネ」、「トランジッションは省いてはいけないネ」、「加速、減速、旋回は分解してやったほうが効率がいいはずだ」等々。自分の運転の指針になってきた。

で、ブラインドの左コーナーを抜ける時に、意図的にステアリングを操作して旋回と減速を分解してみようというわけだ。

左コーナーを視覚に頼ってダラダラと立ち上がると、ステアリングを戻しているとは言えいつまでもロールが残っている=ステアリングが切れた状態が続く。しかしその先には右折のためのブレーキングが待っている。
速度にもよるけど、場合によってはステアリングを完全に戻す前にブレーキペダルに右足を乗せるはめになるかも知れない。ブレーキングは直進状態=ロールゼロの状態で行うほうが効率が高いのだから、ロールを早く消してしまってブレーキングまでの間に人為的に直進状態を作ったほうが正解だという結論に達する。ステアイングを戻すのが遅れればコーナリングが終わるのも遅れると考えるのは早計で、ロールを維持したからこそロールを消す速度を早めることができる。

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上下とも同じ位置で撮影
左コーナーを抜けて直線に出たけどまだロールが残っている状態
 
上の写真は正面を見据え
視覚に頼ってステアリングを戻して始めている状態
下の写真は視界がこのあたりに変位するまで
ステアリングを戻さずホールドし
次の瞬間舵角ゼロまで一気に戻し意図的にロールを消す

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視覚に頼ってステアリングを戻すと
この地点でもロールが残っている可能性がある
 
意図的にステアリングをホールドしている時間を長め
意識的にステアリングを舵角ゼロまで戻せば
経験的にも
この地点でロールは完全にゼロになる

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ステアリングとブレーキが重なっていないか
 
or
 
横荷重ゼロでブレーキングできているか

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直進区間が長ければ
全てのタイヤをマイナスの縦向加速度の発生に使える
 
踏力を抜く余裕も生まれるから
ピッチングコントロールができる

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結果的に
4輪均等荷重からターンインができる
 
つまり旋回と減速そして旋回を分解することができる
 
それはロールコントロールをしたから

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コーナリング中はイーブンスロットル
前後輪で受ける遠心力を均等にして
前後輪のスリップアングルの均一化を図る

 

※ 今回の左コーナーで実現したプロセスは、YRSトライオーバルスクールFSWで参加者に練習してほしいことに通じる。そこで1回目の新生YRSトライオーバルスクール開催を終えてユイレーシングスクールのメールマガジンに掲載した一文を紹介したい。

1) YRSトライオーバルスクールFSW 始動
11月初旬。新装になったYRSトライオーバルFSWで初めてのスクールを開催した。座学で開催を目指した理由とトライオーバルの走り方を説明。その後の参加者の走りを見るにつけ開催した意義があったことを確信。初めのうちはキンクの抜け方がぎこちなかったが、慣れるうちに、アドバイスを聞くうちにスムースに。

・YRSトライオーバルFSWの走行軌跡と速度/横Gのグラフ

実はYRSトライオーバルFSWを開催した目的はひとつ。コース取りによるロール制御の習得だった。

コーナーの脱出してアウトいっぱいに出た時、ロールが残っていると感じた人は多いだろう。ロールが残っているのはまだ舵角が当たっていて、厳密に言うとクルマはまだコーナリング状態にある。コーナーを抜けた段階で加速に移るのだが、ロールが残っているとフルトラクションがかけられない。つまり加速を鈍らせる結果になっている。例をあげればFSWショートコースの最終コーナーや筑波コース1000の最終コーナーにその傾向が見られる。ではどうすればコーナリングの終わりをゼロ舵角のフルトラクションにつなげることができるかと言うと、アウトに出た時にロールがゼロになっていればいい。
そのためにコーナリング後半アウトにはらむラインを、視覚的にはステアリングを戻せると思っても、少しタイトなラインを進みロールが減少を始める位置を先にずらせばすむ。わずかにロールが減り出すのが遅れても、そこから先は通常のラインより早くステアリングを戻せる=ロールを消せることになるから、操作次第ではクルマがアウトに出たと同時にロールをゼロにすることができる。つまりフル加速に移れることになる。

ユイレーシングスクールとしては視覚的に得られる情報だけにとらわれず、その瞬間にどのような姿勢変化が求められているかを判断し、意図的かつ積極的にコントロールしてクルマの性能をより引き出してほしいと考えている。そのために開催したYRSトライオーバルFSWが役に立てばと思っている。

 

ユイレーシングスクール今年最後のスクールが12月17日(日)に開催されます。まだユイレーシングスクールを経験したことのない方はぜひ遊びに来て下さい。どなたでも、どんなクルマでも参加できます。

・12月17日(日)開催 YRSトライオーバルスクールFSW開催案内



第751回 YRSオーバルスクールFSWロンガー

11月初め。今年最後のYRSオーバルスクールFSWロンガー。クルマによっては直線の終わり130キロからのブレーキングとターンインとトレイルブレーキングとイーブンスロットルを反復練習できる優れモノ。今回も思い通りにクルマを動かしたい方々が参加。1日中走り回っていました。

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クルマの運転にドライビングポジションは重要
特にスポーツドライビングでは
ドライビングポジションが全てを決めると言っても過言ではない
だからどう座ればクルマと1体になれるかを説明
クルマと同じ量だけ同じ早さでロールするために
 
参加者自身に自分の身体がシートの上で動いていないか確認してもらう
ポジションが修正できた人はこぞって運転が楽になった操作に正確性が出たと

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参加者は1日中ラジオからアドバイスを聴きながら走行する

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走ってはミーティングし
ミーティングで留意点を確認してまた走る
 
初めて参加した人の中には
体育会系ですね!と感想を述べることも
それがユイレーシングスクール流
たくさん走りたい人もいるので合理的な練習を1日中提供します
どれだけ走るかは参加者次第で休むのも自由
強制ではありません

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参加者同士同時に走ると
それまで絶対速度を追いかけていた人が
相対速度を意識するようになり
間違いなく運転がこなれる
 
こなれるということは
運転が無意識行動の範疇に入りかけているということ
これを体験しない手はない

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今回のルノー組
2回目の参加のEさん

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今回のルノー組
前の日のYRSトライオーバルスクールFSWに続いて参加のSさん

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今回のルノー組
クルマを乗り換えて
この日初めて全開にしたWさん

 

ユイレーシングスクール今年最後のスクールが12月17日(日)に開催されます。まだユイレーシングスクールを経験したことのない方はぜひ遊びに来て下さい。どなたでも、どんなクルマでも参加できます。

・12月17日(日)開催 YRSトライオーバルスクールFSW開催案内



第750回 YRSトライオーバルスクールFSW

11月初め。ユイレーシングスクールは新しいカリキュラムを開始した。題してYRSトライオーバルスクールFSW。おむすび型のオーバルコースを走ろうというものだ。

ちなみにアメリカではトライオーバルはポピュラー。有名なところではデイトナレースウエイもそうだしタラデガレースウエイもそう。楕円形のオーバルコースにターン(コーナー)がひとつ加わることで速く走るための要素=あやが増えるので、走って楽しいし見ても楽しい。

実は、ユイレーシングスクールでは過去にもトライオーバルでスクールとレースをやっていたことがある。ただそのコースは駐車場のガードレースに沿った直線を使っていたので安全面から左回りしかできず、右側タイヤの負担が大きかった。そこで今回はYRSオーバルスクールFSWロンガーの直線のひとつを「への字」型に湾曲させてみっつのターンを作ってみた。

次の図は、IさんのメガーヌⅢRSトロフィーRを借りて(借りた理由は改めて)、パフォーマンスボックスを取り付け3速固定で速度と横Gを2周計測した結果。
走行軌跡の直線の中間に緑色の小さな丸が計測開始地点。左側の座標に速度、右の座標に横Gをとったグラフの経過時間のゼロにあたる。

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Gセンサーで見るYRSトライオーバルFSW。1周の間に横Gが3回立ち上がっている。スロットルを開けっぱなしで旋回している部分がキンク。キンクの横Gがそれほどでもなかったのは想定外。

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参加者全員が過去に参加してくれた方々なので
座学を端折って
トライオーバルを使ったスクールを始める理由
トライオーバルの走り方等々を説明

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ストレートを駆け下るルノー軍団

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通称「下のコーナー」を回る

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150度ほどの「下のコーナー」を立ち上がり加速
YRSオーバルFSWロンガーより脱出速度は高い
遠くに見えるキンクを左に回り「上のコーナー」に向かう

 

YRSトライオーバルFSWを走ったルノー仲間

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新しいコースを走るために
はるばる香川県から来てくれたIさん

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微熱が出てYRSツーデースクールFSWを欠席したOさん

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翌日のYRSオーバルスクールFSWロンガーにも参加するSさん

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千葉から参加のSさん親子
受講したのは娘さんで親父さんは道中の運転手
免許をとるのにユイレーシングスクール4回受講が条件で
今回が4回目
積極的にクルマを動かすようになりました



第747回 YRS+エンジンドライビングレッスン

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エンジン村上編集長の挨拶で始まるエンジンドライビングレッスン
午前中は筑波サーキットジムカーナ場に作ったオーバルコースで
イーブンスロットルとトレイルブレーキングの練習

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午後はコース1000に場所を移してサーキット走行
今年3回目のエンジンドライビングレッスンも
みんなの笑顔とともに無事終了
 
 
photo:Sei Kamimura

 

今や20年の歴史を誇るYRS+エンジンドライビングレッスン。来年も3回、次の日程で開催する予定です。3月7日(木)、5月23日(木)、10月3日(木)。



第732回 Oさんの場合

「第412回Oさんの場合」「第573回OさんとYRSオーバルスクールFSW」に登場してくれたOさんが先日のYRS筑波サーキットドライビングスクールに来てくれた。例によって終日雨の中をどうやって走ったかOさん自身の走りについて感想をお願いしたのだが、感想文を紹介する前に後日Oさんと交わしたメールのやり取りを。

Q:Oさん、クルマを運転するときに注意していることがありますか?
A:
1) タイヤからのフィードバックをつかみ取る(グリップの様子、滑り出しの感触)
2) 車の挙動を体で感じる(ヨー、ピッチング、ロールの大きさ、回転の中心位置)
3) 自分の操作に対する車の反応の速さと遅れ(反応が遅いときは操作に無理がある)

インストラクターの同乗走行だと、自分の操作幅よりもはるかに大きな操作に驚きますが、自分で真似しようとするとなかなかメリハリのついた操作ができません。ほんのわずかなタメの後の操作のスピードと量が大きいのに対して、自分の場合はタメを意識すると、そのあとの操作のスピードが遅くて挙動変化がダラッとしているのが原因だろうと思いますが、この課題をなかなか克服できずにいます。

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写真は昨年5月26日のYRS筑波サーキットドライビングスクールから
 
 
 
 
 
 
以下Oさんの感想文

2018年夏にメガーヌを手に入れてから、20ン年ぶりのMT車の運転を楽しむようになった一方で、なかなか車の能力を活かせていないことが大きな悩みとなってきました。しばらくあれこれと自分で試行錯誤を繰り返していましたが、一度ちゃんと教わってみようと情報を探したときにユイレーシングのことを知りました。
40年以上前、アメリカの情報を伝える雑誌に、当時カリフォルニア州のシアーズポイントを拠点としていたジム・ラッセル・レーシングスクールの紹介記事が強く印象に残っていたのですが、ユイレーシングの主宰者トム・吉田さんがもともとジム・ラッセルで教えていたということも、このスクールを選択する大きなポイントでした。

2019年のオーバルスクールに初参加して以来、年に数回は必ず顔を出して練習を重ねています。年齢が年齢なので、なかなか体得するのは難しく、同じことを繰り返しながらなんとか体に覚えこませていきますが、次回のスクールでは前回身に着けたと思っていたことがなかなか定着せず、時間をかけて思い出しながら少しずつは進歩しているのだろうと思っています。
ユイさんのスクールで一番いいと感じるのは、しっかりと理屈を教わったうえで、時間をかけて自分なりにわったことを反復練習できる点です。じっくり繰り返すという点ではオーバル、ツーデイズと並んでお気に入りなのが今回参加した筑波のスクールです。ほかの走行会では経験できない、外周をオーバル的に使ったイーブンスロットルとトレイルブレーキングの練習が、ユイさんのカリキュラムの特色を強く出した部分でもあります。

今回は練習開始直前から雨が降り始め、終日雨というコンディションでした。タイムアップという点では残念な部分はありましたが、練習という点ではまたとない機会となります。これまでと少し違い、イーブンスロットルやトレイルブレーキングの練習時に、「最終コーナーを舵角一定で回ることを意識してストレートに入るように」という課題が出されましたが、これが今回はとても大きな収穫につながりました。
イーブンスロットルの練習では、1コーナーのターンインから2コーナーの立ち上がり前まで、4輪にしっかりと均等に荷重がかかる姿勢を意識していきます。フロントに舵角を与えると走行抵抗が増えて必ず減速するので、その分をスロットル操作で補い同時にリアの荷重をしっかりかけてあげることをつかんでいきます。
トレイルブレーキングではストレートで少し早めにアクセルオフをして、減速のやや強めのブレーキングをしてからリリース。ブレーキを引きずりながらステアリングを操作していきますが、クリップに直線的に向かっていきがちなことを無線で指摘されました。練習の合間でインストラクターの方と議論をする中、ターンインの速度に気をとらわれすぎず、1コーナーを過ぎたあたりで全体減速せずに逆に加速するような意識で回ってみてはどうかというアドバイスをもらったところ、より強くイーブンスロットルを意識してのコントロールが少しずつできるようになっていきました。
午前中に2セッション、午後もたっぷりとコース周回を重ね、毎回課題を設定しながら走りこみます。最初のセッションでヘアピンの進入時のコントロールがうまくいかずにアンダーが出てクリップに着けなかったので、進入時の減速に注意しながら早めに減速のブレーキを完了させることを徹底すると、少しずつタイトに回ることができるようになりました。
そのあとのインフィールドセクションはラインどりが悩ましいポイントですが、今回は徹底してコンパクトに回ることに専念しました。
これまで、なかなかうまくまとめることができなくなった最終コーナー進入から立ち上がりの部分ですが、参加者が皆悩んでいるということもあって、トムさんの運転による同乗走行でラインどりをしっかり体感したのちに、自分の運転でそれをトレースしていきます。最終コーナー侵入の手前にステアリング操作でロールを消してからブレーキングをすることは今までもやっていましたが、トムさんが「その前に一度アクセルオンで加速してからブレーキングしている」と教わり、実践してみると直前の緩い左コーナーで生じたロールがアクセルオンで早めに戻り、少しあわただしい操作にはなりますがブレーキングからの進入も安定してくるようになりました。肝心の最終コーナーからの立ち上がり部分ですが、インストラクターの方から「だんだんとクリップからの立ち上がり時点でしっかり車が内側に向いてきた」と言っていただいたのが大きな自信にもつながりました。

筑波のTC1000で一番気持ちがいいのは1-2コーナーで4輪がわずかにスライドする感覚を経験できることです。今回は雨というコンディションで、より微妙なスライドを感じやすかったのも楽しく練習できた部分です。1コーナーから2コーナーの間で軽いアンダーがたときにアクセルオンでリアに仕事をさせることでスッと回り込む感覚は何とも楽しい瞬間です。

トムさんをはじめインストラクターの方がしっかりと見てくださっていて、要所要所で的確なアドバイスをしてもらえるのがユイレーシングスクールの一番のポイントです。ドライビングスキルの維持のためにも、スクール参加を続けていきたいと思っていますので、次回以降もどうぞよろしくお願いします。

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写真は2020年3月のYRSオーバルスクールFSWから

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写真は2021年5月のYRS鈴鹿サーキットドライビングスクールから

 

Oさん また練習に来て下さい。



第731回 YRS筑波サーキットドライビングスクール

梅雨のさなかの先週木曜日。今年1回目のYRS筑波サーキットドライビングスクールはやはり朝から終日雨。時に雨量が多く部分的に冠水する部分も。それでもこの日参加した13名の方はウエット路面をモノともせず、滑りやすい路面でのコントロールを大いに楽しんでいた。
何故って? 滑りやすいから操作の間違いが即クルマの挙動に表れる。操作と挙動の因果関係を感じることができる。理論的に修正する方向は理解しているからギャップを埋める努力が楽しくなる。

座学の後は外周だけを走りながら1コーナーを使ってイーブンスロットルとトレイルブレーキングの練習。トランジッションで何故イーブンスロットルが必要なのか、ターンインで何故トレイルブレーキングが有効なのかの説明を身をもって体験してもらう。

イーブンスロットルの練習では70キロから徐々にペースを上げて最終的には85キロプラスまでノーブレーキで1コーナーへターンイン。トレイルブレーキングの練習ではデモランを見てもらい、スロットルオフから瞬間的なハードブレーキングとブレーキリリース、そしてターンインからのトレイルブレーキングのイメージを作ってもらう。ここまでで筑波サーキットコース1000のタイムアップに大切な1コーナーの攻略法が参加者にとって明確な根拠となる。
あわせてヘアピンを曲がらずに真っすぐ通過し直進状態から最終コーナーに向けてターンイン。実際は3つのRからなる最終コーナーをひとつの大きなRで、しかもイーブンスロットルを維持する練習を繰り返し、同じくタイムアップに重要な直線につながるコーナーの脱出速度を上げることと、長いコーナーの通過速度を上げる練習を繰り返してもらう。

外周を使っての練習が終わり、フルコースの最初のセッションはコースの確認のため追い越し禁止。2回目からは全開で。この日、午前中のセッション、午後の走行時間を半分に分けたセッションを2回。各セッションの参加者の周回数、ベストラップ、ベストラップを記録した周をまとめたのが下の表。数字から各人各様の走り方が見えて興味深い。

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