トム ヨシダブログ


第583回 Oさんからの手紙

Oさんは2003年5月。55歳の時に筑波サーキット公式ドライビングスクールで初めてユイレーシングスクールに参加してくれた。2006年に始めて今年3月までに19回開催したYRSツーデースクールFSWには2011年11月に初めて来てくれた。2015年の年末に開催したYRSツーデースクールFSWを欠席した以外は18回参加。2016年からは皆勤賞。その他にもYRS筑波サーキットドライビングスクールやYRSオーバルスクールFSWにも参加してくれて計82回ユイレーシングスクールに参加してくれた。70を過ぎてからは自慢の愛車に高齢者マークを貼って、若者に負けない速さを見せつけてくれていた。

そして最近。ボクよりひとつ上のOさんからメールが届いた。そこには速く走ることが大好きなOさんなりの思いが。全文を紹介する。

 高齢者マークランサーのOです。高齢者の事故多発については他人事ではないと考えています。実は私も先ごろやってしまいました。といっても定番の「ブレーキとアクセルを踏み違えた」というのではなく、ブレーキパッドを4輪交換したのに慣らし不足でコースに出て、フェードと片効きでスピンを喫しました。新品パッドは十分な慣らしをしないといけないのは重々承知で今までも励行していたのですが、ついもういいだろうと適当に済ませて飛び出したのがいけなかったのです。
 その時感じたのが。これも歳のせいかなということでした。それは老化による視力の低下や身体反応の鈍化といった肉体的なことより、「怠け心」というような精神的なことです。歳をとると体が動かし辛くなったり、あちこちと痛みが出たりして何かにつけ所作が大儀になり、全てに適当で済まそうという「怠け心」が発生してくるように思います。注意したいのはそれが自覚されないことです。
 七百年前の人生訓「徒然草」の中で兼好法師は「怠け心は無意識に生じるので自覚することが難しい」と言っています。弓を習う人が先生から注意されるのを見て、「懈怠(けだい)の心、みづから知らずといへども、師これを知る」と指摘します。更に、やらなければならないことをずるずる先延ばしにして怠けるのはありがちなことですが、それでは一瞬の判断や動作にさえ怠け心が入ってくるのを自覚することはできない、「いはんや一刹那のうちにおひて、懈怠の心あることを知らむや」と指摘するのです。
 老人が起こす様々な事故は、肉体的な老化や認知低下だけではなく、周囲の安全、ブレーキやアクセルの操作、車の状態など様々な確認の一瞬に「適当でいいや」という怠け心が入るのを、精神的な老化ゆえに無自覚に許してしまうためではないかと考えました。七百年前の兼好法師は老化現象や安全運転について述べたわけではありませんが、徒然草の言葉を肝に銘じて運転したいと思います。

 

ユイレーシングスクールではスピンをしたことなどなかったのに。Oさん、ボクも沈潜反復。ゆめゆめ油断しないよう肝に銘じます。また遊びに来て下さいね。

583-1

 

 


第579回 レーサーだって歳をとる!

今年の初め、大久保力さんから新年の挨拶に代えてと小冊子が送られてきた。その題名が 『レーサーだって歳をとる!』 ‼

579-9

 

大久保さんは1963年に開催された第1回日本GPに出走している日本のレーシングドライバーの草分け。現在は日本のモータースポーツに足跡を残したドライバーで構成するLRDC(レジェンドレーシングドライバーズクラブ)の会長を務めておられる。そのLRDCが近年かまびすしい高齢者による交通事故に焦点をあてて、どうすれば事故を減らすことができるかというテーマで討論会を開催。その内容がまとめられたのがこの小冊子。いただいた時、これは多くの人に読んでほしいと思いデータの提供をお願いしておいたのだけど、このほど正式に一般公開されたのでこの場で紹介したいと思います。

人は誰でも歳をとります。誰もが避けられない道を歩んでいるわけです。加齢とともに運転に苦手意識を持たれる方もいるでしょう。自動車を運転することで受ける恩恵を末永くと努力している方もいるでしょう。 第556回で書いたように加齢が高齢者の交通事故の直接的原因ではない と今でも考えていますが、歳を重ねるごとに自分自身のドライビングポテンシャルを検証することは自動車を運転する者としての義務だと思っています。

レーシングドライバーは運転の達人です。若いころから人の何倍も運転に情熱を傾けてきた人達です。今でも運転すれば人後に落ちない方々だと思います。
今若い方もいずれは高齢者になります。高齢の方はご自身との対比ができるかも知れません。運転される方、運転が好きな方は小冊子に登場する12名のレジェンドレーシングドライバーの声に耳を傾けてみてはいかがでしょう。   小冊子へのリンクは下に用意しました。

579-10

 

LRDCマガジン 『レーサーだって歳をとる!』   pdfファイルでご覧になれます



第568回 見過ぎない

2014年4月にアップした 第97回 目線×視野=情報処理速度 で目線の持っていき方について書いた。ぜひ最初に目を通してほしい。

先日、ある番組で卓球の選手がどこを見て飛んでくる球を打ち返しているのかに触れていた。卓球の試合の中継だと卓球台の長方向をとらえるので選手の目線を確認することができないけど、番組では横から撮っていたので興味深いシーンが見られた。

566-2
早打ち練習に対して身構える
この目線

566-1
飛んできた球を打ち返す直前
この目線
違いは目が見開かれていることだけ
(画像上の文字「ダリ」上方の白っぽい帯が球筋)

566-3
何本も何本も次から次へと飛んでくる速い球を打ち返す
MCが打ち返すコツはと聞くと
見過ぎないことが秘訣と

(画像はTBSテレビの画面を撮影したもの)

的に命中させるために的を凝視して矢を射りたい。飛んでくる球を的確に返したいから球を見ながらラケットを振りたい。と、ふつうなら思うだろう。
でも、その道の達人は見ているようで見ていないのかも知れない。まるで意識の中に映像ができていて、もはや道筋が見えているかのように。

566-4

(画像はFIA-WRCからキャプチャ)

そう言えば、F1パイロットをして彼らの走りはすさまじい、と言わせるWRCのドライバー達も、ものを見ているようで見ていないような。目は宙をさまよい、薄く開けた口からは脱力感がにじみ、滑りやすい細い道を時速100マイルで走っていると想像することは難しい。
時間がある時にでもWRCの車載動画やドライバーの顔を向いたカメラ映像をYouTubeで探してみることをお勧めする。例えば、

(動画はFIA-WRCからキャプチャしたもの)

もっと長くドライバーを映しだした映像がたくさんあったし、それらは上記の映像と異なり運転席の前からドライバーのアップを撮っていたので、それらを見ると彼らの表情がよくわかって情報収集のやり方が想像できるのだけど、うかつにもURLを控えていなかったのが残念。



第566回 高齢者と運転

高齢者の事故のニュースが絶えない。高齢者ばかりが事故を起こしているわけでもあるまいし若者だって、と公益財団法人交通事故総合分析センター発行の交通統計の最新版を開いてみた。

自分なりに理解を進めようと作ったのが次の表。本来ならば交通事故件数でまとめるべきなのだろうけど、ここは悲惨な事故に至った例に注目するために1966年から2019年まで年齢別の交通事故死者数を集計してみた。そして、そこには驚くべき数字が現われた。
令和元年版交通統計によると、2019年の交通事故死者総数3,215人に対して70歳以上の死者数が1,515人で、実に47%を占めることが判明。交通事故で亡くなる人の約半分はお年寄りだという現実を突きつけられた。
下の表にあるように、2010年には70歳以上の人口が全人口に占める割合が16.5%だったのに対し、2020年には22.6%に3割増加。80歳以上の人口になると6.4%から9.4%へと実に4割も増えている。高齢者人口が増えたことも数字を押し上げた要因のひとつだと思うけど、高齢者の入り口に立つ身としてやるせない。

566-1
左の表を印刷するファイルをダウンロードできます
《年齢層別交通事故死者数の推移と割り合い》 pdfファイル (A4横位置2枚)

566-0
総務省統計局が発表している最新の数字から作表
2020年の年齢階層人口を基に2010年と比較
70歳以上の人口は対2010年比で3割
80歳以上の人口は4割超も増加している
 
人口が増えたのと交通事故死者増加の因果関係は果たして

 

警察庁が発表している2019年の免許所得者数は82,158,428人。その年、原付等の2輪車や特殊用途車まで含めると91,383,268台の車両が走り回っている。警察庁が把握している同年の交通事故の総件数は381,237件。負傷者数は461,775人。交通事故件数自体が年々減少しているし、交通事故を起こす可能性は限りなく低いように思えるけれど、決してゼロになるわけではない。誰にでも事故を起こす可能性はある。

高齢者の仲間入りをした身として自分にできることは事故を起こさないように運転することぐらいしかないのだけど、ふだん、他の高齢者の運転を見ていると「この人は運転に集中していないな」、「この人はなにげなく運転しているな」、「この人は横着をきめているな」、「この人は我が儘すぎるな」等と思うことが多い。総じて高齢者ほど結果的に運転をなめている人が多いように思えるのは残念だ。

リタイアしたであろう老夫婦が横を向いてしゃべりながら運転しているのを見ると、事故を起こさなければいいけど、と思わざると得ない。



第557回 速さの限界

陸上を最も速く駆ける生物であるチーターの速さは100キロ/時だと言われているが、個体によっては120キロ/時が可能らしいから驚きしかない。高速道路を走るクルマと同等の速さ。その速さで草原を駆ける時、チーターがどこを見て何を見てどんな情報を得て、身体はどう反応しているのだろうか。足の裏はどうなっているのか。痛くはないのか。どうやって筋力を地面に伝えているのか。捕食のため本能のままに走っているのだろうけど、生き物としては驚異的な、その速さを生み出す決定的なメカニズムを知りたいものだ。

陸上を最も速く走った人類がウサイン・ボルトであることに異論はないだろう。2009年8月16日の100m走で記録した9.58秒は平均時速にすると37.58キロ/時になるけれど、65m地点で44.17キロ/時の最高速度に達していたという記述もある。ふつうに自転車をこいでいる時の速さが15キロ/時だと言うからその3倍だ。
人間が時速45キロで疾走している時に何が起きているのか。意識は、身体は、筋肉はどうなっているのか。同じ人間なのに全く想像できないのが残念だ。そして、この記録は果たして破られるのだろうか。おそらく人間の速さの限界。

一般的な人間の場合はどうか。  ってボクの場合は、小学校に上がる前から眼鏡をかけていたし、低学年では医者の指示で運動が制限されていたから今もって運動オンチ。自慢にはならないけど、跳び箱も飛んだことがないし逆上がりもしたことがない。100mって言われても走り切れるかどうかってレベルだろうし歳だから、とりあえず40秒ならなんとか。とするとその速さは9キロ/時。まぁ、要するにそれがボクの速さに対する限界で、それ以下であれば安全によどみなく快適な生活が送れるということになるのだろう。それ以上は『危うい世界』になるのだろうね。

だからと言うわけではないけれど、スクールの座学でこんなことを話すことがある。
「人間の速さには限界があると思っています。クルマを運転するということはその限界を敢えて越える行為です。言わば未知の領域、何が起きるか予断を許さない世界に踏み入るわけですから、慎重の上にも慎重になる必要があります。一方で限界を越えることが高揚感を誘い、思いもよらない衝動にかられることがあるのでいましめが必要になる時があります。クルマを動かすということはクルマとの共同作業です。クルマの力を借りて人間ではとうてい及ばない速さで移動するのですから、人間が主役では決してありません。人間ができることはクルマを目的に応じてキチンと動かすことだけです。クルマを思い通りに動かすためには、運転中の状況や情報を取り込み、的確な判断を下し、理にかなった操作をすることが必要です。座学でお話しすることは、その全てのたたき台になるものです」。
「クルマはよくできた道具ですから操作したことがそのまま正確に挙動として現れます。オーバルコースで加速減速旋回を繰り返しながら徐々にペースを上げていきます。自分が思った通りにクルマが動いてくれない瞬間があれば、その手前でクルマが求めていない操作をしたことになります。慣れるまでは操作の開始を手前から、操作の終わりを奥にして、クルマの挙動を穏やかにするように探りながら操作してみて下さい。上手くやろうとする必要はありません。身体の力を抜いてまずクルマの動きを感じて下さい。操作と挙動の因果関係が見えてきます」。

ユイレーシングスクールは速く走る方法を教えているけれど速さが危ういものであってはならないし、秩序なく速く走ることを奨励するものでもない。クルマは速く走らせると操作が正しいか間違っているかはっきりと挙動に表れる。安全な場所でいつもより速く走ってもらうことで、操作と挙動の因果関係の例をできるだけたくさん経験してもらい、クルマを思い通りに動かすために必要な操作とやってはならない操作の仕分けをしてもらうことがスクールの目的だ。
思い通りにクルマを動かすのには、まずクルマが人間の手で瞬間瞬間にどう動いているかを感じてもらうことが必要になる。クルマの運転は定点観測ですむテレビゲームと異なり、自分が移動しながら操作をしなければならない。どうしても味覚以外の五感をフル動員し、六感の助けも借りて、自分が抱くイメージとクルマの動きを一致させる努力を絶え間なく続ける必要がある。それができればクルマは人間ひとりでは及びもしない世界を見せてくれる。

クルマはと言えば、 2019年4月22日のブログ 第367回 メガーヌRS加速 では209キロ/時の最高速度と0.581Gの加速度とマイナス-0.973Gのマイナス加速度を経験させてくれた。 2020年12月4日のブログ 第539回 腰で曲がる では1.35Gの横向き加速度を体験させてくれた。  『クルマは人間能力拡大器』 とユイレーシングスクールが唱えるゆえんだ。クルマを動かすという意識が明確で理にかなった操作ができさえすれば、身体能力や年齢に関係なく、クルマは自分の限界を越えた世界を見せてくれる。

そして。クルマの速さと言えばF1を外せない。F1からも学ぶことはある。あの速さは自分とは無縁の世界ではあるけれど、速さよりもコクピットの中でドライバーがどこを見て何を見て何を感じ、身体がどう反応しているのか想像するのは意味がある。あの速さなら判断を下す間はないはずで、無意識行動、つまり本能で運転しているのに違いない。いったいどんな思考をしてどんな身体能力をしているのか、肺活量は大きいのか握力はどうなのか、視力は等々。強烈な加速度に翻弄されないで操作するのにはコツがあるのか。同じ人間なのに、と思う。近づくことなどできないけれど、あの領域を目指したいとは思う。100mランナーがウサイン・ボルトの走りに思いを馳せるのはこういうことか。 クルマという乗り物が人間にもたらしてくれるものはとてつもなく大きい。

546-1
あるサーキットで行われたF1レースQ1での車載映像
左コーナーを7速全開時速254Kmで回っている時
横向き加速度は4.4Gを示している
 
コーナリング中のフルスロットルなのにアンダーステアが出ていない
サスペンションのメカニカルグリップとタイヤのグリップ
そして巨大なダウンフォースのなせる業か

546-2
あるサーキットで行われたF1レース中Q1の車載映像
300キロプラスからのフルブレーキング
2速に落とす過程で5.2Gのマイナス加速度を発生している
 
近年のF1ではフルブレーキング時の150Kg以上の踏力が必要だと聞いた
狭いコクピットでそんな力をひねり出し
しかもタイヤのロックもさせないコントロールをするドライバーはまさに超人

546-3
あるサーキットで行われたF1レース中Q1の車載映像
ストップ&ゴーのサーキットゆえ高速コーナーがなく
このサーキットでのコーナリング中の最大横Gは5G未満
 
それでもF1は速いしそれを操る人間の限界は高い
右コーナーの出口付近の瞬間は6速全開で時速218Km
わずかだがアンダーステアによる減速Gが発生している

 

最高速度ではF1より速いクルマがあるけど、複合的に高い機能を有し、決められた条件の中での速さに限れば地上で最速なのはF1マシン。それを操るのが人類最速のF1パイロット。その営みを想像する価値は十分にある。

 

静止画は © フジテレビNEXT



第556回 高安診のその後

556
一般社団法人高齢者安全運転診断センター
高齢者安全運転診断サービス
その 概要はこちら
 
※高安診の回し者ではありません為念
※画像は高安診から拝借

 

過去にブラッシュアップ講習(392回393回394回395回に掲載)と、Objet講習(507回508回509回に掲載:リンクは全て新しいウインドウに)とふたつの安全運転講習を受講した。どちらも定められた道順をふだんと同じように運転した結果の評価だったけれど、今回受けた高齢者安全運転診断サービスは日常の運転を録画して、それを元に診断が下されるのでより実際の運転の癖なり習慣なり性格が浮き彫りになるかなと。 自分の運転が心配な人なら何歳でも受けられるそうだ。不安がなくても運転に自信満々であっても、自分の運転を他人が見るとどう評価するか受けてみる価値はあると思う。

閑話休題。世の中、『高齢者の運転は危ないよ』のイメージ作りが盛んだけど、それは当を得ているようで得ていない。高齢者になれば、確かに身体的に衰えるだろうし注意力が散漫になるかも知れないし、いっそう我が儘にもなる。けれど、だから運転も危なくなるのだ、と断じるのはいささか乱暴だ。

ボクは、 危ない運転をする高齢者は、歳をとったから運転がおぼつかなくなって危ない運転をするようになったのではなく、元々その人には危ない運転をする素地があったけれど歳をとるまでそれが結果として表れなかっただけ にすぎないと思っている。
運転というものは人間の習性に大きく左右されるものだと思っている。こと安全に関して、若い頃は自分の横着な運転や自分本位の運転を許していた人や運転をなめていた人とそうでない人の差が表れにくかったかも知れないけど、その差が何10年も積み重なれば潜在的に運転の危ない人とそうでない人の運転力の開きは限りなく大きくなる。高齢になって事故を起こす人はがいして、若い頃から運転を軽んじきたのではないかと思っている。持論だけど。

クルマの進化はおせっかい技術の裏返しと言ったら言い過ぎかも知れないけど、クルマが手軽に、楽に運転できるようになったからと言って、クルマは気軽に運転したり何げなく運転したり、行き当たりばったりで運転してもかまわない種類の道具ではないと主張したい。
朝起きてお茶を飲むために電気ポットのスイッチを入れたり洗濯するのに洗濯機の設定をしたり、帰宅して冷たいビールを飲むために冷蔵庫を開けたり。そんな家電製品を扱うのと同じ日常的感覚でクルマを動かしているならば、それは結果的、将来的な危うさを育てていることにつながるはずだ。

高齢者の仲間に入りつつある身としては、これからも高齢者の運転が本当に危ないのかというテーマに注目していきたいと思う。同時に、もっとたくさんの高齢者(昨年の最高齢受講者が78歳)にユイレーシングスクールを受講してほしいと思うし、来週のYRSオーバルスクールには22歳の娘さんと一緒に受講する常連組がいるように、老若男女、たくさんの人に運転の何たるかを探るためにユイレーシングスクールを活用してもらると嬉しいのだが。

・2月20日(土)開催 YRSオーバルスクールFSW開催案内へのリンク
・2月21日(日)開催 YRSオーバルスクールFSWロンガー開催案内へのリンク



第555回 高安診の診断結果の3

送られてきた診断結果の最後は診断映像。7分30秒ほどのDVDには前回触れた安全運転診断書で指摘された5項目について映像が収録されていた。

555-1
555-2
555-3

555-4
一旦停止の標識のある交差点で完全に止まらなかったとの指摘
同じシーンが2度出て来て2回目は解説付き(音声はなし)
しかも一旦停止の標識を赤枠で囲むという念のいれよう
 
止まらなかったとなってるけど停止しなかったのではなく
停止している時間が短かったと言ってほしかった
車速は瞬間的にだけどゼロになっているのだから

555-5
湖西道路が2車線が1車線になる坂本付近で後続車もいなかったから
時間をかけて車線を変更したらもっとすみやかに車線変更をとの指摘
車線の区分線(赤線で強調された)をまたいで走るのはやまめしょうとの指摘
 
走行車線を走っていて
車線の左側の白線と等間隔で走っていただけなのだけど
走行車線が追い越し車線に収束する距離がかなり長く結果的にそうなったんだけど

555-6
湖西道路に合流して車線変更をした時に
ミラーだけでなく目視確認を行いましょうとの指摘
 
目視確認が必要な場合はもちろんそうするけど
目線の持って行き方やミラーを確認するタイミングによっては
正面を見ていても周囲の状況を把握することはできる
できるだけ進む方向の景色の中に入っていきながら同時に周囲の気配を確認したい

555-9
このDVDはいいかも
安全運転診断書の文言で指摘されて『そうだったかなぁ』だったのが
映像を見せつけられると『そうでした』になる
手がかかっていて創るほうは大変だろうけどよりいっそう自分の運転を俯瞰できる
安全に配慮した運転は人それぞれだろうけど
やはりある程度の緊張感を持って運転に集中することが安全につながると思う
それにしても
けっこうせっかちな運転をする自分がいて嫌悪感を感じた(‼)のが最大の収穫かな



第554回 高安診の診断結果の2

554-1
送られてきた診断結果のふたつ目は安全運転診断書
 
前回の自己診断はあくまでも自主申告に対する評価だったけど
安全運転診断書はドライブレコーダーに記録されたクルマの動きを検証しての判断になる
記録された運転は高安診の基準からすると望ましくない動きが散見されたようで
結果的にずいぶんと辛口の評価をされてしまったけどそれはそれで意味があった
 
自分では安全に十二分に配慮して運転しているつもりだけれど
自分の安全意識が果たしてどういったものなのか知りたかったこともある
 
クルマの運転はそれ自体が危険をはらんでいるわけだけど
長年の癖もあるだろうし性格も影響するだろう
人によって安全に対する認識も違えば安全だとする操作の仕方も異なる
 
ここはじっくりと 『少しせっかち』 と行間に読めそうな診断書を読み込んでみようと思う

554a

554-3

554c

554d



第553回 高安診の診断結果の1

まずは自己診断OD式安全性テストの結果から。

553-4
40問の設問にYESかNOで答えたのだけど
結局それが8つの項目に分類されていて項目ごとの点数に反映されていた
項目は情緒不安定性 衝迫性/暴発性 自己中心性 神経質/過敏性 虚飾性
決断力 判断力 安全態度の8つ
 
正解とされる答えを選ぶと1点
それにウエイトと呼ばれる係数をかけたものが換算点でその合計が総合得点
 
5点満点だった項目がふたつあったけれど
2点しかとれなかった項目があって換算された総合得点は72点でBランク

2点だった項目は自己中心性。2~0点が低評価とある。項目別評価には「自己中心性の評価が低い人は、周囲の交通状況を考えず、自分勝手な考え方や運転行動をとる傾向があります。身勝手な行動や考えが他者に迷惑をかけ、それが引き金になって大事故を起こしてしまうことがあります」との指摘あり。

で、続いて低評価者向けには以下のようなアドバイスが載っていた。
・周囲の車や歩行者、二輪車への配慮を忘れないようにしましょう
・道路は自分だけのものではないということを肝に命じさせましょう
・交通社会の一員であることを認識し、周囲に迷惑をかけない運転を心がけましょう
でも、これって自己中心性の高い人だけに向けられるアドバイスではないよね。8項目の冒頭に優先して記載したほうがいいと思うけど。

交通の流れを乱さない範囲で周囲のペースに惑わされず自分のペースを維持して走ることが自分にも周囲にも安全だと思うから、その意味では自己中心的な運転だということになるかも知れないけれど。今までに他人にブレーキを踏ませるような運転をしたことはないし、他人の犠牲の上で自分が有利になったこともないしなろうとも思わないし、旧来の常識と言われてきたことを自分の都合や気分で曲げることなど考えたことはないし、行き当たりばったりの運転はしないし、できるだけ同じ作法で運転することを心がけている。
大局的に交通の安全かつ円滑な流れを常に意識して、 こと運転に関しては自分本位の思考と行動を慎むのがヨシダ流。



第552回 結果は ⁇ またしても ‼

第547回で紹介した 高齢者安全運転診断サービス 。90分走ってドライブレコーダーに記録して、なんか棘のある問診票に記入して送り返した。

552-5
運転適性検査という問診票
自己診断OD式安全性テストと呼ぶらしい
ついつい良い子ぶりたくなるような質問が40
「あまり深く考えると
判断できなくなる場合がありますので素直な気持ちでお答え下さい」とある
素直な気持ちってなんだ
 
自分を俯瞰するためだと言い聞かせてありのままに

552-4
説明書に従ってフロントウインドウ右上に取り付けて
後ろ向きのカメラが気になって気取ってしまったり(笑)

552-3
高速道路だと流れがいち方向だし単調だから少なめにして
様々な場面に出会うだろう市街地を中心に数日かけて2時間弱運転
90分走行して下さいとあったけど
90分以上はオーバーライトされるそうだから十分

 

2週間もしないうちに診断書1通、診断映像1枚、運転適性検査結果1部が届いた(なぜか CAUTION録画中 のマグネットが入っていた)。

552-1

552-2
 
 
 
 
 
 
 
果たして結果は ⁇   続きは続編で