negroni 宮部 修平ブログ

秋冬新作の続き & R.S.ジャンボリーのお知らせ

  
  
  
  
  
まず、オトナの事情で更新が遅れてしまったことを
  お詫びします。。。
ここのところ沢山の事が重なって
ヤキモキしていました 笑
 
    
週末に控えるRSジャンボリーでも果たして  
新作をお見せすることが出来るか
非常に微妙な所でしたが、
なんとか当日展示することが出来そうです!
   
  
はじめに!
  
今回は僕はRSジャンボリーに参加出来ません。
  
ルノーのイベントにはなるべく皆勤賞で居たかったのですが、
今回ばかりはスミマセン!
  
実は第2子の出産が今夜にもきちゃいそうな
くらい逼迫しておりまして、遠出のNGが出てしまいました。
もし16日に出産されたら名前を
   
凄帆流(すぽーる)
巨大(じゃんぼ)
  
というキラキラした名前にすることも
“候補”には入れますので、
そこでどうかお許し下さい。
  
  
さて、
これで安心して続きを書く事が出来ます。
  
RJの担当の方から一週間で新作を作れ
という指令(もう随分前になっちゃいましたが)
を受けて、僕は頭を抱えました。
  
イメージも固まらない、革も出来てない、
そんな状況で人に頼む時間の余裕も無い。
そんな時はどうするか?
  
  そうです。
自分で作るしかありません。
  
1.  まず、色を決める。
  
今回はRAPIDという、ネグローニ・オリジナルラインの新作をカスタム
する事にしました。従来のnマークを排して手編みのレザーチェッカー柄を
モチーフにした新しいスニーカーです。
このモデルは殆ど僕だけでパターンデザインと修正を
行ったので、是非今回は採用したいモデルでした。
  
今までのコラボシリーズではNoir・Blanc
といった白か黒の二択だったのですが、
  やっぱりクルマらしい派手なカラーリングも欲しい。
そこで、
開発中の革を「ジョン・シリウス」の様な
ビビットなイエローカラーに味付け。
他には
「ルージュ」RED
「グリ」GREY
「ノワール・ベロア」BLACK
の4色をラインナップすることに決めました。
  
  
2. 革を染める。
ここからは非常にイレギュラーな作業。
完成していないイエローレザーを自分の手で染める事にしました。
  
  試験段階ではレモンイエローのような色だったのですが、
そこにオレンジの顔料を加え、鮮やかな表情を加えました。
いざ自分が顔料を手にして塗るとなると、僕でも流石にビビります。
  
通常色直しをする場合はタンナーにある「染色タイコ」と呼ばれる
巨大なドラムを回転させて染色したり、
大きなスプレーを使って顔料を吹いたりしますが、
姫路にあるタンナーを往復していると
今回ばかりは間に合いません。。。
  
まず裁断したパーツを並べてスポンジで一つ一つ丁寧に
色付けして行きます。顔料が濃すぎると鼓膜割れという
表面がカピカピになる症状が出てしまいますので
水分を調整し、色味が強すぎる部分をアルコールで
拭き取りながら、全体のトーンが均一になるように染めて行きます。
さて、その出来上がりは後の写真でご確認下さい。
  
  
3.  チェッカーを編む。
  
  
この作業が一番時間がかかりました。。。
  
自分でデザインしておいて何ですが、このRAPIDという
モデルはもの凄く
面倒臭い
時間がかかる工程を踏んでいます。
それは、やはりチェッカー柄のパーツを手で編まなくてはいけない所です。
通常商品として流す場合は九州の手差し職人の方に頼んで
作って頂いているのですが、やはり今回は時間が無い。。。
もちろん自分で編むことにしました。
まずベースとなる革を長方形に裁断したパーツに
刃で刻みを入れ、薄く漉き、そこに0.6mm厚に調整した革紐を
交互に編み込んで行きます。
  
  
これが非常に根気を必要とする作業でして、
一列、二列と指すごとにだんだん次の一本を指すスペースが
狭くなってきます。
(一番手前の写真が二列指し終わった状態です)
ことに四列目ともなると、もうぎゅうぎゅう。
みっちりとした革のバイアスを整えながらサンプル用の革パーツ4足分を
編み終えた頃には指先の感覚は殆ど無く、
目も真っ赤に充血していました。
これを大量に仕上げることが出来る九州の職人さんの
偉大さを身を以て知ることになりました。
  
  
3. 製甲準備
  
  
製甲(靴の縫製のことです)をするために
すべてのパーツを用意します。
編み込み終えたチェッカーを包丁でカットして、1足の
靴が間違いなく出来上がるよう、細かくチェックして行きます。
  
  
一部にはルノーモデルの証として刻印を施しました。
下の写真は「グリ」のパーツです。
    
    
    
さすがに縫製となると僕の手ではネグローニの
クオリティに仕上げることは出来ません。
全てのパーツを揃え、歴戦の職人にお願いすることにしました。
さて、仕上がりはいかに。。。
  
  
4.  吊り込み
  
  
  
さて、ここからは工場の作業です。仕上がったアッパーに底を
付けるために木型をかぶせ、「吊り込んで」いきます。
爪先はまず機械で。
  
  
  
  サイドは手で引いていきます。
  
  
そして
ソールを貼り終えると。。。
  
  
  
5.寝かし
  
  さあ、ようやく靴の形になりました。
しかし、ここからは1日木型にいれた状態で寝かす必要があります。
  
この状態で1日寝かせばあとは仕上げをすれば完成です…!
というわけで、
続きはまた明日。。。!!
   
  

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