negroni 宮部 修平ブログ


生後1ヶ月。新米オヤジの試練。

今日は私事ですが、
ご報告させて頂きます。
去る8月23日。僕に待望の第一子が誕生しました。
何故、生まれて1ヶ月も経って今日のご報告かと言いますと、、、?

生後1ヶ月が経って、僕がオヤジになって直面した試練にようやく決着がついたからでございます。
(今日は長くなりますよ!)

体重3280gの大きめな男の子。
生まれてすぐ、多めの母乳を飲む子でした。
なので母子共に健康…….と思っていたのですが、
生まれて3日を過ぎた検診の時。
担当していたお医者さんに
「心音に雑音が聞こえる」「心臓のどこかに穴があるかもしれない」
と聞かされました。一瞬うろたえてしまったのですが、
新生児には良くある『心室内隔欠損症』という心疾患で、穴が小さければ
心臓には大きな問題ないそう。今後は大学病院で精密検査をして、通院による
診断で対処していく方向に決まり、少しだけ胸をなでおろしました。

しかし。。。
4日目の夜。お披露目をするために友達を連れて病院に着くと、
慌てた顔をした看護婦さんに別室へと呼ばれました。
すると険しい顔をした医師がこう告げました。
医「お子さんが呼吸不全でチアノーゼを起こしました。
このまま放っておくと危険なので、救急車で大学病院へ緊急搬送します!」
僕『な、何ですって!!!??』
心臓の影響を見るために、24時間態勢のモニタリングをしていて
判明した症状でした。
医「心臓の穴との関連はともかくとして、この症状は命に関わる
可能性があります。因果関係を調べるためにも直ぐに検査が必要です。
お父さん、宜しいですね!?」
僕『は、はい。。。』

もう救急車は手配済みで、直ぐにNICUという生まれて直ぐの
赤ちゃんが入る集中治療室へと転院する事を伝えられました。
入院期間は最低でも3週間。1ヶ月は覚悟して下さいとのことでした。
30分ほどで大きな保育器付き救急車と隊員が到着。
医『お父さんは後から来て下さい!!』
一瞬のうちに救急車に乗せられて連れられて行く我が子を僕は呆然と
見守るしかありませんでした。

夜11時。
病院の近くで待機を強いられていた私は、
検査が終わったという連絡を受けて、不安な心持ちでNICUへと
急ぎました。奇しくもそこは、僕の産まれた病院でした。
NICUの中は、薄暗く、青白いライトに照らされて赤ん坊の鳴き声が
こだましていました。これは我が子の声だろうか。母親から離されて
辛い想いをしているのだろうか。そんな押し潰されそうな不安の中で、
僕は別室に通されました。
医『とりあえず、心臓の穴は1mm程です。今直ぐ心臓への影響は
心配しておりません。しかし、無呼吸の発作と黄疸の進行は予断を許しません。』
僕『は、はい。。。』
医『ですが、安心して下さい。ここに居る限りは我々が24時間見ていますので
100%安全です!』
僕『おお。。。!ありがとうございます!!』
その夜の当直のお医者さんの格好いいことと言ったら!!
イメージ「ようし、兄ちゃん!後は俺に任せておけ!!」
とまあこんな感じでした。あくまでもイメージですが。
不安が少しだけ吹き飛んで、その日は光線治療を受ける息子を少しだけ
見て、既に午前0時を回っていた病院を後にしました。

その日から毎日、職場とNICUを往復する生活が始まりました。
移動は、毎日カングーでした。
昼の12時に会社を出て、15時〜16時まで面会したら会社に
戻る生活。
とある救急病院の駐車場に毎日黄色いカングーが停まっているのが気になった方は、
恐らく僕のクルマです 笑
その頃は正直、 仕事はあまり手に付きませんでした。。。

そして当の息子はというと。
3日間で黄疸の治療を終えて、保育器を出ることに成功。
1日、また1日と顔の腫れが引いて、

少しづつなんだか男らしい顔になっていきます。

アレ!?
何だこの眼力は。。。

だっこをすると僕の胸ぐらを掴んで
拳を握りしめてこんな眼を。。。
看護婦さん曰く、
「生後1週間でおっぱいを110mmも飲む赤ちゃんはNICUでは異例」
とのこと。やっぱり修羅場をくぐり抜けた赤ん坊は目の座り方が違います。
「お願いだから隣のベッドの子を睨まないでね」
と耳もとで伝えました。

気付くと2週間が経っていました。
医『このまま呼吸のテストに合格すれば退院を許可できそうです』
と言われました。
「あと少しだ!頑張れ!息子よ!!」

そして。
最終テストの結果を聞きに緊張して病院へ向かいました。
医『もう大丈夫だと見ています。よく頑張りましたね』
僕・妻「ありがとうございます。。。良かった!!」
数週間の緊張がほどけて、眼が涙でにじみました。
僕の奥さんもほっとした表情で、胸を撫で下ろしたようです。
これでようやく実家に帰してあげることが出来ました。

病院を出ると、お義母さんが迎えに来てくれていました。
息子と妻はまたしばしのお別れ。
初めてのチャイルドシート取り付けに悪戦苦闘しつつも
装着完了。

さすがに肝が据わっているのか、
チャイルドシートに座らせてもぐうぐう寝ています。
「向こうでも元気でやるんだぞ!!」

こうして波乱の新米オヤジ奮闘記・第1章が幕を閉じました。
今はちょっと寂しい一人暮らしの自炊生活です。
息子と妻が帰宅する10月後半の奮闘記・第2章に向けて。。。
最近は、独り英気を養いつつ遅れてしまった仕事を
倍速でこなす毎日でありました!